
株式会社豆蔵
産業用ロボットのモータ制御技術者
●ロボットを駆動するモータの制御ソフトウェアの開発
●モータの制御パラメータの調整
●ロボットに搭載するモータの選定
主なプロジェクト事例
産業用ロボット開発支援:未経験でロボット開発にチャレンジ豆蔵は、2013年からロボットの開発ビジネスを始めています。
きっかけは海外のロボットメーカーからの依頼です。6軸産業用ロボットのコントローラ、ティーチングペンダントのハードウェアおよびソフトウェアを開発してほしいという内容でした。
それまでは産業用ロボットの開発経験はなかったので、非常にチャレンジングな案件ではありました。
しかし、「困難な山の頂を目指す」という豆蔵グループのポリシーにあるように、難しい案件を得意とする会社でありますので、システム工学にロボット工学を加えることで実現できると判断。開発を受託することにしました。
ロボット工学は東京農工大の遠山茂樹教授にコンサルティングいただいて一から学習しました。
開発は非常に苦労しましたが、どうにか2年で基本機能を開発し、溶接、切断、研磨、パレタイジング等の応用機能も開発することができました。コントローラ、ペンダントの開発が成功したことを受け、お客様からロボットアームの設計もご依頼いただきました。これまでロボットアームはおろか、メカ設計はやっていなかったので、非常に難しい案件でありましたが、チャレンジしました。とは言え、未経験であったので、まずは後述する東京農工大との共同研究を通してロボットアームの設計手法を確立し、その手法を利用して試作開発を実施するステップを踏みました。この案件を通して、産業用ロボットを構成するメカ、エレキ、ソフトを全て自社開発する技術を、獲得することができたのです。
東京農工大との共同研究:ロボットアームのメカ設計技術を獲得
東京農工大の遠山教授と「産業用ロボットアームの開発期間を短縮する設計手法」を1年半ほどかけて共同研究しました。
一般的にロボットアームの開発では、実機の試作・検証を繰り返します。経験のあるロボットメーカーであれば既存資産を流用することで設計期間を短縮できますが、新規参入のロボットメーカーで同様の開発を行うと開発期間が長期化してしまいます。
そこで、共同研究では遠山教授のロボット工学の知識に、豆蔵の得意とするモデルベース開発技術、シミュレーション技術、開発プロセス構築技術を応用することで、少ない試作回数で量産機レベルの性能を達成する設計手法を構築しました。
豆蔵のロボットアーム設計ではここで確立した設計手法を活用しています。
自社開発ロボット:樹脂製の7軸協働ロボット「Beanus 2」
Beanus2は、豆蔵が三井化学、日本電産シンポと共同開発を行った、オリジナルの協働ロボットです。豆蔵がロボットアーム、コントローラの設計を行い、三井化学が樹脂成形技術、日本電産シンポが高バックドライバビリティ減速機を提供しました。ロボットアームを樹脂化することで、金属製のロボットアームと比べて1/2まで軽量化することができました。また、高バックドライバビリティ減速機の高効率・低摩擦を活用することで、モータ電流で高精度に外力を推定することができ、トルクセンサーなしで衝突検知やダイレクトティーチングを実現しました。軽さと柔らかさを実現するロボットの新しい設計手法をロボット業界に提案し、展示会で大きな反響を得ることができたのです。現在では、この技術を応用してロボットメーカーへの開発支援も行っています。
双腕ロボット開発:プロダクトだけでなくプロセスも提供
あるロボットメーカーからの依頼を受けて双腕ロボットの試作機開発を行いました。
本開発ではロボットメーカーからの提案依頼を受け、新しい価値を提供する双腕ロボットの商品企画、コンサルティングを行いました。その後は、システム設計からロボットアーム、コントローラ、ペンダントなど、全ての構成要素を豆蔵で一から試作開発しました。さらに、本開発で適用したモデルベース開発手法などの技術も含めて、ロボットメーカーにスキルトランスファーしました。これにより、ロボットメーカーはプロダクトだけでなくプロセスも獲得することができ、その後のビジネスの成功に繋げられました。
飲食店向けロボット導入支援:お客様とともにシステム開発
飲食店における人手不足を解消するために、厨房での食器洗浄工程をロボットで自動化するロボットSI案件を進めています。
水槽内の食器を選別して洗浄機に投入し、洗浄後の食器を移設する一連の工程をロボットで自動化しています。システム開発では工程を細分化し、食器把持用のロボットハンド、食器の整列機構、食器識別の画像処理などの要素技術を確立し、ステップバイステップでシステム化に繋げていきました。システム開発では当初からお客様の要求が固まっていることは稀であり、要求ヒアリングしてもぼんやりとしたものしか出てきません。
その中でいきなり最終システムを仕上げてしまうと「思っていたのと違う」とか「要求する性能が出ていない」といったトラブルになることもあります。そのため、技術課題を抽出して一つ一つ潰していく、お客様を巻き込んで一緒に開発を進めていく、といったアプローチが非常に有効です。本案件は厨房というロボットの導入が進んでいない環境に向けたシステムであり、開発においては多くの課題がありました。例えば、水場やスチーム環境下での画像処理では非常に難易度が高かったですが、実現できること、できないことを明確にして、双方納得の上でシステム化に取り組みました。