SESの平均年収はいくら?年齢・スキル別の相場と高収入を目指すコツ
2026年06月15日更新
「単価70万円で稼働しているのに、手取りは月25万円台。これって普通なのか」。SESエンジニアとして数年働いた人なら、給与明細を見ながら一度は引っかかったことがあるはずです。
求人サイトには「SESの平均年収は400万円台」と並びます。ただ、SESは独立開業やフリーランスのように年収が大きくばらつく職種ではないため、平均より上か下かはある程度自分で見当がつきます。それでも判断がぶれるのは、自分の単価と手取りの差がどこから来ているのかが見えていないからです。
SESの年収は、平均値より中央値で見たほうが実態に近づきます。そして500万・700万・1000万という3つの壁があり、それぞれ越える条件が違います。同じ単価70万円でも、所属企業の還元率が40%か60%かで年収は330万円台にも500万円台にもなる。ここが手取りの差を生む正体です。 この記事では、平均値の紹介で終わらせず、年収が決まる仕組みと、今より一段上げるための具体的な道筋まで踏み込みます。読み終わるころには、自分の年収が市場で妥当かを判断でき、続けるべきか動くべきかの基準も持てるはずです。

著者
飯尾 洸太
(Iio Kota)
大学を卒業後、IT企業の営業職として新卒入社。1~2年目で全ての半期において優績者表彰を獲得し、2年目には全社MVPを受賞。3年目に管理職へ昇進し、組織運営や数値管理を担当。就任時は全国最下位だった支店を立て直し、5年目には全国1位へと導く。その後、仕事を通じて輝ける人を1人でも増やしたいと考えキャリアアドバイザーに転身し、技術職ならではの志向やキャリアパスを踏まえた伴走支援を徹底することでITエンジニアの転職支援を得意としている。転職を通じて志願者の方々がより豊かな生活を送れるよう、誠実かつ丁寧なサポートが信条。
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監修者
串田 聡太
(Kushida Sota)
明治大学卒業後、富士通株式会社にて、自社製品に加えSAPやSalesforce導入、DX提案などを経験。その後、パーソルキャリア株式会社にて、ITエンジニアの転職支援を担当。業界トップクラスの実績を有する。
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目次
CONTENTS
SESエンジニアの平均年収と中央値|実態はどこにある?
SESエンジニアの平均年収は350万〜460万円が相場です。一方で中央値は400万円前後で、平均値より低い水準にあります。
平均年収と中央値で差が出るのは、SES業界に少数の高年収層(年収700万〜1000万円超)と多数の中〜低年収層が同居しているためです。 一部の高年収者が平均値を引き上げているため、自分の年収を平均値とだけ比較すると「自分は低いほうだ」と誤解しやすくなります。
厚生労働省のjobtagが公表するシステムエンジニア全体の平均年収574万円と比べると、SESは100万円ほど低い水準です。同じSE職でも、SESは下請け構造のなかで案件単価から中間マージンが差し引かれるため、自社開発やSIerより手取りが伸びにくい構造を抱えています。
自分の年収が市場で妥当か判断するには、平均値だけでなく 年代別・スキル別・他職種比較 の3つの切り口で見る必要があります。順に確認しましょう。
参照:職業情報提供サイトjobtag「システムエンジニア(Webサービス開発)」
SESの平均年収は約350〜460万円|データと業界実態
SESエンジニアの平均年収は350万〜460万円が実態値です。厚生労働省のjobtagによるシステムエンジニア全体の平均年収は574万円なので、SESはこの平均を100万円以上下回ります。
差が生まれる要因はシンプルで、案件単価から所属企業のマージンが差し引かれた金額が、個人の給与原資になるからです。同じ単価70万円の案件でも、還元率(個人に分配される割合)が40%か60%かで、年収は336万円から504万円まで動きます。
なお「350〜460万円」と幅が100万円あるのは、平均というより相場のレンジです。SESは所属企業の還元率と担当工程で年収が決まるため、一点の平均値で語りにくい職種だと理解してください。自分の現在地を測るなら、平均ではなく中央値(400万円前後)と並べたほうが実態に近づきます。
年代別にみたSESの平均年収(20代・30代・40代・50代)
年代別の平均年収は下表のとおりです。20代後半までは経験年数とともに着実に上がりますが、30代後半以降は伸びがゆるやかになります。
| 年代 | 平均年収目安 |
|---|---|
| 20代前半(22〜24歳) | 約280〜350万円 |
| 20代後半(25〜29歳) | 約350〜450万円 |
| 30代前半(30〜34歳) | 約430〜520万円 |
| 30代後半(35〜39歳) | 約500〜600万円 |
| 40代 | 約550〜700万円 |
| 50代以上 | 約600〜750万円 |
30代以降で伸びがゆるむのは、担当できる工程が頭打ちになりやすいからです。SESでは案件単価が会社間の契約で決まり、本人のスキルが上がっても、同じ工程の案件を続けるかぎり単価のレンジから抜け出しにくいです。上流工程やマネジメントの案件に移れた人だけが、次の年収帯に進めます。
同じ40代でも、PMやアーキテクトに上がれた人は600〜700万円台に届く一方、テストや運用の工程に留まった人は400万円台で止まります。この分岐の入り口が30代です。上流工程を経験できる環境にいるかどうかで、その後の年収カーブが変わってきます。
担当工程を変えるチャンスがないなら、社内での昇給を待つより、転職で環境ごと変えたほうが早いケースが多くなります。
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スキル別にみたSESの平均年収(テスト〜PM)
担当工程・ポジション別の年収相場は以下のとおりです。下流から上流に上がるほど、レンジの幅が広がります。
| 工程・役割 | 平均年収目安 | 想定単価(月額) |
|---|---|---|
| テスト・運用エンジニア | 約300〜400万円 | 40〜55万円 |
| プログラマー(PG) | 約350〜450万円 | 50〜65万円 |
| システムエンジニア(SE) | 約450〜600万円 | 60〜80万円 |
| プロジェクトリーダー(PL) | 約550〜700万円 | 75〜95万円 |
| プロジェクトマネージャー(PM) | 約650〜850万円 | 90〜120万円 |
| アーキテクト・コンサル系 | 約700〜1000万円 | 100〜150万円 |
テスト・運用工程の単価は40〜55万円が相場で、還元率40%前後の企業に所属すると年収は300万円台に収まります。
一方、アーキテクトやITコンサルの案件は単価100万円超も珍しくありません。ただし、単価100万円に還元率55%を掛けても年収はおよそ660万円で、1000万円には届きません。1000万円に乗せるには、単価130〜150万円クラスの案件で還元率60%以上、あるいは単価110万円で還元率65%以上といった組み合わせが必要になります。
SESで年収を上げる王道は、下流工程から上流工程へ担当を移すことです。ただし、所属企業が下流工程の案件しか持っていない場合、社内でステップアップしようにも天井がすぐ見えてきます。上流案件の比率が高い企業を選ぶこと自体が、到達できる年収の上限を左右します。
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自社開発・SIer・社内SEとの年収比較
他のエンジニア職と並べると、SESは自社開発・SIer・社内SEより100万〜200万円ほど低い水準にあります。
| 業界・職種 | 平均年収 | 年収特徴 |
|---|---|---|
| SESエンジニア | 約400万円 | 単価×還元率で決まる |
| 自社開発エンジニア | 約500〜700万円 | プロダクトの利益が反映 |
| SIer(中堅〜大手) | 約500〜800万円 | 大企業の給与水準 |
| 社内SE | 約500〜700万円 | 事業会社の給与水準 |
| フリーランス | 約700〜900万円 | マージン分が個人に還元 |
同じ仕事をしても、SESと他職種で年収に差がつく理由は2つあります。
- SESは人月契約のため、個人の成果が単価に反映されにくい
- 所属企業に支払われた単価から中間マージンが引かれ、個人の手取り原資が目減りする
自社開発エンジニアは、プロダクトの売上や利益が評価に乗りやすく、年収500〜700万円のレンジに届きやすい。SIerは大企業の給与テーブルに支えられ、社内SEは事業会社の水準で安定します。フリーランスは中間マージンが入らない分、売上がそのまま手元に近づきます。
ただし「SES=低年収、自社開発=高年収」と単純には割り切れません。SESでも還元率の高い企業(高還元SES)やプライム案件を直請けする企業に所属すれば、自社開発と同等の年収帯に届きます。逆に、自社開発へ移っても給与制度次第で年収が下がることもあります。
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SESの年収の壁はどこ?500万・700万・1000万の壁
SESの年収には、はっきりした「壁」があります。500万・700万・1000万の3つで、それぞれ越える条件が異なります。自分が今どの壁の手前にいて、次に何を満たせばいいかがわかれば、年収アップの道筋が具体的になります。
下表の年収帯は、単価×還元率×12か月を基準に、賞与・諸手当を含めた目安です。
| 年収帯 | 主な単価 | 還元率 | 担当工程・ポジション |
|---|---|---|---|
| 〜500万円 | 60〜70万円 | 40%前後 | テスト・運用・詳細設計 |
| 500万〜700万円 | 70〜85万円 | 45〜55% | 基本設計・PL |
| 700万〜1000万円 | 85〜100万円 | 55〜65% | 上流工程・PM |
| 1000万円超 | 100万円〜 | 65%以上 | PM・アーキテクト・ITコンサル |
SESの年収500万円の壁|越えるための2つの条件
多くのSESエンジニアが、500万円の手前で足踏みします。これは個人のスキル不足というより、業界標準の単価と還元率の組み合わせで決まる構造的な天井です。
単価60〜70万円、還元率40%前後がSES業界の中央的な水準です。この場合、単価×還元率×12か月で288万〜336万円。賞与や手当を足しても450万円前後で頭打ちになります。テスト・運用・詳細設計あたりに担当が留まるかぎり、単価がこのレンジから抜けるのは難しいのが実情です。
越える道は2つです。
- 単価を80万円以上に引き上げる
- 還元率55%以上の企業に移る
スキルを磨いても、所属企業の還元率が変わらなければ年収は連動しません。単価アップと環境変更の両輪で考えるのが現実的です。
SES年収700万円を超える条件|上流工程と単価交渉
700万円を越えるには、3つの条件が要ります。
- 単価80〜90万円
- 還元率55%以上
- 上流工程またはPL/PMのポジション
最初の2つは500万円の壁を越える条件と重なります。700万円の分かれ目になるのは3つ目、上流工程のポジションを確保できるかどうかです。単価80万円以上の案件は、要件定義や基本設計といった上流工程、あるいはPL/PMが中心になります。下流工程のままこのレンジに届くのは現実的ではありません。
単価90万円・還元率55%なら、単価×還元率×12か月で594万円。賞与・諸手当を含めて700万円台に届きます。
ここまで来るには、上流工程の経験を3〜5年積んでいるケースが多くなります。年齢で線を引けるものではなく、上流案件に入れた時期が早ければ20代でも到達します。
単価交渉に動いてくれるかどうかは、所属企業の方針で変わります。面談時には、契約更新のタイミングで単価交渉をしているか、直近で単価が上がった事例があるかを確認しておきたいところです。
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SES年収1000万円は本当に可能?到達者の3つの共通点
SESで年収1000万円は可能です。到達した人には、共通点が3つあります。
- 単価100万円以上の案件にアサインされている
- 還元率65%以上の高還元SESに所属している
- 10年級の実務経験と、特定領域での実績がある
単価100万円超の案件は、PM・アーキテクト・ITコンサルといった上位ポジション、またはAWSやAzureなどのクラウド、SRE、セキュリティといった希少性の高い領域に限られます。
還元率は、一般的なSESで40〜50%、優良SESでも55〜60%が目安です。65%を超える企業はかなり限られます。エンジニア向けに還元率を公開している企業もあるので、転職活動のときにチェックする価値があります。
3つ目は経験の厚みです。技術発信や登壇、上位資格(AWS Certified Solutions Architect Professional、CISSPなど)の保有が、単価交渉の材料になります。
単価110万円・還元率65%なら、単価×還元率×12か月で858万円。賞与・諸手当を含めて1000万円超に届きます。SES内でこのレンジに立つ人は全体の数%程度ですが、条件そのものははっきりしています。
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年収バグが起きる人・起きない人の分かれ目
【テックゴー編集部の見解】 500万円の壁にぶつかったエンジニアの多くは、社内での昇給に賭けます。資格を取り、勉強会に出て、評価面談で実績をアピールする。それでも年収はじわじわとしか動きません。これがSESの構造的な現実です。
一方で、転職した瞬間に年収が100万〜200万円跳ね上がるケースが頻繁に起きます。私たちはこれを「年収バグ」と呼んでいます。同じスキル、同じ経験年数なのに、所属企業の還元率と評価制度が違うだけで、年収が一段ジャンプする現象です。 分かれ目は、自分のスキルを「今の会社で評価してもらう」のか「市場で査定してもらう」のか、その発想の切り替えにあります。他社のオファーを取ることが、自分の市場価値を可視化するいちばん早い方法です。面談に進むだけでも、自分の単価がいくらで評価されるのかが見えてきます。
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SES年収が決まる仕組み|単価・還元率・マージンの構造
SESエンジニアの年収は、単純に「スキル」や「経験年数」で決まるわけではありません。 クライアント企業が支払う案件単価から、商流の各層がマージンを抜き、最終的に所属企業の還元率を経由して個人の給与原資になります。 この一連の流れを理解しないまま「自分の年収は低い」と判断すると、原因の切り分けを間違えます。 ここでは、SESの年収が決まる仕組みを「単価・マージン・還元率」の3つの軸で解説します。
SESの単価相場と内訳|下請け構造とマージン
SESエンジニアの単価は月額40万〜120万円が一般的な相場です。 ただし、エンジニア個人に支払われる金額ではなく、所属するSES企業がクライアントから受け取る金額です。
単価は商流(発注の階層)で大きく変わります。クライアントから直接受注するプライム案件(1次請け)と、間に複数社を挟む多重下請けでは、同じエンジニアが同じ仕事をしても単価が違ってきます。
下表のマージンは、発注元の金額に対して各層がどの程度抜くかの目安です。

たとえばクライアントが100万円で発注した案件が3次請けまで降り、各層が18%前後ずつ抜いたとします。100万円×0.82×0.82×0.82で、3次請けのSES企業に入るのは55万円ほど。50万円台まで圧縮されます。その金額に所属企業の還元率がかかって、はじめてエンジニアの給与原資になります。
商流の深い案件ばかり扱う企業にいると、本人のスキルと関係なく単価の天井が決まってしまいます。年収を上げたいなら、まず所属企業のプライム案件比率を確認することです。
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還元率とは|単価から年収を逆算する計算式

自分の年収が妥当かを測りたいなら、まず所属企業の還元率を把握します。還元率を公開していない企業も多いですが、自分の月収を案件単価で割れば概算は出せます。単価70万円の案件で月収28万円なら、還元率はおよそ40%です。
ここで注意したいのが、還元率の計算方法は企業によって違うという点です。給与・社会保険の会社負担分・諸経費を、どのタイミングで差し引いてから還元率を掛けるかが企業ごとに異なります。同じ「単価70万円・還元率50%」をうたっていても、経費の計上の仕方が違えば、実際の手取りは変わってきます。公開されている還元率の数字だけで比べず、何を引いたあとの割合なのかまで確認したいところです。
還元率が40%以下なら、同じスキルでも還元率55%以上の企業へ移るだけで、年収は1.4倍ほどに跳ねます。これが先ほどの「年収バグ」が起きる仕組みです。
SESの年収が上がりにくい4つの構造的理由
SESの年収が他職種に比べて上がりにくいのは、ここまで解説した単価・マージン・還元率の構造に加えて、評価制度や成長機会の問題も絡んでいます。 整理すると、年収が上がりにくい構造的な理由は次の4つです。
下請け構造による中間マージン
多重下請けでは、クライアントが払った単価から各層が10〜25%ずつ抜くため、エンジニアに届くころには金額が大きく目減りします。商流が深い企業にいるかぎり、スキルが上がっても年収の天井は低いままです。
単価と給与が比例しない評価制度
SESでは案件単価が60万円でも100万円でも、エンジニアの基本給が変わらない企業が多くあります。給与テーブルが固定されているためです。単価が上がっても会社の利益になるだけで、本人の手取りには返ってきません。
成果が見えにくく昇給につながりにくい環境
SESは客先常駐が基本です。日々の働きぶりを評価するのは常駐先の上司なのに、給与を決めるのは自社の人事です。常駐先での評価が自社の昇給に伝わりにくく、現場で頑張っても昇給しないという状態が生まれます。
スキルアップの機会が配属先任せになる
習得できる技術は、配属先の業務内容に左右されます。運用や保守のルーチンに長く入ると、最新技術や上流工程のスキルが身につかず、市場価値が伸び悩みます。案件の選択権が企業側にあると、自分のキャリアを描きにくいのも難点です。
この4つは、個人の努力ではほぼ動かせません。プライム案件比率が高く、還元率が高く、案件を選べる企業へ移ることが、年収アップへの最短距離になります。
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今のSES企業を続けるべきか|年収から判断する4つのチェックポイント
SESの年収が上がりにくい理由を読むと、SES自体を辞めるべきかと考えたくなるかもしれません。ただ、問題はSESという働き方そのものではなく、今いる会社の構造にあることが多いです。続けるか動くかは、次の4つで判断できます。
- 所属企業にプライム案件・上流工程の案件があるか
- 還元率が55%以上か
- 案件を自分で選べる制度があるか
- 営業が単価交渉に動いてくれるか
4つの多くにあてはまるなら、今の会社で上流工程に移る戦略が効きます。社内でキャリアを積み上げる余地が残っているからです。逆に、ほとんどあてはまらないなら、スキルを磨いても年収は構造的に頭打ちになります。この場合は、社内での昇給を待つより環境を変えたほうが早いです。SESを辞めるのではなく、条件のいいSESや自社開発へ移る、という判断です。
【テックゴー編集部の見解】 私たちが相談を受けるなかで多いのが、「3年頑張れば上流に行けると言われ続けて、5年経った」というケースです。会社に上流案件のストックがなければ、その約束はほぼ実現しません。 続けるか動くかで迷ったら、まず自社のプライム案件比率を聞いてみてください。明確な数字が返ってこない会社は、上流に移れる保証がないと考えたほうが現実的です。判断材料は、社内の評価面談ではなく、案件構成にあります。
年収を上げやすいSES企業の特徴
同じSES企業でも、報酬やキャリアの伸び方には大きな差があります。高年収を実現できるかは、所属企業の構造で決まる部分が大きいからです。 年収を上げやすいSES企業には、次の4つの特徴があります。
- プライム案件比率が高く、直請け案件を扱う企業
- エンジニアが案件を選べる仕組みを持っている
- 単価と給与の連動性が明確な評価制度
- 教育・キャリア支援が整った企業文化
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プライム案件(一次請け)比率が高く、直請けを扱う企業
高年収を実現しやすいSES企業の最大の特徴は、エンドユーザーからエンドユするプライム案件(一次請け)の比率が高いことです。プライム案件では中間マージンが発生しにくく、その分エンジニアに回せる報酬の割合が大きくなります。
同じスキルで同じ仕事をしても、プライム案件比率の高い企業にいるだけで、年収レンジが100万〜200万円変わることは珍しくありません。
転職先を選ぶときは、エンドユーザーとの直契約があるか、プライム案件の割合がどの程度かを確認しましょう。求人票では判断しにくいので、面談で「直請けとSES経由の案件比率はどのくらいですか」と直接聞くのが確実です。
エンジニアが案件を選べる仕組みを持っている
SES企業のなかでも、エンジニアが自ら担当案件を選択できる仕組みを整えている企業は、年収アップを実現しやすい傾向にあります。 自分のスキルや志向に合った案件を選べると、得意分野を磨きながら着実に高単価案件へステップアップできるからです。
近年は、案件単価や契約条件をオープンにする企業も増えています。納得感のある報酬体系のもとでスキルアップと収入向上を両立しやすく、長く成長できる働き方につながります。
求人票や面談では、案件選択制度の有無、断ったときの扱い(待機期間の給与保証など)、過去にエンジニアが選んだ案件の事例があるかを確認すると、制度が実際に機能しているかが見えてきます。
単価と給与の連動性が明確な評価制度
案件単価とエンジニアの給与が明確に連動している評価制度も、年収を上げやすい企業の特徴です。
単価の一定割合を報酬として還元する「単価公開制度」や「利益率連動型給与」を採用する企業では、スキルや成果がダイレクトに収入へ反映される仕組みになっています。 たとえば還元率60%を公開している企業に所属し、単価80万円の案件を受けていれば、月48万円が給与原資となります。
制度が整っている企業では、自分の努力が正当に評価される納得感があり、市場価値を意識しながらスキルアップに取り組めます。 逆に、単価が非公開で給与テーブルだけが提示される企業は、案件単価が上がっても給与に反映されにくいため、長期的な年収アップが見込みにくいといえます。
教育・キャリア支援が整った企業文化
エンジニアの成長を支える体制が整っている企業も、年収アップにつながりやすい特徴を持ちます。社内勉強会や資格取得支援、定期的なキャリア面談を実施している企業では、スキル向上がそのまま評価や単価上昇に結びつくケースが多くあります。
中長期のキャリアパスを描ける環境は、モチベーションの維持にも直結します。エンジニアを使い捨ての労働力ではなく、育てる対象として扱う企業ほど、個々の成長を報酬に返しやすくなります。
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SESからキャリアアップして年収を上げる方法
SESエンジニアとして経験を積んだ後、より高収入・高待遇を目指すにはキャリアアップの方向性を明確にすることが重要です。
具体的なキャリアアップの代表的な方法として、次の4つが挙げられます。
- 自社開発企業やWeb系企業への転職で市場価値を高める
- ITコンサル・PM・SREなど上位職種を目指す
- クラウド資格(AWS、Azureなど)で専門性を強化する
- フリーランス・副業としての独立も選択肢に
それぞれの選択肢を、想定年収レンジとあわせて詳しくみていきましょう。
自社開発企業やWeb系企業への転職で市場価値を高める
SESからキャリアアップを目指す際に選択肢として多いのが、自社開発企業やWeb系企業への転職です。 自社プロダクトの開発に携わると、要件定義から設計・運用まで一貫した開発経験を積めるため、技術力だけでなくビジネス全体の理解も深められます。 成果が給与や評価に反映されやすい環境が多く、年収500〜700万円以上を目指せるケースが多くあります。使用する技術スタックや開発環境を自ら選びやすく、キャリアの方向性を自分の意思で決められる点も魅力です。
エンジニアとして長期的に市場価値を高めたい人におすすめのキャリアパスといえます。
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ITコンサル・PM・SREなど上位職種を目指す
SESで培った技術力・課題解決力・調整力を活かし、ITコンサルタントやプロジェクトマネージャー(PM)、SRE(Site Reliability Engineer)といった上位職種を目指すキャリアパスも有力です。
これらの職種はシステム全体の設計や運用方針の策定、ビジネス要件の整理など、より上流工程に関わるポジションのため、年収700万円〜1000万円超を狙えます。
とくにSREはクラウドやインフラの知識を活かせるため、SES出身のエンジニアとの親和性が高い職種です。マネジメント力や課題解決力を磨くことで、より上流のキャリアへステップアップできます。
クラウド資格(AWS、Azureなど)で専門性を強化する
クラウド技術の需要拡大にともない、AWSやAzureなどのクラウド資格を持つエンジニアの市場価値は急速に高まっています。これらの資格は技術力を客観的に証明する指標となり、SESでも高単価案件や上流工程への参画につながります。
とくにAWS認定ソリューションアーキテクトやAzure Administratorなどの上位資格を取得すれば、年収600〜800万円台を狙えます。資格取得の過程で得られる知識は実務にも直結するため、スキルアップと収入アップを同時に実現できる選択肢です。
クラウド資格は、SESエンジニアが専門性を高めてキャリアを差別化する最短ルートです。
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フリーランス・副業としての独立も選択肢に
SESで培ったスキルや実務経験をもとに、フリーランスとして独立するエンジニアも増えています。フリーランスは自ら案件単価を設定できるため、実力や専門性に応じて収入を大きく伸ばせます。
とくにクラウド・インフラ・上流工程の経験者であれば、月単価70〜100万円の案件も多く、年収800万円以上を達成するケースが多くあります。
最近は副業を解禁する企業も増えており、副業として案件に挑戦しながら独立準備を進めるエンジニアも増えています。自由な働き方と高収入の両立を目指すなら、フリーランス・副業はSESエンジニアにとって有力なキャリアの選択肢です。
SESから年収を上げるなら転職エージェントの活用が近道
キャリアアップの選択肢を実行に移すなら、IT・Web業界に特化した転職エージェントの活用が現実的な近道です。 SES業界の構造(単価・還元率・商流)を理解しているエージェントであれば、求人票だけでは見えない優良企業を紹介してもらえます。
転職活動を有利に進めるには、次の3つのポイントを押さえることが重要です。
SESから年収アップ転職を成功させる3つのポイント
① 自分の市場価値を客観的に把握する 感覚や経験だけに頼らず、データや他社の評価をもとに「自分はいくらで評価されるのか」を把握します。求人サイトやエージェント面談で複数社の年収提示を得るのが、最も早く現在地を知る方法です。
② 転職理由を「キャリアビジョン」とセットで語る 面接でよく聞かれる「なぜSESから転職するのか」には、現職への不満ではなく、転職を機にどう成長したいかを軸に答えます。 「より上流工程に挑戦したい」「クラウドなど専門分野を極めたい」など、SESで培った経験を新しい環境で活かしたい姿勢を示すと評価されやすくなります。
③ IT・Web業界に特化した転職エージェントを使う 一般的な総合エージェントよりも、IT・Web業界に特化したエージェントの方が、SESの構造を理解した提案を受けられます。エージェント選びのチェックポイントは次のとおりです。
- 年収アップの実績があるか
- SESからのキャリアチェンジ支援に強いか
- アドバイザーがIT業界出身かどうか
これらを満たすエージェントであれば、スキルや希望に合った高単価案件や非公開求人を提案してもらえる可能性が高まります。 面談時に希望年収と理想の働き方を明確に伝えておくと、有利な条件交渉につながります。
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SESエンジニアの職務経歴書の書き方|応募先(自社開発・優良SES)別の書き分け術
年収アップ転職ならテックゴーに相談
ここまでのポイントを一人で進めるのは骨が折れます。SESの構造(単価・還元率・商流)を理解したエージェントなら、求人票では見えない優良企業を紹介してもらえます。
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まとめ
SESエンジニアとして働くなかで、「今より年収を上げたい」「もっと成長できる環境に移りたい」と感じる方は多いでしょう。
年収アップを実現するためには、スキルの習得だけでなく、自分の市場価値を正しく理解し、長期的なキャリア戦略を描くことが大切です。
特に、自社開発企業やITコンサルなどの上流工程・高付加価値ポジションへの転職は、収入とやりがいの両立を目指すうえで有効な選択肢といえるでしょう。
もし「今の環境ではこれ以上の成長が難しい」と感じている場合は、IT業界に特化した転職支援サービス「テックゴー」を活用してみてください。
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よくある質問
Q
Q1: SESの年収中央値はいくらですか?
A
SESエンジニアの年収中央値は約400万円前後です。平均年収(350〜460万円)よりやや低い水準にあります。 平均値と中央値で差が出るのは、SES業界に少数の高年収層(700万〜1000万円超)と多数の中〜低年収層が同居しており、一部の高年収者が平均値を引き上げているためです。自分の年収を業界水準と比較したいときは、平均値ではなく中央値を基準にする方が実態に近い判断ができます。 たとえば年収380万円のSESエンジニアは、平均値と比較すると「低めの水準」に見えますが、中央値と比較すれば「ほぼ平均的な位置」になります。
Q
Q2: SESで年収300万円台は普通ですか?4年目の年収はどれくらいになりますか?
A
SESエンジニアで年収300万円台は、20代前半や経験1〜3年目のテスト・運用エンジニアであれば一般的な水準です。ただし、4年目以降も300万円台に留まっているなら、所属企業の還元率が低い、もしくは下流工程に固定されている可能性があります。 4年目で年収300万円台前半に留まっている場合、社内で昇給を待つよりも、転職活動で自分の市場価値を確認するのが現実的です。同じスキルでも還元率の高い企業に移れば、すぐに年収400万円台後半〜500万円台に届くケースが多くあります。
