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SESとは?仕組み・働き方・将来性をわかりやすく解説

2026年09月14日更新

転職サイトで未経験歓迎のIT求人を探すと、応募先の多くがSES企業です。企業名を検索すれば、やめとけ、ブラックという言葉が並びます。その警戒は的外れではありません

SESとは、エンジニアが自社に雇用されたまま、クライアント先に常駐して技術を提供する働き方です。派遣と違い、業務の指示を出すのは自社です。やめとけと言われる理由の多くは、契約の形ではなく一部の企業の運営方針から生まれます。見分けるべきは、目の前の会社がどちらにあたるかです

この記事では、以下の内容を解説します。

  • SESの仕組みと、派遣・請負との違い
  • 未経験のSESエンジニアが任される仕事
  • やめとけと言われる理由の実態
  • 同じSESでも年収に差がつく理由
  • 求人票と面接で確認しておきたいこと

読み終えるころには、次の面接で何を確認すればいいかが決まっているはずです。

目次

CONTENTS

SESとは?仕組み・働き方をわかりやすく解説

まずは、SESという言葉が指しているものと、契約の仕組みから整理します。ここで解説するのは、次の3点です。

  • SESという言葉が何を指しているのか
  • 派遣・請負とどこが違うのか
  • なぜIT業界にSESという形態が多いのか

後半で扱う年収や企業選びは、この3点がわかっていれば判断しやすくなります。

こちらの記事では、客先常駐とSESの違いを整理し、やめとけと言われる理由やSES経験を武器に変える方法を解説しています。言葉の使い分けから正確につかんでおきたい方におすすめです。

客先常駐とSESの違い|「やめとけ」と言われる理由やSESのキャリアを武器にする方法も解説

客先常駐とSESの違い|「やめとけ」と言われる理由やSESのキャリアを武器にする方法も解説

SESは、System Engineering Service(システムエンジニアリングサービス)の略称です。法律で厳密に定められた定義はなく、エンジニアの技術力を提供するサービスを指す言葉として使われています。

働き方の特徴は、自社に雇用されながら、クライアント企業のオフィスに常駐して業務にあたる点です。この働き方を客先常駐と呼びます。給与の支払いや社会保険、評価をおこなうのは自社であり、日々の仕事をする場所だけがクライアント先に移る形です。雇用形態は正社員での採用が中心のため、雇用そのものが不安定になるわけではありません。

担当する業務は案件によって異なりますが、システム開発の支援や運用保守が中心です。開発プロジェクトを丸ごと請け負うのではなく、現場で不足している部分を補う立場に置かれます。

SESで提供しているのは、完成したシステムではなく、エンジニアの技術と稼働時間そのものです。成果物を完成させる責任は負わず、決められた期間のなかで適切な技術を提供することが仕事にあたります。

SESの契約は、法律上は準委任契約にあたります。準委任契約とは、仕事を完成させることではなく、決められた業務を誠実におこなうこと自体を約束する契約です。民法第656条で定められており、受任者は善管注意義務(専門家として通常期待される注意を払う義務)を負いますが、成果物を完成させる義務までは負いません。

一方、労働者派遣契約で提供するのは労働力です。エンジニアへの指揮命令権は派遣先にあり、現場の担当者が日々の作業内容を直接指示できます。

請負契約は、民法第632条により、仕事を完成させて初めて報酬が発生する契約と定められています。納品したシステムに不具合があれば、契約不適合責任(納品物が契約の内容と異なる場合に負う責任)として、修正や損害賠償の対象となります。

3つの違いを整理すると、次のとおりです。

項目SES(準委任)労働者派遣請負
雇用元自社派遣元自社
指揮命令権自社派遣先自社
報酬の対象技術の提供と稼働時間労働力の提供と稼働時間成果物の完成
成果物の責任負わない負わない負う

派遣との決定的な違いは、常駐先の社員がエンジニアに直接指示を出せるかどうかです。SESでは、業務の指示は所属するSES企業の責任者を通しておこなわれます。常駐先の担当者が作業内容や進め方を日々直接指示している状態は、契約上はSESでも実態は派遣にあたります。これを偽装請負と呼び、契約と実態が食い違っているとして問題になる可能性があります。

民法 | e-Gov 法令検索 民法第656条

IT業界でSESという形態が定着した理由は、大きく3つあります。

1つ目は、大規模なシステム開発に根づいた多重下請け構造です。日本のシステム開発では、元請けとなるSIer(システム開発を一括で請け負う企業)が案件を受注し、そこから複数のSES企業へ再委託していきます。発注元から数えたこの階層を商流と呼びます。この構造がある限り、工程ごとに技術者を供給するSESには一定の需要が生まれ続けます

2つ目は、IT人材の不足です。経済産業省が2019年に公表した推計では、2030年時点で最大約79万人のIT人材が不足するとされています。自社で採用しきれない企業にとって、必要な時期に必要なスキルを持つ人材を確保できるSESは現実的な選択肢です。

3つ目は、工程によって必要な人数が変わることです。全員を正社員として抱え続ければ、閑散期には人件費だけが残ります。

この構造は、求人を探す側にも表れます。未経験可のエンジニア求人を検索すると、その多くがSES企業の募集です。自社開発企業や事業会社の情報システム部門は、未経験の採用枠を持たないか、あっても募集数が限られているためです。未経験からIT業界に入る人にとって、SESは数ある選択肢のひとつではなく、現実的にほぼ唯一の入口として目の前に現れます。この記事で確認してほしいのは、SESを選ぶかどうかではなく、どのSES企業なら入る価値があるかのほうです。

参考:IT人材需給に関する調査(経済産業省)

SESエンジニアの働き方と仕事内容

SESエンジニアとして働くと、実際にはどのような毎日を送るのでしょうか。現場のイメージがつかめるよう、次の3点を解説します。

  • 常駐先での業務内容と1日のスケジュール
  • 自社・クライアント・案件の関係性
  • 未経験だと最初に任されやすい仕事

順に見ていきましょう。

こちらの記事では、研修制度が充実したIT未経験者向けの企業を20社紹介しています。SES以外も含めて、育成に力を入れている応募先を具体的に知りたい方におすすめです。

IT未経験者におすすめ企業20選!研修制度充実の優良企業を厳選

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SESエンジニアの出社先は自社ではなく、クライアント企業のオフィスです。案件によっては、リモート環境での勤務になる場合もあります。

業務内容は参画するプロジェクトによって変わりますが、システム開発の支援や、障害が起きたときの原因調査、ドキュメントの作成など多岐にわたります。

<SESエンジニアの1日のスケジュール例>

  • 9時|出社し、チームミーティングに参加する
  • 10時|コーディングや設計書の作成を進める
  • 12時|お昼休憩をとる
  • 13時|メールやチャットを確認する
  • 14時|定例の進捗会議に参加する
  • 17時30分|退勤する(残業時間は現場によって異なる)

初日は自社の営業担当者が同行し、現場の担当者に挨拶をおこなうケースが多くあります。オフィスの案内やチームメンバーの紹介から始まるため、一人で見知らぬ会社に放り込まれるわけではありません。

なお、勤務時間や休憩のルールは、常駐先の就業時間に合わせる形が一般的です。ただし、有給休暇の申請や勤怠管理をおこなうのは、雇用元である自社です。

SESエンジニアは、自社に雇用され、クライアント先で働くという立ち位置に置かれます。働く場所はクライアント先ですが、給与の支払いや福利厚生、評価をおこなうのは自社です。そのため、常駐先の給与水準がそのまま自分の年収に反映されるわけではありません。

契約についても整理しておきましょう。案件の契約は、自社とクライアント企業の間で結ばれます。エンジニア個人がクライアントと直接契約を交わすことはないため、常駐先が変わっても所属先は変わりません。

案件の期間は、数ヶ月の短期から数年単位の長期までさまざまです。契約が終了すれば別の案件へ移るため、プロジェクトごとに現場が変わるのが基本の流れです。

評価する人と給与を決める人が分かれている点は、SESという働き方の構造そのものです。この分離が実際にどう効いてくるのかは、後半のデメリットと年収の章で扱います。

SESは、多様なプロジェクトを経験しながらスキルを広げられる働き方です。とはいえ、未経験で入社した直後から開発の中心を任されるケースは多くありません。最初の配属先として現実的に多いのは、次の3つの区分です。

区分求人票での職種名の例主に任される業務
運用・監視・ヘルプデスク運用保守エンジニア、監視オペレーターシステムの稼働監視、障害の一次対応、問い合わせ対応
テスト・検証テストエンジニア、テスター手順に沿ったテストの実施、結果の記録
インフラ構築・プログラミングインフラエンジニア、プログラマー設定作業、既存コードの改修、簡単な機能の実装

配属されやすいのは、運用・監視やヘルプデスクの現場です。24時間体制で稼働するシステムを扱う案件では、夜勤やシフト勤務が発生します。手順書に沿った対応が中心となるため業務の流れは覚えやすい反面、同じ作業が続くとスキルの伸びは鈍くなります。

テスト・検証の現場では、テストを実施する仕事と、テストの観点やケースを考える仕事が明確に分かれます。実施だけを続けていても、職務経歴書に書ける内容はほとんど増えません。

インフラ構築やプログラミングは、学習の実績があれば未経験でも入口になり得ます。ただし、担当が設定作業だけに固定されると、設計に触れないまま年数が過ぎてしまいます。

【テックゴー編集部の見解】 運用・監視から抜けられるかは、入社1年目の「手順書外の仕事」の有無で決まります。同じ運用監視の現場でも、障害の一次対応だけを続けた方と、原因調査の記録を任された方とでは、2年目以降にご紹介できる求人の幅が変わります。分岐点は配属先の難易度ではなく、手順書に書かれていない作業をひとつでも任されたかどうかです。

いまの担当業務のうち、手順書に載っていないものを1つ挙げられるか確認してみてください。挙げられない状態が半年続いているなら、自社の担当者に相談する段階です。

SESと他の働き方との違い

エンジニアの働き方には複数の選択肢があります。SESが自分に合うのかを判断するには、ほかの形態と比べてみるのが近道です。ここでは、次の3つとの違いを解説します。

  • 自社開発エンジニアとの違い
  • 受託開発(SIer)との違い
  • 未経験からITに入る、SES以外のルート

それぞれの特徴を確認していきましょう。

こちらの記事では、SESとSIerの違いを契約形態と商流の観点から解説し、年収差の実態を整理しています。どちらの企業を受けるべきか比べたい方におすすめです。

SESとSIerの違いは?年収差とどっちを選ぶべきか解説

SESとSIerの違いは?年収差とどっちを選ぶべきか解説

自社開発エンジニアが手がけるのは、自社が運営するサービスや社内で使うシステムです。企画の段階から関わり、要件定義、設計、開発、運用まで一貫して担当するケースが多くあります。

SESとの違いは、次のとおりです。

項目SES自社開発
勤務先クライアント先に常駐する自社に出社する
担当範囲割り当てられた工程が中心企画から運用まで通して関わる
評価する人常駐先の担当者と自社が分かれる自社で完結する
未経験の採用入口が広い即戦力が求められる

自社開発では、自分が書いたコードがサービスとして世に出て、ユーザーの反応が数字で返ってきます。意思決定の関係者が社内に揃っているため、仕様の変更やトラブルへの対応も早く進みます。

一方で、扱う技術が自社サービスに限られるため、スキルの偏りが生まれやすい面もあります。育成の余力がある企業は多くないため、未経験からの採用は狭き門です。実務経験を積んでから移る対象として考えるのが現実的でしょう。

こちらの記事では、SESから自社開発企業へ移るために必要なスキルと、選考を突破する準備を解説しています。将来的に自社開発を目標に据えたい方におすすめです。

SESから自社開発に転職は可能?必要なスキルと選考突破の準備を徹底解説

SESから自社開発に転職は可能?必要なスキルと選考突破の準備を徹底解説

受託開発をおこなうSIerは、クライアントから依頼を受け、システムの開発から運用までを一括で引き受ける事業者です。SESともっとも大きく違うのは、契約で約束している内容です。

前半で解説したとおり、SESは準委任契約であり、技術と稼働時間を提供します。対してSIerが結ぶのは請負契約が中心で、約束しているのは完成したシステムそのものです。納期どおりに動くものを納め、不具合があれば修正の責任も負います。

この違いは、仕事の進め方にも表れます。SIerは元請けとして案件を受注するため、クライアントとの要件定義や全体のスケジュール管理といった上流の工程を担当します。案件をどの企業に割り振るかを決める立場でもあり、開発全体を見渡す経験を積みやすい環境です。

もっとも、完成の責任を負うぶん、納期が近づけば負荷は高まります。大手のSIerでは実装を協力会社に任せ、自社の社員は管理業務が中心になるケースも見られます。手を動かして技術を磨きたい人にとっては、想定と違う働き方になる可能性もあるでしょう

未経験からIT業界に入る道は、SESだけではありません。それぞれ入口の広さが違います。

事業会社の情報システム部門は、社内の問い合わせ対応やIT資産の管理を担当します。残業が読みやすく働きやすい一方、未経験の採用枠はほとんど出てきません。

IT派遣は、派遣元に雇用されて派遣先で働く形です。SESと現場の見え方は近いものの、指揮命令権が派遣先にある点と、契約が有期になる場合がある点が異なります。

プログラミングスクールを経由して自社開発企業に応募する道もあります。実務経験の代わりに、自分で作成したアプリやWebサービス(ポートフォリオ)で評価される形ですが、選考の通過率は高くありません。

SESが未経験の入口として名前が挙がるのは、正社員での募集数がもっとも多いためです。ほかのルートを検討したうえで、それでも応募先の中心がSESになるようであれば、企業の見極めに時間を使うほうが結果につながります。

SESで働く4つのメリット

SESには、ほかの働き方では得にくい利点があります。とくに、これからIT業界に入る人にとって現実的な入口になる点は大きいでしょう。ここで解説するメリットは、次の4つです。

  • 未経験でも正社員として採用されやすい
  • 複数の業界と開発現場を経験できる
  • 残業が読みやすく労働時間が管理されやすい
  • 大手企業の案件に参画できることがある

それぞれ確認していきます。

SESの最大の利点は、実務未経験の状態からでも正社員としてIT業界に入りやすい点です。

自社開発企業や受託開発企業では、入社した時点である程度の開発力が求められます。人員に余裕がなく、育成に時間をかけられない企業も多いためです。一方、SES企業は複数の案件を抱えており、未経験者でも担当できる工程を含んでいます。育成しながら現場に送り出すという採用の考え方が成り立ちます。

未経験からエンジニアをめざす人にとって、実務経験を積みながら給与を得られる点には現実的な価値があります。学習だけを続けていても、企業が評価するのは業務としてシステムに関わった経験だからです。

入社後の研修制度を用意している企業もあります。基本的な開発言語やインフラの知識、ビジネスマナーまで含めた研修を経てから配属される流れです。気をつけたいのは、研修の内容と期間に企業差が大きい点です。実質的に数日で現場に出るケースもあります。求人票の記載だけで判断せず、面接で具体的な期間と内容を確認しておきましょう。

SESエンジニアは、案件ごとに常駐先が変わります。デメリットと捉える声もありますが、経験の幅という観点では利点にもなります。

金融、製造、公共、小売と、業界が変われば扱うシステムも開発の進め方も変わります。使用する言語やクラウド環境が現場ごとに異なるケースも多く、短い期間で複数の技術に触れられるのは、1社に所属し続ける働き方では得にくい経験です

常駐先では自社以外のエンジニアと机を並べて仕事をします。元請けのSIerや他社の技術者と一緒に動くなかで、開発の進め方や品質管理の考え方を間近で見られる点も学びになります。

自分の適性を見極めやすい点も見逃せません。未経験の段階では、開発とインフラのどちらに向いているのか、上流工程に関心があるのかを判断する材料がそもそもありません。複数の現場を経験するなかで、自分が面白いと感じる領域が絞り込めていきます。

ただし、経験の幅が自動的に広がるわけではない点には注意しましょう。防ぐには、案件が切り替わるタイミングで、前回と何が違う現場かを自社の担当者に確認しておくことです。使用言語か、担当工程か、業界か。3つのうち1つも変わらない案件が続いているなら、同じ内容の案件を2回こなしただけの経歴になります。

SESでは、長時間の残業が発生しにくい構造があります。理由は、企業どうしの契約に精算幅という取り決めがあるためです。

精算幅とは、1ヶ月あたりの稼働時間に下限と上限を設ける仕組みを指します。たとえば140時間から180時間という幅を設定し、その範囲内であれば契約した金額どおりに支払われる形です。上限を超えて働いた分は常駐先の企業が追加で支払う取り決めのため、無制限に残業をさせる動機が現場側に生まれにくくなります

反対に、下限を下回った場合は控除の対象です。稼働時間そのものが契約の対象として金額に直結しています。

これは残業時間についての話です。24時間体制のシステムを扱う運用・監視の案件では、残業ではなくシフト勤務や夜勤という形で勤務時間が不規則になります。未経験の配属先として多い領域でもあるため、期待値を合わせておきましょう。

残業が少ないのは会社が優しいからではなく、契約の仕組みによるものです。精算幅の設定が緩い案件や、上限を大きく超える働き方が常態化している現場では、この利点は働きません。

SESでは、自社の規模にかかわらず、大手企業のプロジェクトに入る機会があります。多重下請け構造のなかで、元請けのSIerが受注した大規模案件に技術者として参画する形です。

大規模なシステム開発の進め方を内側から見た経験は、職務経歴書で語れる材料になります。数百人が関わる案件ならではの設計思想や品質管理の進め方は、小規模な現場では触れにくい領域です。

もっとも、参画できたからといって、担当する工程まで自分で選べるわけではありません。案件の規模が大きいほど工程は細かく分かれ、商流の下位に位置する技術者に割り振られるのは、一部の作業に限られる場合があります。選考で見られるのは企業名ではなく、そこで何を担当したのかです。

SESで働く4つのデメリットと「やめとけ」と言われる理由

ネット上には、SESはやめとけという強い言葉が並びます。その多くには、事実にあたる部分が確かにあります。ただし、原因をたどると、SESという契約形態そのものではなく、一部のSES企業の運営方針に行き着くケースがほとんどです。分けて理解しておくと、避けるべき企業の条件が見えてきます。ここでは、実際に指摘されることの多い4つのデメリットを取り上げます。

  • 給与が上がりにくい
  • 常駐先によって積める経験に差が出る
  • 開発の一部しか担当できずキャリアが一貫しにくい
  • 自社に相談相手がおらず帰属意識を持ちにくい

順に見ていきましょう。

こちらの記事では、SESがやめとけと言われる理由を5つに分け、後悔しない優良企業の条件を解説しています。評判の中身を先に押さえてから応募先を絞りたい方におすすめです。

SESはやめとけと言われる理由5選|エンジニアが転職を後悔しない優良企業の条件とは?

SESはやめとけと言われる理由5選|エンジニアが転職を後悔しない優良企業の条件とは?

やめとけと言われる理由としてもっとも多く挙がるのが、給与の伸びにくさです。

背景にあるのは、前半で触れた多重下請け構造です。元請けから二次請け、三次請けと案件がわたっていくたびに、各社の取り分が差し引かれます。商流の下位に位置する企業ほど、受け取れる契約金額そのものが小さくなるため、エンジニアの給与に回せる原資も限られます

契約金額のうちどれだけを給与として支払うかは、企業の方針によって変わります。同じ現場で同じ仕事をしていても、所属先が違えば年収に差が出るのはこのためです。

もうひとつの要因は、評価の伝わりにくさです。日々の働きぶりを見ているのは常駐先の担当者ですが、給与を決めるのは自社です。両者のあいだで情報が共有されていない企業では、現場での成果が昇給に反映されません。結果として、勤続年数に応じた小幅な昇給だけが続く状態に陥ります。

ただし、これはSESという形態の宿命ではありません。商流の上位で案件を取り、評価の基準を明確にしている企業も存在します。給与が上がるかどうかは、SESを選ぶかどうかではなく、どのSES企業を選ぶかで決まる部分が大きいのです

SESエンジニアにとっての職場環境は、自社ではなく常駐先に左右されます。残業が少なく開発体制も整った現場もあれば、その逆もあるのが実情です。

差が出るのは、働きやすさだけではありません。次のような点が現場ごとに変わります。

  • 使用する言語やクラウド環境が異なる
  • レビューや教育の体制に差がある
  • 担当できる工程の幅が変わる
  • 質問できる相手がいるかどうかが変わる

最初の配属先で新しい技術に触れ、質問できる先輩がいる環境に入れた人と、手順書どおりの作業を1年続けた人とでは、同じ経験年数でも市場での評価は大きく変わります。この差が、本人の努力とは別のところで生まれてしまう点が、SESの構造的な難しさです

配属先を完全に選べる企業は多くありません。だからこそ、案件の決め方が企業ごとにどう違うのかは、後半のチェックポイントで詳しく扱います。

SESの案件は、大きな開発工程のなかの一部を切り出したものが中心です。要件定義やプロジェクト全体の管理は元請けが担い、商流の下位に入るほど、実装やテストといった下流の工程が割り当てられます。

問題は、この状態が続いたときです。同じ工程が2年続いたら、経歴としては同じ1年を2回繰り返している状態だと考えてください。採用の場で見られるのは在籍した年数ではなく、どの工程をどこまで自分で担当したかです。

案件が短期間で切り替わることも、一貫性を欠く一因になります。半年ごとに現場と技術が変われば、ひとつの領域を深く掘り下げる機会は得にくくなるでしょう。幅広い経験は利点でもありますが、専門性として語れる軸がないまま年数だけが積み上がると、次のキャリアで選択肢が狭まります。

対策としては、現在の案件で担当範囲を広げられないかを自社の担当者に相談し、次の案件で狙う工程を意識して伝えておくことです。受け身のままでは、割り振られた作業だけが続いていきます。

SESエンジニアは、自社に出社する機会がほとんどありません。同期入社の社員と顔を合わせるのは、研修期間だけというケースもあります。

この状態が続くと、困ったときに相談できる相手が見つかりにくくなります。常駐先の社員は所属が異なるため、キャリアの相談まで踏み込むのは難しいでしょう。自社の担当者との面談も、頻度は企業によって差があります。技術的な疑問や現場の悩みを一人で抱え込む時間が長くなる点は、SESで働くうえで見落とされやすい負担です

帰属意識の持ちにくさも指摘されます。給与を支払っているのは自社ですが、日々の業務は常駐先の一員として動くため、どちらの会社に所属しているのか実感が薄れていきます。会社への愛着が育たないまま契約更新のたびに現場が変わる状況は、働く動機を保ちにくい環境です。

一方で、この点は企業の姿勢で大きく変わります。定期的な面談や社内の勉強会、常駐先が近いメンバーどうしの交流機会を設けている企業もあります。フォロー体制の有無は、入社後の満足度を左右する要素です。

SESに向いている人・向いていない人

SESは未経験からIT業界に入りやすい仕組みですが、働き方の特性上、合う人と合わない人がはっきり分かれます。これまで解説してきた特徴を踏まえて、自分がどちらに近いかを確認してみましょう。

  • SESに向いている人の特徴
  • SESに向いていない人の特徴

こちらの記事では、SESがやばいと言われる理由を3つの軸でセルフ診断できる形に整理し、抜けるべきかを判断する基準を解説しています。すでにSESで働いていて違和感を抱えている方におすすめです。

 SESがやばいと言われる理由は?3軸セルフ診断と抜けるべきか判断する基準

SESがやばいと言われる理由は?3軸セルフ診断と抜けるべきか判断する基準

次の4つにあてはまる人は、SESという環境を活かしやすくなります。

  • 未経験からまず実務経験を積みたい
  • 環境が変わることに抵抗が少ない
  • 専門分野をこれから見極めたい
  • 自分から質問や提案を持ちかけられる

なかでも重要なのは、最後の項目です。SESでは、担当範囲を広げられるかどうかが本人の働きかけで変わる場面が多くあります。割り振られた作業をこなすだけでは、現場が変わっても経験の質は変わりません。現場の担当者に一段先の仕事を相談したり、自社の担当者に次に挑戦したい工程を伝えたりできる人ほど、同じ年数でも積み上がるものが違ってきます。

反対に、次の4つにあてはまる場合は、慎重に判断したほうがよいでしょう。

  • ひとつのサービスを長く育てたい
  • 落ち着いた人間関係のなかで働きたい
  • 早い段階から上流工程に関わりたい
  • 成果をその場で評価に反映してほしい

案件ごとに現場と人間関係が変わる働き方は、安定を求める人にとって負担になります。要件定義や設計に早く関わりたい人は、商流の上位に位置する企業を選ぶか、SIerや自社開発を目標に据えるほうが近道です。

ただし、向いていないと感じた項目があっても、SESを避けるべきとは限りません。未経験からの入口としてSESを使い、数年で次の環境へ移る前提で選ぶという考え方もあります。大切なのは、SESで何を得て、いつ次に動くかを入社前に決めておくことです。

SESで働く場合の年収・将来性

SESに対する不安の多くは、年収の低さと将来性に集まります。ただし、その不安があたっているかどうかは、平均値を眺めていてもわかりません。ここでは、次の3点を整理します。

  • SESエンジニアの年収はどの程度か
  • 同じSESでも年収に差がつくのはなぜか
  • SESの将来性は本当に不安なのか

順に確認していきましょう。

こちらの記事では、SESの平均年収を年齢別・スキル別の相場で整理し、高収入を目指すコツを解説しています。自分の年収が相場と比べてどうかを確かめたい方におすすめです。

SESの平均年収はいくら?年齢・スキル別の相場と高収入を目指すコツ

SESの平均年収はいくら?年齢・スキル別の相場と高収入を目指すコツ

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)によると、システムエンジニア(Webサービス開発)の平均年収は578.5万円です。ただし、これは経験を積んだ層を含めた全体の平均にすぎません。未経験からSESに入社した場合、求人票に記載される想定年収は300万円台からの提示が中心です。

年収を左右する要素は、次の4つに整理できます。

  • 担当している工程
  • 保有しているスキルと資格
  • 参画している案件の契約金額
  • 所属企業が給与に回す割合

とくに影響が大きいのは、後半の2つです。年収がどこまで伸びるかは、担当する工程が変わるタイミングで決まります。運用や監視だけを続けている間は初年度の水準から動きにくく、設計や構築に関わるようになると提示額が変わってきます。

求人票の想定年収だけを比べても、入社後の伸びは判断できません。何が年収を決めているのかを知っておくことが、企業を選ぶ前提になります。

参考:職業情報提供サイト(job tag)システムエンジニア(Webサービス開発)(厚生労働省)

同じSESでも年収や経験に差がつく主な要因は、商流と還元率です。

1. 商流の位置で契約金額と担当できる工程が変わる

商流とは、案件がどの企業を経由してエンジニアまで届くかという流れです。大規模なシステム開発では、元請けが受注した案件が一次請け、二次請けへと再委託されます。

商流と還元率

階層を下るごとに各企業の取り分が発生するため、同じ現場で働いていても、所属企業の商流によって給与の原資に差が生まれます。元請けに近い企業ほど要件定義や基本設計などに関わりやすく、下位の商流では実装やテストなど、切り出された工程を担当するケースが多くなります。

2. 還元率によって手元に残る金額が変わる

還元率とは、企業が受け取った契約金額のうち、どれだけをエンジニアの給与に還元するかを示す割合です。契約金額からは営業費や待機期間の給与、管理費などが差し引かれます。

還元率を公開している企業は多くありません。もっとも、月の契約単価と自分の月給を比べれば概算はつかめます。単価がわからない場合は、面接で「エンジニア1人あたりの平均単価はどのくらいですか」と聞いてみてください。答えられる企業ほど、給与の決まり方が明文化されている傾向があります。

【テックゴー編集部の見解】 商流を1段上げると、同じ役割でも提示年収は50万〜100万円動きます。面談でお会いするSESエンジニアの方の年収は、経験年数よりも発注元から何社目かで説明がつくことがほとんどです。三次請けで実装を担当していた方が、二次請けで同じ工程に就いただけで提示額が変わる例も珍しくありません。

いま在籍している企業が何次請けかは、常駐先で参加する定例会議の出席者を見れば見当がつきます。発注元の社員が同席しているか、それとも間に2社挟んでいるかを確認してみてください。

こちらの記事では、SESの単価相場と給料との違い、高単価エンジニアになる方法を解説しています。自分の単価と月給の関係を具体的に検算したい方におすすめです。

SESの単価相場はいくら?給料との違いや高単価エンジニアになる方法を解説

SESの単価相場はいくら?給料との違いや高単価エンジニアになる方法を解説

先に影響が出やすい部分から見ていきます。生成AIの普及によって、手順が決まっているテストの実施や定型的な監視業務は、自動化が進みやすい領域にあたります。未経験者が最初に任される仕事と重なるため、無関係とはいえません。

一方で、要件を整理する、障害の原因を切り分ける、関係者と調整するといった仕事は人が担い続けます。IT人材の不足を背景に、エンジニアを外部から確保する需要そのものも続くと考えられます。

将来性を左右するのはSESという働き方そのものより、下流工程から経験の幅を広げられるかどうかです。入社後にどのようなスキルや工程を経験できるかを確認して企業を選びましょう。

こちらの記事では、2026年の業界動向をもとに、SESに将来性はあるのかとAI時代に生き残る条件を解説しています。この先も同じ働き方を続けてよいか判断したい方におすすめです。

SESに将来性はない?2026年の業界動向とAI時代に生き残るエンジニアの条件

SESに将来性はない?2026年の業界動向とAI時代に生き残るエンジニアの条件

SESは最初のキャリアとしてアリか?

ここまで読んで、SESを最初の一歩として選んでよいのか迷っている人もいるでしょう。結論としては、選び方と使い方次第でアリです。ただし、入社前に決めておきたいことがあります。解説するのは、次の3点です。

  • 未経験・第二新卒がSESを選ぶときの判断軸
  • SESからキャリアを広げていく代表的なパターン
  • 自社開発・SIer・別職種への移り方

それぞれ見ていきましょう。

こちらの記事では、SESからの転職先を目的別に整理し、選考で評価されるSES経験を解説しています。数年後の出口を先に描いてから入社先を決めたい方におすすめです。

SESから転職できるおすすめの転職先は?評価されるSES経験についても解説

SESから転職できるおすすめの転職先は?評価されるSES経験についても解説

未経験からIT業界に入る手段として、SESは現実的な選択肢です。実務経験を積みながら給与を得られる働き方は、ほかに多くありません。ただし、入社後のミスマッチを避けるには、判断の軸を持ったうえで応募先を選ぶことが欠かせません。

確認しておきたいのは、次の3点です。

  • 数年後に何をしていたいかを言葉にできるか
  • 環境が変わることを受け入れられるか
  • 入社してから何年でどこへ動くかを決めているか

3つ目がとくに重要です。SESを目的地ではなく通過点として選ぶ人ほど、入社後の行動が変わります。3年で設計工程に関わるという目標があれば、任される仕事が手順書どおりの作業だけになった時点で違和感に気づけます。目標がないまま入社すると、割り振られた作業をこなす日々が続き、気づいたときには経歴に書ける内容が増えていません。

とはいえ、未経験の段階で明確なキャリア像を描くのは難しいものです。開発とインフラのどちらに関心があるか、といった大まかな方向だけでも決めておきましょう。方向が定まっていれば、案件の希望を自社の担当者に伝えられます。エンジニア特化の転職エージェント「テックゴー」でも、この段階からのご相談を受けています。

SESで経験を積んだあとの進路は、ひとつではありません。代表的なのは、次の3つのパターンです。

パターン進み方
自社で昇進するリーダーや営業、採用や教育の担当へ移る
他社へ転職する自社開発企業やSIer、事業会社の情報システム部門へ移る
独立するフリーランスとして案件を直接受注する

選び方の目安は、いま担当している工程です。設計や構築に関わっている場合は転職で条件が上がりやすく、運用・監視が中心の場合は、まず自社で担当工程を広げてから動くほうが結果につながります。独立は、直接契約を取れる人脈ができてからの選択肢と考えてください。

未経験から入った人がもっとも多く選ぶのは転職です。SESで数年の実務経験を積むと、未経験という枠から外れ、応募できる求人の幅が広がります。未経験では書類選考すら通らなかった企業に、経験者として応募できる状態になることが、SESで働く意味のひとつです

いずれのパターンでも共通しているのは、評価されるのが在籍年数ではなく担当した工程だという点です。

SESから次の環境へ移る場合、行き先ごとに求められるものが異なります。

自社開発企業は、実装の経験に加えて、なぜその設計にしたかを説明できるかを見ます。開発工程に関わった期間があるかどうかが、ひとつの分かれ目です。

SIerでは、要件定義や基本設計、進行の管理など、SES時代には担当できなかった役割を任される機会が増えます。常駐先で元請けの動き方を間近で見てきた経験は、選考でも語りやすい材料になります。

別職種への転向も選択肢です。運用監視の経験からインフラ構築へ、テストの経験から品質管理へと進む流れが代表的で、SESで担当した業務がそのまま専門性につながります。

どの行き先を選ぶにしても、職務経歴書に書ける工程を積めているかどうかで、転職の難易度は大きく変わります。移る先を早めに意識し、そこで必要になる経験を現在の案件で取りにいく姿勢が求められます。

SES企業・求人を選ぶときの3つのチェックポイント

ここまで解説してきたとおり、SESで得られる経験と年収は、どの企業に所属するかで大きく変わります。入社後に後悔しやすいのは、フォロー体制が見えない企業、研修があると書きながら実態が伴わない企業、そしてエンジニアと関係のない業務に配属する企業です。こうした企業は、選考の段階で見分けられる部分があります。確認しておきたいのは、次の3点です。

  • 求人票で取引先と商流を確認する
  • 案件を選べる仕組みと評価制度を確認する
  • 面接で常駐先と担当工程を具体的に聞く

順に見ていきましょう。

こちらの記事では、求人票・面接・契約の3段階で優良企業とブラック企業を判別する基準を網羅的にまとめています。応募先を絞り込む前にチェックリストを手元に置いておきたい方におすすめです。

SESの見分け方|求人票・面接・契約で優良企業とブラック企業を判別する全基準

SESの見分け方|求人票・面接・契約で優良企業とブラック企業を判別する全基準

まず見るべきは、求人票に記載された取引先の実績です。多くのSES企業は、主要取引先や参画実績を会社概要のページに掲載しています。

確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 発注元の企業名まで具体的に書かれているか
  • 業界や規模に偏りがないか
  • 実績が数年前で止まっていないか

取引先が「大手SIer各社」といった曖昧な表現でまとめられている場合は、直接の取引ではない可能性があります。元請けと直接契約している企業であれば、実績として企業名を出せるケースが多いためです。

もちろん、守秘義務のために公開できない場合もあります。求人票だけで判断せず、選考の場で主要な取引先はどこか、何次請けの案件が多いかを直接聞いてみましょう。商流の位置は、年収と担当できる工程の両方を左右します。この質問に具体的な答えが返ってこない企業は、候補から外す判断も選択肢に入ります

次に確認したいのは、入社後の運用に関わる部分です。

案件のマッチングをおこなうのは、SES企業の担当者です。エンジニアの経歴や希望をヒアリングしたうえで配属先を決める企業もあれば、空いている案件に順に割り当てる企業もあります。この仕組みを案件選択制度や案件選択権といった名称で、求人票や採用ページに明記している企業もあります。記載があれば、月に何件提示されるのか、断った場合にどうなるのかまで面談で聞いておきましょう

待機期間の扱いも重要です。次の案件が決まるまでには、数日から1ヶ月以上の空白が生じる場合があります。この期間の給与を全額保証している企業は、経営に余力があり、エンジニアを長く雇う前提で運営しているひとつの目印です。

そして、評価制度です。SESでは、日々の働きを見ている常駐先の担当者と、給与を決める自社が分かれています。

  • 現場での評価が自社にどう伝わるか
  • 昇給の基準が明文化されているか
  • 資格の取得が手当や評価に反映されるか

3点とも即答できない企業は、評価の運用そのものが定まっていない可能性があります。テックゴーでも、SES企業の選考を受ける方にはこの3点の確認をお伝えしています。

求人票と会社説明だけでは、実態はつかめません。判別力がもっとも高いのは、面接での質問です。目的別に、そのまま使える質問を挙げます。

配属先を確かめる質問

  • 配属先の候補として、どの案件を想定していますか
  • 直近1年で未経験入社した方は、どのような現場に配属されましたか

案件名や業界を数件挙げられる企業は、自社の商流と稼働状況を把握しています。配属先は入社後に決めるという趣旨の回答しか返ってこない場合、案件を選べる余地は小さいかもしれません。

成長の可能性を確かめる質問

  • 未経験から設計工程に移った方は、入社何年目ごろでしたか
  • 現場を変わりたいと相談があった場合、どのくらいの期間で交代できますか

年数の実例が出てくるかどうかが分かれ目です。本人の意欲次第という趣旨の回答が返ってきた場合、実際には設計工程へ移った人がいないケースもあります。

お金の決まり方を確かめる質問

  • 昇給の基準は明文化されていますか
  • 待機期間が発生した場合、給与はどのように扱われますか

重要なのは、回答が具体名や実例で返ってくるかどうかです。直近の配属実績も昇給の基準も、担当者が答えられて当然の情報にあたります。

こちらの記事では、SES面談での逆質問の例文10選とNG集を解説しています。ここで挙げた質問を、実際の面談でどう切り出すかまで準備したい方におすすめです。

SES面談で「逆質問なし」は落ちる?好印象を与える例文10選とNG集を解説

SES面談で「逆質問なし」は落ちる?好印象を与える例文10選とNG集を解説

SESからのキャリア相談ならテックゴーへ

SES企業を選ぶ際は、求人票だけでは商流や配属先、入社後に担当できる工程まで把握しにくい場合があります。

エンジニア・ITコンサル領域に特化した転職エージェント「テックゴー」では、企業や案件の特徴を踏まえ、経験や希望に合った求人を提案しています。

  • 上流工程の求人を多数保有
  • 元エンジニア・ITコンサル出身のアドバイザーが支援
  • 年収アップ額は平均138万円(※1)
  • 専任アドバイザーが年収交渉まで代行
  • 面接対策は回数無制限

(※1)2025年6〜7月の支援実績にもとづく金額です。※ここに自社独自データを挿入(対象人数)

SESで重要なのは、入社後に希望する経験を積める環境かを見極めることです。テックゴーでは、商流や配属先の傾向まで踏まえてお伝えしています。すでにSES企業で働いている方からのご相談も受けています。今後のキャリアや企業選びに迷っている方は、まずは無料相談で選択肢を整理してみてください。

まとめ

この記事では、SESの仕組みから働き方、年収の構造、企業の選び方までを解説しました。SESは、派遣との違いが指揮命令権の所在にあり、未経験からIT業界に入る現実的な入口として機能しています。

やめとけと言われる理由にも事実の部分があります。給与が上がりにくいことも、積める経験に差が出ることも、多重下請け構造と企業ごとの方針から生まれる問題です。ただし、これらはSESという形態の宿命ではなく、どの企業を選ぶかで変わる部分が大きいといえます

入社前に確認したいことを、一覧にまとめました。

確認する場所確認すること注意したい回答
求人票主要取引先の企業名が具体的に書かれているか「大手SIer各社」など曖昧な表記
求人票案件選択制度の記載があるか記載がない、配属は会社が決定
面接想定される配属先の案件を挙げられるか具体名が出てこない
面接未経験入社者の直近の配属実績人によりますで終わる
面接昇給の基準と資格手当の有無明文化されていない
面接待機期間中の給与の扱い即答できない、一部のみ支給

この6項目を持って選考に臨むだけでも、入社後のギャップは大きく減らせます。エンジニア特化の転職エージェント「テックゴー」では、元エンジニア出身のアドバイザーが、案件の傾向や積める経験まで踏まえた助言をおこなっています。SESを選ぶかどうか迷っている段階でも、判断材料を増やす目的で活用してみてください。

よくある質問

SESは派遣と同じですか?

契約の形態と、指揮命令権を持つ人が異なります。労働者派遣では派遣先の担当者がエンジニアに直接指示を出せますが、SESで指示を出せるのは、雇用元であるSES企業です。 報酬の対象にも違いがあります。どちらも稼働時間に応じて報酬が発生する点は共通していますが、SESは準委任契約にあたり、成果物を完成させる責任は負いません。 なお、常駐先の担当者が日々の作業内容を直接指示している状態は、偽装請負にあたると判断される可能性があります。入社後に契約と実態がずれていると感じた場合は、自社の担当者に相談しましょう。

30歳でSESの平均年収はどれくらいですか?

SESに限定した公的な年収統計は公表されていません。判断材料になるのは、システムエンジニア全体の統計と、自分が担当している工程です。 30歳前後で年収が分かれるのは、年齢ではなく担当工程と商流の位置です。運用や監視を続けている場合と、設計や構築に関わっている場合とでは、同じ年齢でも提示される金額が変わります。求人票の想定年収を年齢だけで比較しても、伸びしろは見えてきません。

SES契約で一人常駐は違法ですか?

一人で常駐していること自体が、ただちに違法になるわけではありません。判断のポイントは、指揮命令が誰から出ているかです。 一人常駐では、常駐先の担当者から直接指示を受ける状態になりやすく、偽装請負にあたると判断される可能性が高まります。自社の責任者を通さずに日々の作業内容や進め方を指示されている場合は、契約と実態がずれています。 不安を感じたら、まず自社の担当者に状況を伝えてください。社内で解決しない場合は、都道府県労働局の相談窓口を利用する方法もあります。

SESは何年続けるのが適切ですか?

年数そのものより、担当工程が変わったかどうかで判断してください。目安は2年です。 同じ工程を2年続けて担当範囲が変わっていない場合、経歴としては同じ1年を2回繰り返している状態になります。テストの実施だけ、運用監視だけという状態が2年続いたなら、社内で担当を広げるか、次の環境を検討する時期です。 反対に、実装から設計へ、監視から構築へと担当が動いているなら、その企業で経験を積み続ける価値があります。年数ではなく、職務経歴書に書ける工程が1年ごとに増えているかを基準にしてください。