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プロジェクトマネージャーの年収相場は?年代別データと1000万円への道

2026年09月03日更新

プロジェクトマネージャー(PM)を目指すうえで、実際にどのくらいの年収を得られるのかは気になるところではないでしょうか。

厚生労働省の統計では、PMの平均年収は889万円です。ただし実際の求人は600万円台から1,200万円超まで幅があり、同じPMでも数百万円の差が開きます。この差を生むのは、業界やプロジェクトの規模といった環境と、これまで任されてきた案件の難易度です。

この記事では、以下の内容を解説します。

  • 年代別・業界別の年収相場がわかる
  • 年収1,000万円に届くための資格と経験が整理できる
  • 転職で年収を引き上げる方法を確認できる

読み終えるころには、いまの年収が経験に見合っているか、次にどの経験を積むべきかが判断できるはずです。

目次

CONTENTS

プロジェクトマネージャー(PM)の年収相場

PMは、ITエンジニアのなかでも比較的高い年収を目指せる職種です。ただし、平均年収だけでは、自分がどの水準を狙えるのかまではわかりません。

ここでは、公的データや求人データをもとに、PMの年収相場を5つの視点から詳しく見ていきます。

  • 公的統計に示されているPMの平均年収
  • 年代と経験年数によって変わる年収の相場
  • 転職市場で提示されている求人の年収レンジ
  • SEやPLなど他のITエンジニア職種との比較
  • PMの平均年齢と、年収が伸びやすい時期

それでは、順に見ていきましょう。

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)によると、プロジェクトマネージャ(IT)の全国平均年収は889万円です。ITエンジニア全体の平均が約738万円ですから、150万円ほど上回ります。

ただし、この889万円をそのまま受け取るのは避けたほうがよいでしょう。この数値は、賃金構造基本統計調査の「システムコンサルタント・設計者」という区分から算出されています。同じ区分には、SEやシステムアーキテクト、ITコンサルタントも含まれます。つまり上流工程を担う職種をまとめた平均であり、PMだけを抜き出した数字ではありません。

テックゴーが保有するPM求人458件では、年収の中央値は875万円でした。提示年収は下限が平均657万円、上限が平均1,123万円で、企業によって幅があります。1,000万円を超える求人の多くは、コンサルティングファームや外資系企業のポジションです。

平均年収は自分の立ち位置を測る目安として使い、実際のレンジの広さを前提に考えましょう。

(※)年収は、エンジニア特化の転職エージェント「テックゴー」が保有する求人情報より算出しています。

参考:職業情報提供サイト(job tag)プロジェクトマネージャ(IT)(厚生労働省)

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プロジェクトマネージャー(PM)とは?年収・種類・キャリアアップ方法を徹底解説

プロジェクトマネージャー(PM)とは?年収・種類・キャリアアップ方法を徹底解説

PMは経験を重ねるほど年収が上がる職種です。20代でPMを任されるケースはまれですが、30代以降で実績を積むと年収のレンジが着実に上がっていきます。

年代年収の目安
20代400万〜550万円(PL経験を積む段階)
30代600万〜800万円(PMとして独立して動ける段階)
40代800万〜1,000万円(大規模プロジェクトや複数案件の管理)
50代以上1,000万円〜(シニアPM・PMO・部門責任者)

(※)各種転職エージェントの公開データおよびテックゴーの支援実績をもとにした目安です。

この推移は、公的データとも重なる動きです。令和7年賃金構造基本統計調査をもとにしたITエンジニアの年齢別年収でも、30代から40代にかけて年収が伸びる傾向が確認できます。具体的な数値は、後述する「PMの平均年齢と年収が伸びる時期」で整理しました。

つまり、30代でPMに転職して実績を重ねれば、40代で年収800万円台が現実的な水準になります。1,000万円に届くかどうかは、担当する案件の規模と所属先で決まります。

参考:令和7年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)

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【2026年最新】ITエンジニアの平均年収は?職種別・年代別・経験年数別に相場を解説

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求人票に載る年収は、平均値よりも実態に近い数字です。厚生労働省の調査では、PMの年収レンジがITスキル標準(ITSS)のレベル別に示されています。

ITSSレベル年収レンジ
レベル3600万〜925万円
レベル4675万〜950万円
レベル5以上700万〜1,100万円

レベルが上がるほど上限は伸びる一方、下限は600万円台から大きく動きません。年収を押し上げているのは経験年数よりも、どこまで難しいプロジェクトを任されてきたかという実績です。

需給の面でも追い風が続いています。job tagによると、PMの有効求人倍率は1.6倍で、ハローワークの求人賃金は月額40.4万円と前年度より1.4万円上がりました。

前述のとおり、テックゴーが扱うPM求人の中央値は875万円です。ITプロジェクトマネージャーとして850万円から1,000万円へ上がった転職事例もあり、現年収を大きく超える水準で決まるケースもあります。

参考:職業情報提供サイト(job tag)プロジェクトマネージャ(IT)(厚生労働省)

同じITエンジニアでも、担う役割によって年収の水準は変わります。SEやPLと比べると、PMの水準は明確に高めです。

職種年収の中央値
ITコンサルタント950万円
プロジェクトマネージャー875万円
プロジェクトリーダー737.5万円
開発エンジニア675万円
システムエンジニア650万円

(※)年収の中央値は、エンジニア特化の転職エージェント「テックゴー」が保有する求人情報より算出しています。

SEからPLへ移ると約87万円、PLからPMへ移るとさらに約137万円の差が生まれます。

差が生まれる理由は、責任の中身にあります。SEは担当機能の品質、PLはチームの進行に責任を持ちますが、PMはそこに予算とリスクが加わります。技術を深めるより、責任範囲を広げるほうが年収の伸び幅は大きくなります。

▼PLとPMの違いを詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。

プロジェクトリーダー(PL)とは?仕事内容やPMとの違い・必要なスキルを解説

プロジェクトリーダー(PL)とは?仕事内容やPMとの違い・必要なスキルを解説

job tagによると、PMの平均年齢は38.3歳です。SEやPLなどでシステム開発やプロジェクト管理の経験を積んだうえで目指すケースが多く、一定の実務経験が求められる職種といえます。

令和7年賃金構造基本統計調査をもとに、ITエンジニアの年齢別年収を見ると、次のように推移しています。

年齢推計年収
30〜34歳約731万円
35〜39歳約812万円
40〜44歳約934万円
45〜49歳約981万円
50〜54歳約906万円

30〜34歳の約731万円から45〜49歳の約981万円まで、年齢が上がるにつれて年収も高くなっています。とくに30代後半から40代にかけて上昇し、45〜49歳で最も高い水準に達します。

ただし、上記はPMだけを対象とした年収ではなく、ITエンジニア全体の年齢別データです。年収は年齢だけで決まるものではなく、役職や経験、担当するプロジェクトの規模、勤務先の給与水準などによっても変わります。

PMとして年収アップを目指すなら、年齢そのものよりも、30代から40代にかけてどのようなプロジェクト経験やマネジメント実績を積むかが重要です。

PMの年収が高い3つの理由

PMの年収が高いのは、責任が重いからという理由だけではありません。市場のなかでPMという役割が置かれている位置に、報酬が上がる仕組みがあります。主な理由は、次の3つです。

  • プロジェクト全体の責任を担うポジションだから
  • 多様なスキルが同時に求められるから
  • IT人材不足でPM需要が高騰しているから

それでは、順に見ていきましょう。

PMはプロジェクトの成否に対して最終的な責任を持ちます。納期の遅れ、品質の問題、コストの超過といったトラブルが起きたとき、最初に矢面に立つのはPMです。

企業側から見ると、この責任には大きな金額がかかっています。数億円規模の開発が失敗すれば、損失は人件費だけにとどまらず、顧客との取引そのものを失いかねません。その損失を防ぐ役割に対して報酬が設定されているのが、PMの年収が高い根本的な理由です。

同じ技術力を持つエンジニアとPMのあいだで報酬に差がつくのも、この点が理由でしょう。開発を任せられる人材と、開発全体の結果を引き受けられる人材では、企業にとっての価値が異なります。

裏を返せば、責任の範囲が広がるほど年収も上がります。担当するプロジェクトの予算規模やチームの人数が増えれば、それに応じて評価も変わっていきます。

年収を上げたいなら、任される範囲を広げていく発想が欠かせません。

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プロジェクトマネージャーの役割と仕事内容とは?エンジニアがPMを目指す前に知るべき全知識

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PMには技術の理解に加えて、管理と調整の力が同時に求められます。job tagが示すPMの仕事内容を整理すると、次のような力が必要です。

求められる力内容
技術の理解見積もりや設計の妥当性を判断する
進捗とコストの管理納期と予算の範囲内に収める
リスクの管理問題の兆しを早く見つけて手を打つ
調整と交渉顧客と開発チームの意見をまとめる

job tagでは、PMに求められる能力が7段階で数値化されています。傾聴力が5.4、他者との調整が5.1、説得と交渉がそれぞれ5.0と、対人面の項目が高めに出ています。プログラミングは3.7ですから、技術力そのものよりも人を動かす力が重く見られているとわかります。

ひとつずつを見れば、他の職種でも求められる力です。ただ、これらをプロジェクト単位でバランスよく発揮できる人材は限られています。技術のわかるマネージャーが市場に少ないため、その希少性がそのまま年収に反映されているのでしょう。

参考:職業情報提供サイト(job tag)プロジェクトマネージャ(IT)(厚生労働省)

DXの推進、クラウドへの移行、AIシステムの導入と、企業のIT投資は加速しています。経済産業省の調査では、2030年にIT人材が最大で約79万人不足すると試算されました。プロジェクトの数が増えれば、それをまとめるPMの需要も比例して増えていきます。

しかし、PMは急に育つ職種ではありません。job tagの調査では、この仕事で一人前に働けるまでに3年超から5年かかると答えた人が23.5%、5年超から10年と答えた人が19.6%でした。入職前にも5年超から10年の実務経験が必要だと考える人が19.6%を占めています。

需要が伸びる一方で供給が追いつかないため、PMの有効求人倍率は1.6倍まで上がりました。即戦力として動けるPMは、採用市場で奪い合いになっている状況です。

テックゴーに相談へ来るエンジニアからも、「PMに上がりたいが社内では機会が回ってこない」という声を多く聞きます。実際、PM経験者の転職市場での反応は明らかに速く、複数のオファーが同時に届くケースもあります。技術力とマネジメント経験の両方を持つPMは、いまの市場で売り手が有利な立場にあるといえます。

参考:IT人材需給に関する調査(概要)(経済産業省)

業界・企業タイプ別の年収比較

PMの年収は、どの業界で働くかによって大きく変わります。同じPMという肩書きでも、企業タイプが違えば数百万円の差が生まれます。ここでは、代表的な4つの企業タイプごとに年収の水準を確認します。

  • SIerは案件の規模が大きく年収も安定している
  • コンサルは成果主義で早期に上がりやすい
  • 外資系は最も高い水準を狙える
  • 事業会社はやや低めだが見直しが進んでいる

それぞれの特徴を見ていきましょう。

国内の大手SIerでPMを務める場合、年収600万〜900万円が一般的なレンジです。金融、官公庁、製造業といった社会基盤に関わる案件を扱うため、扱う予算も人数も大きくなります。

規模の大きさは経験として価値があります。数十人から数百人が動くプロジェクトをまとめた実績は、転職市場でそのまま評価される資産です。上流の要件定義から関わる機会も多く、PMとしての土台を作るには適した環境でしょう。

一方で、報酬の面には制約があります。給与テーブルが職級ごとに固定されている企業が多く、成果を出しても反映されるまでに時間がかかります。年功序列の色が残る組織では、昇格の順番待ちが発生する場合もあるでしょう。

大規模案件の経験を積んだあと、その実績を評価してくれる企業へ移るという流れが、SIer出身のPMが年収を伸ばす典型的な道筋です。実際、テックゴーでも大手SIerからコンサルティングファームや事業会社へ移り、200万円以上の年収アップを実現した方を支援しています。

▼大手SIerの特徴や働き方を詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。

大手SIerとは?企業例とその年収、キャリアパスや転職するためのポイントについて解説

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ITコンサルや戦略に近い案件を担うPMの場合、年収800万〜1,200万円台が目安です。job tagによるとITコンサルタントの平均年収は752.6万円ですが、これは業界全体を均した数値です。大手ファームや外資系ファームでは、この水準を大きく上回る報酬が提示されます。

年収が高い理由は、担当する工程の位置にあります。システムを作る前の構想段階、つまり何を作るべきかを決める場面から関わるため、クライアントの経営判断に近い立場で仕事を進めます。提案力や折衝力が問われる分、報酬も高く設定されているのでしょう。

評価の仕組みも年功序列とは異なります。成果を出せば昇格の間隔が短く、30代で1,000万円を超える方も出てきます。

ただし、求められる水準は高めです。稼働の負荷が大きい時期もあり、成果が出ない状態が続けば評価が下がる仕組みでもあります。年収の高さと引き換えに、常に結果を求められる環境だと理解しておきましょう。

参考:職業情報提供サイト(job tag)ITコンサルタント(厚生労働省)

クラウドベンダーやERPベンダーなどの外資系企業でPMを担う場合、年収1,000万〜1,500万円超も現実的なラインです。国内企業と比べて給与テーブルの上限が高く、同じ経験年数でも提示額が変わります。

報酬の構成にも違いがあります。固定給に加えて業績連動のインセンティブが用意され、自社株を受け取れる企業もあります。成果が数字に直結するため、実績を出した年の収入は大きく伸びるでしょう。

求められる条件として、英語力が挙がる場合が多いです。海外のチームと連携しながらプロジェクトを進める場面があり、会議やドキュメントを英語で扱う力が問われます。グローバルな案件の経験があれば、選考で有利に働きます。

ただし、成果を出せない状態が続けば、ポジションの見直しが入る点にも気をつけましょう。高い報酬は、結果を出し続ける前提で設定されていると考えておくのが現実的です。

メーカーや金融、小売などの事業会社でDXやシステムの内製化を進めるPMは、年収500万〜800万円が中心帯です。IT専業の企業と比べると、水準はやや低めに出ます。

その代わり、働き方には別の魅力があります。自社のプロダクトやサービスに直接関わるため、作ったものが誰にどう使われるかを、自分の目で確かめられる環境です。受託開発のように納品で関係が終わらず、改善を重ねながら育てていく進め方が可能です。労働時間や休暇の制度が整った企業も多く、腰を据えて働きたい方に向いています。

近年は年収の面でも変化が出てきました。DX投資に力を入れる大手企業を中心に、IT人材の報酬水準を見直す動きが広がっています。社内にPM人材を抱えたい企業ほど、外部から採用するために高い条件を提示する傾向です。

事業会社を選ぶなら、その企業がITをコストと見ているのか、事業の柱と見ているのかを確認しましょう。この違いが、そのまま年収の伸びしろに表れます。

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社内SEとは?仕事内容や年収、他のエンジニア職との違いを解説

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年収アップにつながるPMの資格4選

資格を取っただけで年収が上がるわけではありません。ただし、自分の力を客観的に示す材料として資格は有効です。とくに転職の場面では、経歴書に書ける裏づけとして評価されます。ここでは、PMの評価につながる4つの資格を紹介します。

  • プロジェクトマネージャ試験は国内で最も知られている
  • PMPは外資系やグローバル案件で強い
  • ITストラテジスト試験は上流工程の証明になる
  • 応用情報技術者試験は土台を固める位置づけになる

それぞれの特徴と難易度を確認していきましょう。

情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験で、情報処理技術者試験のなかでも最高難度のスキルレベル4に位置づけられています。job tagでも、PMの関連資格としてあげられている試験です。

項目内容
実施団体情報処理推進機構(IPA)
試験区分スキルレベル4(最高難度)
実施時期年1回(秋期)
出題形式午前は選択式、午後は記述式と論述式

合格率は例年14%前後で推移しており、受験者の多くが実務経験者である点を踏まえると、難易度は高いといえます。午後Ⅱでは自分が担当したプロジェクトについて2,000字以上の論文を書くため、実務の経験がないまま合格するのは難しい試験です。

その分、評価は確かなものになります。国内のSIerや官公庁向けの案件を扱う企業では、この資格を昇格の条件に組み込んでいる場合もあります。資格手当の対象になる企業も多く、取得がそのまま月々の収入に反映されるケースもあるでしょう。

国内でPMとしてのキャリアを積むなら、まず狙いたい資格です。

参考:プロジェクトマネージャ試験(情報処理推進機構)

PMP(Project Management Professional)は、米国のPMIが認定する国際資格です。世界共通の基準でプロジェクトマネジメントの知識と経験を証明できるため、外資系企業やグローバル案件を扱う企業で高く評価されます。

項目内容
実施団体PMI(Project Management Institute)
受験の条件実務経験と35時間の研修受講
試験の形式通年で受験可能
更新3年ごとに更新が必要

特徴は、受験するまでの条件が定められている点です。学歴に応じたプロジェクト管理の実務経験と、35時間の公式研修が求められます。受験の資格を得た時点で、すでに一定の経験が保証されている仕組みだといえます。

3年ごとの更新が必要な点も、この資格の性格を表しています。取得後も学び続けている証明になるため、選考の場では現役感のある実績として受け止められます。

外資系企業への転職や、海外チームと連携する案件を狙うなら、PMPは有力な武器になるでしょう。

参考:PMP資格について(一般社団法人PMI日本支部)

ITストラテジスト試験は、IPAが実施する国家試験のなかでもスキルレベル4に区分される難関試験です。経営戦略にもとづいてIT活用の方針を立て、事業を動かす立場を想定した内容になっています。

PMの試験がプロジェクトを完遂する力を問うのに対し、この試験はそもそも何に投資すべきかを判断する力を問います。担当する範囲がひとつ上の段階に移るイメージです。

合格率は15%前後で、こちらも論述式の試験が課されます。事業の課題を整理し、ITでどう解決するかを筋道立てて書く力が求められるため、実務での経験がそのまま得点につながる試験でしょう。

評価される場面は、コンサルティングファームや事業会社のDX推進部門です。PMからITコンサルタントへ領域を広げたい方にとって、意欲と適性を示す材料になります。年収1,000万円を超えるポジションは経営に近い領域に集まるため、その入口として意味のある資格です。

参考:ITストラテジスト試験(情報処理推進機構)

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ITストラテジストとは?仕事内容・年収・試験の難易度まで解説

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応用情報技術者試験は、IPAが実施するスキルレベル3の国家試験です。ここまで紹介した3つと比べると難易度は下がりますが、PMを目指す段階では取得する価値があります。

理由は2つあります。ひとつは、出題範囲が技術から管理、経営まで幅広く、PMに必要な知識の土台を作れる点です。もうひとつは、合格すると高度試験の午前Ⅰが免除される点にあります。

試験スキルレベル合格率の目安
応用情報技術者試験レベル3約23%
プロジェクトマネージャ試験レベル4約14%
ITストラテジスト試験レベル4約15%

応用情報に合格すると、2年間はプロジェクトマネージャ試験などの午前Ⅰが免除されます。段階を踏んで上位の資格へ進むうえで、効率のよい順序だといえます。

現在PLとして働き、これからPMを目指す段階の方であれば、まずこの試験から着手するとよいでしょう。

参考:応用情報技術者試験(情報処理推進機構)

年収1,000万円を目指すPMがやるべき3つのこと

PMになれば自動的に1,000万円へ届くわけではありません。前半で確認したとおり、同じPMでも所属先や担当範囲によって年収は数百万円変わります。1,000万円の壁を越えるために取るべき行動は、次の3つです。

  • 難易度の高い案件に手を挙げる
  • 上流工程と予算管理の経験を積む
  • シニアPMやPMOへステップアップする

それぞれ具体的に見ていきましょう。

同じ企業に所属していても、担当する案件によって評価は変わります。年収が高くなりやすいポジションには、次のような条件が重なります。

条件内容
プロジェクトの規模予算数億円以上の責任者を務める
グローバル対応英語で海外チームと折衝する
担当する領域新規事業やDX、AI導入を統括する
管理の範囲複数のプロジェクトを並行して見る

裏を返せば、小規模なプロジェクトを安定してこなすだけでは1,000万円の壁を越えにくいでしょう。難易度の高い案件に手を挙げ続けることが、収入を上げる王道です。

ただ、こうした案件は待っていても回ってきません。上司との面談で希望を伝える、遅延している案件の立て直しに志願する、社内で誰も手をつけていない新技術の導入を提案する。自分から動いた結果が、次のアサインを変えます。

あわせて意識したいのが、担当した案件を記録に残すことです。テックゴーを通じて年収1,000万円を超えた方に共通しているのは、自分の経験を数字で説明できる点でした。「予算◯億円のプロジェクトを◯名のチームで管理し、◯ヶ月の遅延リスクを回避した」というように、実績を数値に置き換えられるかどうかが評価を分けます。

PMとして経験を積む段階から、成果を数字で残す習慣をつけておきましょう。案件が終わってから思い出そうとすると、予算規模や工数の削減率といった細部が抜け落ちます。

年収を分ける要素として、担当している工程の位置があります。令和7年賃金構造基本統計調査では、プログラマーを含む「ソフトウェア作成者」が約578万円、PMを含む「システムコンサルタント・設計者」が約889万円でした。工程がひとつ上がるだけで、300万円ほどの開きが生まれています。

PMのなかでも同じ構図が当てはまります。開発が始まってから進行を管理するだけの立場と、要件定義や企画の段階から関わる立場では、市場での評価が変わります。「何を作るか」を決める場面に立ち会えているかどうかが分岐点です。

もうひとつ重視されるのが、予算を扱った経験です。見積もりを作り、投資対効果を説明し、予算内に収める判断を重ねた実績は、経営に近い立場として評価されます。

現職で上流の機会が回ってこないなら、次の順で動いてみましょう。

  • 提案や見積もりの作成に関わらせてもらう
  • 小規模でもよいので予算の責任を持つ
  • 顧客との要件のすり合わせに同席する

社内で機会を得られない状態が続くなら、環境を変える判断も現実的な選択です。

参考:令和7年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)

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エンジニアの上流工程とは?仕事内容、年収、メリット、求められるスキルを徹底解説

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ひとつのプロジェクトを担当し続けるかぎり、年収には上限が生まれます。1,000万円を超えるには、担当する範囲そのものを広げる道があります。

代表的なのが、シニアPMとPMOです。

役割担当する範囲
PMひとつのプロジェクトを完遂させる
シニアPM大規模案件や複数の案件を同時に管理する
PMO組織全体のプロジェクト運営の仕組みを整える

PMOは個別の案件を回す立場から離れ、組織のなかでプロジェクトを進めるルールや基準を作る役割です。関わる範囲が組織全体に広がるため、報酬も高い水準に設定されます。

シニアPMは、扱う案件の規模を上げていく方向です。予算や人数が増えるほど責任も重くなり、その分が評価に反映されます。

どちらの道でも共通するのは、プロジェクトを成功させた実績を土台に、影響が及ぶ範囲を広げていくという考え方です。年収の天井は、自分が動かせる範囲の大きさで決まります。

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PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)とは?仕事内容・PMとの違い・年収とキャリアパスを解説

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フリーランスPMの年収と月額単価

会社員としてPMの経験を積んだ先には、フリーランスとして独立する選択肢もあります。高単価の案件を獲得できれば収入アップを目指せる一方、会社員とは収入や保障の仕組みが異なります。

ここでは、フリーランスPMの収入を次の3つの視点から解説します。

  • 単価を左右する商流と領域
  • 会社員PMとの収入の違い
  • 高単価案件で求められる経験

それぞれ見ていきましょう。

フリーランスPMの単価は、本人のスキルだけで決まるわけではありません。どの位置で案件を受けるかによって、同じ働き方でも金額が変わります。

とくに影響が大きいのは、商流の位置です。発注元から複数の会社を経由して案件が届く場合、間に入った会社の取り分が引かれ、手元に残る金額は下がります。同じ仕事でも、直接契約か二次請けかで20万円以上の差が出ることもあります。

領域の選び方も単価を左右します。クラウド移行やデータ基盤の構築といった需要の高いテーマは、扱える人材が限られるため高い単価がつきます。反対に、既存システムの保守を中心とした案件では、単価が伸びにくい傾向です。

会社員として働くうちに商流の浅い案件や需要の高い領域を経験しておくと、独立後の交渉が有利に進むでしょう。

会社員PMとフリーランスPMでは、収入の仕組みが異なります。

項目会社員PMフリーランスPM
収入給与として受け取る案件ごとに報酬を受け取る
社会保険保険料を会社と分担原則として自分で負担
有給休暇あり原則なし
契約終了時雇用が続けば給与も継続次の案件が決まるまで収入が減る可能性がある
経費業務費用を会社が負担必要経費を自分で管理

フリーランスは高単価案件を獲得することで、会社員より年間売上が大きくなる可能性があります。一方、案件単価がそのまま手取りになるわけではありません。

会社員の場合は、社会保険料の一部を企業が負担するほか、有給休暇や福利厚生もあります。そのため、会社員の「年収」とフリーランスの「年間売上」を額面だけで比較しないことが重要です。

収入アップを目的とする場合も、独立だけが選択肢ではありません。PMとして経験を積み、より給与水準の高い企業へ転職する方法もあります。収入だけでなく、安定性や働き方まで含めて自分に合った選択肢を検討しましょう。

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エンジニアのキャリアパス22職種|年収一覧と自分に合う選び方

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フリーランスPMの案件単価は、これまでの経験や担当する業務範囲、プロジェクトの難易度によって変わります。

高単価案件では、たとえば次のような経験が求められる傾向があります。

  • 大規模プロジェクトのマネジメント経験
  • 要件定義や企画など上流工程の経験
  • 複数チームやベンダーを管理した経験
  • 特定の業界・業務に関する専門知識
  • クラウドやAIなど需要の高い技術を扱うプロジェクト経験

PMは、予算・納期・人員・品質などプロジェクト全体を管理する役割です。そのため、開発経験の長さだけでなく、どの規模のプロジェクトで、どこまで責任を担ったかが案件選びでは重要になります。

将来的に独立を考えている場合も、まずは会社員として上流工程や大規模プロジェクトの経験を積み、担当できる領域を広げておくことが選択肢のひとつです。

転職で年収を上げる3つの方法

PMの経験は、転職市場で高く評価される資産です。ただし、同じ経験でもどこに応募し、どう見せるかによって結果は変わります。年収アップにつながる方法は、次の3つです。

  • 高単価な業界や企業タイプへ移る
  • 職務経歴書で担当範囲を数値化する
  • 現年収ではなく市場相場を基準に交渉する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

年収を上げる方法として最も効果が大きいのは、業界を変える判断です。前半で確認したとおり、SIerの中心帯は600万〜900万円でした。一方、コンサルティングファームでは800万〜1,200万円台、外資系IT企業では1,000万円を超える水準が提示されます。

同じスキルを持っていても、企業が受け取る単価と社員への還元率が違えば、給与の上限は変わります。年収が上がらない原因は能力ではなく、いま所属している企業の収益の仕組みにある場合が多いです。

移り先を選ぶときは、次の点を確認しましょう。

確認する点見るべき内容
事業の形態元請けか、二次請け以降か
求人の年収レンジ下限が現年収を上回っているか
評価の仕組み成果が報酬に反映される制度があるか
昇給の実績実際に上がった事例が示されているか

とくに見落としやすいのが年収レンジの下限です。上限だけを見て応募しても、提示されるのは下限に近い金額という場合があります。下限が現年収を下回る求人は、交渉しても現状維持で終わりやすいでしょう。

同じPM経験でも、どの工程から関わっていたかによって評価は変わります。開発が始まったあとの進行管理だけを担当していた場合と、企画や要件定義から関わっていた場合では、提示される年収に100万円以上の差が出ます。

ただ、経験があっても書き方が伝わらなければ評価されません。職務経歴書では、担当範囲を次の順で具体的に書き出しましょう。

  • 関わった工程を企画から運用まで並べる
  • 各工程で自分が判断した内容を書く
  • 予算規模、チームの人数、期間を数字で示す
  • 達成した成果を数値に置き換える

「◯億円規模のプロジェクトを◯名で管理し、納期を守りながらコストを◯%削減した」という形まで落とし込めると、面接での評価が変わります。

数字にしにくい成果もあります。その場合は、前後の比較で示すと伝わります。引き継いだ時点では遅延が常態化していたが自分の担当期間は納期を守った、レビュー体制を作って手戻りを減らした、といった書き方です。

自分の経験がどの工程に当たるか判断しにくいときは、テックゴーのような転職エージェントに整理を任せる方法もあります。

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年収交渉で損をしやすいのは、現在の年収を出発点にして考えてしまうパターンです。「今が700万円だから、750万円になれば十分」と考えると、企業が800万円まで出せる場合でもその金額では決まりません。

基準にすべきは、自分と同じ経験を持つPMが市場でいくらの評価を受けているかです。job tagのデータでは、ITSSレベル4のPMで675万〜950万円、レベル5以上で700万〜1,100万円のレンジが示されています。

現年収がこのレンジの下側にあるなら、同じ経験のままでも上げる余地があります。

交渉を有利に進めるには、複数の企業を並行して受ける方法が有効です。他社からのオファーがあると、企業側は条件を見直す判断をしやすくなります。1社に絞って進めるより、比較できる状態を作るほうが交渉の幅は広がるでしょう。

とはいえ、自分で年収を切り出すのは気が重いものです。転職エージェントを通せば、企業の給与テーブルや決裁の範囲を把握したうえで交渉を任せられます。テックゴーの場合、年収交渉の成功率は100%、平均の年収アップ金額は138万円です。

参考:職業情報提供サイト(job tag)プロジェクトマネージャ(IT)(厚生労働省)

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PMの年収アップ転職ならテックゴー

ここまで見てきたとおり、PMの年収は経験やスキルだけでなく、担当する工程やプロジェクトの規模、勤務先の給与水準によっても変わります。同じような経験を持つPMでも、転職によって年収が変わる可能性があります。

テックゴーは、エンジニア・ITコンサル領域に特化した転職エージェントです。PM・PLとして培ってきた経験を整理し、現在の市場価値や希望に合った求人選びをサポートしています。

  • エンジニア・ITコンサル領域に特化し、上流案件の求人を多数保有
  • 平均年収アップ金額は138万円
  • 年収交渉の成功率は100%
  • 元エンジニア・ITコンサル出身のアドバイザーが多数在籍
  • 面接対策は回数無制限

実際に、ITプロジェクトマネージャーとして年収850万円から1,000万円へアップした転職事例もあります。

いまの年収が経験に見合っているか、転職するとどの程度の年収を目指せるかを知りたい方は、まずは無料相談で現在の市場価値を確認してみてください。

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まとめ

この記事では、プロジェクトマネージャーの年収相場と、年収アップを目指す方法について解説しました。

厚生労働省のjob tagでは、PMの平均年収は889万円です。テックゴーが保有する求人では中央値が875万円で、下限657万円から上限1,123万円まで幅があります。実際の年収は、経験や担当するプロジェクトの規模、業界、勤務先の給与水準によって変わります。

年収アップを目指すなら、資格を取得するだけでなく、要件定義や予算管理、大規模プロジェクトのマネジメントなど、担当できる範囲を広げていくことが重要です。現在の会社の給与水準に上限がある場合は、より高い年収レンジを設定している企業への転職も選択肢のひとつです。

PMとしての経験が転職市場でどのように評価されるか知りたい方は、テックゴーの無料相談で、いまの経験で狙える求人と想定年収を確認してみましょう。

よくある質問

プロジェクトマネージャーで年収1,000万円は現実的ですか?

PMで年収1,000万円を目指すことは可能です。 job tagでは、ITSSレベル5以上に該当する人材の年収レンジとして700万〜1,100万円が示されています。実際の求人でも、1,000万円以上を提示するPM求人があります。 ただし、PMになれば自動的に1,000万円へ到達するわけではありません。担当するプロジェクトの規模や業務範囲、マネジメント経験、勤務先の給与水準によって年収は変わります。 年収1,000万円を目指す場合は、現在の経験でどの程度の求人を狙えるかを確認したうえで、不足している経験やスキルを整理するとよいでしょう。

プロジェクトマネージャーの年収が低いと感じる場合はどうすればよいですか?

まずは、年収が上がらない原因を整理しましょう。原因によって、取るべき対応は異なります。 - 担当範囲が限られている場合:要件定義や予算・人員管理など、担当できる範囲を広げる - マネジメント実績が少ない場合:より規模の大きな案件やチーム管理を経験する - 会社の給与水準に上限がある場合:より高い年収レンジを設定している企業への転職を検討する 担当範囲や経験が不足している場合は、現職で実績を積むことで年収アップにつながる可能性があります。 一方、十分な経験があるにもかかわらず、会社の給与水準によって年収が上がりにくい場合は、転職によって評価が変わることもあります。まずは、自分の経験が転職市場でどの程度評価されるかを確認してみましょう。

プロジェクトマネージャーになるには何年かかりますか?

PMになるまでに必要な年数は一概には決まっていません。 job tagの調査では、PMとして働くうえで必要な入職前の実務経験について、5年超から10年以下と回答した人が19.6%いる一方、2年超から5年以下などの回答も見られます。 一般的には、SEとしてシステム開発を経験し、PLなどでチームや進捗の管理を経験したあと、PMへキャリアアップする方法があります。 ただし、重要なのは経験年数だけではありません。要件定義や顧客折衝、予算・人員管理など、PMに必要な業務をどこまで経験しているかも意識してキャリアを積んでいきましょう。

プロジェクトマネージャーの資格取得にかかる勉強時間はどのくらいですか?

資格取得に必要な勉強時間は、保有している知識や実務経験によって大きく異なります。 PMに関連する代表的な資格には、IPAのプロジェクトマネージャ試験やPMPなどがあります。 プロジェクトマネージャ試験では、選択式の問題だけでなく記述式・論述式の問題も出題されます。そのため、知識を身につけるだけでなく、自身のプロジェクト経験を整理し、課題や対応策を文章で説明する練習も必要です。 PMPでは、受験資格としてプロジェクトマネジメント教育を受けることなど、所定の要件が設けられています。受験を検討する際は、最新の要件をPMI公式サイトで確認しましょう。

フリーランスのプロジェクトマネージャーになるタイミングはいつがよいですか?

独立に適したタイミングは、年齢や年収だけでは判断できません。フリーランスPMには即戦力としてプロジェクトを管理することが求められるため、自分だけで担当できる業務範囲を基準に考えることが重要です。 たとえば、要件定義からプロジェクト計画、進捗・予算・人員の管理、顧客やベンダーとの調整まで一通り経験していると、対応できる案件の幅を判断しやすくなります。 また、独立前には希望する領域の案件数や単価を確認し、会社員として働き続けた場合の収入や福利厚生とも比較しましょう。 「年収◯万円を超えたら独立」と一律に決めるのではなく、自分のPM経験でどのような案件を獲得できるかを確認したうえで判断することが大切です。