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SESの単価相場【2026年】経験年数・職種・商流別の目安と給料早見表

2026年10月08日更新

SESで働くなかで、「自分の単価は相場より低いのでは」と感じたことはないでしょうか。

SESの給与は、担当工程や商流、所属企業の還元率によって大きく変わります。同じ単価70万円でも、還元率が60%か80%かによって、年収は168万円違います。給与が上がらない原因は、個人の努力不足ではなく、会社の環境にある場合も多いです。

この記事では、以下の内容を解説します。

  • 経験年数・職種・商流別の単価相場がわかる
  • 単価別の給料と手取りを確認できる
  • 単価の確認方法と上げる方法を学べる

今の給与に納得できていないSESエンジニアの方に、次の行動を選ぶための情報をお伝えしているので、ぜひ参考にしてください。

目次

CONTENTS

【経験年数別】SESの単価相場

SESの単価は、経験年数が長くなるほど高くなる傾向があります。ただし、SESの単価を集計した公的な統計は存在しません。そのため、ここでは業界各社の公開情報をもとに、テックゴー編集部が整理した目安を紹介します。

経験年数月額単価の目安主な担当業務
未経験〜1年目35万〜45万円テスト、運用監視、ヘルプデスク
1〜3年目40万〜60万円実装、単体テスト、構築の補助
3〜5年目55万〜80万円詳細設計から実装まで一人で担当する
5年以上65万〜100万円基本設計、リーダー、上流工程

自分の経験年数と担当業務を表に当てはめると、今の単価が相場のどのあたりにあるかを確認できます。それでは、年数ごとに順に見ていきましょう。

未経験〜1年目のSES単価は、月35万〜45万円程度が目安です。この時期はテストや運用監視、ヘルプデスクなど、手順が決まった業務を担当するケースが多く、単価は低めに設定されます。

仮に単価40万円で還元率が60%の場合、月給は24万円前後です。そのため、1年目は単価の高さよりも、どのような業務経験を積めるかを重視しましょう。

また、テストや監視だけを長く続けると、2年目以降も単価が伸びにくくなります。設計書を読む機会がある案件や、構築の補助に関われる案件を選ぶと、次の段階に進みやすくなるでしょう。

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1〜3年目になると、単価は月40万〜60万円程度まで上がります。プログラムの実装や単体テスト、サーバー構築の補助など、任される作業の幅が広がるためです。

この時期から、同じ年数でも人によって単価に差が出はじめます。たとえば、指示どおりに実装するだけの人と、詳細設計の一部まで担当できる人では、月10万円前後の差がつくケースもあるでしょう。

2〜3年目のうちに、設計工程に関わった経験をひとつでも作っておきましょう。3〜5年目で単価が伸びるかどうかは、この時期にどの工程を経験したかで決まりやすいです。

3〜5年目の単価は、月55万〜80万円程度が目安です。詳細設計から実装までを一人で進められるようになり、現場で即戦力として扱われる時期です。

ただし、この時期から単価の伸び方はゆるやかになります。次の項目で紹介する厚生労働省のデータでも、経験3年を過ぎると賃金の伸びが鈍くなる傾向が見られます。

つまり、年数を重ねるだけでは単価は大きく上がりません。この段階で単価が60万円を下回っているなら、担当している工程か、所属企業の商流のどちらかに原因がある可能性が高いでしょう。

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5年以上の経験があるエンジニアの単価は、月65万〜100万円程度です。基本設計や要件定義、チームリーダーなどを担当できれば、100万円を超える案件も出てきます。

一方で、同じ5年以上でも人によって単価の差は大きいです。厚生労働省が公表しているソフトウェア作成者の時給換算の賃金を見ると、経験0年から3年では約25%上がります。しかし、3年から10年では約14%の上昇にとどまります。

5年目以降の単価を左右するのは、経験年数ではなく担当する役割と技術領域です。運用保守や実装だけを続けていると、70万円前後で頭打ちになるケースが多いでしょう。

参考:厚生労働省「令和8年度の労使協定方式に用いる賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金(時給換算)」

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【職種別】SESの単価相場

SESの単価は、同じ経験年数でも職種によって変わります。ここでは、業界各社の公開情報をもとにテックゴー編集部が整理した、職種ごとの月額単価の目安を紹介します。

職種月額単価の目安単価が上がりやすい条件
プログラマー(PG)35万〜75万円設計工程やモダンな言語に対応する
インフラエンジニア40万〜90万円運用から構築・設計に移る
システムエンジニア(SE)50万〜90万円基本設計や要件定義を担当する
クラウド・セキュリティ60万〜120万円クラウドの上位資格や自動化の経験を持つ
PM・PL70万〜130万円大規模案件の管理実績を持つ
AI・データ70万〜160万円機械学習や生成AIの開発経験を持つ

表のとおり、実装や運用を担う職種よりも、設計・管理や需要の高い技術領域を担う職種のほうが単価は高い傾向です。それぞれの職種について、単価が上がる条件も含めて見ていきましょう。

プログラマーの単価は、月35万〜75万円程度が目安です。経験が浅いうちは改修やテストが中心で、40万円前後からのスタートになるケースが多いでしょう。

また、プログラマーは使う言語によっても単価が変わります。経験3〜5年の場合の、言語別の単価の目安は次のとおりです。

言語単価の目安
PHP58万円
TypeScript63万円
Java65万円
Go70万円
Python(AI・機械学習分野)72万円

ただし、実装だけを担当していると、70万円前後で単価が伸び止まりやすいです。詳細設計まで担当範囲を広げると、さらに上の単価を狙えます。

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システムエンジニアの単価は、月50万〜90万円程度が目安です。プログラマーより高くなるのは、設計や顧客との調整など、実装の前の段階を担うためです。

また、SEの単価は、どの工程を担当するかで大きく変わります。

担当工程月額単価の目安
詳細設計60万〜70万円
基本設計70万〜95万円
要件定義80万〜120万円

要件定義まで担当できるSEは、100万円を超える案件も狙えます。一方で、肩書きがSEでも実際の業務が実装中心であれば、単価はプログラマーと大きく変わりません。

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インフラエンジニアの単価は、担当する工程によって月40万〜90万円と幅があります。

担当工程月額単価の目安
監視・運用40万〜50万円
運用保守45万〜65万円
構築50万〜70万円
設計65万〜90万円

監視や運用の案件は、未経験者でも入りやすい反面、単価は低めに設定されています。そのため、運用から構築、構築から設計へと工程を上げていくのが、単価アップの近道です。

また、オンプレミス中心の案件は、単価が横ばいの傾向にあります。クラウド環境の構築経験を積むと、より高い単価の案件に移りやすくなるでしょう。

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PM・PLの単価は、月70万〜130万円程度が目安です。チームの進捗管理や顧客との調整を担い、プロジェクトの成否に責任を持つため、高い単価が設定されます。とくに、大規模プロジェクトのPMを経験している場合は、月100万〜150万円の案件も出てきます。

ただし、単価を決めるのはPMという肩書きではなく、管理したチームの規模や予算などの具体的な実績です。

同じPL経験でも、3人のチームと20人のチームでは評価が変わります。スキルシートや職務経歴書では、人数や期間、予算を数字で伝えましょう。

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クラウドエンジニアの単価は月65万〜110万円、セキュリティエンジニアは月60万〜120万円程度が目安です。どちらも人材が不足している領域で、同じ経験年数のインフラエンジニアより高い単価がつきやすい傾向があります。

単価をさらに押し上げる経験の例は、次のとおりです。

  • AWS認定や情報処理安全確保支援士などの資格を持っている
  • Kubernetesで環境を構築した経験がある
  • コードでインフラを管理するIaCの経験がある

これらの経験があると、同じ経験年数でも単価が大きく上がるケースがあります。オンプレミスのインフラ経験者にとって、クラウドは最も移りやすい高単価の領域でしょう。

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AI・データ領域のエンジニアは、SESのなかでも単価の上がり方が最も大きい職種です。データサイエンティストは月70万〜130万円、機械学習や生成AIのエンジニアは月90万〜160万円程度が目安になります。

ただし、この領域の案件は経験者向けが中心で、未経験からいきなり参画するのは難しいです。現実的なのは、今の業務のなかでデータ分析や自動化に関わる経験を積む方法です。

たとえば、PythonやSQLでデータを扱った実績があると、データ基盤の構築や分析の案件に移る道が開けます。

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【商流別】SESの単価相場

SESの単価は、案件がエンド企業から何社を経由して届くかによっても変わります。この階層構造を商流といいます。エンド企業が月100万円を支払う案件の場合、所属するSES企業が受け取る単価は、テックゴー編集部の試算で次のようになります。

商流所属SES企業が受け取る単価の目安
4次請け以降55万〜70万円
3次請け70万〜80万円
2次請け85万〜90万円
エンド直請け・1次請け100万円

同じ業務でも、商流が深いだけで受け取れる単価が30万円以上下がる場合があります。それぞれの商流の特徴を見ていきましょう。

エンド直請けとは、システムを使う企業から直接案件を受ける形です。1次請けは、エンド企業から仕事を受けた元請けのSIerから、さらに直接案件を受ける形を指します。

どちらも間に入る会社が少ないため、中間マージンが発生しにくく、単価は最も高くなります。エンド企業が支払う金額に近い単価を受け取れるので、給与にも反映されやすいです。

また、エンド直請けの案件では、要件定義や設計など上流工程に関われる機会も多くなります。単価だけでなく、積める経験の面でも有利な商流です。SES企業を選ぶときは、エンド直請けや1次請けの案件がどれくらいの割合を占めるかを確認しましょう。

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SESの見分け方|求人票・面接・契約で優良企業とブラック企業を判別する全基準

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2次請けは、1次請けの企業からさらに案件を受ける形です。SES業界ではよくある商流で、この階層の案件に参画しているエンジニアも多いでしょう。

商流では、1社を経由するごとに月10万〜15万円程度、割合にして10〜20%のマージンが差し引かれるのが業界の相場観です。そのため、エンド企業が100万円を支払う案件でも、2次請けのSES企業が受け取る単価は85万〜90万円程度に下がります。

ただし、1次請けとの関係が安定していれば、2次請けでも継続して案件を確保しやすいというメリットがあります。単価の高さと案件の安定性の両方を見て判断しましょう。

3次請け以降の案件では、間に入る会社の数だけマージンが重なります。エンド企業が100万円を支払う案件でも、4次請け以降では55万〜70万円程度まで下がるのが目安です。

公正取引委員会の調査でも、最終の下請けにあたる事業者の33.5%が、作業に関与せずマージンだけを取る事業者の存在を感じたと回答しました。

また、商流が深いと客先との距離が遠くなり、単価交渉をしても自分の給与に反映されにくくなります。今の単価が経験に対して低いと感じるなら、所属企業の商流を疑ってみましょう。

参考:公正取引委員会「ソフトウェア業の下請取引等に関する実態調査報告書」

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SESの単価と給与(還元率)の仕組み

SESエンジニアの給与は、客先から支払われる単価をもとに決まります。ただし、単価の金額がそのまま給与になるわけではありません。単価と給与の関係について押さえておきたいポイントは、次の4つです。

  • 単価から会社のマージンを引いた額が給与になる
  • マージンには社会保険料や営業・管理コストが含まれる
  • 還元率の相場は60〜80%程度で計算方法は会社ごとに違う
  • 高還元SESは単価の70〜80%以上を給与に回している

それでは、順に見ていきましょう。

SESエンジニアの給与は、客先がSES企業に支払う単価から、会社のマージンを差し引いた金額をもとに決まります。単価のうち、給与として受け取る割合のことを還元率といいます。

たとえば、単価60万円で還元率が60%なら、月給は36万円です。同じ単価60万円でも、還元率が70%なら月給は42万円になり、年間で72万円の差が出ます。

つまり、給与の高さは、単価と還元率の掛け算で決まります。単価を上げる努力と同じくらい、還元率の高い会社に所属しているかどうかが大切です。

▼SESの年齢・スキル別の年収相場を詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。

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単価から給与を引いた残りが、すべて会社の利益になるわけではありません。マージンには、主に次の費用が含まれます。

費用内容
社会保険料の会社負担分健康保険や厚生年金のうち会社が払う分
待機・休暇中の給与案件がない期間や有給休暇中の給与
営業・管理コスト営業担当や事務スタッフの人件費、オフィス代
教育・福利厚生研修や資格取得の支援にかかる費用
会社の利益上記を差し引いて残った分

とくに、社会保険料の会社負担は、2026年度の東京都の料率で給与の約15〜16%です。月給36万円なら、それだけで月に5万円以上かかります。

そのため、マージンの金額だけを見て、会社が中抜きしていると決めつけるのは早計です。中身まで確認して判断しましょう。

参考:全国健康保険協会「令和8年3月分からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表(東京都)」

▼SES待機中の給与の保証パターンと注意点を詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。

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SESの還元率は、60〜80%程度が相場です。ただし、計算方法が会社ごとに違うため、数字を単純には比べられません。単価60万円・月給36万円の場合で比べると、次のとおりです。

計算に含めるもの還元率
額面給与のみ60.0%
額面給与と社会保険料の会社負担約69.4%
上記に交通費を加えたもの約71.1%

(※交通費は月1万円で計算)

公的な統計でも同じ傾向が見られます。厚生労働省の令和6年度の派遣統計で、情報処理・通信技術者の賃金を消費税抜きの派遣料金で割ると約67%ですが、社会保険料の会社負担を含めると約78%になります。

求人の還元率を見るときは、何を含めた数字かを必ず確認しましょう。

参考:厚生労働省「令和6年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」

高還元SESとは、単価の70〜80%以上を給与として還元すると打ち出しているSES企業のことです。前述の厚生労働省の派遣統計では、額面給与ベースの還元率は約67%でした。高還元SESはこれを上回る水準をうたっているため、同じ単価でも月給に差が出ます。

たとえば単価70万円の場合、還元率60%なら月給42万円、80%なら56万円です。年収にすると168万円の差です。

ただし、高還元をうたう企業の多くは、社会保険料の会社負担を含めた数字で還元率を示しています。また、賞与がない、待機中の給与が下がるといった条件の企業もあります。還元率の数字だけで選ばず、年収の総額と待機時の扱いまで確認しましょう。

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【単価別】SESエンジニアの給料・手取り早見表

単価ごとに、SESエンジニアの月給・年収・手取りの目安をまとめました。試算の前提は次のとおりです。

  • 東京都の会社員で、40歳未満・独身として計算する
  • 賞与はなしとし、年収は月給の12倍とする
  • 還元率は額面給与を税抜の単価で割って計算する
  • 社会保険料と税金は2026年度の料率で概算する
単価還元率60%還元率70%還元率80%
55万円33.0万円38.5万円44.0万円
60万円36.0万円42.0万円48.0万円
70万円42.0万円49.0万円56.0万円
80万円48.0万円56.0万円64.0万円
100万円60.0万円70.0万円80.0万円

(※表の金額は額面の月給)

会社が社会保険料の会社負担を含めて還元率を示している場合、実際の月給は上の表より1割以上低くなります。自分の月給を表に当てはめ、会社の還元率が何%にあたるかを確認しましょう。単価ごとの年収と手取りは、このあと詳しく紹介します。

単価55万円の場合の目安は、次のとおりです。

還元率月給年収手取り月額
60%33.0万円396万円約26.2万円
70%38.5万円462万円約30.3万円
80%44.0万円528万円約34.2万円

単価55万円は、経験1〜3年目のプログラマーやインフラエンジニアによく見られる水準です。還元率が60%なら、年収は400万円前後になります。

もし今の年収が350万円を下回っているなら、還元率は53%未満という計算になります。単価55万円であれば、年収400万円台が適正な水準の目安です。

単価60万円は、経験3年前後のエンジニアに多い単価です。厚生労働省の派遣統計をもとに計算すると、IT技術者の平均的な派遣料金も月約62.5万円でした(1日あたり34,382円を消費税抜きにし、20日分で換算)。

還元率月給年収手取り月額
60%36.0万円432万円約28.4万円
70%42.0万円504万円約32.8万円
80%48.0万円576万円約37.1万円

還元率が60%なら年収は432万円、70%なら504万円です。同じ単価でも、還元率が10ポイント違うだけで年収は72万円変わります。月給が30万円を下回る場合は、還元率が50%未満の計算になるため、会社に計算方法を確認しましょう。

参考:厚生労働省「労働者派遣事業の令和6年度事業報告の集計結果(速報)」

単価70万円は、詳細設計から実装までを担当できる中堅エンジニアの単価の目安です。

還元率月給年収手取り月額
60%42.0万円504万円約32.8万円
70%49.0万円588万円約37.8万円
80%56.0万円672万円約42.8万円

還元率70%で計算すると、月給は49万円、年収は588万円です。一方で、還元率60%の場合は年収504万円にとどまります。

単価70万円で年収500万円を下回っているなら、還元率か商流に原因がある可能性が高いでしょう。この単価帯からは、所属企業による年収差が年間80万円以上に広がります。

単価80万円は、基本設計やリーダー業務を担うエンジニアや、クラウド領域のエンジニアに多い単価です。

還元率月給年収手取り月額
60%48.0万円576万円約37.1万円
70%56.0万円672万円約42.8万円
80%64.0万円768万円約47.8万円

還元率70%なら、月給は56万円、年収は672万円です。手取りは月43万円ほどになります。

ただし、単価80万円でも還元率が60%なら、年収は576万円です。単価が80万円に届いているなら、年収600万円台後半をひとつの基準にして会社を比べましょう。

単価100万円は、要件定義を担うSEやPM、AI・データ領域のエンジニアで見られる水準です。

還元率月給年収手取り月額
60%60.0万円720万円約45.3万円
70%70.0万円840万円約51.8万円
80%80.0万円960万円約58.3万円

還元率が80%なら年収は960万円となり、年収1,000万円が見えてきます。ただし、月給が上がるほど税金の割合も増えるため、手取りは月給の7割強にとどまります。

SESで単価100万円に届くには、上流工程やマネジメントの実績が欠かせません。

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SESの単価を会社が教えてくれないときの確認方法3つ

SESの単価を会社に聞いても、教えてもらえないケースがあります。SESは準委任契約のため、派遣のようにマージン率を公開する法律上の義務がないからです。また、客先との契約で、金額を外部に出さない取り決めがある場合もあります。

ただし、自分の単価を知ろうとするのは、エンジニアとして当然の行動です。確認する方法は、次の3つです。

  • 契約更新や評価面談のタイミングで営業に聞く
  • 給与と還元率から単価を逆算する
  • 転職エージェントに同じスキルの相場を聞く

それぞれの方法を確認していきます。

単価を聞くなら、契約更新や評価面談の前に聞きましょう。SESの契約は3〜6ヶ月ごとに更新されるケースが多く、このタイミングで営業担当者が客先と単価を話し合うためです。

聞くときは、目的をあわせて伝えると答えてもらいやすくなります。たとえば、次のような聞き方があります。

「今後のスキルアップの目標を立てたいので、今の案件の単価を税抜の月額で教えていただけますか」

単価そのものを教えてもらえない場合は、還元率の計算方法と、その数字に何が含まれているかを聞きましょう。

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SESで評価されないのはなぜ?正当に評価される行動と転職判断の基準

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会社が教えてくれなくても、給与と還元率がわかれば、単価はおおよそ逆算できます。計算方法は、月給を還元率で割るだけです。

月給還元率60%の場合還元率70%の場合還元率80%の場合
30万円単価50.0万円単価42.9万円単価37.5万円
35万円単価58.3万円単価50.0万円単価43.8万円
42万円単価70.0万円単価60.0万円単価52.5万円

求人票や就業規則に還元率の記載がなければ、業界でよく見られる60〜70%で計算すると目安になります。逆算した単価が経験年数の相場より高いのに給与が低い場合は、還元率に問題がある可能性があります。

自社の数字だけでは、今の給与が適正かどうかを判断しにくいものです。そこで、転職エージェントに、同じスキルや経験を持つ人がどれくらいの年収で転職しているかを聞く方法があります。

エンジニアに特化したエージェントであれば、担当工程や使用技術から、市場での評価を具体的に教えてもらえます。また、商流や還元率が違う会社に移った場合の年収の目安もわかるので、今の会社に残るか移るかを判断する材料になるでしょう。

転職するかどうかを決めていない段階でも、相場を知るための相談はできます。

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SESエンジニアが単価を上げる3つの方法

前半で見たとおり、SESの単価は経験年数を重ねるだけでは大きく上がりません。単価を左右するのは、担当する工程と技術領域、そして交渉の進め方です。単価を上げる具体的な方法は、次の3つです。

  • 上流工程やPL・PMの役割を担う
  • クラウド・セキュリティ・AIなど単価の高い領域に移る
  • 契約更新のタイミングで単価交渉をする

それぞれ具体的に解説します。

単価を上げる最も確実な方法は、担当する工程を上げることです。詳細設計の単価が60万〜70万円なのに対し、要件定義は80万〜120万円が目安です。

とはいえ、いきなりPMを任されるケースは多くありません。まずは、次のような役割から経験を積みましょう。

  • 設計レビューに参加する
  • 新しく入ったメンバーの教育を担当する
  • 客先との定例会議で進捗を報告する

小さなリーダー業務でも、スキルシートに書ける立派な実績になります。取り組んだ内容を営業担当者にも伝えておくと、次の案件選びで考慮してもらいやすくなるでしょう。

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ふたつめは、単価の高い技術領域に移る方法です。オンプレミスの運用や実装だけの開発を続けていると、単価は70万円前後で頭打ちになりやすいです。一方で、クラウドやセキュリティ、AI・データの領域は人材が不足しており、同じ経験年数でも単価が上がりやすくなります。

今の経験から移りやすい領域の例は、次のとおりです。

今の経験移りやすい領域身につけたいスキル
サーバー・ネットワークの運用クラウドAWS認定資格、IaC
インフラの構築・運用セキュリティ情報処理安全確保支援士
アプリケーションの開発AI・データPython、SQL

資格だけでは単価は上がりにくいため、今の案件のなかで新しい技術に触れる機会を作りましょう。

契約更新は、単価を上げる交渉のよい機会です。ただし、SESで客先と単価を交渉するのは自社の営業担当者です。そのため、エンジニア本人は交渉に使える材料をそろえて営業担当者に渡しましょう。

  • 新たに担当した業務を書き出す
  • 改善した数値や成果をまとめる
  • 新しく使いはじめた技術や資格を伝える

一般的に、更新時の単価アップは月数万円程度にとどまります。月10万円以上の上昇を狙うなら、役割の変化や案件の変更とセットで交渉しましょう。交渉しても給与が上がらない場合は、会社を変えるほうが早いケースもあります。

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高単価案件を獲得するための3つのポイント

個人で単価を上げる努力をしても、所属する会社の環境によっては、単価や給与に反映されにくい場合があります。高単価案件を獲得するには、スキルを磨くだけでなく、会社選びと自分の見せ方も大切です。押さえておきたいポイントは、次の3つです。

  • 商流の浅い案件を多く持つSES企業を選ぶ
  • 案件を自分で選べる会社に所属する
  • スキルシートと客先面談で実績を具体的に伝える

順に確認していきましょう。

高単価案件を獲得しやすいのは、エンド直請けや1次請けの案件を多く持つSES企業です。商流がひとつ深くなるごとに、月10万〜15万円程度のマージンが差し引かれるためです。

会社の商流は、次の方法で確認できます。

  • 求人票や会社サイトでエンド直請けの比率を見る
  • 面接で主な取引先と商流の階層を質問する
  • 単価や還元率を社員に公開しているかを確認する

面接で商流について質問しても答えをはぐらかす会社は、避けたほうがよいでしょう。

案件を会社が一方的に決める環境では、単価の低い案件や、スキルが身につかない案件に入り続けるおそれがあります。一方で、案件選択制度がある会社では、単価や担当工程を見たうえで、参画する案件を自分で選べるのが特徴です。

制度の中身は会社ごとに違うため、次の点を確認しましょう。

  • 候補の案件を複数提示してもらえる
  • 案件ごとの単価が開示される
  • 希望しない案件を断れる

ただし、案件選択制度があっても、実際に選べる案件が少なければ意味がありません。面接では、直近で社員が選んだ案件の例を聞くと、制度の実態がわかります。

同じスキルを持っていても、スキルシートの書き方や客先面談での伝え方によって、参画できる案件の単価は変わります。客先は、スキルシートと短い面談だけで参画を判断するためです。評価されやすい書き方の例は、次のとおりです。

項目評価されにくい書き方評価されやすい書き方
担当業務AWSの運用を担当EC2約50台の運用と障害対応の手順書作成を担当
役割チームで開発5名チームのサブリーダーとして進捗管理を担当
成果業務を効率化定型作業を自動化し、月20時間の作業を削減

工程や規模、役割、成果を数字で書くと、実力が正しく伝わります。客先面談でも同じ内容を自分の言葉で話せるよう、準備しておきましょう。

▼エンジニアのスキルシートの書き方と見本を詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。

エンジニアのスキルシートの書き方は?職種別の記入例と見られるポイント

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まとめ

この記事では、SESの単価相場と給与の仕組み、単価を上げる方法を解説しました。SESの単価は経験3〜5年で月55万〜80万円が目安ですが、年数を重ねるだけでは伸びにくく、給与は担当工程や商流、還元率によって大きく変わります。

給与が低いと感じたら、早見表で自分の還元率を確かめ、原因が単価・商流・還元率のどこにあるかを切り分けましょう。会社の環境に原因があるなら、交渉を続けるより転職したほうが年収を上げやすいです。

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よくある質問

SESの平均単価はいくらですか?

SESの平均単価を示す公的な統計はありませんが、業界の相場は経験3〜5年で月55万〜80万円程度です。

厚生労働省の派遣統計をもとに計算すると、IT技術者の平均的な派遣料金は月約62.5万円でした(1日あたり34,382円を消費税抜きにし、20日分で換算)。

経験年数別では、未経験〜1年目が月35万〜45万円、5年以上が月65万〜100万円が目安です。

SESの単価に公的な統計はありますか?

SESの単価を集計した公的な統計は、2026年10月時点で存在しません。SESは準委任契約のため、派遣のようにマージン率を公開する義務がないからです。

近い数値としては、厚生労働省「労働者派遣事業報告」にある情報処理・通信技術者の派遣料金が挙げられます。令和6年度の金額は、1日あたり34,382円でした。

単価連動型の給与とは何ですか?

単価連動型とは、参画している案件の単価に一定の割合をかけて給与を決める仕組みです。単価が上がれば給与もすぐに上がり、還元のされ方がわかりやすいというメリットがあります。

一方で、単価の低い案件に移ったときや待機中には、給与が下がるおそれもあります。入社前に、計算式と給与の下限、待機時の扱いを確認しましょう。

フリーランスになると単価はどれくらい変わりますか?

同じ単価の案件でも、フリーランスのほうが受け取れる金額は大きくなる傾向があります。SES正社員の給与が単価の60〜70%程度なのに対し、フリーランスは仲介するエージェントの手数料を差し引いた残りを受け取れるためです。

ただし、社会保険料や税金、案件が途切れたときの無収入期間は、すべて自分で負担します。手取りで比べると、単価の差ほど収入は変わらない点に気をつけましょう。