SESはスキルがつかない?実態や現状を打破するための対策法
2026年06月25日更新
IT業界で働くエンジニアのなかで、自身の技術力向上に不安を抱える人は多いです。客先へ常駐するSESという働き方では、業務内容によって成長スピードが大きく変わります。
本記事では、SESでスキルがつかないと言われる実態や、現状を打破する具体的な対策法を解説していきます。自身の市場価値を高めるための参考にしてください。

著者
飯尾 洸太
(Iio Kota)
大学を卒業後、IT企業の営業職として新卒入社。1~2年目で全ての半期において優績者表彰を獲得し、2年目には全社MVPを受賞。3年目に管理職へ昇進し、組織運営や数値管理を担当。就任時は全国最下位だった支店を立て直し、5年目には全国1位へと導く。その後、仕事を通じて輝ける人を1人でも増やしたいと考えキャリアアドバイザーに転身し、技術職ならではの志向やキャリアパスを踏まえた伴走支援を徹底することでITエンジニアの転職支援を得意としている。転職を通じて志願者の方々がより豊かな生活を送れるよう、誠実かつ丁寧なサポートが信条。
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監修者
串田 聡太
(Kushida Sota)
明治大学卒業後、富士通株式会社にて、自社製品に加えSAPやSalesforce導入、DX提案などを経験。その後、パーソルキャリア株式会社にて、ITエンジニアの転職支援を担当。業界トップクラスの実績を有する。
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目次
CONTENTS
SESはなぜ「スキルがつかない」と言われやすいのか
SESエンジニアが技術的な成長を感じられない背景には、業界特有の構造的な問題が存在します。どのような環境がエンジニアの成長を阻害するのか、代表的な以下の3つの理由を解説します。
- 単純作業やテスト工程ばかりが続くロースキル案件の存在
- 参画するプロジェクトを自分で選べない案件ガチャの弊害
- 技術の幅が広がらない長期にわたる同一現場への据え置き
単純作業やテスト工程ばかりが続くロースキル案件の存在
客先常駐の現場には、誰でも対応できる単純作業が存在します。エクセルでのデータ入力や、手順書どおりにシステムを動かすテスト工程が代表例です。こうした業務に固定された環境では、設計やプログラミングの専門スキルを磨く機会を完全に失います。
未経験から入社したエンジニアにとって、テスト工程から経験を積むのは一般的なステップです。しかし、数年が経過しても詳細設計や実装に関われない状況は危険なサイン。転職市場で評価される具体的な実務経験を、職務経歴書に記載できない状態へ陥るでしょう。
日々の業務がルーチンワーク化すると、新しい技術への学習意欲も湧きません。成長の機会が限られるロースキル案件に長く留まることは、自身の市場価値を確実に下げます。現状に甘んじることなく、より高度な開発工程へ進むための具体的なアクションを起こしてください。
参画するプロジェクトを自分で選べない案件ガチャの弊害
SESの契約形態では、エンジニア自身で参画プロジェクトを選べない事例が多々あります。会社の営業都合が優先され、キャリアプランを無視した現場へ配属される高いリスク。そんな「配属先を自分で決定できない不透明な仕組み」が、技術者の成長機会を奪います。
Webアプリケーション開発を志望しても、古いシステムの運用保守へ配属されるのは日常茶飯事です。希望の環境から遠ざけられれば、目標とする技術スタックを実務で習得できません。同年代の仲間が最新技術を扱っている話を聞けば、停滞している自分へ強い焦りを抱くでしょう。
エンジニアの意向を無視したアサインが続く体制は、中長期的なキャリア形成を完全に阻害します。希望の技術に触れられない現場へ配属された場合は、早急に自社へ異動の希望を提示してください。
▼プロジェクトを選べない「案件ガチャ」については、以下の記事が参考になります。

SES案件ガチャとは?ハズレ回避と当たりを引く具体策を徹底解説
技術の幅が広がらない長期にわたる同一現場への据え置き
同じ常駐先で長期間働き続けることは、特定システムへの理解が深まるという利点があります。一方で、技術の幅が広がりにくくなるというリスクもともないます。長期的に同一現場へ配属されると、そのプロジェクトで使われている古い技術に限定されやすい状況になるでしょう。その結果、市場で求められる最新技術に触れる機会が減っていきます。
IT業界は技術の変化が速く、数年前に主流だったフレームワークがすぐに陳腐化することも珍しくありません。特定業務に依存した知識ばかりが蓄積されると、ほかの現場で活かせる汎用スキルが育ちにくくなります。
エンジニアとして市場価値を高め続けるためには、定期的に環境を変えながら新しい技術に触れることが重要です。もし会社の方針として同じ現場への固定が続く場合は、成長機会が制限されていると捉えるべきかもしれません。
スキルがつかない原因は案件・会社・本人のどれか
技術力が向上しない理由は、ひとつだけではありません。現在抱えている停滞感の原因が、案件、会社、自分自身のどこにあるのかを切り分けて分析していきましょう。
案件側の原因(下流工程に固定され扱う技術が増えない)
スキルアップできない原因は、本人の努力不足だけではありません。参画しているプロジェクトの内容によっては、案件そのものがスキルアップを妨げる直接的な原因になっているパターンがあります。体制が保守運用やテストといった下流工程に偏っていれば、新しい技術に触れる機会を得るのは難しいです。プログラミングの基礎知識すら不要な業務内容では、エンジニアの成長を完全に止めます。
顧客が既存システムの維持だけを目的としている現場では、最新クラウドサービスの導入提案は却下されるでしょう。古いバージョンのJavaやPHPを使い続け、手順書どおりにエラーログを確認するだけの作業の連続。そのような進歩のない業務に長く留まることは、技術トレンドについていく能力が伸びません。
案件の仕様や常駐先の予算都合で扱う技術が限定されている場合、個人の努力だけで現状を覆すのは至難の業です。案件内容そのものが、エンジニアの技術的な成長を強く制限しています。自身の努力が報われない現場であれば、見切りをつけて別の環境へ移る準備をはじめてください。
会社側の原因(育成制度や案件選択制度がない)
所属しているSES企業の経営方針や営業体制の問題も、本人の努力不足とは関係ありません。たとえば、エンジニア育成の仕組みが社内に存在せず、現場へ派遣したままフォローを行わないような企業などです。研修制度や技術勉強会が用意されていない環境では、組織としてのスキル向上は期待できません。
さらに、参画する案件を選べる制度が整っていない点も、スキル停滞の大きな原因です。営業担当者がエンジニアのキャリアよりも利益を優先し、空き案件や高単価案件へ機械的にアサインする体制が続くケースも見られます。結果として、成長機会より売上が優先される構造になってしまうでしょう。
加えて、多重下請け構造の深い商流に依存している企業では、上流工程に関わる機会が極端に限られます。要件定義や設計工程に携わる経験が得られにくく、キャリアの広がりは限定されるはずです。
本人側の原因(学習やアウトプットが不足している)
環境が原因だと考える前に、エンジニア自身の行動を見直す視点も重要です。IT業界で市場価値を高めるためには、業務時間外の継続的な自己学習が欠かせません。休日や就業後の時間を活用して新しい技術を学ぶ姿勢がなければ、スキルは伸びにくいでしょう。
現在の現場で単純作業ばかりを任されている状況に流され、技術書の学習や資格取得を後回しにしていると、成長は止まりやすくなります。受け身の姿勢で業務をこなすだけでは、高度な開発案件へ挑戦する機会は増えません。基礎的なIT知識が不足している状態では、企業側も責任のある工程を任せにくいと判断するでしょう。
SESでスキルがつかない現状を自社内で打破する具体的な行動
現在の会社に籍を置いたまま、技術力向上の機会を掴み取るための具体的な方法を紹介します。現状を嘆くだけではなく、以下のような主体的アクションを起こすことが重要です。
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営業担当に希望する技術と工程を伝える
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今の現場で業務自動化ツールを自作する
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AWSやDockerなどクラウド技術を習得し実務で扱えるようにする
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社内の開発案件に携わっているエンジニアに勉強方法を相談する
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単価アップに直結するベンダー資格を取得する
営業担当に希望する技術と工程を伝える
やりがいのない業務に固定されている現状を変えるには、自社の営業担当者へキャリアプランを明確に伝えることが重要です。「今の現場を変えてほしい」といった感情的な訴えだけでは、営業側も代替案を提示しにくくなります。目標とするエンジニア像を論理的に整理し、具体的に伝えるべきでしょう。たとえば「現在は運用保守の担当なので、次の現場では、TypeScriptを用いたフロントエンド開発に参画したい」といった形です。このように具体的な技術や工程を明示すると、伝わりやすくなります。
また、勤務地やリモートワーク頻度などの条件もあらかじめ整理しておくことが大切です。希望の優先順位を明確にしておくことで、交渉の精度も上がります。
こうした形で自身の方向性を言語化できているエンジニアは、営業側から見ても案件提案がしやすくなります。結果として、条件に合った案件を優先的に紹介される可能性が高まるでしょう。
今の現場で業務自動化ツールを自作する
現在の現場がエクセルへのデータ入力や手動でのテスト実行といった単純作業中心でも、工夫次第で開発スキルを伸ばす余地はあります。日々の定型業務を効率化する目的で、Pythonによるスクリプトや、エクセルのマクロ機能を使った自動化ツールを作成してみるとよいでしょう。
業務上の課題を見つけ、それをプログラムで解決するプロセス自体が実務経験として積み上がります。自作ツールによって作業時間が短縮できれば、常駐先の評価につながる可能性も高いです。周囲のメンバーへ共有できるレベルまで仕上げられれば、問題解決能力の証明にもなります。
こうした改善の実績は、「現場の単純作業をツール開発で効率化した経験」として職務経歴書にも記載できます。与えられた環境の中で技術を活用する姿勢は、多くのIT企業で評価されやすい要素です。できる範囲からプログラミングを取り入れてみてください。
AWSやDockerなどクラウド技術を習得し実務で扱えるようにする
市場価値を飛躍的に高めるためには、現在需要が急増している技術スタックを習得することが重要です。とくにAWSなどのクラウドインフラや、Dockerなどのコンテナ技術は多くの開発現場で標準的に使われています。これらの技術は、業務外の時間を使って着実に身につける必要があります。
個人PCに開発環境を構築し、Webサーバーを立ち上げたり、データベースと連携したアプリケーションを動かしたりする実践学習が効果的です。知識として理解するだけではなく、エラー対応まで含めて手を動かす経験を積むことで、現場で通用する応用力が身につきます。最新技術の動向を継続的に追う姿勢も欠かせません。
クラウド技術の基礎を習得した後は、その成果を営業担当者へ伝えることも有効です。「AWSの構築スキルを習得したので、インフラ案件に挑戦したい」と具体的に伝えることで、アサイン調整の材料になるはずです。
社内の開発案件に携わっているエンジニアに勉強方法を相談する
自社内で高度なWeb開発案件や、上流工程に参画している先輩エンジニアとつながりを持つことは、成長速度を大きく左右します。月に一度の帰社日やオンラインチャットを活用し、学習方法や読んでいる技術書などについて積極的に質問してみるとよいでしょう。
現場の第一線で活躍しているエンジニアの知見は、独学だけでは得られない情報源です。自身のキャリアプランを共有し、次に学ぶべきプログラミング言語や取得すべき資格について助言を受けることで、学習の方向性が明確になるでしょう。効率的なロードマップを描けるかどうかで成長速度は大きく変わります。
また、社内に技術的な相談ができるメンターを持つことは、学習継続の面でも重要です。さらに、先輩エンジニアから営業担当者へ、「意欲が高いので開発案件へアサインすべき」といった推薦が入る可能性もあります。社内での人脈形成は、キャリア形成において無視できない要素です。
単価アップに直結するベンダー資格を取得する
客観的な技術力を会社や顧客へ示すには、難易度の高いIT資格の取得を目指すべきです。AWS認定ソリューションアーキテクトなどのベンダー資格は、実務に直結する知識の確固たる証明となります。特定の技術領域に対する体系的な理解を、面談の場などでわかりやすく提示してください。
上位資格を取得できれば社内の評価が高まり、高単価な案件へアサインされる可能性が上がります。「高度な技術案件に対応可能」という明確な裏付けは、営業担当者にとって絶好の提案材料。曖昧な実力ではなく、目に見える客観的な証明を武器として単価交渉へ臨みましょう。
資格取得を手厚く支援する企業であれば、受験料の補助や毎月の資格手当を受け取れます。日々の学習意欲を維持しながら、自身の市場価値を最短距離で引き上げてください。
今のSESに留まってスキルが伸びるかを見極める基準
現在の会社で努力を続ける価値があるのか、それとも見切りをつけるべきなのかを判断する必要があります。所属企業を見極めるための3つの客観的な基準を確認しましょう。
定期的な面談でキャリアプランへの理解と協力を得られるか
エンジニアの成長支援に力を入れている企業では、上司や営業担当者との定期的な1on1面談が仕組みとして整っています。将来像や習得したい技術を話した際に、表面的な受け答えではなく、具体的なキャリアの道筋まで一緒に整理してくれるかどうかが分かれ目です。
たとえば、「次の現場でPythonの実装経験を積みたい」といった要望に対し、迅速に動く姿勢が見られる会社は前向きな環境と言えます。逆に「今は案件がないから難しい」といった説明だけで終わる場合や、そもそも面談の機会が安定して設けられない場合は注意が必要です。
キャリア相談を単なる形式で終わらせず、現場選定や案件開拓まで連動させる体制があるかどうか。ここが分岐点です。個人の希望が組織の動きに反映されない環境では、狙ったスキル形成は進みにくいでしょう。
自社内にスキルアップを支援する研修制度や勉強会などの環境があるか
会社としてエンジニア育成にどれだけコストを投じているかは、大事な判断材料です。単なるスローガンではなく、仕組みとして機能しているかどうかが重要なポイント。社内に検証環境が用意されている企業では、新しい技術を試しながら学べる機会があります。AWSなどのクラウド環境やオンライン学習サービスを会社負担で利用できる場合もあり、個人負担を抑えつつスキルアップしやすい環境です。
技術勉強会が定期的に開かれていたり、コードレビューを通じてフィードバックを受けられたりする文化がある会社もあります。シニアエンジニアが実務レベルで指導する体制は、成長速度に直結します。
研修制度を掲げていても、実態が参考書の配布だけにとどまるケースもあるため注意すべきです。その場合は、個人の努力に依存しやすく、組織としての技術力向上にはつながりにくくなるでしょう。
下流案件から開発案件へ異動した先輩の事例があるか
キャリアアップが可能かどうかを見極めるうえで、最も確実なのは、実際にステップアップした社内の事例を確認することです。入社時はテスト工程や運用監視といった下流工程にいた社員が、数年後に設計や実装へ移っているかどうかがひとつの目安となります。
こうした異動やステップアップの実績がある企業では、社内に一定のキャリアルートがある可能性が高いです。エンジニアのスキル向上に応じて、案件レベルを引き上げる運用が回っていれば、成長の道筋も描きやすくなります。
しかし、長く在籍している社員が、テストや運用業務に固定されている場合は要注意。役割が変わらない環境では、スキルの幅が広がりにくく、キャリアの伸びも限定されやすくなります。
帰社日や面談の機会には、社内のロールモデルとなるような先輩がいるかどうかを確認しておくと、将来のイメージを持ちやすくなります。
スキルアップの機会を奪う「避けるべきSES」の特徴
エンジニアの成長よりも自社の利益だけを優先する悪質な企業には、共通する危険な特徴が存在します。キャリアを損なわないために、見限るべき企業の実態を解説します。
保守運用やデータ入力といった非開発案件しか保有していない
企業が保有している案件の大半が、運用保守やマニュアルに沿ったデータ入力などの非開発業務に偏っている場合は、気を付けるべきです。そのようなSES企業は、高度なシステム開発案件を獲得する営業力や、技術的な実績が十分ではない可能性があります。結果として、長く在籍してもプログラミングを用いた開発業務に携われないケースも多いです。
未経験者でも対応しやすいルーチンワーク中心の案件ばかり紹介される環境では、エンジニアとしての市場価値を高めにくくなります。最新技術の学習に取り組んでいても、実務経験として積み上げる機会がなければ、職務経歴書でアピールできる実績は増えません。年齢を重ねるにつれて、転職市場で不利になるリスクが高まります。
重要なのは、自社がどのような案件を保有しているかを冷静に見極めることです。開発案件の割合が低く、技術的な成長を期待しづらい環境だと判断した場合は、開発経験を積める企業への転職も視野に入れて検討してください。
エンジニアを放置しキャリア相談の仕組みがない
営業担当者が現場の状況を把握せず、定期的な面談やキャリア相談の機会も設けられていない環境では、自身の成長や課題を客観的に確認しにくくなります。「現在の業務ではスキルアップが難しい」と相談しても、なかなか返答が得られないケースもあります。社員の悩みや将来の希望を把握する仕組みが整っていない組織では、計画的なキャリア形成は簡単ではありません。会社との信頼関係を築きにくい点も課題のひとつです。
将来の方向性について相談できる相手がいない状態で、客先常駐を続けることは大きな負担につながります。社員の声に耳を傾ける姿勢が見られない場合は、今後のキャリアを見直す選択肢も考えてください。
多重下請けの下層にいて下流工程の案件しか回ってこない
三次請けや四次請けの案件では、システム全体の設計に関わる上流工程へ携われる機会は限られます。実際には、テストや改修作業など、一部のロースキルな工程のみ担当するだけということも珍しくありません。
商流の末端に近いポジションでは、顧客と直接やり取りしながら要件を整理したり、技術選定に関与したりする機会も少ないです。決められた仕様に沿って作業を進める業務が中心となるため、システム全体を俯瞰する視点やプロジェクト推進の経験も積みにくい傾向があります。
加えて、商流が深くなるほど複数の企業が介在するため、案件単価に対する給与水準が低くなる場合もあります。スキルアップと待遇改善の両方を目指すのであれば、一次請けや二次請け案件の割合が高い企業を選ぶ視点を持っておきましょう。
技術力の向上ではなく「稼働人数を増やすことだけ」を目的にしている
エンジニアのスキルや適性を十分に考慮せず、人員を現場へ配置して売上を伸ばすことだけを優先する企業も避けるべきです。このような会社では、「人手が足りていればよい」という考えで、若手エンジニアを大量に配属することが多いです。
なかには、実務経験やスキルを実態以上に見せるような経歴の提出を求めるなど、コンプライアンス上の問題を抱えている企業もあります。個人の成長やキャリア形成よりも案件参画を優先する体制では、希望と異なる業務に長期間携わる可能性があります。結果として、スキルアップの機会を十分に得られないまま時間だけが過ぎてしまうこともあるでしょう。
エンジニア一人ひとりの目標や適性に目を向けず、会社の利益だけを重視する環境では、将来につながる経験を積みにくくなります。
自身の市場価値を高めるためのキャリア選択
現在のSES企業に見切りをつけ、外部へ環境を求める場合の具体的な選択肢を整理します。自身の理想とする働き方にあわせて、最適なキャリアパスを検討してください。
クラウドなど需要の高い技術の案件を持つ優良SESへ移る
客先常駐で幅広い現場を経験できるSESの強みを活かしながら、より高度な技術に挑戦したい場合は、優良なSES企業への転職が有力な選択肢です。とくに、AWSやAzureを活用したクラウド案件や、Go言語、TypeScriptなどのモダンな技術を扱う開発案件を、多く保有する企業がおすすめです。
優良なSES企業では、複数の案件候補から、自身が習得したい技術や挑戦したい工程を選べるため、キャリアプランに沿った経験を積みやすくなります。希望しないロースキル案件へ配属される不安も抑えられ、目標に向かって計画的にスキルを伸ばせる環境です。
還元率が高い企業を選べば、身につけた技術や実績が報酬にも反映されやすくなります。スキルアップと年収アップの両方を目指したいエンジニアにとって、魅力的なキャリアの選択肢のひとつと言えるでしょう。
▼以下の記事では、どのように優良SESを見極めればいいのかについてくわしく解説しています。

優良SES企業の見極め方|未経験におすすめの優良企業も一挙紹介
要件定義や設計など上流工程に関われる受託開発企業へ移る
システム開発を一括で請け負う受託開発企業(SIer)への転職は、エンジニアとしての総合力を高めたい人に適したキャリアパスです。受託開発企業では、顧客との打ち合わせを通じて要件を整理する要件定義や、システム全体の構成を設計する基本設計など、上流工程からプロジェクトに関われる機会があります。
開発作業だけを担当する立場から一歩進み、プロジェクト全体を俯瞰しながら業務を進められる点が大きな特徴。進捗管理や課題管理、顧客との調整業務にも携わるため、技術力だけでなくマネジメント能力やコミュニケーション能力も磨かれます。エンジニアとして視野を広げたい人にとって、成長機会の多い環境と言えるでしょう。
ITエンジニアの求人情報
情報システム・セキュリティ統括責任者(CIO候補)/医療プラットフォーム本部 東京
想定年収
900~1,400万円
勤務地
東京都港区
業務内容
医療プラットフォーム領域における、横断的なシステム企画・運用マネジメントをお任せします。 単一システムの導入や運用にとどまらず、事業全体を支える情報システム・データ基盤・セキュリティガバナンスを包括的にマネジメントいただきます。 ・医療PF全体のIT戦略・システム企画立案および実行推進 ・販売管理・会計・契約管理など業務系システムの導入・統合・運用マネジメント ・医療PF横断で利用される共通基盤(SaaS、業務アプリ、データ基盤等)の最適化 ・ISMS運用・セキュリティ対応のハンドリング(情報セキュリティ事務局業務を含む) ・経営・事業責任者との課題共有・施策立案 ・体制構築(将来的にはシステム企画・運用チームの立ち上げリード) ※業務の変更の範囲:会社の定める業務
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AIモダナイゼーション/医療プラットフォーム本部
想定年収
800~1,800万円
勤務地
東京都港区
業務内容
・LLMを活用したコード改善(リファクタリング、設計改善、テスト拡充、性能/セキュリティ改善) ・レガシー領域のモダナイゼーション推進(段階的移行、分割、置き換え、依存関係整理) ・調査・切り分け・意思決定・実装・検証を高速に回し、成果をプロダクトへ反映 ・AIを用いたリファクタリングのノウハウ蓄積(効果が出た進め方、プロンプト例、判断観点、適用範囲・禁則、落とし穴、学びの整理) ●ミッション AIモダナイゼーション室の一員として、LLM(ChatGPT / Claude 等)を前提に、既存プロダクト群のコード品質と開発生産性を引き上げます。特に、レガシーコードに対するリファクタリングや設計改善を、品質・安全性に配慮しながらスピード感をもって推進し、事業の成長に直接つながる改善を実現します。あわせて、AIを活用して改善を進める過程で得られた判断の勘所、プロンプトの工夫、レビュー観点、落とし穴、失敗例と学びなどを整理し、チームや組織が繰り返し活用できる形で知見を蓄積します。 ※業務の変更の範囲:会社の定める業務
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カスタマーサクセス/melmo(総合医療アプリ)
想定年収
500~750万円
勤務地
東京都港区
業務内容
医療機関に対し、melmoの利活用を促進するためのフェーズ別アプローチをリードいただきます。 ●新規顧客への導入支援(Onboarding) アプリ利用を前提とした導入支援を行い、院内案内の基本運用を定着させる。 ●既存顧客への利活用促進(Success) 顧客をTier別にセグメントし、ハイタッチからテックタッチまでの適切なアプローチを実行する。 ●成功事例の創出・型化 アンバサダー医療機関の創出や、横展開可能な「運用術」などの資材・スクリプトの作成。 ●事業部間連携の推進 各プロダクト(CLINICS/DENTIS/MEDIXS)のCS/OBDチームとの定例運営や、機能アップデート共有の標準化 。 ●CRMによる進捗管理 kintoneを用いた面談状況やアプリ活用実績のデータ管理、およびオペレーションの改善。 ※業務の変更の範囲:会社の定める業務
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カスタマーサクセス・リーダー/@link 東京
想定年収
500~700万円
勤務地
東京都港区
業務内容
産婦人科・不妊治療施設向けサービス「@link(アットリンク)」のカスタマーサクセスリーダーを募集します。 本サービスは、全国700以上の病院・クリニックで採用され、特に高い専門性が求められる産婦人科・不妊治療領域における課題解決に貢献しています。ネット予約の普及により、日本の妊産婦の4人に1人が利用するまでに成長しましたが、この成長の勢いは、ここからさらに加速させます。 この重要なフェーズで、事業と組織の成長を牽引するカスタマーサクセスリーダーを求めています。 ●具体的な業務内容 @linkサービス導入時に、お客様の運用フローに合わせた最適な設計・支援を行って頂きます。 1件の導入にあたり、約1~2ヶ月かけて以下の業務を遂行しています。 ・現行運用のヒアリングと、システム運用への転換提案 ・運用に合わせたシステムの各種設定 ・各種連携システムメーカーとの折衝 ・診療所・病院に対する操作指導 ※アサインされる導入案件によって、出張が発生します。 出張タイミングとしては、お客様との顔合わせや操作説明・稼働立ち会いのタイミングなどです。 (詳細は選考の中でご説明します。) ※業務の変更の範囲:会社の定める業務
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カスタマーサポート・薬剤師/MEDIXS 東京
想定年収
450~650万円
勤務地
東京都港区
業務内容
「MEDIXS」をご利用中の薬局からの問い合わせに対し、システムの操作案内やトラブル解決を通じて、日々の調剤業務が滞りなく回るよう支援する仕事です。 <具体的には> ・操作方法や設定に関する疑問への回答 ・システムトラブル時の原因切り分けと復旧支援 ・現場の状況に合わせた「より便利な使い方」の提案 などを通じて、現場の薬剤師や事務スタッフの不安を取り除きます。 「現場の声を一番近くで受け止め、プロダクトの改善につなげる橋渡し役」として、薬剤師のご経験を最大限に活かしていただきます。 主な業務 ●ユーザーサポート(電話・メール・チャット) レセコン・薬歴機能に関するお問い合わせに対し、現場の業務フローを理解した立場から回答します。 システムに不慣れな方や、多忙な現場で不安を感じている管理薬剤師・事務スタッフの気持ちに寄り添い、安心して使い続けられる状態を目指します。 ●現場の声をプロダクトへフィードバック 日々の対応の中で見えてくる「こういう機能があればもっと助かる」という生の声を整理し、開発チームへ共有します。 薬剤師としての視点(法改正への対応や現場の動線など)を交えて伝えることで、より使いやすい製品への進化を支えます。 ●サービスの品質管理(QA・テスト) 新機能のリリース前に「現場の運用で困るポイントはないか」「この画面構成で迷わないか」という視点で動作確認を行います。 アップデート後のトラブルを未然に防ぎ、サービスの信頼性を高める重要な役割です。 ●ドキュメント・FAQの整備 よくある質問をもとに、現場の方が自己解決しやすくなるためのFAQ記事やマニュアルを作成します。 「薬局の現場で使われる言葉」を用いた分かりやすい表現を工夫し、ユーザーの利便性向上に取り組みます。 ※業務の変更の範囲:会社の定める業務
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自社サービスの開発・改善に関われる自社開発企業へ移る
数ヶ月ごとに現場が変わる働き方から離れ、ひとつのサービスやプロダクトに長く関わりたい場合は、自社開発企業への転職を検討してください。自社でWebサービスやアプリケーションを運営する企業であれば、外部顧客の都合に左右される場面が少なく、自社サービスの改善や機能開発に継続して携われます。
利用者から寄せられる意見や要望をもとに機能を改善し、サービスの成長へ直接貢献できる点は大きな魅力です。自分が開発した機能の反響を確認しやすいため、モノづくりのやりがいを実感しやすい環境でもあります。
客先常駐で発生しがちな現場異動や人間関係のリセットもありません。同じチームのメンバーと継続的に働けるため、信頼関係を築きながら開発を進められます。腰を据えて技術力を高めたい人にとって、働きやすい環境と言えるでしょう。
▼SESから自社開発企業への転職を考えている場合は、以下の記事も参考にしてください。

SESから自社開発に転職は可能?必要なスキルと選考突破の準備を徹底解説
市場価値を高めるために身につけるべきスキルの優先順位
限られた時間のなかで効率よく成長するためには、学習するスキルの優先順位を明確にすることが重要です。どのような知識から習得すべきか、段階的なアプローチを解説します。
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どの現場でも通用するポータブルスキル
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市場価値に直結する専門スキル
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目指すキャリア別に必要な個別スキル
どの現場でも通用するポータブルスキル
エンジニアとして長く活躍するためには、特定のプログラミング言語や開発環境に依存しない、「ポータブルスキル」を優先的に磨きましょう。代表例としては以下のとおりです。
- 論理的思考力
- 問題解決能力
- 複雑な要件を整理してわかりやすく文書化する能力
- 未知のエラーを解決するための検索力
また、顧客やチームメンバーと円滑に連携するためのコミュニケーション能力も重要です。認識のズレを防ぎながら開発を進める力は、どのような現場でも高く評価されます。技術力だけでは成果を出し続けることは難しく、周囲との協力が求められる場面も多いです。日ごろから報告・連絡・相談を徹底し、信頼関係を築く姿勢を意識してみてください。
市場価値に直結する専門スキル
ポータブルスキルを身につけた後は、転職市場で評価されやすい専門スキルの習得へ進みましょう。Web開発の現場で広く利用されているJavaやPython、TypeScriptなどの言語を学び、フレームワークを活用した開発経験を積んでください。詳細設計から実装、テストまでを主体的に進められる実力を養うことで、活躍の場は大きく広がります。
近年は、クラウド技術の重要性も高まっています。AWSを利用したサーバー構築や運用、Dockerをはじめとするコンテナ技術の知識を習得できれば、エンジニアとしての評価はさらに向上するでしょう。アプリケーション開発だけでなく、インフラ領域にも対応できる人材は多くの企業で求められています。
技術の流行は常に変化しています。最新動向を継続的に学びながら、自分の強みとして語れる専門領域を複数持っておくことが、市場価値を高めるポイントです。
目指すキャリア別に必要な個別スキル
ポータブルスキルと専門スキルを身につけた後は、自身が目指すキャリアに合わせて、強化すべきスキルを絞り込んでいきましょう。キャリアの方向性によって、優先して学ぶ内容は大きく変わります。
技術を極めるスペシャリストを目指す場合は、特定のプログラミング言語に関する深い知識や、システム設計、パフォーマンスチューニングなどの専門性を高めるべきです。特定領域の第一人者として活躍できれば、市場価値の向上も期待できます。
プロジェクトマネージャーを目指すのであれば、技術力に加えてマネジメント能力の習得が欠かせません。予算管理や進捗管理、メンバー育成、顧客との調整業務など、プロジェクト全体を円滑に進めるためのスキルを身につける必要があります。
将来的にフリーランスとして独立したい場合は、営業力や提案力も重要です。案件獲得のためのコミュニケーション能力に加え、契約や税務に関する基礎知識も学んでおくべきでしょう。
このように、目指すキャリアによって学習の優先順位は変化します。自分に合った方向性がわからない場合や、習得すべきスキルについて客観的な意見を聞きたい場合は、転職エージェントの無料カウンセリングを活用してみてください。
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現場でスキルが停滞し、将来のキャリアへ不安を抱えたまま、ひとりで最適な答えを見つけ出すのは困難です。自身の方向性に迷いが生じたなら、ITエンジニアの支援に特化したテックゴーを活用してください。専門のキャリアアドバイザーが過去の実務経験を丁寧にヒアリングし、エンジニアとしての市場価値を客観的に評価します。
上流工程へ挑戦できる元請け企業や、最新技術に触れられる自社開発企業など、理想のキャリアプランに合致した求人を提案可能です。職務経歴書の的確な添削から、実務経験を魅力的な強みへ変える面接対策まで、すべての支援を無料で受けられます。
現在の職場で働き続けるべきかという根本的な悩みにも、プロの視点から真摯に寄り添って対応します。エンジニアとして長く活躍できる健全な職場を手に入れるため、まずは無料のキャリア相談を活用してください。
まとめ
SESでスキルがつかないと言われる背景には、単純作業ばかりのロースキル案件の存在や、不透明な配属の仕組みといった構造的な問題が存在します。しかし、すべての環境で成長できないわけではありません。自身の行動次第で、現状を打破することは十分に可能です。
まずは、自社内で営業担当者に希望を伝えたり、最新スキルを習得したりといった主体的なアクションを起こしてください。
それでも会社側の体制が原因でキャリアが停滞する場合は、スキルアップを本気で支援してくれる優良SESや、自社開発企業への転職を決断すべきです。
自身の市場価値を正しく把握し、身につけるべきスキルの優先順位を明確にすることで、市場から求められ続けるエンジニアへの道を切り拓けます。後悔のないキャリアを築くために、ぜひテックゴーのような転職エージェントを積極的に利用してください。
よくある質問
Q
ロースキル案件に長く関わるのは危険ですか?
A
テスト工程やデータ入力といった、高度な技術を必要としないロースキル案件に数年以上関わり続けるのは、キャリアにおいて非常に危険と言えます。実務経験年数だけが増え、転職市場で評価される実績がともなわないため、市場価値が停滞しがちです。 年齢に見合ったスキルがないと判断される前に、自習でスキルを高めつつ、開発案件への異動や転職を急ぐべきです。
Q
20代のうちはスキルがつかなくてもSESに留まるべきですか?
A
20代はエンジニアとしての基礎力を最も吸収できる貴重な時期です。そのため、スキルがつかない環境にただ漫然と留まり続けるのは大きな損失です。 ただし、すぐに辞めるのではなく、まずは現在の現場で自動化ツールを作るなど、自ら課題を見つけて解決する経験を積む努力をしてください。その上で成長の限界を感じたなら、迷わず環境を変えるべきです。
Q
実務での開発経験がない状態からでも自社開発企業へ転職できますか?
A
実務での開発経験がない状態から自社開発企業へ転職するのは、非常にハードルが高いと言えます。自社開発企業は、即戦力として自走できる人材を求める傾向が強いためです。 可能性を上げるためには、TypeScriptやAWSを用いた、高度な個人開発のポートフォリオを作成し、技術への意欲と学習能力を面接で証明する徹底した準備が不可欠となります。
Q
フリーランスとして独立するために必要な最低限のスキルセットは何ですか?
A
フリーランスとして市場で通用するためには、一人で要件定義から詳細設計、プログラミングの実装、単体テストまでを過不足なく完結できる技術力が最低限必要です。 特定のプログラミング言語の実務経験が3年以上あることに加え、常駐先のメンバーと円滑に仕様調整をおこなうコミュニケーション能力や、自身を売り込む営業力も求められます。
