ITエンジニア3年目の年収はいくら?左右する要素と昇給する方法を解説
2026年07月31日更新
ITエンジニアとして3年目を迎え、「今の年収は低いのではないか」、「同じ経験年数のエンジニアはどの程度もらっているか」と気になっていませんか。
ITエンジニアの年収は、経験年数だけで決まるわけではありません。担当している工程や自立して進められる業務の範囲、扱う技術や勤務先の給与水準などによって異なります。
そのため、平均年収だけを見て判断するのではなく、自身の経験や市場価値と照らし合わせて確認することが重要です。
この記事では、以下の内容を解説します。
- ITエンジニア3年目の平均年収
- 年収を左右する要素
- 3年目で求められる仕事のレベル
- 現在の年収が適正か判断する基準
- 市場価値を確認する方法
- 年収が上がらない原因
- 年収をアップさせる方法
- 転職すべきか判断するポイント
年収300万円台・400万円台・500万円以上のそれぞれについて、妥当性を判断する目安も紹介します。現在の年収と市場相場を比較し、今後のキャリアや転職を考える際にお役立てください。

著者
伊東 光雄
(Ito Mitsuo)
専門学校卒業後、約12 年間IT サービス事業会社にてシステム開発、インフラ運用管理、自社製品の新規開拓営業に従事。その後、2014 年に株式会社ワークポートに就業しキャリアアドバイザーとして転職相談にお越し頂く求職者に対し、キャリアに関する相談業務~求人企業のご紹介~内定・入社までのサポート及び、入社後のアフターフォロー業務全般に従事。
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監修者
串田 聡太
(Kushida Sota)
明治大学卒業後、富士通株式会社にて、自社製品に加えSAPやSalesforce導入、DX提案などを経験。その後、パーソルキャリア株式会社にて、ITエンジニアの転職支援を担当。業界トップクラスの実績を有する。
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目次
CONTENTS
3年目ITエンジニアの平均年収は?
ITエンジニア3年目の年収を判断する際は、平均年収だけでなく、職種ごとの求人年収も確認することが重要です。
ここでは、公的統計をもとに算出した年収の目安と、エンジニア特化の転職エージェント「テックゴー」が保有する求人データから見える職種別の年収水準を解説します。
- 3年目ITエンジニアの年収は509万円が目安
- 転職市場の求人年収は職種によって大きく異なる
3年目ITエンジニアの年収は509万円が目安
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」のデータをもとに算出すると、3年目のITエンジニアの平均年収は約509万円が目安です。ただし、担当する職種や業務領域によって年収水準には差があります。
職種や担当領域ごとの年収目安は、以下のとおりです。
| 職種グループ | 平均年収の目安 |
|---|---|
| SE(基盤システム)、PM、ITコンサルタント | 約628万円 |
| データ・AI・セキュリティエンジニア、運用管理系 | 約468万円 |
| SE(受託開発・組み込み・IoT・Web)、プログラマー、QA | 約430万円 |
職種グループ別に見ると、要件定義やプロジェクト管理などの上流工程を担う職種の年収が高い傾向にあります。次いで、セキュリティやAI、サーバー管理などの専門領域、開発やテストを中心とする職種の順に年収が高くなっています。
ただし、約509万円という金額は複数の職種をまとめて算出した目安であり、3年目であれば必ず得られる年収ではありません。自身の年収が適正か判断する際は、経験年数だけでなく、担当工程や技術領域、任されている役割もあわせて比較することが必要です。
転職市場の求人年収は職種によって大きく異なる
テックゴーが保有する求人データを集計すると、ITエンジニアの求人年収は職種に大きく影響を受けることがわかります。
| 職種 | 求人年収の目安 | 年収中央値 |
|---|---|---|
| 開発エンジニア | 約524万円~897万円 | 675万円 |
| インフラエンジニア | 約500万円~852万円 | 650万円 |
| SE | 約491万円~906万円 | 650万円 |
| クラウドエンジニア | 約549万円~938万円 | 700万円 |
| Webエンジニア | 約509万円~916万円 | 650万円 |
| 運用保守 | 約484万円~809万円 | 575万円 |
| 社内SE | 約494万円~753万円 | 約613万円 |
| プログラマー | 約417万円~712万円 | 575万円 |
| PM | 約657万円~1,123万円 | 875万円 |
| ITコンサルタント | 約656万円~1,338万円 | 950万円 |
※エンジニア特化の転職エージェント「テックゴー」が保有する求人データをもとに集計 ※3年目より経験年数が長い人材を対象とした求人も含まれます。
年収中央値を見ると、PMは875万円、ITコンサルタントは950万円であり、プロジェクトの中核を担う職種は開発や運用を中心とする職種よりも高い年収水準です。また、クラウドエンジニアも中央値が700万円となっており、専門性の高い技術領域は年収が高い傾向にあります。
ただし、表の数値は全世代のITエンジニアを対象としています。求人には経験豊富なエンジニアやリーダー候補を想定した募集も含まれるため、今後のキャリアで目指せる年収水準として参考にしてください。
ITエンジニア全体の平均年収は、以下の記事でも解説しています。職種別や年代別、経験別の年収も解説しているので参考にしてください。

【2026年最新】ITエンジニアの平均年収は?職種別・年代別・経験年数別に相場を解説
ITエンジニアの求人情報
【東京】新規事業を加速させる生成AIエンジニア
想定年収
413~780万円
勤務地
東京都港区
業務内容
下記のいずれかまたは両方: (主にAコース向け)【クライアントへの支援を起点に自社の新規事業を立ち上げる】 プライマル全体では、新規事業開発のプロフェッショナルとしてクライアントを支援する業務がある。社員には、その支援を通じて業界の課題を発見し、課題を解決できるサービスやプロダクトを企画、検証できる力が求められている。 ・クライアントを支援する業務の例:生成AIに関する技術調査、機能企画、開発支援;生成AIを活用するデータ分析、営業支援など ・課題を解決するサービスやプロダクトの例:生成AIを活用するデータ分析ツール、営業支援ツール、業務プロセスの自動化ツールなど (主にBコース向け)【社内の生成AIに関する新規事業の立ち上げを加速させる開発】 社内の生成AI関連の新規事業に技術担当として参画し、要求定義からフロントエンド・バックエンド双方を含む開発を担当する。ただし、単に開発を行うだけでなく、事業モデルを理解した上で、新たな機能やアプローチを自分から提案できる力も求められている。 開発内容の例:テキストの分類および分類別のデータ件数の集計、テキストの要約および考察、表記ゆれの修正、皮肉表現を含むテキストのポジネガ判定、検索拡張生成など 社内新規事業例:GPT方式と辞書ベース方式を組み合わせた新たなテキスト分類ツール、PDF文書を検索エンジン化・レコメンドシステム化した営業リード獲得支援サイト、テキストマイニングとWebスクレイピングを活用した検索クエリの分類・分析ツール ~新規事業の創出スピードを加速し、イノベーションの孵化装置となる~ 机上の空論を振りかざすスマートなコンサルタント集団ではなく、 社員一人一人が自らの事業立上げを通じて、泥臭い現場経験や修羅場を潜り抜ける経験を積んだ ”事業立上げ職人”の集団を目指しています。自ら事業を立ち上げる中で直面する、困難な課題、厳しい意思決定の瞬間、経験したことのない修羅場を乗り越える中で自分の強みを伸ばし(強み=CxOの”x”要素)、何をやることが正しく、どこにゴールがあるかわからない状況を仲間とともに乗り越え、事業を成長させることで強いチームを作ることに全社員が取り組んでいます。 【入社~1年後の成長ステップイメージ】 社員の多くは元々新規事業立上げ未経験者ですが、採用面接から成長工程を意識しており、下記ステップを着実に進めることで素早い成長を目指します。 (1)採用面接:面接官が応募者の強みを掘り起こし、長期目標や成長に向けたロードマップのすり合わせ (2)新人研修:成長を実現のための考え方・事業創出/成長プロセスについて学び、ロードマップをアップデート (3)強み磨き:クライアントの事業立上げ支援案件に携わるにあたり、どのように価値を提供するのか、その中でどう成長するのか仮説を考え、上司・同僚とともに案件を遂行する中で、事業立上げに役立つ強みを磨く (4)クライアントの期待値越え:クライアントの期待値を越え続けることで、自社事業立ち上げに協力してくれる信頼関係を構築。信頼関係構築が見えてきたら、自身の部下を採用する権利を獲得し、事業立上げに向けたチーム作りを開始。 ●社員ブログ 当ポジションで活躍している社員のブログになります https://www.primalhd.co.jp/post/case19 ●CxO事例 https://primalg-my.sharepoint.com/:b:/g/personal/assist_haishin_primal-biz_co_jp/EYONsbZiO_NDqc6jhOvwbBMBMnHBIx697tvaTc9J2CtpWw
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【A-26-29】システム開発エンジニア|経営層とダイレクト選考@1回面接で内定まで
想定年収
500~800万円
勤務地
港区
業務内容
●配属先 システムインテグレーション 第2事業本部 システム開発部 当社は現在、事業拡大および新たな事業展開を積極的に推進しています。 今後の成長を加速させるフェーズにおいて、単なる人員補強ではなく、事業や組織の中核を担うコアメンバーの採用を強化しています。 今回の採用では、取締役が一次面接から参加し、候補者の皆さまと直接対話する機会を設けています。 事業の方向性や将来のビジョンを経営陣自らお伝えするとともに、入社後に期待する役割やキャリアについても率直にお話しできればと考えています。 <具体的な仕事の内容> ・スキルやご経験に応じて「要件定義、基本設計、詳細設計、開発」のそれぞれの工程から担当いただきます。 キャリアパスに合わせて、将来的には上流工程やリーダー業務をご担当頂く想定です。 ・全体の約40%がプライム案件となっているため、上流工程やエンドユーザと直接折衝する場面も多く 顧客折衝からリリースまで一貫してプロジェクトに携わることが可能です。 ・開発プロジェクトの多くがリモートワークを取り入れながら業務に従事しており、ワークライフバランスも保ちやすい環境です。 ※リモートワークの実施はハイブリットも含みます。 【主な開発言語】 ・Java、PHP、.Net、JavaScript、C#、C++、SQLなど
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B-26-63【地方在住者向け】サポートエンジニア(リーダー候補)
想定年収
440~630万円
勤務地
-
業務内容
●配属先 ITサービス事業本部 当事業部のビジネスドメインである「情報システム部門向け各種支援業務」に係わる各種業務領域として、お客様の要望に応じたサービスの立ち上げからプロジェクト推進、運用などを行っていただきます。 【具体的な業務内容】 顧客企業の情シスSEとして、 ●環境のシステム導入 ●各種端末に関する企画や製品選定 ●保守 ●ユーザサポート ●ベンダーコントロールなど 当社チーム参画によるマネジメントや、お客様に合わせたサービス提案、問題解決支援に携わっていただきます。 【キャリアパス】 各地方拠点でのビジネス推進、現場管理、特定分野のスペシャリストなど多彩な業務キャリアを描くことが可能です。
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B-26-66インフラエンジニアスペシャリスト(PM・技術スペシャリスト)
想定年収
800~1,200万円
勤務地
港区
業務内容
●配属先 システムインテグレーション 第1~3事業本部 創業以来黒字経営を継続し、売上200億円超の独立系SIerとして事業拡大を続けています。 大手SIerを中心とした大規模インフラプロジェクトの案件増加に伴い、インフラ領域の技術スペシャリストとして活躍いただける人材を募集します。 単なるプロジェクト管理ではなく、顧客折衝や要件定義などの上流工程から、設計・構築フェーズまで自ら手を動かしてリードできるエンジニアを求めています ●業務内容 大手SIer・大手企業向けのインフラプロジェクトにおいて、プロジェクト推進および技術リードを担当いただきます。 <具体的な業務> ・顧客との要件ヒアリング・提案 ・インフラアーキテクチャ設計 ・サーバー/ネットワーク/クラウド環境の設計・構築 ・プロジェクト計画策定・推進 ・技術課題の解決および品質管理 ・若手エンジニアへの技術支援・レビュー ・自社チーム体制の構築・拡大推進 ※プロジェクトマネジメントのみのポジションではありません。 ※上流工程だけではなく、自ら設計・構築にも携わっていただきます。 ●プロジェクト例 ・官公庁向け大規模インフラ基盤構築 ・金融機関向けクラウド移行プロジェクト ・通信キャリア向けシステム基盤更改 ・大手製造業向けハイブリッドクラウド環境構築 ・大規模仮想化基盤の設計・構築・運用改善
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【AMBL株式会社】DX(UXD・INT1) / フロントエンドエンジニア(FE)
想定年収
450~800万円
勤務地
東京都港区
業務内容
●デザイナーとクライアントへのヒアリング ●要件の抽出、取りまとめ、要件定義での技術面の支援や改善提案 ●制作・開発 ●社内レビュー ●リリース後の運用フォロー、改善提案 業界・規模を問わず、クライアント直の数千万〜数億規模の大手案件を中心に、プロジェクトの開発をお任せします。当社のフロントエンド開発はウェブサイトおよびウェブアプリケーションになり、動的なフロントエンド開発ができる方はご活躍いただきやすい環境です 案件事例 ・大手製粉メーカーの業務効率化を図ったスマートフォンアプリ構築 ・大手製造業のAIナレッジマネジメントシステムの構築・エンハンス開発 ・大手テーマパークのBIツール構築 ・大手保険業のウェブサイト運用及び改善 ※あくまでも一例のため、下記以外にも案件が多数ございます ・眼科予約システム開発プロジェクト 概要:眼科クリニックの診察をSNSから予約が行え、予約、ユーザー、クリニックの空き情報を一元管理するtoC向けWebアプリケーションの開発を要件定義からテストまでを一貫して対応。 クライアント:医療機関向けサービス提供会社 担当:要件定義〜テスト 開発言語:React.js(TypeScript)、PHP(Laravel) 規模:4~5,000万円 ポイント:様々なクリニックにて利用可能な汎用性と、ユーザーフレンドリーなUI/UXを実現したシステム。予約やシフトの管理を視覚的に行えるなどユーザビリティの髙いWebアプリケーションを提供。 ・保険のWEB加入受付に特化したアプリケーション開発 概要:保険加入受付などのアナログな業務のWEB化や、レガシーな法人向け保険受付システムのリニューアルなど、業界特有のアナログ業務を数多くデジタルシフトしている。 クライアント:大手保険会社 期間:各6ヶ月程度 規模:4〜7,000万円 体制:プロデューサー、PM、開発チーム(5名)、フロントチーム(3名)、インフラチーム(3名) ポイント:クライアント側にシステム開発の知見がない中、業務整理から実際の開発・運用保守まで全面的に支援を行っているプロジェクト。 アーキテクトはバックエンドはPHPのLaravel、フロントエンドはReactを用い、ユーザビリティの高いWebアプリケーションを実現。 ※フロントエンドは一部PHPのアプリケーションもあり ・通信メディア向け基盤システム保守 概要:クライアントが提供する番組や企画と連動した各種コンテンツサービスに対して、サイトや会員管理、配信・決済システムなどの保守を行う クライアント:大手メディア会社 期間:通年 体制:PM、PL(2名)、エンジニア(6名) ※ 現場全体では20名程 ポイント:直近でシステム全体のリニューアルを行い、AWSを中心としたモダンなアプリケーション環境下において、開発・保守スキルを身につけることができます。 バックエンドはPHPでLaravel、Symfonyなど複数のフレームワークを利用。 クライアントだけでなく、各種連携システムのサービス担当者と直接コミュニケーションを取る機会も多い現場です。 ・法人・個人事業主向けポータルサイトの新規開発プロジェクト 概要:金融機関に提供するポータルサイトの新規開発 外部のクラウドサービスと連携し金融機関と企業のつながり強化、取引のデジタル化を促進する機能を搭載した新規サービスの開発。 担当:要件定義~運用保守 人数:7名 開発言語:TypeScript(Nuxt.js, Vue.js)、Kotlin、Springboot、Node.js ポイント:外部のクラウドサービスと連携した新たなサービスの共同開発を行う。 ・コンシューマ向け信託財産管理の新規開発プロジェクト 概要:信託財産および口座情報、カード情報をもとに資産を管理し、公正証書作成のサポートを行うWebアプリケーションの新規開発。 インフラ、フロント、バックエンドを一貫したウォーターフォール開発。 担当:要件定義〜運用保守 人数:15名 開発言語:TypeScript(Next.js)、HTML/CSS ポイント:金融業界におけるセキュリティと品質の水準を担保しながら開発を行う。 ・法人向けDX推進の新規開発プロジェクト 概要:中小企業様のDX推進を目的としたグループウェアWebアプリケーションの新規開発。 CI/CDを回したアジャイル・スクラムによるスピード開発を行う。 担当:要件定義〜運用保守 人数:8名 開発言語:TypeScript(Next.js)、HTML/CSS ポイント:AtomicDesignを採用したデザインシステムによる効率化されたフロント開発。 プロダクトマネージャーやデザイナーと密にコミュニケーションを取りながら一緒に課題解決に取り組むことができる。 ※他にも、某金融系ウェブサイトの運用やLP制作なども行っており、誰もが知る大手企業案件も多数携わっておりますので、気になる方は面接内でご質問ください 開発環境 言語:TypeScript、JavaScript、HTML/CSS フレームワーク:Next.js、Nuxt.js、React.js、Vue.js DB:MySQL、Oracle、PostgreSQL サーバー:AWS、Azure、GCP、Linux その他:Docker(Kubernetes)、GitHub Enterprise、Atlassian Confluence、Jira、backlog 開発手法:ウォーターフォール、アジャイル開発 ※アーキテクチャ選定から弊社で行っているため、状況に応じて、様々な技術を取り入れてクライアント課題に対してアプローチしています。 クライアント課題や状況にもよりますが、「○○を使ってみたい」などのメンバーの希望に応じて、技術選定を行うこともできます。 キャリアパス ・テックリード ・プロジェクトマネージャー ・事業部での組織長やマネジメント職
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ITエンジニア3年目の年収を左右する7つの要素
ITエンジニア3年目の年収は、経験年数だけでなく、担当している業務や勤務先の条件によって変わります。ここでは、年収を左右する7つの要素を解説します。
- 担当している工程
- 自立して業務を進められる範囲
- 技術領域とスキルの需要
- 勤務先の給与水準
- 所属企業の利益率
- 勤務地
- 残業代・賞与・手当を含めた給与構成
担当している工程
ITエンジニア3年目の年収は、担当している工程によって大きく変わります。一般的に、指示された作業をおこなうだけでなく、設計や顧客折衝、チーム管理など、責任範囲の広い業務を任されるほど評価されやすい傾向があります。
下表では、担当工程と年収への影響をまとめました。
| 担当工程・役割 | 年収への影響 |
|---|---|
| 監視・定型運用 | 業務の難易度が上がりにくく、昇給幅も小さい |
| テスト | テスト実施のみでは年収が伸びにくいが、設計や自動化まで担当すると評価が上がる |
| 実装 | 一人で機能を実装できるようになると、昇給や転職による年収アップにつながりやすい |
| 詳細設計 | 仕様を理解して設計書へ落とし込めるため、実装のみより高い給与を得やすい |
| 基本設計 | 顧客の要望をシステム仕様へ整理する役割を担い、年収が上がりやすい |
| 要件定義・顧客折衝 | プロジェクトの方向性を決める責任があり、高い給与水準を期待できる |
| リーダー経験 | 進捗や品質、人員を管理する責任が加わり、年収500万円以上を狙える可能性がある |
たとえば、監視や定型運用、指示されたテストだけを担当している場合は、経験年数が増えても業務の難易度や責任範囲が変わらず、昇給につながりにくいです。一方、実装を一人で完結できたり、設計書の作成や要件定義といった上流工程に携わったりといった経験があれば、戦力として頼られ、給与にも反映されやすいでしょう。
加えて、小規模な案件でもPLとして進捗や品質を管理した経験があれば、年収500万円以上も視野に入ります。
エンジニアの上流工程については、下記の記事でも解説しています。仕事内容や年収も紹介しているので、参考にしてください。

エンジニアの上流工程とは?仕事内容、年収、メリット、求められるスキルを徹底解説
自立して業務を進められる範囲
ITエンジニア3年目の年収は、自分で判断して業務を進められる範囲によって変わります。上司や先輩から細かな指示を受けなくても業務を完結できれば、より難易度の高い仕事を任されやすくなり、昇給にもつながるためです。
自立度を判断するポイントには、以下があげられます。
- 指示された作業を正確に実施できるか
- 不明点を整理したうえで質問できるか
- 小さな機能やタスクを一人で完結できるか
- 業務上の問題を発見し、改善案を出せるか
- 後輩のレビューや業務支援ができるか
指示された作業だけを担当している場合は、経験年数が増えても任される業務が変わらず、給与も伸びにくいのが実情です。一方、自分で作業計画を立て、問題への対応や関係者との調整まで進められるようになると、担当範囲と責任が広がり、昇給の対象になりやすいでしょう。
さらに、改善提案や後輩支援まで担える場合は、個人の作業だけでなく、チーム全体の生産性や品質にも貢献できます。自立して業務を完結できる範囲が広いほど、3年目でも平均以上の年収を得られる可能性が高まります。
技術領域とスキルの需要
求人需要が高い技術や実務経験者の少ない領域を扱えるエンジニアは、年収が高くなる傾向にあります。とくに以下のような技術は、企業のシステムやサービスに与える影響が大きく、採用できる人材が限られているため、高い給与が期待できます。
需要が高い技術領域の一例は、以下のとおりです。
- Java、C#などを用いた業務系システム開発
- TypeScript、React、Goなどを用いたWeb開発
- AWS、Azureなどのクラウドスキル
- セキュリティに関する深い知識
- データ基盤・AIの活用スキル
- DevOps・SREの理解
- 組み込み・制御・IoTの実装スキル
ただし、需要の高い技術を学んでいるだけでは、高い年収を得られるとは限りません。実務でその技術を使い、設計や開発、運用、障害対応などを担当できることが重要です。
たとえば、AWSの資格を保有している場合でも、運用監視のみを担当した人と、設計や構築、障害対応まで経験した人では評価が異なります。3年目で年収アップを目指す場合は、技術名を増やすだけでなく、需要のある領域で説明できる実務経験を積むことが重要です。
勤務先の給与水準
同じスキルや業務経験を持つエンジニアでも、勤務先の給与水準によって年収は変わります。企業ごとに給与テーブルや等級制度が異なるため、同じ成果を出しても昇給額に差が生じます。
エンジニアの給与水準に関わる主な要素は、以下のとおりです。
- 等級ごとの給与幅
- 昇給額と昇給時期
- 成果と評価の連動性
- 技術職のキャリアパス
- リーダーや専門職への昇格条件
たとえ、企業内で評価が高くても、等級ごとの昇給幅が小さい会社では、大幅な年収アップは期待しにくいです。一方、成果や専門性が給与へ反映される制度が整っていれば、3年目でも昇給や昇格を目指せる可能性があります。
また、技術職向けのキャリアパスが用意されていない企業では、マネジメント職以外のエンジニアは昇給する機会を得にくいでしょう。加えて、リーダーや専門職への昇格条件があいまいな環境では、頑張りが成果につながらないと感じることもあります。
勤務先の給与水準を判断する際は、会社の規模だけでなく、評価制度と昇給の仕組みまで確認することが重要です。
所属企業の利益率
受託開発やSESで働くITエンジニアの年収は、所属企業の利益率や案件の商流にも影響されます。
元請けや一次請けの企業は、顧客から直接または顧客に近い立場で案件を受注するため、二次請け以下の企業よりも高い契約金額を確保しやすいです。一方、商流が深くなるほど中間に入る企業ごとにマージンが差し引かれ、所属企業が受け取る金額は減少します。
また、同じ契約単価の案件でも、会社が確保する利益と人件費へ配分する割合によって、エンジニアの給与は異なります。高い単価の案件へ参画していても、単価に対する給与の還元率が低ければ、年収は上がりにくいです。
3年目で担当業務やスキルに対して年収が低いと感じる場合は、案件の商流や所属企業の収益構造に問題がある場合も考えられます。本人が十分な成果を出していても、会社の利益率や還元方針によって年収が抑えられている可能性があるでしょう。
勤務地
勤務する地域によって、ITエンジニアの年収相場は異なります。国土交通省の資料でも、東京都をはじめとする大都市の所定内給与は、地方より高い傾向が示されています。
都市部にはIT企業や関連求人が集まりやすく、応募できる企業や案件の選択肢も豊富です。そのため、地方と比べて高い年収を提示する求人を見つけやすい傾向があります。
一方、地方では家賃や物価を抑えやすいものの、企業数や案件数が限られ、希望する職種や年収帯の求人を選びにくい場合があります。より高い年収を目指す場合は、東京都などの都心部を中心に企業を探すことがおすすめです。
残業代・賞与・手当を含めた給与構成
ITエンジニアの年収は、残業代や賞与、各種手当を含めた給与構成によっても変わります。基本給が同程度でも、時間外手当の支給額や賞与の月数、手当の有無によって、年間の収入に差が生じるためです。
年収に影響する主な項目は、以下のとおりです。
- 固定残業代
- 時間外手当
- 賞与
- 住宅手当
- 資格手当
- 退職金・企業年金
残業時間が多い職場では、時間外手当によって年収が高くなることがあります。ただし、固定残業代が月給に含まれている場合は、一定時間まで残業しても追加の手当が発生しないため、月給の高さ自体が基本給の高さを示すとは限りません。
加えて、賞与や各種手当も年収を左右します。賞与の支給月数が多い企業や、住宅手当、資格手当、役職手当が充実している企業では、基本給が同程度でも年間の支給額が高くなります。反対に、賞与や手当が少ない企業では、月給が高くても年収が伸びない場合があるでしょう。
このように、ITエンジニアの年収は基本給だけで決まるものではありません。残業代や賞与、手当を含めた給与構成によって、同じ月給でも実際の年収に差が生じます。
ITエンジニア3年目で求められる仕事のレベル
ITエンジニア3年目では、指示された作業をこなすだけでなく、自分で判断して業務を進め、チームへ貢献できるレベルが求められます。求められる業務レベルに達していなければ、平均年収以上を稼ぐことは難しいでしょう。
ここでは、3年目のエンジニアに期待される仕事の水準を3つに分けて解説します。
- 小規模な業務を一人で完結できる
- 設計意図を理解して実装・構築できる
- レビューや後輩支援に関われる
小規模な業務を一人で完結できる
ITエンジニア3年目では、小規模な機能開発や設定変更などを、一人で完結できるレベルが求められます。単に指示された作業をこなすだけでなく、作業の進め方を考え、期限と品質を管理しながら、自律的に成果物を仕上げられる状態がひとつの目安です。
なお、一人で完結できるとは、すべてを自分だけで解決することではありません。問題の状況を整理し、自分で対応できる範囲と相談すべき範囲を判断したうえで、適切に周囲を頼れることも含まれます。
3年目のエンジニアが年収を高めるには、担当した業務の内容だけでなく、どこまで自分で判断して進めたかが重要視されます。自走力を発揮して小規模な業務を完結できれば、戦力として高い評価を得られるでしょう。
設計意図を理解して実装・構築できる
ITエンジニア3年目には、設計書の指示どおりに作業するだけでなく、設計の背景や目的を理解したうえで実装・構築できる技術力が必要です。仕様の意図を把握できれば、問題のある実装を避け、状況に応じて適切な判断を下せます。
具体的には、以下のような対応ができる状態が求められます。
- 設計の背景を理解したうえで実装できる
- なぜその技術や構成が選ばれたのかを説明できる
- 保守性・性能・セキュリティを考慮できる
- 既存システムへの影響を確認できる
設計意図を理解していれば、実装方法を複数考えられる場合でも、要件やシステム構成に適した方法を選ぶことが可能です。また、正常に動作するかだけでなく、将来の修正しやすさや処理性能、セキュリティ上の問題まで考慮できます。
加えて、実装前には、既存機能やデータ、外部システムとの連携に影響がないかを確認することも必要です。設計の目的と影響範囲を踏まえて作業できるエンジニアは、細かな指示がなくても品質を保てる人材として評価されます。
レビューや後輩支援に関われる
ITエンジニア3年目では、自分の担当業務を終えるだけでなく、チーム全体の成果へ貢献できることも評価対象です。正式なリーダー経験がなくても、周囲の作業を支援できれば、より高い役割を任せられる人材として高い評価を得られます。
チームへの貢献としてあげられる業務は、以下のとおりです。
- コードレビュー
- テスト結果の確認
- 手順書の改善
- 新人への説明
- ナレッジ共有
たとえば、コードレビューでは、誤りを指摘するだけでなく、保守性や可読性を高める改善案まで伝えることが大切です。新人への説明やナレッジ共有を通じて、自分が持つ知識を共有することで、チームのスキル向上に貢献できます。
3年目の時点でレビューや後輩支援を通じてチームの品質や生産性を高めた経験があれば、個人作業にとどまらない優秀な人材と判断してもらえるでしょう。
ITエンジニア3年目の年収が適正か判断するチェックリスト
ITエンジニア3年目の年収が適正かは、金額だけでなく、勤務地や担当業務、経験している工程などを踏まえて判断する必要があります。
ここでは、現在の年収帯ごとに、妥当性を確認するためのチェックポイントを解説します。
- 年収300万円未満の場合
- 年収300万円~400万円の場合
- 年収400万円~500万円の場合
- 年収500万円以上の場合
年収300万円未満の場合
ITエンジニア3年目で年収300万円未満の場合は、業務内容や勤務地によっては妥当なケースもあります。ただし、3年間の成長が給与に反映されていない可能性もあるため、以下の項目を確認することが必要です。
- 地方企業や未経験入社など、年収が低くなる合理的な理由がある
- 現在の業務が監視・テスト・ヘルプデスクなどの定型業務に偏っている
- 3年間で新人のころと担当業務がほとんど変わっていない
- 同程度の経験を求める求人と比べても明らかに低くない
地方の中小企業で働いている場合や、未経験入社で基礎的な業務を担当している場合は、年収300万円未満でも相場から大きく外れていない可能性があります。一方、実装や構築、設計などを一人で担当しているにもかかわらず、同程度の求人より明らかに年収が低い場合は、適正に評価されていない可能性があるでしょう。
また、3年間にわたって定型業務から担当範囲が広がっていない場合は、今後も大幅な昇給を得にくい状態です。年収アップを目指すには、設計や開発、構築に関わるスキルを身につけるほか、案件変更や部署異動によって経験できる業務を広げる必要があります。
年収300万円~400万円の場合
ITエンジニア3年目で年収300万円~400万円の場合は、勤務地や担当業務によっては妥当な水準です。とくに、地方企業や商流の深い企業で働いている場合は、同程度のスキルでも年収が低くなることがあります。
現在の年収が適正か判断する際は、以下の項目を確認します。
- 地方企業や商流の深い企業に所属している
- 実装や構築を経験した案件が2件程度にとどまっている
- レビューや後輩支援など、チームをまとめる経験がない
- 中級程度の資格を保有していない
実装や構築を一人で完結できる段階に達していない場合や、経験した案件数が少ない場合は、年収300万円台でも市場相場から大きく外れているとは限りません。また、レビューや進捗管理、後輩支援などの経験がなければ、より高い役割を任せられる人材としては評価されにくいでしょう。
加えて、資格は、取得しただけで年収が大きく上がるものではありません。ただし、実務経験だけでは技術力を示しにくい場合に、知識や学習意欲を補足するアピール材料として役立ちます。資格手当が設けられている企業では、取得によって年収が上がることもあります。
今後の年収アップには、実装や構築の経験を増やすだけでなく、設計やレビュー、顧客との調整などへ担当範囲を広げることが有効です。現在の職場で上流工程へ進めない場合は、次のキャリアにつながる業務を経験できる環境かも冷静に判断しましょう。
年収400万円~500万円の場合
ITエンジニア3年目で年収400万円~500万円であれば、一定の水準に達していると考えられます。実装や構築に加えて、一部の設計業務やチーム支援を任されている場合は、経験に見合った年収である可能性が高いです。
妥当性を判断する際は、以下の項目を確認します。
- 下流工程を中心に一通りの業務を経験している
- 基本設計や詳細設計など、一部の上流工程を経験している
- 後輩のコードレビューやサブリーダーを任されている
- 中級程度の技術資格を保有している
年収400万円台では、指示された実装や構築だけでなく、設計やレビューなどへ担当範囲を広げられているかがひとつの判断基準です。正式なリーダーでなくても、後輩支援や進捗管理を担当していれば、個人作業にとどまらない人材として評価されている可能性があります。
さらに年収を高めるには、基本設計や要件定義などの経験を深め、担当するチームや案件の規模を広げることが大切です。専門性を証明する上級資格も評価を補強しますが、資格だけでなく、学んだ知識を実務で活用した経験まで説明できる状態を目指しましょう。
年収500万円以上の場合
ITエンジニア3年目で年収500万円以上であれば、比較的高い水準にあると考えられます。担当業務の難易度や専門性、勤務先の給与水準が年収へ反映されていると言えるでしょう。
年収500万円以上が想定される経験や環境として、以下があげられます。
- 基本設計や要件定義を担当している
- 小規模なチームや機能のリーダーを任されている
- クラウド、セキュリティ、AI、データ基盤などの最新技術の専門性がある
- 自社開発企業や元請け企業など、給与水準の高い会社に所属している
- 成果や専門性が給与へ反映される評価制度がある
年収500万円以上を得ている場合は、3年間で身につけたスキルや担当範囲が、社内で一定程度評価されている状態です。担当した工程や技術だけでなく、解決した課題やチームへの貢献を整理すれば、今後の転職でも強みとして伝えられます。
今後のキャリアでは、年収だけを基準にするのではなく、技術を深めてスペシャリストを目指すか、マネジメントへ進むかを検討する必要があります。仕事内容や働き方も含めて、次のキャリアで何を優先するかを整理することが重要です。
さらに高い年収を目指したい場合は、テックゴーへご相談ください。テックゴーでは、これまでの経験やスキルを活かせる高年収求人を豊富に取り扱っています。転職による平均年収アップ額は138万円であり、年収アップを目指すITエンジニアの転職を支援しています。
ITエンジニア3年目の市場価値を確認する4つの方法
ITエンジニア3年目の市場価値は、現在の年収だけでは正確に判断できません。複数の方法で、自身の経験やスキルが転職市場でどのように評価されるかを確認することが大切です。
ここでは、経験3年目のITエンジニアが市場価値を確認する方法を、4つ紹介します。
- 転職エージェントに相談する
- 自分と同じ経験を求める求人を調べる
- 転職サービスの診断ツールやスカウトを利用する
- ITSSを使って自己診断する
エンジニアの市場価値の決まり方は、下記の記事で解説しています。高める方法や将来性も紹介しているので、参考にしてください。

エンジニアの市場価値はどう決まる?高める方法と将来性を徹底解説
転職エージェントに相談する
転職エージェントに相談すると、同じ職種や経験年数の転職事例をもとに、現実的な年収相場を確認できます。自分では強みと思っていなかった経験が評価される場合もあれば、年収アップに必要なスキルが不足しているとわかる場合もあります。
相談する際は、以下の情報を具体的に伝えることが大切です。
- 現在の年収
- 担当している工程
- 使用している技術
- プロジェクトでの役割
- 今後希望するキャリア
たとえば、同じ3年目でも、実装のみを担当している人と、詳細設計やコードレビューまで経験している人では、紹介される求人や想定年収が異なります。担当業務を具体的に伝えることで、自分の経験に近い転職事例と比較してもらえ、より正確な想定年収を把握可能です。
また、複数の転職エージェントから意見を聞けば、特定の求人やサービスに偏らず、市場価値を判断できます。提示された年収だけでなく、どの経験が評価され、何が不足しているのかまで確認することが重要です。
自分と同じ経験を求める求人を調べる
自分と似た経験を求める求人を調べると、現在のスキルが転職市場でどの程度評価されるかを確認できます。自分の経験から、以下の項目を整理して、近い求人を比較することが大切です。
- 使用言語やフレームワーク
- 担当工程
- 開発環境
- プロジェクト規模
- リーダー・レビュー経験
- 必須条件と歓迎条件
条件の近い求人に記載された想定年収と現在の給与を比べれば、自分の年収が市場相場に合っているかを判断できます。
また、年収アップに必要な条件を把握する際は、自分よりも一段階高い経験を求める求人に目を通すのがおすすめです。たとえば、基本設計やクラウド構築、後輩支援を求める求人の年収が今よりも高ければ、次に身につけるべきスキルや経験すべき業務を具体化できます。
転職サービスの診断ツールやスカウトを利用する
転職サービスの年収診断や市場価値診断を利用すると、入力した経歴やスキルをもとに想定年収を確認できます。また、スカウトサービスに登録すれば、スカウトしてくる企業や提示される条件から、自分の市場価値を測ることが可能です。
ただし、診断結果は入力情報から算出された目安であり、その金額で転職できることを保証するものではありません。職務経歴の内容が抽象的だったり、担当工程や役割が正確に反映されていなかったりすると、実際の市場価値とのずれが生じる可能性があります。
そのため、ひとつの診断結果やスカウトだけで判断せず、複数のサービスを利用して結果を比較することが大切です。加えて、サービスによっては、登録を促すために高めの想定年収を表示する場合もあるため、求人情報や転職エージェントの意見も参考にしながら、多角的に判断する必要があります。
ITSSを使って自己診断する
エンジニアが自分の市場価値を確認する方法には、ITSSを使った自己診断もあります。ITSSとは、IT人材に求められるスキルや経験を職種・専門分野ごとに示した指標であり、IPAが職種別の達成度指標やスキル熟達度を公開しています。
3年目のITエンジニアであれば、指導を受けながら担当業務を遂行できるレベル2に達しているかがひとつの目安です。さらに、小規模な業務を自立して進め、一定の成果を出せるレベル3に近づいていれば、経験年数に対して高いスキルを持つ人材として評価される可能性があります。
ただし、ITSSはスキルレベルを整理するための指標であり、該当するレベルによって年収が決まるわけではありません。実際の年収は、勤務先の給与水準や担当職種、技術領域などにも左右されるため、求人情報や転職サービスによる診断結果と併せて判断することが大切です。
ITエンジニア3年目で年収が上がらない5つの原因
ITエンジニア3年目で年収が上がらない場合は、本人の技術力だけでなく、担当業務や所属企業の仕組みに原因がある可能性もあります。ここでは、経験年数が増えても給与へ反映されない主な原因を5つに分けて解説します。
- 担当業務が変わっていない
- 所属企業の給与水準が低い
- 身につけたスキルを実務で使えていない
- 実績を言語化できていない
- チームへの貢献経験が少ない
担当業務が変わっていない
勤続年数が増えても、担当業務の範囲や難易度が変わっていなければ、年収は上がりにくいです。企業や転職市場では、働いた年数そのものよりも、経験を通じて何ができるようになったかが評価されるためです。
3年間にわたって手順書どおりの運用や単純なテスト、指示された内容の実装だけを続けている場合は、経験年数に見合った成長を示せません。同じ業務を繰り返して作業速度が上がっても、担当範囲や責任が広がっていなければ、市場価値の向上にはつながりにくいでしょう。
年収を上げるには、設計や顧客折衝、レビュー、障害対応など、判断を伴う業務へ経験を広げる必要があります。現在の職場で担当業務を広げられない場合は、部署異動や案件変更を検討し、それでも難しければ転職も選択肢のひとつとして考えられます。
所属企業の給与水準が低い
本人が高いスキルを身につけて成果を出していても、所属企業の給与水準が低ければ、昇給しにくいのが実情です。給与は個人の評価だけでなく、会社の給与制度や収益構造にも左右されます。そのため、等級ごとの昇給幅が低い会社では、昇給額が数千円にとどまることも珍しくありません。
また、年功序列の給与制度を採用している企業では、若手のうちに重要な業務を任されても、勤続年数や年齢を理由に大幅な昇給を得られない場合があります。
加えて、多重下請け構造のなかで商流が深い企業に所属している場合も、給与が伸びにくい傾向にあります。顧客が支払った契約金額から複数の企業の利益が中抜きされるため、自社の売上や従業員へ還元できる金額が限られてしまうからです。
所属会社の給与水準を把握する際は、評価基準や等級ごとの給与、平均的な昇給額を確認するとよいでしょう。今後も希望する年収へ届く見込みが薄い場合は、自社開発企業や元請け企業など、給与水準の高い企業への転職も選択肢となります。
身につけたスキルを実務で使えていない
資格取得や自主学習によって知識を身につけても、実務で活用した経験がなければ、年収には直結しにくいです。企業は技術を知っていることだけでなく、その技術を業務でどのように使い、どのような成果を出したかまで評価するためです。
たとえば、AWSの資格を取得していても、実際のプロジェクトで設計や構築、運用改善を担当していなければ、即戦力としての評価は限定的でしょう。資格や学習歴は知識の証明にはなりますが、実務を任せられる根拠としては十分でない場合があります。
年収につなげるには、学習した技術を社内案件で使えるように上司へ希望を伝えたり、個人開発や副業で活用したりして、具体的な経験へ変えることが必要です。
実績を言語化できていない
十分な経験や成果があっても、自分の役割を具体的に説明できなければ、社内評価や転職活動で正当に評価されません。使用した技術や担当業務を並べるだけでは、本人がプロジェクトにどのような価値をもたらしたのかが伝わらないためです。
実績を伝える際は、プロジェクトの規模や自分の担当範囲に加えて、発生していた課題、それに対して工夫したこと、改善後の結果まで整理します。たとえば、「テストを担当した」ではなく、「テスト工程を担当し、確認手順の見直しによって作業時間を短縮した」と説明することで、自分の貢献を伝えられます。
さらに、工数削減率や障害件数、問い合わせへの対応件数などを数字で示せれば、実績の説得力を高められるでしょう。数値化が難しい場合も、対応前後の変化や周囲から任されるようになった業務を整理し、成果を具体的に説明できる状態にしておくことが大切です。
チームへの貢献経験が少ない
チームへの貢献経験が少ない場合は、3年目でも年収が伸びにくい傾向があります。自分の担当業務をこなすだけでなく、周囲を支援してチーム全体の成果を高められる人ほど、責任のある役割を任されやすいためです。
3年目のITエンジニアに、管理職や正式なリーダーの経験まで求められるとは限りません。ただし、後輩への業務説明やコードレビュー、タスク調整、手順書の改善、ナレッジ共有などに取り組んでいれば、担当範囲を超えてチームへ貢献できる人材として評価されます。
年収を高めるには、自分の業務を完結するだけでなく、現在の立場で担える周囲への支援や調整にも役割を広げることが大切です。
ITエンジニア3年目で年収をアップさせる4つの選択肢
ITエンジニア3年目で年収を上げるには、スキルを身につけたり、経験が給与へ反映される環境や役割を選んだりする必要があります。ここでは、現在の職場での昇給から転職まで、年収アップにつながる4つの選択肢を解説します。
- 現在の会社で昇給・昇格を目指す
- 副業で収入と経験を増やす
- 需要の高い技術領域へシフトして転職する
- 年収水準の高い企業へ転職する
現在の会社で昇給・昇格を目指す
現在の職場で評価される条件が明確であり、今後の昇給も見込める場合は、転職せずに年収を上げることを目指しましょう。まずは上司や人事へ、次の等級や役職へ上がるために必要な成果とスキルを確認することが大切です。
求められる条件がわかれば、担当工程の拡大や、より難易度が高い業務への挑戦、資格取得など、評価につながる行動を選択できます。取り組んだ内容や成果を記録し、定期的に報告すれば、昇給や昇格の判断材料として残せます。
ただし、評価制度が不透明な会社では、何を達成すれば給与が上がるのか判断できません。また、等級ごとの昇給幅が小さければ、高い評価を得ても希望する年収に届かない可能性があります。
社内での昇給を目指す際は、必要な条件だけでなく、昇格後の給与や過去の昇給実績まで確認します。努力が十分に反映されない制度であれば、現在の会社に残ることだけにこだわらず、転職を検討することも必要です。
副業で収入と経験を増やす
本業で昇給が見込めない場合は、副業によって収入と実務経験を増やす方法があります。現在の職場では担当できない仕事に挑戦すれば、将来の転職やキャリアアップで評価される実績をつくることも可能です。
副業には、Webサイト制作や開発支援、技術記事の執筆、プログラミング講師などがあります。案件を選ぶ際は、報酬だけでなく、現在のスキルを活かせるか、今後伸ばしたい経験を得られるかも確認することが大切です。
ただし、副業によって労働時間が増えると、本業の成果や体調に影響するおそれがあります。また、勤務先によっては就業規則で禁止されている場合もあるため、ルールを確認したうえで、無理のない業務量から始めましょう。
需要の高い技術領域へシフトして転職する
将来的に目指せる年収帯を広げたい場合は、クラウドやセキュリティ、AI、データ基盤など、需要の高い技術領域への転職が有効です。これまでの経験を活かしながら専門性を広げることで、より条件のよい求人を狙えます。
新しい分野に挑戦する際は、現在の業務と関連性の高い領域を選ぶことが大切です。これまでに培った知識や経験を活かせるため、未経験の領域でも転職先から評価されやすくなります。
たとえば、インフラ運用の経験がある場合はクラウドの設計・構築、Web開発の経験がある場合はデータ分析やデータ基盤などがおすすめです。
需要の高い領域で実務経験を積み、専門性を高めることで、市場価値と年収の向上につなげられます。
年収水準の高い企業へ転職する
現在のスキルや担当業務を大きく変えずに年収を上げたい場合は、年収水準の高い企業へ転職する方法があります。同じ経験を持つエンジニアでも、企業のビジネスモデルや利益率、給与制度によって年収は異なるためです。
たとえば、元請け企業や自社開発企業、事業会社、外資系企業などへ転職すると、これまでの経験を活かしながら年収アップを目指せる可能性があります。
ただし、求人票の提示年収だけで転職先を選ぶのは適切ではありません。基本給や賞与、固定残業代、昇給制度、福利厚生まで確認し、実際の待遇を比較することが大切です。
また、短期的な年収だけでなく、設計や顧客折衝、クラウドやAIなど、今後の市場価値につながる経験を積めるかも確認する必要があります。年収とキャリアの両方を高められる企業を選ぶことで、継続的な収入アップを目指せます。
3年目のITエンジニアが転職すべきかの判断基準
3年目のITエンジニアが転職すべきかは、現在の年収だけでなく、今後積める経験や昇給の見込みまで含めて判断する必要があります。
ここでは、転職を検討したほうがよいケースと、現職に残ったほうがよいケースに分けて解説します。
転職を検討したほうがよいケース
現在の職場に残っても、年収や市場価値の向上につながる経験を積めない場合は、転職を検討する必要があります。3年目以降も担当業務や待遇が変わらないままでは、経験年数と実際のスキルに差が生じ、将来の選択肢が狭まる可能性があるためです。
転職を検討したほうがよい具体的なケースは、以下のとおりです。
- 3年間ほぼ同じ定型業務を続けている
- 今後も設計・開発・構築を経験できる見込みがない
- 昇給や昇格の基準が不明確である
- 市場相場と比較して給与が低い
- 現在の業務が希望するキャリアにつながらない
とくに上司や人事へ今後の業務や昇給条件を確認しても、具体的な回答を得られない場合は注意しましょう。現在の会社で状況を変えられる見込みが薄ければ、希望する経験を積める企業へ移るほうが、長期的な年収アップにつながる可能性があります。
転職先を選ぶ際は、現在の不満を解消できるかだけでなく、次に経験したい工程や技術、目指す役割を実現できるかまで確認することが大切です。
なお、転職を目指す場合は、IT特化型の転職エージェントを利用するのがおすすめです。テックゴーでは、経験に基づいた年収アップを目指せる求人をご紹介しています。
現職に残ったほうがよいケース
近いうちに希望する業務へ移れる見込みがあり、昇給や成長につながる環境も整っている場合は、急いで転職する必要はありません。転職先へ移っても得られる経験が大きく変わらないのであれば、現職で実績を積んだほうが、その後のキャリアアップにつながることもあります。
現職に残ったほうがよい主なケースは、以下のとおりです。
- 半年~1年以内に上流工程へ移れる見込みがある
- 昇格や大幅な昇給が見込める
- 希望する技術領域の案件に参加できる
- 成長を支援してくれる上司やメンターがいる
- 転職先で得られる経験と現職で得られる経験の差が小さい
たとえば、基本設計への参加や希望案件への異動が具体的に決まっている場合は、その経験を得てから転職したほうが、応募できる求人や提示年収を広げられる可能性があります。昇格時期や給与の上昇幅が明確になっている場合も、転職によるリスクを負う前に、現職での待遇改善を待つ価値があります。
ただし、口頭で将来の異動や昇給を示されているだけの場合は注意が必要です。実施時期や条件を上司へ確認し、実現する可能性を見極めたうえで、現職に残るかを判断します。
ITエンジニアのキャリアアップ転職はテックゴーにご相談ください
ITエンジニア3年目は、実務経験を活かして年収や担当工程、今後のキャリアを見直しやすい時期です。ただし、自分の市場価値や目指せる年収を一人で判断するのは簡単ではありません。
テックゴーは、エンジニア・ITコンサルタント領域に特化した転職エージェントとして、ITエンジニアのキャリアアップを支援しています。
- 担当工程や使用技術、プロジェクトでの役割を整理し、市場価値を確認できる
- 現在の経験や希望するキャリアに合った求人を提案してもらえる
- 年収アップや上流工程への挑戦を見据えたキャリア相談ができる
- 現職に残るべきか迷っている段階でも相談できる
- 今後身につけるべきスキルや目指せる年収を確認できる
今後の選択肢を整理し、年収アップやキャリアアップにつながる転職を検討したい方は、テックゴーの無料相談をご利用ください。
まとめ
ITエンジニア3年目の年収は509万円が目安ですが、担当工程や自立して進められる業務の範囲、技術領域、勤務先の給与水準などによって異なります。現在の年収が低いと感じる場合は、金額だけで判断せず、自分の経験やスキルが市場でどの程度評価されるかを確認することが大切です。
年収を上げる方法には、現職での昇給・昇格、副業による収入と経験の増加、需要の高い技術領域への転職、年収水準の高い企業への転職があります。現在の職場で今後も成長できる見込みがあるかを確認し、希望する経験や待遇を得られない場合は、転職も含めて今後のキャリアを検討することが必要です。
自分の経験で目指せる年収や、現職に残るべきかを判断できない場合は、ITエンジニアの転職市場に詳しい転職エージェントへ相談する方法があります。キャリアの選択肢を整理し、年収アップにつながる転職を検討している人は、テックゴーへご相談ください。
よくある質問
Q
ITエンジニア3年目で年収300万円は低いですか?
A
ITエンジニア3年目で年収300万円の場合、地域や職種によっては珍しくありません。しかし、担当業務に対して低い可能性があります。 とくに設計や開発、構築を一人で担当できる場合や、首都圏で勤務している場合は、より高い年収を目指せます。一方で、未経験入社で基礎的な業務を中心に担当している場合や、地方の中小企業で働いている場合は、必ずしも著しく低いとは限りません。 年収が適正か判断するには、使用技術や担当工程、勤務地が自分と近い求人を調べ、想定年収と比較することが大切です。転職サービスの診断やスカウトも活用すると、自分の経験が市場でどの程度評価されるかを確認できます。
Q
ITエンジニア3年目で転職するのは早いですか?
A
ITエンジニア3年目での転職は、必ずしも早すぎるわけではありません。一定の実務経験があり、担当業務や身につけたスキルを具体的に説明できれば、経験者として評価される可能性があります。 また、企業によっては第二新卒に近い若手人材として、現在のスキルだけでなく今後の成長性も含めて採用されます。設計や開発、構築などの経験があり、転職理由と今後のキャリアが明確であれば、年収アップや担当業務の拡大を目指すことも可能です。
Q
年収アップには資格と実務経験のどちらが重要ですか?
A
年収アップを目指す場合は、資格よりも実務経験のほうが重要です。企業は、知識を持っているかではなく、その知識を業務で活用し、成果を出せるかを評価するためです。 たとえば、クラウド関連の資格を持っていても、設計や構築の経験がなければ、経験者向けの求人では高く評価されない場合があります。一方、資格を持っていなくても、実務で設計や構築を担当し、成果を説明できれば、即戦力として評価される可能性があります。 資格は、実務経験の代わりではなく、知識や専門性を補強する材料です。未経験の技術領域へ挑戦する場合や、資格手当・昇格要件が設けられている会社では、取得するメリットがあります。 そのため、資格取得だけを目的にするのではなく、学んだ知識を社内案件や個人開発などで活用し、実務に近い経験へつなげることが大切です。
