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社内SEの20代のリアルな転職事情|平均年収や求められるスキルを解説

2026年06月26日更新

社内SEへの転職を考えながら、「20代では難しいのでは」と感じている方も多いのではないでしょうか。

社内SEはエンジニア職の中でも人気が高く、求人数の割に応募が集中しやすい職種です。ライバルにはSIerでの実務経験を積んだ中堅エンジニアも多く、20代が選考を突破するには「ポテンシャル」だけでなく、実務の裏付けとなる経験やスキルをどう見せるかが問われます。

ただ、DX推進を背景に企業のIT内製化が進んでいる影響で、若手の社内SE採用に積極的な企業は着実に増えています。20代だからこそ、今がチャンスでもあります。

この記事では、以下の内容を解説します。

  • 20代の社内SE転職市場のリアルな実態
  • 社内SEの主な仕事内容と日々の業務範囲
  • 20代前半・後半の年収相場とデータ根拠
  • 転職で評価される5つのスキルと資格
  • SIer・SESとの違いと、どちらが自分に向いているかの判断軸

社内SEへの転職を検討している20代エンジニアの方に、選考を通過するための具体的な情報をお伝えしているので、ぜひ参考にしてください。

目次

CONTENTS

20代で社内SEへの転職はできる?

社内SEはエンジニア職の中でも人気・競争率ともに高い職種です。求人数自体がSIerやSES企業ほど多くなく、1つのポジションに対してSIerやSES出身の経験豊富なエンジニアも応募してくるため、20代にとっては簡単ではない転職先といえます。

ただし、「20代では無理」というわけではありません。

20代は実務経験が浅い前提で選考が進むことが多く、ポテンシャルや学習意欲を重視する企業も一定数あります。少子高齢化による若手不足を背景に、多少の経験不足には目をつぶって採用に踏み切る企業も増えています。DX推進を契機に社内IT部門を強化する動きが広がっており、IT人材の内製化を進める企業ではとくに若手の社内SE採用に積極的です。

転職市場の実態として、20代前半はポテンシャル評価の比重が高く、20代後半はSIerやSES企業での実務経験が差別化の軸になります。「未経験からの社内SE転職」が難しいのは事実ですが、インフラやシステム開発の実務をある程度積んでいれば、20代での転職は十分に現実的です。

社内SE・情報システムの求人情報

26a【テクノロジー第2事業部】辻本郷グループ/情報システム部(一般クラス)

想定年収

480~600万円

勤務地

東京都(新宿区市)

業務内容

全国80拠点のIT環境が安全かつスムーズに稼働するよう、ITインフラの運用・保守およびヘルプデスク業務を担当していただきます。 ●インフラ・クラウドの運用・保守 ・拠点間ネットワーク(VPN/Wi-Fi)の日常運用・トラブル対応 ・クラウド基盤(Microsoft 365 / Azure等)の設定・アカウント管理 ・サーバー(オンプレミス・クラウド)の日常点検・監視 ・セキュリティツールや各種ソフトの展開・設定変更 ●セキュリティ実務のサポート ・EDR等を用いたエンドポイントセキュリティの運用対応 ・ID管理・アクセス権限の適切な設定・変更 ・ログの確認・分析による不正アクセス対策の手続き ●IT資産・端末管理 ・PCやモバイル端末のキッティング(セットアップ)・配布・回収 ・MDM(Intune等)を活用した端末制御・設定変更 ・ライセンス・台帳の更新管理 ●現場からのテクニカルサポート(2次・3次サポート) ・拠点からのITに関するトラブル・問い合わせ対応 ・税務・会計専門ソフトの動作確認・環境整備

コーポレートIT担当(未経験歓迎)

想定年収

600~750万円

勤務地

東京都(港区)

業務内容

現在拡大中の弊社において、より快適で効率的なコーポレトIT環境を整備することをミッションとし、下記のような 業務を担当していただきます。 ・ネットワーク機器への設定変更作業(ACL/Routing等)、運用監視、トラブル対応 ・仮想サーバー(Linux、Windows)のインストール、基本設定作業 ・サーバ等を監視制御するためのアプリケーション開発、およびその運用 ・外部クラウドサービス(SaaS)の導入検証、利用者支援 ・PCおよびモバイル機器の環境構築とトラブルシューティング ・サーバ/PCのセキュリティ対策作業(パッチ・ウィルス対策、検知時対応) ・Azure/AWS/GCPテナント管理/テナント内システム構築 特定の技術領域に限定することなく、インフラ~アプリまで、最上流~下流まで幅広い経 験を積むことが可能です。 ※業務内容:(雇入れ直後)システムの開発及びコンサルティング(変更の範囲)会社の定める業務

【コーポレートIT:開発基盤高度化】 DevSecOps・クラウドエンジニア / 業務リード

想定年収

600~1,400万円

勤務地

東京都(港区)

業務内容

・入社後は、 社内の開発者向けサービス(DevSecOps基盤 / クラウド基盤)の開発・運用保守業務として以下のいずれか、または双方の業務運営に参画いただきます。 DevSecOpsを支える基盤サービスの運営(CICDサービスの開発・運用保守・利用促進 等) 開発環境用のクラウドサービスの運営(AWS / VMWare ベースの社内向けサービスの開発・運用保守・利用促進 等) ・所属としてはコーポレートIT部門となりますが、デバイスやNW・ファシリティなどの管理ではなく、社内開発者が利用するサービス・ツールを提供するための業務が中心となり、新規のサービス導入案件にも多数関われます。 ・サービスの提供先である社内の開発者とのコミュニケーションが主体となるため開発技術にも精通が必要となります。そのため、開発経験や商用インフラ経験が活きる業務となります。 ●業務イメージ 具体的な業務内容としては以下のようなものが候補となります。 ・DevSecOps推進:社内の商用開発案件へのGitHub Enterprise CloudおよびGitHub Actionsを中心としたDevSecOps基盤の導入 ・開発者の開発体験向上: より一層開発体験を向上させていくサービスの導入や改善活動の推進 ・VMWare基盤の刷新:VMWare基盤をクラウドシフトするための基盤選定、評価、サービス設計、導入、移行 ・社内向け開発環境の改善:社内開発者が利用する開発環境の改善のための基盤選定、評価、サービス設計、導入 ・基盤の運用保守:現行基盤の運用保守として、社内の開発者からのリクエスト対応

コーポレートIT担当(スタッフ~リーダー候補)

想定年収

700~950万円

勤務地

東京都(港区)

業務内容

より快適で効率的な社内IT環境を整備することをミッションとし、下記のような業務を担当していただきます。 ・ネットワーク機器への設定変更作業(ACL/Routing等)、運用監視、トラブル対応 ・仮想サーバー(Linux、Windows)のインストール、基本設定作業 ・サーバ等を監視制御するためのアプリケーション開発、およびその運用 ・外部クラウドサービスの導入検証、利用者支援 ・PCおよびモバイル機器の環境構築とトラブルシューティング ・サーバ/PCのセキュリティ対策作業(パッチ・ウィルス対策、検知時対応) 特定の技術領域に限定することなく、インフラ~アプリまで、最上流~下流まで幅広い経験を積むことが可能です。 ※(雇入れ直後)システムの開発及びコンサルティング(変更の範囲)会社の定める業務

【紹介会社/社内】社内DX・データ活用エンジニア

想定年収

360~720万円

勤務地

東京都(豊島区)

業務内容

会社概要 「デジタルクリエイタープロダクション」として、お客様の課題解決や自社プロダクトを通じて、技術者の社会的ポジションの確立を目指す、真のプロフェッショナル集団です。  当社は単純な技術社員の派遣会社ではなく、デジタル人材事業、受託開発事業、コンテンツプロパティ事業を通じて、社内外にかかわらず、技術社員の働く機会、叶えたいキャリアの創出作りを行っています。  当社には優秀な技術社員が数多く集まっており、人材をクラスター化することで、バンダイナムコグループ/リクルートグループ/楽天グループなどの大手企業をはじめ、常時300社以上と安定した取引を行っています。  2014年上場以来、社員数の増加と共に、業績面においても着実な成長を遂げており、近い将来、東証プライム市場への上場を目指しています。今後は、更に優良な取引先、プロジェクトに参画することで、技術社員のトラックレコードの充実を図ることができます。 【主な仕事内容】  HubSpot・Tableauを活用したDX推進エンジニアを探しております。 ●業務の全体像(任せたいミッション) ・HubSpot / SFA・CRM カスタムオブジェクト・プロパティ設計/データ設計 営業向け登録・入力フロー設計/API外部システム連携 業務要件に合わせた改善・運用設計/Pythonワークフローの実装・運用保守 ・Tableau / BI Tableau Cloudを利用したダッシュボード構築(売上・KPI等可視化) Tableau Prepによるデータ加工・結合/計算フィールド・フィルター設計 期間別集計・データソースおよびワークブックの運用設計 ・業務改善・データ活用・ベンダー折衝 業務フローの整理・改善/現場の要望を踏まえたシステム設計 SFA/CRMデータのBI活用(収集〜加工〜可視化の一連の設計) オフショア開発チームや外部パートナーへの仕様伝達・進捗管理 はたらく環境 ●キャリアマップ https://www.e-xtreme.co.jp/career/environment/career-map/ ●評価制度 https://www.e-xtreme.co.jp/career/environment/evaluation/ ●教育・研修 https://www.e-xtreme.co.jp/career/environment/training/ ●福利厚生 https://www.e-xtreme.co.jp/career/environment/benefits/

社内SEの主な仕事内容

社内SEの業務範囲は、企業規模や業種によって異なります。ただ、どの会社でも共通して担うことになる仕事は大きく4つに整理できます。

  • 基幹システムの運用・保守
  • 新規システムの企画・導入・ベンダー管理
  • 社内ユーザーへのITサポート・ヘルプデスク
  • DX推進・業務改善プロジェクトへの参画

それぞれの内容を確認していきましょう。

社内SEの業務の中心を占めるのが、基幹システムの安定稼働を維持する仕事です。業務システムに障害が発生すれば、会社全体の業務が止まります。そのため、日常的な監視・定期メンテナンス・障害発生時の一次対応・改修対応などを担当します。

具体的には、サーバーやネットワークなどのインフラ整備、システムを構成するプログラムやデータのトラブル対応、ユーザー部門からの改善要望への対処といった業務があります。地味に見えますが、この仕事が滞ると会社の事業そのものが動かなくなるため、社内での存在感は思いのほか大きいです。

近年はオンプレミス環境からクラウドへの移行が進んでいます。AWS・Microsoft Azure・Google Workspaceなどを扱う機会が増えており、クラウドの運用経験は20代の社内SEにとって差別化につながるスキルになりつつあります。

社内SEのやりがいを語るとき、多くの人がこの業務を挙げます。業務効率化や課題解決のために新しいシステムを導入するプロセス全体に関わる仕事で、上流工程の経験を積む機会としても価値が高いです。

具体的な業務の流れとしては、現場のヒアリングから要件整理、外部ベンダーへの発注・選定、導入後の進捗管理・コスト管理などがあります。社内SEは発注側に立つため、ベンダーに対して仕様を伝え、スケジュールや品質をコントロールする役割を担います。この経験は、SIer・SES出身者でも必ずしも積めるものではなく、社内SEならではのキャリア資産になります。

外部ベンダーを動かすためには、技術的な理解と社内調整力の両方が求められます。「要件を出す側」の立場を経験することで、プロジェクト全体を俯瞰する視点が身につき、30代以降のキャリアにも直接活きてきます。

「PCが起動しない」「システムにログインできない」「メールが送れない」といった社員からの問い合わせに対応するのもサポート業務のひとつです。技術的なトラブルへの対応から、ツールの操作説明、マニュアル整備、社内向け勉強会の企画まで、業務の幅は広いです。

大手企業ではヘルプデスクと社内SEの役割を分けていることが多いですが、中小企業では境界が曖昧で、社内SEがすべてを担うケースも珍しくありません。

この業務に求められるのは技術力よりも、IT用語を知らない社員にわかりやすく説明するコミュニケーション力です。非エンジニアに伝わる言葉で技術的な問題を解決できる人材は、社内での信頼が厚くなります。転職の面接でも、こうした経験はベンダー管理や社内調整力のアピールとして活用できます。

近年、社内SEの役割として急速に比重が高まっているのがこの領域です。従来の社内IT部門が担ってきた「システムの守り番」的な仕事から、企業のDX推進を牽引する役割へと、求められることが変わりつつあります。

具体的には、RPAやAIを使った定型業務の自動化、業務フローの見直しと改善提案、基幹システムの刷新プロジェクトへの参画などがあります。現場部門のニーズをヒアリングし、どのシステムや手段で解決できるかを考えて実行に移す仕事で、ITと業務の両方を知る社内SEにしか担えない領域です。

DX推進を理由に社内SEを採用する企業も増えており、20代でこの経験を積めるかどうかは、30代以降のキャリアに大きく影響します。入社後にどのようなプロジェクトに関われるか、面接で具体的に確認しておく価値があります。

20代社内SEのリアルな年収

社内SEの年収は、年齢・経験年数・所属企業の規模によって幅があります。20代のうちはまだ年収の絶対値よりも「どのような仕事を経験できるか」が重要な時期ですが、転職判断の材料として年収の相場を把握しておくことは大切です。

ここでは20代前半と後半に分けて、データをもとに整理します。

厚生労働省「jobtag」(令和7年賃金構造基本統計調査)によると、システムエンジニア(受託開発・組込み・Webサービス開発含む)カテゴリの20〜24歳の平均年収は363万円です。運用・管理系エンジニア(サーバー管理者・ネットワーク管理者等を含む)では20〜24歳の平均年収は388万円となっています。

社内SEはこれらのカテゴリにまたがる職種であるため、20代前半の年収は概ね360〜390万円が目安になります。エンジニア特化の転職エージェント「テックゴー」の求人データベースから算出した社内SEの平均年収は約623万円で、これは経験者・管理職層も含めた全体平均です。20代前半の段階では、これより低い水準からのスタートになることがほとんどです。

転職市場の実態として、20代前半の社内SEは320〜380万円程度が相場感です。ただし、IT投資に積極的な大手メーカーや金融系企業の社内SEポジションでは、この水準を上回る初年度年収を提示するケースもあります。

参考:厚生労働省「jobtag(令和7年賃金構造基本統計調査)」

厚生労働省「jobtag」(令和7年賃金構造基本統計調査)によると、システムエンジニア(受託開発・組込み・Webサービス開発含む)カテゴリの25〜29歳の平均年収は484.71万円です。運用・管理系エンジニアカテゴリでは25〜29歳の平均年収は452.66万円となっています。

20代後半になると、SIerやSES出身者は数年分の実務経験を携えて社内SEに転職してくるケースが増えます。テックゴーの求人データベースから算出した社内SE全体の平均年収は約623万円で、実務経験や担当業務の上流度によって個人差が大きくなる時期でもあります。

転職市場での相場感としては、20代後半の社内SEは400〜480万円程度が中心です。ただし、クラウドやセキュリティなどの専門性が高いスキルを持っていたり、ベンダー管理や要件定義の経験がある場合は、500万円台の提示を受けることも珍しくありません。

20代後半は実務経験の内容次第で年収の幅が大きく広がる時期であり、転職活動では経験をどう言語化するかが年収交渉の結果を左右します。

参考:厚生労働省「jobtag(令和7年賃金構造基本統計調査)」

20代が社内SEになるために必要な5つのスキル

社内SEの仕事は幅広く、求められるスキルも多岐にわたります。ただ、20代の転職で実際に評価される軸は絞られています。

企業の採用担当者やエンジニアチームからよく挙げられるスキルは、以下の5つです。

  • インフラ・ネットワークの基礎知識と実務経験
  • システム開発・プログラミングの実務経験
  • SaaSツール・クラウドサービスの導入・運用経験
  • ベンダーコントロール・社内調整のコミュニケーション能力
  • IT予算管理・コスト感覚

それぞれ確認していきましょう。

社内SEが日常的に扱うのは、サーバー・ネットワーク・PC・アカウント管理といったインフラ領域です。システムが安定して動き続けるための環境を整備し、障害時には原因を切り分けて対処する一連の判断を現場でこなすには、インフラの基礎知識と実務経験の両方が必要です。

とくに転職市場で評価されるのは、「知識がある」だけでなく「実際に手を動かした経験がある」かどうかです。サーバー構築・ネットワーク設定・クラウド環境の構築・運用といった実務を経験していると、選考でのアピール力が大きく変わります。

近年はオンプレミスからAWSやAzureへの移行が進んでいるため、クラウドの基礎知識も合わせて持っていると、より評価されやすいでしょう。

AWS認定資格は転職で有利になる?資格の種類・難易度とあわせて取得順や勉強法についても解説

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社内SEはすべての企業でプログラミングが必要なわけではありません。ベンダーへの外注が中心で、社内SEはマネジメントと調整に専念するケースもあります。ただし、自社開発を担う社内SEのポジションでは、JavaやPython、C#といった言語での開発経験が選考要件に含まれることが多いです。

開発経験がある人材が社内SEに転職する場合、単純なシステム保守にとどまらず、業務効率化ツールの内製や基幹システムの改修に関われる可能性が高くなります。開発経験がない場合でも、インフラ領域に強ければ採用されるポジションは多くありますが、開発経験があると担当できる業務の幅が広がり、選考の通過率も上がります。

求人票の「必須要件」に開発スキルが記載されているかどうかを事前に確認し、自分の経験と照らし合わせて応募先を選ぶことが大切です。

社内のITツールはここ数年で大きく様変わりしました。Google WorkspaceやMicrosoft 365、Slack、Salesforce、kintoneといったSaaSツールを複数導入している企業が増え、社内SEがこれらの導入・設定・運用を一手に担うケースが一般的です。

転職市場での評価という観点では、「どのSaaSを使ったことがあるか」よりも、「導入・設定・社内展開までを主体的に担った経験があるか」が問われます。ツールを使えるだけでなく、社員に定着させるための社内説明や運用ルールの整備まで経験していると、即戦力として評価されやすいです。

クラウドサービスについては、AWS CLFやAWS SAAなどの認定資格を持っていると、実務経験が薄い部分を補える場合があります。資格取得と実務経験をセットでアピールするのが、20代の転職では有効な戦略です。

社内SEの仕事を難しくしている理由のひとつが、このスキルの習得です。技術的な知識だけでは仕事が完結しません。外部ベンダーへの発注・進捗管理・仕様変更の交渉や、社内の非エンジニア部門へのヒアリングと合意形成、経営層へのIT投資提案と承認取得など、すべてがコミュニケーションを介して動いています。

SIerやSES出身者の場合、顧客折衝や要件ヒアリングの経験がそのまま評価されます。一方、開発中心のキャリアを歩んできた人は、社内調整や発注側の経験を具体的にどう示すかが課題になりやすいです。

面接では「どのような立場で、誰と、どんな調整をおこなったか」を具体的なエピソードとして話せると、この能力を持っていることが伝わります。エンジニアとしての技術経験と、調整・交渉の経験を組み合わせてアピールできる人材は、社内SEの選考で頭ひとつ抜けた評価を受けやすいです。

社内SEは技術者であると同時に、IT投資の管理者でもあります。年間のIT予算を立案し、ベンダーへの発注コストを管理し、経営層に対してIT投資の費用対効果を説明する一連の業務は、SIerやSES出身者が経験してきた「受注側の原価管理」とは異なる視点です。

20代の転職においてこのスキルを直接問われるケースは多くありませんが、「コストを意識した提案や判断ができること」は社内SEとしての適性を示す材料になります。たとえば、複数ベンダーの見積もりを比較した経験や、ツール導入にあたってコストと効果を整理して上司に提案した経験があれば、面接でアピールできます。

完璧な予算管理スキルを20代に求める企業はほとんどいません。ただ、コスト感覚がある人材かどうかは採用側が確認したいポイントのひとつです。入社後に身につける前提でも、意識として持っておくことが社内SEへの転職では有利に働きます。

20代の社内SE転職で評価されやすい資格5選

社内SEへの転職では、実務経験が選考の中心になります。ただ、20代で経験が浅い場合、資格はその不足を補う有効な手段です。採用担当者に「この領域を体系的に学んでいる」と示せる点で、資格には実務経験とは異なる価値があります。

社内SEの転職で評価されやすい資格は、以下の5つです。

  • 基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
  • ITILファンデーション
  • AWS認定資格(CLF/SAA)
  • 情報処理安全確保支援士(RISS)
  • プロジェクトマネージャー試験(PM)・PMP

それぞれの特徴を確認していきましょう。

資格名対象者のレベル概要
基本情報技術者試験エントリー〜中級プログラミングを含むIT基礎知識を問う国家資格
応用情報技術者試験中級〜上級システム開発・インフラ・マネジメントにわたる実践的な知識を問う国家資格

IPA(情報処理推進機構)が実施する国家資格で、社内SE転職における最も基本的な資格です。履歴書に記載できる信頼性の高さが特徴で、採用担当者に「ITの基礎が体系的に身についている」と伝わります。

基本情報技術者試験は年間を通じてCBT方式で受験(※)でき、比較的取り組みやすい資格です。応用情報技術者試験はその上位資格にあたり、システム設計や要件定義など上流工程に近い知識が問われます。

社内SEへの転職を目指すなら、まず基本情報を取得し、余裕があれば応用情報まで取得しておくのが良いでしょう。

(※)令和8年度(2026年度)から、応用情報技術者試験もCBT(Computer Based Testing)方式での実施に移行予定です。

参考:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「基本情報技術者試験」 参考:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「応用情報技術者試験」

資格名対象者のレベル概要
ITILファンデーション初級〜中級ITサービスマネジメントのベストプラクティスを体系的に学ぶ国際資格

ITILはITサービスの運用・管理に関する知識体系で、社内SEが日常的に担うシステム運用・ヘルプデスク・障害対応といった業務と親和性が高い資格です。国際的に認知された資格であり、運用保守を主軸とする社内SE求人では歓迎要件として記載されることもあります。

試験は英語が原文ですが、日本語での受験が可能です。勉強時間の目安は30〜60時間程度で、ITパスポートや基本情報技術者試験と比べると実務に直結した内容が多く、学習そのものが業務理解につながります。

運用経験が少ない20代にとっては、知識の裏付けとして持っておく価値があります。

参考:プロメトリック株式会社「PeopleCert/ITIL(R) ファンデーション試験」

資格名対象者のレベル概要
AWS CLF初級AWSの基礎概念・サービス全体像を問う入門資格
AWS SAA中級AWSを使ったシステム設計・構築の知識を問う資格

クラウドの運用が社内SEの標準的な業務になりつつある現在、AWS認定資格は転職市場での評価が高い資格のひとつです。CLF(クラウドプラクティショナー)はクラウドの入門として取り組みやすく、SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)は実際の設計・構築に近い知識が問われます。

転職での差別化を目的とするなら、CLFにとどまらずSAAまで取得しておくことをおすすめします。SAAはインフラエンジニアや社内SEの求人で歓迎資格として記載されることが多く、クラウド知識の本格的な証明として機能します。クラウド移行のプロジェクト経験と組み合わせると、20代の転職でも即戦力として評価されやすくなります。

参考:Amazon Web Services, Inc.「AWS 認定」

資格名対象者のレベル概要
情報処理安全確保支援士上級情報セキュリティの高度な知識と実践スキルを証明する国家資格。 情報処理分野唯一の士業資格

合格率が20%前後と難易度が高く、20代のうちに取得できる人は多くありません。ただし、取得した場合の市場価値への影響は大きく、セキュリティを重視する企業への転職で強力なアピール材料になります。

近年、企業のセキュリティ対策強化を背景に、社内SEにセキュリティ知識を求める求人が増えています。すぐに挑戦するのが難しくても、応用情報技術者試験を取得したあとのキャリアステップとして視野に入れておくと、30代以降の転職でも選択肢が広がります。

試験は年2回実施されており、計画的に準備を進める価値がある資格です。

参考:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」

資格名対象者のレベル概要
プロジェクトマネージャー試験(PM)上級IPAが実施するプロジェクト管理の国家資格。論述試験あり
PMP(Project Management Professional)上級PMIが認定する国際的なプロジェクト管理資格。3年以上の実務経験が受験要件

この2つは、ベンダー管理や社内プロジェクトのマネジメントを担う社内SEを目指す人に向いた資格です。20代後半でプロジェクト管理の経験が一定程度ある場合に、取得を検討する価値があります。

PMPは受験資格として36ヶ月以上のプロジェクト管理経験が必要なため、20代前半では受験できないケースが多いです。一方、IPAのプロジェクトマネージャー試験は実務経験の要件がなく、知識ベースで挑戦できます。ただし論述式の問題があり、実務経験が薄い段階では対策に時間がかかります。

まずは基本情報・応用情報を取得したうえで、上流工程の経験を積みながら目指すのが現実的な順番です。

参考:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「プロジェクトマネージャ試験」 参考:一般社団法人 PMI 日本支部「PMP®資格について」

社内SEとSIer・SES、どちらが20代に向いているか

社内SEへの転職を考えるとき、「今のSIerやSESを続けながらスキルを積むべきか、早めに社内SEへ移るべきか」という悩みを持つ方は多いです。

ここでは3つの観点から比較し、判断の材料を整理します。

  • 技術スキルの成長速度はSIer・SESのほうが圧倒的に早い
  • ワークライフバランスと安定性は社内SEが明確に上
  • 年収の上がり方は大手SIerと社内SEで逆転するタイミングがある

それぞれ見ていきましょう。

20代のうちに技術力を伸ばしたいなら、SIerやSESのほうが環境として優れています。SIerでは複数の業界・規模のプロジェクトを経験でき、要件定義から開発・テストまで工程をまたいだスキルが身につきます。SESは短期間で複数の現場を経験できる分、技術の幅が広がりやすいです。

社内SEは自社システムに長期間関わることが多いため、特定の技術領域や業界知識に習熟できる反面、扱う技術の幅が限られやすいという側面があります。DX推進に積極的な企業であればクラウドやAIの最新技術に触れる機会もありますが、保守・運用が中心の職場ではスキルの停滞を感じることもあります。

転職市場から見ると、社内SEとして市場価値を高めるには、ベンダー管理・要件定義・IT戦略立案といった上流工程の経験を積み上げることが重要です。技術の深さよりも、ビジネスとITをつなぐ経験に価値を置けるかどうかが、社内SEとして成長できるかを左右します。

この点については、社内SEが優れているとはっきり言えます。社内SEの月平均残業時間は15〜20時間程度で、SIerやSES企業と比べると明らかに少ないです。外部クライアントの納期に縛られないため、無理なスケジュールが組まれにくく、計画的に業務を進めやすい環境です。

勤務地が固定されている点も大きなメリットです。SESでは客先常駐が前提のため、配属先が変わるたびに通勤環境が変わります。社内SEは原則として自社オフィスに出社するため、生活リズムが安定します。

ただし、ひとり情シスと呼ばれる「IT部門が自分1人」の環境では話が変わります。インフラの管理からヘルプデスク対応まですべてをひとりで担うため、休みを取りにくくなることがあります。

転職活動では、情報システム部門の人員体制を必ず確認しておきましょう。

20代のうちは、大手SIerのほうが年収水準が高い傾向があります。大手SIerは新卒・第二新卒段階での初任給設定が高く、プロジェクトの成果に連動した評価制度を持つ企業も多いです。一方、社内SEは一般職と同じ総合職扱いで給与制度が設計されることが多く、20代の段階では年収の伸びが緩やかになりやすいです。

逆転が起きるタイミングは、30代前後で上流工程への関与が深まったときです。DX推進やIT戦略立案を担う社内SEは、エンジニアとしての技術力にとどまらずビジネス貢献が評価される立場になります。テックゴーの求人データベースから算出した社内SEの平均年収は約623万円で、IT戦略を担う上位層ではさらに高い水準に達するケースもあります。

20代でどちらを選ぶかは、「30代でどんな仕事をしていたいか」によって変わります。技術力を武器にしてキャリアを積みたいならSIer・SES、安定した環境でビジネスとITをつなぐ仕事に価値を感じるなら社内SEという選択が、20代の転職では合理的な判断です。

20代エンジニアの転職ならテックゴー

20代で社内SEへの転職を目指す場合、求人選びの段階から戦略が必要です。社内SEのポジションは求人数が限られており、応募するタイミングや自分の経験の見せ方が選考結果を大きく左右します。

テックゴーは、エンジニア・ITコンサル領域に特化した転職エージェントとして、社内SE・情報システム部門の求人を多数保有しています。元エンジニア・ITコンサル出身のアドバイザーが、現在の実務経験をどう社内SEの選考でアピールするかを一緒に整理します。

  • エンジニア・ITコンサル領域に特化しており、社内SE・上流案件の求人を多数保有している
  • 平均年収アップ金額は138万円と、収入アップの実績が豊富にある
  • 年収交渉の成功率は100%で、交渉をすべて代行してもらえる
  • アドバイザーは元エンジニア・ITコンサル出身者が多く、現場感覚に基づいたアドバイスを受けられる
  • 面接対策は回数無制限で、選考通過に向けて徹底サポートしてもらえる

20代のうちに社内SEへの転職を検討しているなら、まずは無料相談からはじめてみてください。

まとめ

この記事では、20代が社内SEへ転職するための年収相場・必要スキル・資格・SIerやSESとの比較について解説しました。

社内SEは人気が高く競争率も高い職種ですが、DX推進を背景に若手の採用に積極的な企業は増えています。20代前半はポテンシャルを武器にしながら資格で知識の裏付けをつくり、20代後半は実務経験を具体的なエピソードとして言語化することが選考突破のポイントです。SIerやSESでの経験があれば、それは社内SEの転職で十分な強みになります。

転職先を選ぶ際は、求人票の業務内容や情報システム部門の人員体制まで丁寧に確認することが大切です。社内SEとして入社後に上流工程に関われるかどうかで、30代以降のキャリアの方向性が変わってきます。

社内SEへの転職を具体的に検討しているなら、テックゴーへの相談がおすすめです。上流案件・ITコンサル領域に強く、元エンジニア出身のアドバイザーが現場感覚に基づいたアドバイスを提供しています。

よくある質問

社内SEは20代未経験でもなれますか?

IT実務が完全に未経験の場合、社内SEへの直接転職は難しいのが現実です。社内SEは即戦力を求める求人が多く、選考でも実務の裏付けが問われます。 ただし、「社内SE未経験」と「IT業界未経験」は別の話です。SIerやSESでインフラ・開発の実務を積んでいれば、社内SEへの転職は20代で十分に現実的です。IT業界そのものが未経験の場合は、まずヘルプデスクや運用監視などの入口となるポジションでIT実務を身につけ、そこから社内SEを目指すルートが現実的です。 20代であれば企業側もポテンシャルを評価してくれるため、基本情報技術者試験などの資格を取得しながら転職活動をおこなうことで、選考の幅が広がります。

社内SEとSIerはどちらが20代に向いていますか?

20代でどちらを選ぶかは、「何を優先するか」によって変わります。 技術スキルを幅広く伸ばしたい、多様なプロジェクトを経験したいという方にはSIerが向いています。短期間でさまざまな業界・システムに携わることができ、スキルの成長速度は社内SEより速いです。 一方、勤務地を固定して安定した環境で働きたい、残業を減らしてプライベートの時間を確保したいという方には社内SEが向いています。 ひとつ付け加えると、SIerで数年間実務を積んでから社内SEへ転職するというルートは、20代の転職市場でよく見られるキャリアパスです。SIerでの経験は社内SEの選考でも評価されるため、今すぐ社内SEに転職することだけが正解ではありません。現職でどんな経験を積めるかを整理したうえで、転職のタイミングを判断しましょう。

社内SEになるとAIに仕事を奪われますか?

ヘルプデスクの問い合わせ対応やアカウント管理といった定型業務は、AIやRPAによって自動化が進んでいます。この点は事実として受け止めておく必要があります。 ただし、社内SEの仕事全体がAIに置き換わる可能性は低いです。AIを社内でどう安全に活用するかを設計・管理したり、現場部門のニーズをヒアリングしてシステム要件に落とし込んだり、ベンダーとの交渉を担ったりする業務は、社内の業務フローと組織文化を熟知した人間にしか担えません。 むしろ、AIツールの社内導入・運用を推進できる社内SEの需要は、今後高まっていくとみています。 定型作業はAIに任せながら、より付加価値の高い業務に集中できる環境に移行していく職種だと捉えると、社内SEの将来性は悲観するものではないでしょう。