AWSエンジニアの年収はいくら?経験別・企業別にわかりやすく解説
2026年02月04日更新
AWSエンジニアへの就職や転職を考えたとき、「年収はいくらくらいなのか」と気になる方も多いでしょう。AWSエンジニアは、エンジニア職種のなかでも年収が高い傾向があります。しかし、年収は経験年数、担当する業務領域、企業の種類によって大きく異なるのが特徴です。
本記事では、AWSエンジニアの平均年収や経験別・企業別の年収目安を整理したうえで、なぜAWSエンジニアの年収が高いのか、どのようなキャリアを歩めば年収を上げていけるのかをわかりやすく解説します。
これからAWSエンジニアとしてキャリアアップを目指す方や、転職による年収アップを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
著者

石川 喜佐
Ishikawa Kisa
大学を卒業後、大手システムインテグレーターである伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)に勤務。自身の現場経験を活かし、表面的な情報だけでは辿り着けない優良ポジションや狙い目の求人を数多く、ご提案。
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監修者

岡﨑 健斗
Okazaki Kento
株式会社MyVision代表取締役
東京大学を卒業後、ボストンコンサルティンググループ(BCG)に入社。主に金融・通信テクノロジー・消費財業界における戦略立案プロジェクトおよびビジネスDDを担当。採用活動にも従事。 BCG卒業後は、IT企業の執行役員、起業・売却を経て、株式会社MyVisionを設立。
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目次
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AWSエンジニアの仕事内容
AWSエンジニアの仕事は、「AWSを使ってサーバーを立てる人」というイメージだけでは語れません。 実際には、クラウド前提でシステム全体を設計し、構築から運用・改善までを担うことで、サービスや事業の成長を支える役割を果たしています。
AWSエンジニアの主な仕事内容は、次のとおりです。
AWSエンジニアの仕事内容
- クラウド前提のインフラ設計・構築を担う
- AWS環境への設計・構築・データ移行を行う
- 運用改善・自動化を通じてシステム価値を高める
ここからは、AWSエンジニアの具体的な仕事内容を整理したうえで、インフラエンジニアとの違いについてみていきましょう。
クラウド前提のインフラ設計・構築を担う
クラウド前提のインフラ設計・構築は、AWSエンジニアが担う業務のなかでも中心的な役割です。
AWS上で企業のシステム要件を整理し、可用性や拡張性、セキュリティを考慮したインフラ構成を設計・構築していきます。設計段階での判断は、その後の運用のしやすさやシステム全体の品質に大きく影響します。
具体的な業務内容は、次のとおりです。
クラウド前提のインフラ設計・構築に関する具体的な業務内容
- システム要件に基づいたクラウドアーキテクチャの設計
- VPCを中心としたネットワーク構成の設計
- EC2やコンテナなどを用いたコンピューティング環境の設計
- ストレージ・データベース構成の検討および選定
- セキュリティや可用性を考慮した構成設計
こうした設計力を持つAWSエンジニアは、単なる構築作業にとどまらず、システム全体を俯瞰できる人材として評価されやすく、結果として年収にも反映されやすい傾向があります。
AWS環境への設計・構築・データ移行を行う
AWSエンジニアは、新規にAWS環境を設計・構築するだけでなく、既存システムをAWSへ移行する役割も担います。
オンプレミス環境や他クラウドで稼働しているシステムを調査し、AWS上でどのような構成に置き換えるかを検討したうえで、設計・構築やデータ移行を進めていくのが特徴です。移行作業では、システム停止や業務への影響を最小限に抑えるための計画立案が重要になります。
具体的には、次のような業務を担当します。
AWS環境への設計・構築・データ移行に関する具体的な業務内容
- 既存システム構成や運用状況の調査・整理
- AWS移行に向けた構成設計や移行方針の検討
- AWS環境の構築および必要なリソースの設定
- データ移行や動作確認、テストの実施
- 移行後のチューニングや構成の見直し
単なる環境構築にとどまらず、移行計画の立案や再設計まで担えるAWSエンジニアは希少性が高く、実務経験として評価されやすいため、年収アップにもつながりやすいといえるでしょう。
運用改善・自動化を通じてシステム価値を高める
AWS環境は構築して終わりではなく、運用しながら価値を高めていくことが重要です。
AWSエンジニアは、日々の運用のなかで見える課題を分析し、改善策を実行したり、繰り返し作業を自動化して効率化を図ったりする役割も担います。単なる監視や保守に留まらず、運用プロセス自体を改善し、システムの安定性や生産性を高めることが求められるのが特徴です。
具体的な業務内容は、次のとおりです。
運用改善・自動化に関する具体的な業務内容
- 可視化・アラート設計などの監視設計・運用の最適化
- 再発防止を含む障害対応・原因分析
- IaC・スクリプト活用などの定型作業の自動化
- 運用プロセスの改善提案・実行
- コスト・リソースの最適化
こうした運用改善や自動化の経験があるAWSエンジニアは、単なる保守担当者との差別化ができる人材として評価されやすく、結果として年収アップにつながる傾向があります。
AWSエンジニアとインフラエンジニアの違い
AWSエンジニアとインフラエンジニアは、どちらもシステム基盤を支える重要な職種であるものの、担当する領域や求められるスキル、キャリアの考え方には明確な違いがあります。
特に、クラウド活用が前提となる現代において、AWSエンジニアは「インフラエンジニアのなかでもクラウドに特化した専門職」として位置づけられるケースが増えています。
ここでは、それぞれの職種の役割や年収傾向などを詳しくみていきましょう。
| 比較項目 | AWSエンジニア | インフラエンジニア |
|---|---|---|
| 主な役割 | AWSクラウド環境の設計・構築・運用・改善 | ITインフラ全般の設計・構築・運用 |
| 対応する環境 | クラウド前提(AWS) | オンプレミス・仮想環境・クラウド |
| 設計の考え方 | 可用性・拡張性・自動化を前提とした設計 | 安定稼働を重視した構成設計 |
| 構築手法 | AWSサービスとIaCによる構築 | 機器設定や手動構築が中心 |
| 運用スタイル | 自動化・改善・最適化を重視 | 監視・保守・障害対応が中心 |
| 求められるスキル | AWS設計力・自動化・コスト最適化 | サーバー・ネットワーク基礎全般 |
| キャリアの広がり | アーキテクト・SRE・クラウド特化職 | 基盤エンジニア・運用リーダー |
| 年収傾向 | 専門性により高年収を狙いやすい | 経験や役割次第で幅が出る |
このように、AWSエンジニアとインフラエンジニアは共通する業務もありますが、クラウド前提で設計から改善までを担うかどうかが大きな違いになります。AWSエンジニアは、自動化や最適化といった付加価値の高い領域まで対応することで、市場での評価が高まりやすく、結果として年収の伸びにもつながりやすい傾向があります。
インフラエンジニアとして培ってきた基礎的な知識や経験を土台に、AWS領域へとキャリアを広げれば、将来の選択肢を増やし、より高い年収レンジを目指すことも十分に可能です。
AWSエンジニアの年収相場
AWSエンジニアの年収は、エンジニア職種のなかでも比較的高い水準にあるといわれています。ただし、その金額は一律ではなく、スキルの内容や経験年数、所属する企業タイプによって大きな幅があります。
ここでは、厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「jobtag」のデータを参考にしながら、AWSエンジニアの平均年収や年収レンジを詳しくみていきましょう。
「AWSエンジニアの平均年収がいくらなのか」だけでなく、「どのような条件で年収が変わるのか」を把握して、今後のキャリアや転職活動に役立ててください。
AWSエンジニアの平均年収・年収レンジ
AWSエンジニアの平均年収について、職種名を「AWSエンジニア」に限定した公的な統計データは公開されていません。そのため、年収相場を把握する際には、近いスキル領域を持つ職種のデータを参考にする必要があります。
厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「jobtag」によると、「AIエンジニア」の平均年収は628万9,000円とされています。AIエンジニアはクラウド基盤上での構築・運用に関わるケースも多く、AWSエンジニアの年収水準を考えるうえでの参考指標のひとつといえるでしょう。
実際のAWSエンジニアの年収は、業務内容やスキル、経験年数、企業タイプによって幅があり、500万円台から700万円以上まで広がるケースも少なくありません。また、日経系メディアの調査では、クラウドを含む先端IT領域のエンジニア層で900万円前後の水準が示されることもあり、設計や改善など付加価値の高い役割を担うほど、高年収が期待できる傾向があります。
参照:職業情報提供サイト jobtag「AIエンジニア」 参照:日経XTECH「課長級の年収は中国の7割、安月給に甘んじる日本のITエンジニア」
スキル別の年収目安
AWSエンジニアの年収は、「経験年数」だけで決まるものではありません。実際には、どのレベルの業務を任されているか、どの程度のスキルを発揮できているかによって評価が大きく変わります。
そこで参考になるのが、ITエンジニアのスキル成熟度を示す指標である「ITSS(ITスキル標準)」です。ITSSは、実務能力や役割の違いをレベル別に整理したもので、年収レンジを考える際の目安としても活用できます。
ITSSレベルごとの年収レンジとあわせて、経験年数の目安は、次のとおりです。
| ITSSレベル | 年収レンジ目安 | 経験・スキルの目安 |
|---|---|---|
| ITSSレベル1~2 | 420万〜620万円 | 実務未経験〜初歩的な業務対応ができるレベル(目安:実務未経験や経験浅めの方) |
| ITSSレベル3 | 450万〜700万円 | 一人で要求された作業をこなせる実務レベル(目安:実務3〜5年程度) |
| ITSSレベル4 | 500万〜780万円 | 問題発見・解決を自力でリードできるレベル(目安:実務5年以上) |
| ITSSレベル5以上 | 600万〜950万円 | 高度な専門性、設計力、リード力を持つ上級エンジニア |
このように、AWSエンジニアの年収は、スキルレベルの向上に伴って段階的に高くなる傾向があります。特に、ITSSレベル3から4へ移行するタイミングでは、作業中心の役割から、設計や改善を担う立場へと業務の幅が広がるため、年収が伸びやすくなるケースも少なくありません。
さらに、レベル5以上の上級層になると、高度な設計力やリード力、専門性が評価され、年収600万円台後半から900万円前後に達する場合もあります。単に経験年数を重ねるだけでなく、「どのレベルの業務を担えるか」が年収に反映されやすい点は、AWSエンジニアの特徴といえるでしょう。
他インフラエンジニア・SREとの年収比較
AWSエンジニアの年収がどの水準にあるのかを理解するには、他のインフラ系・IT系職種と比較するのがおすすめです。同じITエンジニアでも、扱う技術領域や専門性の違いによって、年収には差が生まれます。
ここでは、厚生労働省が公開している職業別データをもとに、AWSエンジニアの想定される年収水準と、スキル領域が近い代表的なIT系職種の平均年収を紹介します。
他インフラエンジニア・IT系職種との平均年収比較
| 職種 | 平均(想定)年収の目安 |
|---|---|
| AWSエンジニア | 628万円 |
| データエンジニア | 628万円 |
| システムエンジニア | 574万円 |
| データサイエンティスト | 573万円 |
このように比較すると、AWSエンジニアの年収水準は、データエンジニアと同程度であり、いずれも高度な専門性が評価される職種として位置づけられていることが分かります。
AWSエンジニアは、クラウド基盤の設計・構築・運用に加え、自動化や最適化といった付加価値の高い業務を担うケースが多く、こうした専門性が年収評価に反映されやすい職種です。特に、設計や改善まで関わるポジションでは、平均値を上回る年収を実現するケースも珍しくありません。
AWSエンジニアの年収が高い理由
AWSエンジニアの年収が高い背景には、単にIT人材としての需要があるだけでなく、クラウド分野特有の市場構造が大きく関係しています。
AWSエンジニアの年収が高いとされる3つの理由は、次のとおりです。
AWSエンジニアの年収が高い理由
- クラウド需要が依然として高い
- AWSのシェアが大きい
- 需要に対して人材が不足している
それぞれの理由について詳しくみていきましょう。
クラウド需要が依然として高い
近年、DX推進や業務効率化を背景に、多くの企業でクラウド活用が当たり前になりつつあります。オンプレミスからクラウドへの移行は一過性の取り組みではなく、既存システムの移行や、移行後の最適化・改善まで含めたニーズが増えている点も特徴です。
その結果、クラウド基盤を前提にシステムを設計・構築・運用できるAWSエンジニアの需要は安定して高い状態が続いています。単なる構築作業にとどまらず、運用改善やコスト最適化まで対応できる人材ほど評価されやすく、需要の高さが年収水準の維持・上昇につながっているといえるでしょう。
AWSのシェアが大きい
クラウドサービスのなかでも、AWSは国内外で高いシェアを誇るプラットフォームとして広く利用されています。業界や企業規模を問わず、多くの企業がクラウド基盤にAWSを採用しており、導入実績の豊富さが大きな特徴です。
そのため、AWSを扱えるエンジニアは活躍できるフィールドが幅広く、案件数や求人が安定しやすい傾向があります。特定の業界や企業に依存せず、転職やキャリアチェンジの選択肢を持ちやすい点も強みといえるでしょう。
さらに、AWSは新サービスや機能追加が継続的に行われており、それに対応できる設計・構築・運用スキルを持つ人材へのニーズが途切れにくい状況です。こうした圧倒的なシェアと市場規模の大きさが、AWSエンジニアの市場価値を高め、結果として年収水準を押し上げる要因となっています。
需要に対して人材が不足している
AWSをはじめとするクラウド技術は急速に普及していますが、その成長スピードに対して、実務レベルで対応できるエンジニアの数は十分とはいえません。特に、設計・構築だけでなく、運用や改善まで一貫して担える人材は限られています。
要件整理やアーキテクチャ設計、自動化、コスト最適化といった領域は、経験や判断力が求められるため、短期間で習得するのが難しい分野です。その結果、企業のニーズに対して供給が追いつかず、AWSエンジニアは慢性的な人材不足の状態が続いています。
こうした状況から、スキルや経験が明確なAWSエンジニアほど市場で評価されやすく、採用や転職の場面では高い年収条件が提示される傾向があります。人材不足が続く限り、この構造は当面変わりにくいと考えられるでしょう。
AWSエンジニアとして年収を上げるためのポイント
AWSエンジニアは需要が高く、比較的高年収を目指しやすい職種として注目されています。しかし、同じAWSエンジニアであっても、誰もが同じように年収を伸ばせるわけではありません。実際には、担当できる業務の幅やスキルの深さ、どこまで専門性を持っているかによって、年収には大きな差が生まれます。
AWSエンジニアとして年収を上げていくために、特に意識しておきたいポイントは、次のとおりです。
AWSエンジニアとして年収を上げるためのポイント
- AWS認定資格を取得する
- 設計・上流工程を担当できるようになる
- AWS以外のスキルと掛け合わせる
それぞれのポイントについて、具体的にどのような点が評価につながるのかを詳しくみていきましょう。
AWS認定資格を取得する
AWS認定資格は、AWSエンジニアとしての知識やスキルを客観的に示せる指標のひとつです。クラウド技術は成果が見えにくいため、資格によって一定レベルの理解があることを証明できるのは、評価面で大きなメリットになります。
特に転職や案件参画の場面では、対応できるAWSサービスや設計レベルを短時間で判断されることが多く、資格は判断材料として活用されやすい傾向があります。実務経験が浅い場合でも、資格を取得していることでポテンシャルを評価され、年収条件が上がるケースも珍しくありません。
AWS認定資格は基礎からアーキテクチャレベルまで段階的に用意されており、上位資格ほど設計力や全体最適の視点が求められます。そのため、資格取得の過程そのものが年収アップにつながるスキル習得につながります。
ただし、資格だけで年収が大きく上がるわけではなく、資格で得た知識を実務でどう活かせるかが重要です。実務経験と組み合わせることで、評価されやすいAWSエンジニアとなり、結果として年収アップにつながりやすくなるでしょう。
設計・上流工程を担当できるようになる
AWSエンジニアとして年収を大きく伸ばすうえで、設計や上流工程を担当できるかどうかは非常に重要なポイントです。構築や運用といった作業中心の業務と比べ、要件定義や構成設計といった上流工程は、より高度な判断力と経験が求められます。
設計フェーズでは、システム要件を整理したうえで、可用性や拡張性、セキュリティ、コストなどを総合的に考えながら最適な構成を決定します。こうした判断は属人性が高く、対応できるエンジニアが限られるため、市場での評価も高くなりやすい傾向があります。
その結果、設計まで担えるAWSエンジニアは「代替が効きにくい人材」として評価され、構築・運用中心の場合と比べて、年収が一段と高くなるケースも少なくありません。
年収アップを目指すのであれば、単に作業をこなすだけでなく、「なぜその構成にするのか」を説明できる力を身につけ、設計フェーズに関わる経験を積んでいくことが大切です。
AWS以外のスキルと掛け合わせる
AWSエンジニアとして年収をさらに高めるためには、AWS単体のスキルにとどまらず、他の技術や領域と組み合わせて強みを広げていくことが大切です。クラウドはあくまで基盤であり、その上でどこまで価値を提供できるかによって評価が大きく変わります。
たとえば、ネットワークやセキュリティの専門知識があれば、設計段階から安全性や信頼性を考慮した提案ができるようになります。また、アプリケーション開発やデータ基盤、DevOps、SREなどのスキルを掛け合わせることで、インフラにとどまらず、より幅広い領域で活躍できるでしょう。
こうした複合スキルを持つAWSエンジニアは、「クラウドが使える人」ではなく、システム全体を俯瞰できる人材として評価されやすくなります。その結果、対応できる業務の幅が広がり、高単価のポジションや年収帯を狙いやすくなるはずです。
AWSを軸にしながら自分なりの強みを掛け合わせていくことで、他のAWSエンジニアとの差別化が進み、長期的なキャリア形成と年収アップの両立が期待できます。
AWSエンジニアとして年収が伸び悩んでしまうパターン
AWSエンジニアは需要が高く、比較的年収アップを目指しやすい職種です。一方で、働き方や経験の積み方によっては、「AWSに関わっているのに思ったほど年収が上がらない」「経験年数の割に評価されていない」と感じるケースも少なくありません。
年収が伸びにくい背景には、スキル不足というよりも、担当している業務内容やキャリアの選択が影響しているケースが多くみられます。
特に、次のようなパターンに当てはまる場合は注意しましょう。
AWSエンジニアとして年収が伸び悩んでしまうパターン
- 業務が運用・保守にとどまっている
- 資格を取得しても実務経験が少ない
- 常駐SESにとどまっている
ここからは、それぞれのパターンについて、なぜ年収が伸びにくくなってしまうのか、そしてどのような点に注意すべきかを分かりやすく解説します。
業務が運用・保守にとどまっている
AWSエンジニアとして働いていても、担当業務が運用や保守に偏っている場合、年収が伸びにくくなることがあります。運用・保守はシステムの安定稼働に欠かせない重要な業務ですが、監視や障害対応、定型作業が中心になりやすく、評価につながりにくい傾向にあります。
こうした業務は手順が決まっているケースも多く、「経験を積んでもできることが増えにくい」と評価されがちです。そのため、AWSに関わっていても、市場価値や年収が思うように上がらない状態に陥ってしまうケースも少なくありません。
年収アップを目指すのであれば、運用や保守の業務だけで終わらず、設計や構築、運用改善といった付加価値の高い業務に関わることが重要です。より上流の工程に踏み出すことで、AWSエンジニアとしての評価や年収の伸びにつながりやすくなるでしょう。
資格を取得しても実務経験が少ない
AWS認定資格はスキルを証明するうえで有効ですが、資格を取得しただけでは年収アップにつながりにくいケースも珍しくありません。現場では、「資格を持っているか」よりも「実務で何ができるか」の方が重視されるためです。
実務経験が少ないと、設計や構築、トラブル対応について具体的な説明ができず、評価が伸び悩んでしまうことがあります。同じ資格を持っていても、実際にAWS環境を扱った経験があるエンジニアのほうが、即戦力として高く評価されやすいのが実情です。
資格はあくまでスタートラインであり、知識を実務で活かしてこそ価値が生まれます。資格で学んだ内容を、構築や運用、改善といった業務に落とし込み、経験として積み重ねていくことが、年収アップにつながる重要なポイントといえるでしょう。
常駐SESにとどまっている
AWSエンジニアとして年収アップを目指す場合、常駐SESという働き方に長くとどまっていることが、年収が伸びにくくなる要因となるケースがあります。常駐SESはクライアント先で業務を行う形態で、給与や契約条件が固定されやすい点が特徴です。
そのため、スキルが向上しても評価や年収に反映されにくく、経験を重ねても大きな昇給につながらないケースも少なくありません。また、作業中心の業務を任されることが多く、設計や上流工程に関わる機会が限られてしまう場合もあります。
もちろん、SESという働き方そのものが悪いわけではありません。しかし、年収アップを目指すのであれば、より上流工程に関われる環境や、自社開発・内製化を進める企業への転職を視野に入れることも有効な選択肢です。環境を変えることで、AWSエンジニアとしての評価や年収が大きく変わる可能性があります。
AWSエンジニアのキャリアパス
AWSエンジニアとして経験を重ねていくことで、将来的にはさまざまなキャリアパスが広がっていきます。
キャリアの方向性によって、専門性を深められる一方で、マネジメントやビジネス寄りの役割へ広げていくことも可能です。どのキャリアを選ぶかによって、求められるスキルや年収水準も変わってきます。
AWSエンジニアから目指せる代表的なキャリアパスには、次のようなものがあります。
AWSエンジニアのキャリアパス
- AWSスペシャリスト
- クラウドアーキテクト
- プロジェクトマネージャー
- ITコンサルタント
- フルスタックエンジニア
ここからは、AWSエンジニアとしての経験を活かして目指せるキャリアパスを詳しくみていきましょう。
AWSスペシャリスト
AWSスペシャリストは、AWSに関する知識や技術を深く掘り下げ、「設計・構築・運用」といった高度な領域を担うキャリアパスです。
特定のAWSサービスや構成設計に精通し、技術的な課題解決や最適なアーキテクチャ提案を行う役割が求められます。マネジメントよりも技術力を武器にしたい人に向いており、設計や運用改善、自動化など付加価値の高い業務に関わる機会も多くなります。
専門性が評価されやすいため、市場価値が高まりやすく、スキル次第では高年収を狙えるキャリアといえるでしょう。
クラウドアーキテクト
クラウドアーキテクトは、AWSを中心としたクラウド環境全体の構成や設計方針を決めるキャリアパスです。システム要件やビジネス目的を踏まえ、可用性や拡張性、セキュリティ性などを総合的に考慮しながら、最適なアーキテクチャを設計する役割を担います。
個別の技術実装だけでなく、全体を俯瞰して判断する力が求められるため、上流工程に関わりたい人や設計力を強みにしたい人に向いています。設計責任を担う立場として評価されやすく、経験を積むことで高年収を狙いやすいキャリアです。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャー(PM)は、AWSを活用したシステム開発やクラウド移行プロジェクト全体を統括するキャリアパスです。要件整理やスケジュール管理、進捗・品質・コストの調整などを行い、プロジェクトを計画どおりに推進する役割を担います。
AWSエンジニアとしての技術的な知識を持つPMは、現場の課題やリスクを理解したうえで判断できる点が大きな強みです。技術とマネジメントの両方に関わりたい人や、チームを率いる役割に挑戦したい人に向いています。
AWS領域の知見を活かすことで、市場価値の高いPMとしてキャリアを築きやすいでしょう。
ITコンサルタント
ITコンサルタントは、企業が抱える課題に対して、ITやクラウドの観点から最適な解決策を提案するキャリアパスです。AWSエンジニアとしての知識や経験を活かし、クラウド導入やシステム刷新、DX推進の企画立案から実行支援までを担います。
技術的な提案にとどまらず、業務改善やコスト最適化、将来を見据えたシステム構想に踏み込む点が特徴です。そのため、技術力に加えて課題整理力やコミュニケーション力が求められ、ビジネス視点で価値を発揮したい人に向いています。
AWSエンジニアとしてのバックグラウンドは、クラウド領域に強いコンサルタントとして評価されやすい強みとなるでしょう。
フルスタックエンジニア
フルスタックエンジニアは、AWSをはじめとするクラウド基盤から、バックエンド・フロントエンドまで幅広く担当するキャリアパスです。インフラ設計・構築に加え、アプリケーション開発にも関わることで、システム全体を一貫して設計・実装できるようになります。
技術領域を限定せず、幅広く手を動かしたい人や、サービス全体を理解しながら開発したい人に向いています。対応できる範囲が広い分、開発効率や品質向上への貢献度も高く評価されやすく、結果として年収アップを狙いやすいキャリアです。
AWSエンジニアになるには|未経験から目指すステップ
AWSエンジニアは高度なスキルが求められる職種ですが、ポイントを押さえて準備をすれば、未経験や経験が浅い段階からでも十分に目指せます。やみくもに学ぶのではなく、「何から取り組み、どのように成長していくか」を整理したうえで行動するように意識しましょう。
AWSエンジニアを目指すうえでは、次のようなポイントを意識しながら準備を進めていくのがおすすめです。
AWSエンジニアになるには
- AWS認定資格を取得する
- インフラ関連の知識をつける
- AWSエンジニアとしての志望理由やキャリアパスを考える
- IT業界特化の転職エージェントを利用する
ここからは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
AWS認定資格を取得する
AWS認定資格は、AWSエンジニアとしての知識やスキルを客観的に示せる指標のひとつです。クラウド技術は目に見えにくいため、資格によって一定水準の理解があることを示せる点は、転職やキャリア形成の場面で大きな強みになります。
AWS認定資格はレベル別に体系化されており、経験や目的に応じて段階的にスキルアップできるのも特徴です。
AWSエンジニアを目指す際に、特に検討しやすい代表的な資格は、次のとおりです。
AWSエンジニアにおすすめの認定資格
| 資格名 | 内容 |
|---|---|
| AWS Certified Cloud Practitioner | 未経験者や初学者向けの資格。AWSの基礎知識やサービス全体像を体系的に学べる。 |
| AWS Certified Solutions Architect – Associate | 設計・構築の基礎スキルを証明できる代表的な資格。転職や評価に直結しやすいのが特徴。 |
| AWS Certified Solutions Architect – Professional | 大規模・複雑なシステム設計を扱える上級資格。高度な設計力や全体最適の視点が求められる。 |
まずは基礎資格でAWSの全体像を理解し、実務経験と並行しながら上位資格に挑戦していくことで、スキルと評価の両方を伸ばしていけます。資格取得を成長の通過点として活用することが、AWSエンジニアとしての市場価値を高めていく近道といえるでしょう。
インフラ関連の知識をつける
AWSエンジニアを目指すうえでは、クラウドサービスの操作方法だけでなく、インフラ全般の基礎知識を身につけておくことが欠かせません。AWSは多機能で便利なサービスが揃っていますが、その仕組みを理解するためには、サーバーやネットワークといった土台となる知識が必要です。
特に、AWSを扱ううえで重要となるインフラの基礎知識には、次のようなものがあります。
AWSエンジニアに求められるインフラ基礎知識
- コマンド操作やユーザー管理、ログ確認などのLinuxの基本操作
- TCP/IPやDNS、ポート、通信の流れといったネットワークの仕組み
- 認証・認可やアクセス制御、暗号化などのセキュリティの基礎知識
- RDBとNoSQLの違い、バックアップや冗長化の考え方などのデータベース知識
これらの理解が不十分な場合、AWSの各サービスについて「なぜその構成を選ぶのか」「どこにリスクが潜んでいるのか」を説明できず、設計や上流工程に関わることが難しくなるでしょう。
一方で、インフラの基礎を押さえていれば、AWSサービスの理解も深まり、トラブル対応や構成設計の場面でも応用が利くようになります。クラウド特有のスキルとインフラ全体の知識を組み合わせることが、AWSエンジニアとしての成長を加速させる重要なポイントです。
AWSエンジニアとしての志望理由やキャリアパスを考える
AWSエンジニアを目指す際は、技術習得とあわせて「なぜAWSエンジニアになりたいのか」「将来どのようなキャリアを描きたいのか」を整理しておくことも重要です。
志望理由や方向性が曖昧な状態のまま転職や案件選びをすると、思うように経験が積めず、年収や市場価値が伸び悩む原因になることがあります。
たとえば、「設計やアーキテクチャを深めたい」「上流工程やマネジメントに関わりたい」「技術を軸に幅広い領域を担当したい」など、目指す方向によって身につけるべきスキルや選ぶ環境は変わります。あらかじめキャリアパスを意識しておくことで、資格取得や業務経験にも一貫性が生まれます。
また、志望理由や将来像を言語化できていると、転職活動や面接の場でも評価されやすくなります。AWSエンジニアとしてどのように成長していきたいのかを整理しておくことは、将来の選択肢を広げるうえで欠かせない準備といえるでしょう。
IT業界特化の転職エージェントを利用する
AWSエンジニアを目指す場合や年収アップを狙って転職する際には、IT業界に特化した転職エージェントを活用するのも有効な選択肢です。AWSエンジニアは専門性の高い職種であるため、業界や職種理解が浅いエージェントでは、スキルや経験を正しく評価してもらえないケースもあります。
IT業界特化のエージェントであれば、AWSエンジニアの仕事内容や市場動向を把握しており、「設計に関われるか」「どのレベルのAWS経験が求められているか」といった点まで踏み込んだ求人提案を受けやすくなります。自分では見つけにくい非公開求人や、高年収帯のポジションを紹介されることも少なくありません。
さらに、職務経歴書の添削や面接対策など、AWSエンジニアならではの強みを引き出すサポートを受けられる点も大きなメリットです。キャリアの方向性に悩んでいる場合でも、第三者の視点からアドバイスをもらえるため、次のステップを効率よく検討しやすくなるでしょう。
AWSエンジニアへの転職ならテックゴーへ
AWSエンジニアとして経験を積んでいくなかで、「今のスキルは市場でどのくらい評価されるのか」「このまま同じ役割を続けていてよいのか」と不安を感じることは珍しくありません。特に、設計・構築・運用など担当領域が分かれやすいAWSエンジニアは、経験の見せ方次第で評価が大きく変わる職種でもあります。
また、AWSエンジニアの求人は企業ごとに求める役割が異なり、同じ技術経験でも「評価されやすい環境」と「そうでない環境」が存在します。自己判断だけで転職先を選んでしまうと、本来より高い評価や条件を得られる可能性を見逃してしまうこともあるでしょう。
そこで心強い選択肢となるのが、エンジニア領域に特化した転職支援サービス「テックゴー」です。
テックゴーでは、クラウドやインフラ領域に精通したアドバイザーが、AWSエンジニアとしてのこれまでの経験を整理しながら、「どの分野で強みが発揮できるのか」「次にどんな経験を積むべきか」といった点を客観的に整理してくれます。現場理解と採用動向の両方を踏まえたアドバイスを受けられるため、キャリアの方向性を具体的に描きやすくなるのが特徴です。
テックゴーの強み
- インフラ・クラウドなど、技術領域ごとに知見を持つエンジニア専門アドバイザーが対応
- 業務内容や技術スタック、キャリア志向を踏まえた求人提案
- 非公開求人を含め、設計・改善フェーズに関われるポジションを多数保有
単に求人を紹介されるだけではなく、現在の立ち位置を把握したうえで、将来につながる選択肢を一緒に考えてもらえる点も、テックゴーが選ばれている理由のひとつです。
「AWSエンジニアとして今後どう進むべきか迷っている」「自分のスキルが、どのポジションに合うのか客観的に知りたい」と感じている段階でも、無料でキャリア相談が可能です。今後の方向性を整理するための一歩として、テックゴーのキャリア相談を活用してみましょう。
まとめ
AWSエンジニアを目指す場合や、次のキャリアステップを検討する際には、資格取得や技術スキルの習得だけでなく、「これまでの経験をどのように活かすか」「今後どの方向へ進みたいのか」を整理しておくことが欠かせません。クラウド領域は、技術やサービスの進化が早く、求められるスキルや役割も変化しやすいため、情報収集や準備の進め方次第で将来のキャリアに大きな差が生まれることもあります。
しかし、「自分のスキルは市場でどう評価されるのか」「次に選ぶべきポジションは何か」を一人で判断するのは簡単ではありません。そうしたときは、エンジニアのキャリア事情に詳しい第三者の視点を取り入れることで、より現実的で納得感のある選択肢が見えてくるでしょう。
テックゴーでは、AWSエンジニアとしての経験や志向を踏まえながら、今後のキャリアの方向性や可能性を整理するサポートを受けることができます。転職を前提としない相談も可能なため、将来に向けた情報整理や選択肢の洗い出しにも活用しやすいのが特徴です。
今後のキャリアに少しでも悩みや迷いを感じている方は、テックゴーの専門コンサルタントに相談し、自分に合った次のステップを検討してみましょう。
