SREエンジニアとは?仕事内容と必要なスキルや資格・キャリアパスを解説
2026年10月07日更新
インフラ運用や社内SEとして働くなかで、SREエンジニアという職種が気になったことはないでしょうか。
SREは、Googleが提唱した、ソフトウェアの手法で運用を改善する考え方です。クラウドの利用が広がり、人手に頼る運用だけでは信頼性を保ちにくくなりました。そのため、国内でも業界を問わず、SREを取り入れる企業が増えています。一方で、インフラエンジニアやDevOpsエンジニアとの違いがわかりにくく、自分の経験がどう活きるのかも判断しにくい職種です。
この記事では、以下の内容を解説します。
- SREエンジニアとは
- 信頼性の数値管理や自動化など、具体的な仕事内容
- 求められるスキルと、今の経験が活きる場面
- 年収の目安と、SREに移ったあとのキャリアパス
- SREエンジニアを目指すための進め方
インフラ運用や開発の経験を活かしたい方に、SREを目指すかを判断するための情報をお伝えしているので、ぜひ参考にしてください。

著者
笠原 英樹
(Kasahara Hideki)
法政大学を卒業後、開発企業での技術職経験を経て、サイバーエージェントの子会社へ転職。技術領域に深くコミットしてきた経験を武器に、入社半年でプロジェクトリーダーを兼任する。「圧倒的なコミットメント力」、そして培ったリーダーとしての専門性をもって一貫して高い成果と信頼性を証明してきました。 この確かな技術的バックグラウンド、そして「誰かを支え、その人の強みを最大限に引き出すリーダー」としての経験を活かし、求職者の方々が心から納得できる「次の挑戦」をサポートしたい、という思いで転職エージェントMyVisionに入社しました。
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監修者
串田 聡太
(Kushida Sota)
明治大学卒業後、富士通株式会社にて、自社製品に加えSAPやSalesforce導入、DX提案などを経験。その後、パーソルキャリア株式会社にて、ITエンジニアの転職支援を担当。業界トップクラスの実績を有する。
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目次
CONTENTS
SREエンジニアとは
SREエンジニアは、サービスを安定して動かし続けるための仕組みを、コードと数値を使って設計するエンジニアです。インフラ運用や社内SEの業務と重なる部分がある一方で、仕事の進め方や評価される点は異なります。ここで押さえておきたいポイントは、次の3つです。
- SRE(Site Reliability Engineering)の定義
- SREエンジニアの役割
- SREエンジニアとDevOpsエンジニア・インフラエンジニアの違い
それでは、順に見ていきましょう。
SRE(Site Reliability Engineering)の定義
SREとは、システムやサービスを安定して提供し続けるために、ソフトウェアエンジニアリングの考え方を運用に取り入れるアプローチです。Googleが提唱した概念として知られています。人手や経験に頼った従来の運用から離れ、設計や仕組みで信頼性を高めていく点に特徴があります。
SREでは、障害を起こさないことだけを目標にするのではありません。信頼性の目標をあらかじめ定義し、その範囲内で開発と運用のバランスを取りながら改善を続けます。
SREの主な特徴は次のとおりです。
- 運用をソフトウェアで扱う前提で考える
- 障害対応を個人の経験や勘に依存させない
- 可用性や信頼性を数値で捉え、判断の基準とする
- 開発と運用が分断されない体制をつくる
このようにSREでは、日々の運用作業をこなすだけでなく、そもそも作業が生まれにくい仕組みへと変えていくことを目指します。
参考:Google「Site Reliability Engineering Chapter 1 - Introduction」
SREエンジニアの役割
SREエンジニアの役割は、開発チームと運用チームの間に立ち、サービスが安定して使われ続ける状態を保つことです。新機能を早く届けたい開発側と、変更による停止を避けたい運用側の間で、両者のバランスを取ります。信頼性に余裕があればリリースを進め、余裕がなければ安定化を優先するといった判断に関わります。
運用保守の現場では、障害を起こさず、システムを止めないことが求められる場面が多いでしょう。SREエンジニアも、安定稼働を目指す点は同じです。ただしSREエンジニアは、利用者が困らない程度の停止や遅れを、開発チームとあらかじめ許容範囲として決めておきます。決めた範囲に収まるよう、仕組みで信頼性を守り続けるのがSREエンジニアの役割です。
SREエンジニアとDevOpsエンジニア・インフラエンジニアの違い
3つの職種はいずれも本番システムの運用に関わりますが、目的や仕事の中身、成果の目安が異なります。現職の業務と照らし合わせながら、次の表で違いを確認しましょう。
| 比較の軸 | SREエンジニア | DevOpsエンジニア | インフラエンジニア |
|---|---|---|---|
| 目的 | 開発の速さを落とさず信頼性を保つ | 開発と運用をつなぎ、速く安全にリリースする | ITインフラを安定して稼働させる |
| 担当範囲 | インフラからアプリまでの信頼性 | 開発から本番反映までの流れ | サーバー・ネットワークなどの基盤 |
| 主な業務 | 運用の自動化、再発防止の仕組みづくり | ビルドやデプロイの自動化 | 設計・構築と、監視や定期点検 |
| 成果の目安 | 信頼性の目標達成と、手作業の削減 | リリースの速さと失敗の少なさ | 安定稼働と、トラブル時の早い復旧 |
なお、Googleの説明では、SREはDevOpsの考え方を具体的に実践する形のひとつです。実際の求人でも、SREとDevOpsエンジニアをひとつの職種名で募集する例が見られます。また、SREの募集要項で、デプロイの自動化やインフラのコード化の経験を求める例もあります。
信頼性の目標値を設計し、運用する業務が職務内容に含まれているかどうかが、SREとDevOpsエンジニアを見分ける目安になるでしょう。

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SREエンジニアの仕事内容
SREエンジニアの仕事は、システムを動かし続けるだけでなく、安定稼働を支える仕組みを整え、改善を重ねることです。平常時は自動化や設計の見直しを進め、障害が起きたときは復旧と原因の特定に集中します。主な仕事内容は、次の6つです。
- サービスの信頼性を数値で管理する
- 開発の段階から障害に強い構成を設計する
- 利用者目線で監視体制を整える
- 障害に対応して再発を防ぐ仕組みをつくる
- 手作業の運用を洗い出して自動化する
- 開発チームと信頼性の基準をすり合わせる
それぞれの仕事内容を、現職の業務と照らし合わせながら見ていきましょう。
サービスの信頼性を数値で管理する
SREエンジニアは、サービスの信頼性を感覚や経験ではなく、数値で可視化して管理します。管理に使う4つの用語を、法人向けの業務アプリを例に整理すると次のとおりです。
| 用語 | 役割 | 業務アプリの例 |
|---|---|---|
| SLI | サービスがどれだけ正常に動いているかを、数値で表したもの | 処理のうち、正常に完了した割合 |
| SLO | SLIをどこまで保つかの社内目標 | 正常に完了した割合を、月間99.9%以上に保つ |
| SLA | 利用者と結ぶ、未達時の対応を含む契約 | 月間の稼働率が99.5%を下回ったら、利用料の一部を返金する |
| エラーバジェット | SLOを守れる範囲で、許容できる失敗の量 | 1,000回の処理のうち、1回までの失敗 |
(※)表の数値は、説明のための例です。
実際の業務では、どの処理の成功率や応答時間をSLIにするかを選び、その数値を自動で集計する仕組みをつくります。そのうえで、エラーバジェットの残りを定期的に確認し、減り方が速いときは原因を調べて手を打つのも仕事です。現職で稼働率を月次で報告しているなら、SREではその数値を報告で終わらせず、次に何を直すかの判断にまで使います。
開発の段階から障害に強い構成を設計する
SREエンジニアは、システムの設計段階から運用の目線で関わり、止まりにくく、問題が起きても直しやすい構成にします。リリース後に問題が起きてから対応するのではなく、将来的な拡張やトラブルを見越しながら、設計や仕組みを継続的に見直していく点が特徴です。
設計の例は、次のとおりです。
- 利用者の増加に合わせて、サーバーの台数を自動で増やす
- 一部に障害が起きても、全体が止まらない構成にする
- リリースで不具合が出たら、すぐ元に戻せるようにする
台数を自動で増やす仕組みは費用に直結するため、必要な性能とコストのバランスを見ながら決めます。また、運用中に見つかった課題は、次の設計の見直しにつなげます。
利用者目線で監視体制を整える
SREエンジニアは、利用者の目線でサービスの異常にすばやく気づき、原因まで追えるように監視の仕組みを整えます。監視体制は、異常を知らせるアラートと、原因を調べるためのデータの2つで成り立ちます。
アラートの条件は、利用者に影響が出ているかどうかが基準です。たとえば、サーバーのCPU使用率が一時的に跳ね上がっていても、利用者がストレスなく使えているなら緊急通知は送りません。
一方で、画面の表示が遅くなったりエラー画面が出たりと、利用者に影響が出たタイミングで即座に担当者へ通知が飛ぶように設計します。鳴りすぎて誰も見なくなるアラートを減らすのも、SREエンジニアの仕事のひとつです。
また、原因の調査に備えて、メトリクスやログなどのデータを集めておくことも欠かせません。こうしたデータから、想定していなかった異常でも原因をたどれる状態を、オブザーバビリティや可観測性と呼びます。SREエンジニアは、どのデータを集め、どう見られるようにするかまで設計します。
障害に対応して再発を防ぐ仕組みをつくる
SREエンジニアは、障害が起きたときに復旧させるだけでなく、同じ障害を繰り返さない仕組みづくりまで担当します。なお、一次対応はSREエンジニアも当番制(オンコール)で受け持つ仕事です。
原因の振り返りには、ポストモーテムという手法を使います。ポストモーテムとは、障害の経緯と根本原因を記録し、再発防止策を練るための振り返り文書です。ポイントは、「誰がミスをしたか」という責任追及を避け、「なぜそのミスを防げなかったのか」というシステムや運用手順の欠陥に目を向ける点にあります。 原因に応じた再発防止策の例は、次のとおりです。
| 障害の原因 | 再発防止策の例 |
|---|---|
| 監視が足りず発見が遅れた | 監視項目やアラートを追加する |
| 手作業の手順でミスが起きた | 手順をコードにして自動化する |
| システムの構成に弱点があった | 設計を見直し、構成を変える |
こうした対策を積み重ねることで、当番中に呼び出される回数や、運用上の負荷そのものを減らしていきます。
手作業の運用を洗い出して自動化する
SREエンジニアは、日々の運用で繰り返している手作業を洗い出し、自動化します。こうした作業は、SREではトイルと呼びます。トイルとは、日々の運用で何度も発生する手作業のうち、本来はプログラムで自動化できるにもかかわらず、繰り返してもサービスの持続的な改善につながらない単純作業のことです。
自動化の進め方は、次のとおりです。
- 作業ごとの発生回数と所要時間を記録する
- 手順書の内容をコードに置き換える
- コードの実行を自動化の仕組みに載せる
手順のコード化では、インフラの構成をコードで書き表すIaCという手法を使い、ツールにはTerraformやAnsibleを選びます。実行には、コードを変更するたびにテストから本番反映までを自動で流す、CI/CDの仕組みが欠かせません。
Googleでは、SREが運用作業に使う時間の上限を全体の50%と定めています。手作業を減らして生まれた時間が、そのままSREエンジニアの成果として見られやすいのです。
参考:Google「Site Reliability Engineering Chapter 5 - Eliminating Toil」
開発チームと信頼性の基準をすり合わせる
SREエンジニアは、信頼性の目標や、それを守るためのルールを開発チームと話し合って決めます。技術の知識に加えて、意見の違う相手と合意をつくる力が求められます。
たとえば、次のような場面ですり合わせが必要です。
| 場面 | 話し合うこと |
|---|---|
| 新機能を急ぎたいが、信頼性に余裕がない | リリースを延ばすか、安定化を先に進めるか |
| 運用しにくい作りのまま、障害が続いている | 開発側でどこを改修してもらうか |
| 目標値について意見が分かれる | どの数値を、どの水準で保つか |
話し合いでは、エラーバジェットの残りや障害の記録といった数字を示し、双方が納得できる結論を探ります。エラーバジェットを使い切ったら新機能のリリースを止める、といったルールを前もって開発チームと決めておく企業もあります。
SREエンジニアに求められるスキル・知識6選
SREエンジニアには、インフラの知識に加えて、運用をコードで改善するためのスキルが求められます。インフラ運用の経験で身につくものもあれば、SREならではのものもあり、幅広い範囲にわたります。主なスキル・知識は、次の6つです。
- クラウド(AWS・Azure・GCP)の設計・運用スキル
- OS・ネットワーク・データベースの知識
- インフラをコードで扱うスキル
- 運用を自動化するプログラミングスキル
- 監視・可観測性を設計するスキル
- セキュリティに関する知識
それぞれ、どのような場面で求められるのかとあわせて見ていきましょう。
クラウド(AWS・Azure・GCP)の設計・運用スキル
SREエンジニアには、AWS・Azure・GCPといったクラウドを使い、止まりにくいシステムを設計して運用するスキルが求められます。管理画面からサーバーを立ち上げられるだけでは足りず、可用性や費用まで考えて構成を組む力が欠かせません。
身につけておきたいスキルは、次のとおりです。
- 可用性を考え、サーバーやデータベースの配置を設計できる
- 用途に合ったマネージドサービスを選べる
- 利用料の内訳を見て、費用を抑える構成に見直せる
実際に、SREの求人票では、クラウド上でインフラの設計から運用まで担当した経験を、必須の条件に挙げるものが見られます。構成を自分で組めれば、利用者の増加への備えや、障害が起きてもサービス全体を止めない工夫を、ほかの人に頼らず進められます。

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OS・ネットワーク・データベースの知識
SREエンジニアには、OS・ネットワーク・データベースの仕組みを理解し、システムの構築から性能の改善、障害の切り分けまでに活かす知識が求められます。クラウドを使う場合も、その上で動くOSや通信、データベースの設定は、SREエンジニアが自分で整える場面があります。
とくに求められる知識は、次のとおりです。
| 分野 | 求められる知識の例 |
|---|---|
| OS | Linuxをはじめとする各OSの設定を整え、プロセスやメモリーの状態から負荷の原因を見つける |
| ネットワーク | 通信の経路や制御を設計し、通信が遅い、つながらないといった原因を追う |
| データベース | 負荷に耐えられる構成を考え、遅いクエリを見つけて改善する |
仕組みを理解していれば、性能の問題を設計の早い段階で避けられます。障害が起きたときも原因のある場所を早く絞り込めるため、利用者に影響が出る時間を短くできます。
インフラをコードで扱うスキル
SREエンジニアには、インフラの構成をコードで書き、レビューを通して安全に反映させるスキルが求められます。ツールは、クラウドの構成にTerraformやCloudFormation、サーバーの設定にAnsibleがよく使われます。
反映までの流れは、次のとおりです。
- コードを書き、Gitで変更履歴を残す
- プルリクエストを出し、変更の影響を自動で確認する
- ほかのメンバーが内容をレビューする
- 承認後、CI/CDの仕組みで本番に反映する
コードで扱う対象は、クラウドやサーバーの設定にとどまらず、コンテナやKubernetesの構成にも広がります。手作業の変更と違い、誰が何を変えたかが記録に残り、反映前に別の人の目でミスを防げる点も利点です。
また、システム障害の多くは設定変更やコードの反映(リリース)がトリガーとなって発生します。そのため、「誰がいつ・何を更新したか」という変更履歴を即座に追跡できる状態にしておくことが、障害時の迅速な復旧(ロールバック)につながります。
運用を自動化するプログラミングスキル
SREエンジニアには、運用で繰り返している作業を、プログラムで自動化するスキルが求められます。使う言語は、PythonやGo、シェルスクリプトが代表的です。
スクリプトで置き換える作業の例は、次のとおりです。
| 作業 | スクリプトでの置き換え例 |
|---|---|
| 毎日のログの確認 | エラーだけを抜き出し、担当者に通知する |
| 運用データの集計 | スプレッドシートへの記入を自動にする |
| ディスクの空き容量の確保 | 不要なファイルを決まった条件で削除する |
SREで書くプログラムは、アプリケーションのように大きく作り込むものではありません。繰り返しの作業をスクリプトに置き換えられれば、SREで求められるプログラミングの水準には届きます。定型作業をプログラムに任せて浮いた時間を、システムの根本的な弱点を直すアーキテクチャの見直しや、再発防止策の構築といった、「本質的な価値を生む仕事」へ投資できるようになります。
監視・可観測性を設計するスキル
SREエンジニアには、システムの状態を外から追える仕組みを設計するスキルが求められます。そのために、メトリクス・ログ・トレースの3種類のデータを組み合わせて使います。代表的なツールは、DatadogやNew Relic、PrometheusとGrafanaの組み合わせです。
3種類のデータは、次のように使い分けます。
- 応答時間やエラー率の変化を、メトリクスで追う
- 異常が起きた時刻の出来事を、ログで確かめる
- 処理がどこで遅れたのかを、トレースでたどる
ツールの画面を見て異常を確かめられるだけではなく、アプリやサーバーからデータを送り出す設定まで、自分で組む力も必要です。データを集める仕組みが整っていれば、初めて起きる種類の障害でも、勘に頼らず原因を絞り込む作業に取り掛かりやすいでしょう。
セキュリティに関する知識
SREエンジニアには、システムの安全を守る対策を、日々の設計や運用に組み込む知識が求められます。セキュリティ専門の担当でなくても、インターネットにつながるサービスを扱う以上、安全面の知識は欠かせません。
日々の業務で関わる場面は、次のとおりです。
| 場面 | 求められる知識 |
|---|---|
| 権限の設計 | 担当者やシステムに、必要最小限の権限だけを与える |
| パスワードやキーの管理 | 認証情報をコードに直接書かず、専用の管理サービスに保管する |
| 脆弱性のチェック | コードの反映前に、脆弱性の検査が自動で走るようにする |
安全面の確認を反映の流れに組み込んでおけば、人の注意力だけに頼らずにシステムを守れます。また、サーバーに大量の通信を送りつけてサービスを止める攻撃のように、セキュリティの問題が信頼性を損なう場面もあります。安全面の対策も、信頼性を守る仕事の一部です。
SREエンジニアとして活かせる5つの経験
SREの仕事では、インフラの運用や開発、社内SEとして現職・前職のエンジニア経験が活きる場面が多くあります。代表的な経験は、次の5つです。
- サーバーやネットワークを構築・運用した経験
- 障害の一次対応や夜間オンコールの経験
- 監視ツールを運用した経験
- Webアプリケーションを開発・運用した経験
- 社内SEとして調整やベンダー管理をした経験
それぞれの経験が、SREのどの仕事で活きるのかを見ていきましょう。
サーバ・ネットワークの構築運用経験
サーバーやネットワークを構築してきた経験は、SREエンジニアが担う設計の仕事にそのまま活きます。機器の冗長化や容量の見積もりを担当してきた方なら、その知識はクラウドでの構成づくりにも使えるものです。
手作業でサーバーを構築してきた経験は、インフラをコード化(IaC)する際にも役立ちます。どの設定をどの順番でおこなうべきかという依存関係を体感として知っているため、コードの全体像をスムーズに設計できるからです。
運用の経験も同じように活きます。障害が起きたとき、原因がサーバーの負荷なのか、通信経路なのかを見極める力は、クラウドが中心の環境でも欠かせません。OSやネットワークの層まで下りて調べた経験は、SREの障害対応でもそのまま求められます。
障害の一次対応・夜間オンコールの経験
実際に障害対応をした経験は、SREの仕事で大きな強みになります。限られた時間で状況をつかみ、影響を広げないよう初動を判断する力は、座学だけでは身につかないためです。原因を突き止めるまで調べた経験があれば、ポストモーテムで原因を掘り下げる場面でも活きます。
夜間オンコールの経験も、そのまま役立ちます。SREエンジニアも当番制で障害対応に入るため、当番中の動き方を知っていることは強みです。また、呼び出される側の負担を知っていれば、対応手順の整備や、不要な呼び出しを減らす改善にも、現場の目線で取り組めるでしょう。
監視ツールの運用経験
監視ツールを日々見てきた経験は、SREエンジニアが信頼性の目標を決める場面で活きます。平常時の応答時間やエラーの量を知っていれば、どの数値をSLIにし、どこに目標値を置くかを、現実に合わせて判断できるためです。数値のわずかな変化から異常に気づいてきた経験も、異常の検知にそのまま使える力です。
監視ツールの導入や設定を担当してきた場合は、監視の仕組みそのものを作る仕事にもつながります。頻繁に鳴るけれど放置されている通知や、本当に必要なトラブルの兆候を現場で察知してきた感覚は、無駄なアラートを削ぎ落として本質的な監視の仕組みをつくる場面で大きな武器になります。
Webアプリケーションの開発・運用経験
Webアプリケーションを開発・運用してきた経験は、リリースの流れを知っている点でSREの仕事に活きます。どの手順でミスが起きやすいかを知っていれば、デプロイの自動化や、不具合が出たときにすぐ元に戻せる仕組みを、開発者の負担に配慮しながら設計できます。
障害の原因がアプリにある場面でも、開発の経験は強みです。エラーのログを読み、どの処理で問題が起きたかを自分で特定できれば、開発チームに修正点を具体的に伝えられます。さらに、遅いSQLや無駄な処理を直してきた経験は、性能の改善にもそのまま使えます。
社内SEとしての調整・ベンダー管理の経験
社内SEとして、事業部門とベンダーの間で優先順位を調整してきた経験は、SREエンジニアが開発チームと信頼性の基準をすり合わせる場面で活きます。一刻も早く新しいリリースを出したい開発側と、システムを止めたくない保守側の板挟みになりながら、妥協点を見出してきた経験は、SREが信頼性目標(SLO)を定めてチーム間の合意を得るプロセスと重なります。
実際に、関係者を巻き込んでプロジェクトを進めた経験を、必須の条件に挙げるSREの求人もあります。
また、利用者の業務を間近で見てきたことも強みです。どの業務でシステムが止まると困るのかを知っていれば、SREエンジニアが信頼性の目標を決めるときに、利用者の目線で優先順位をつけられます。
SREエンジニアに役立つ資格
資格の学習は、SREに必要な知識を体系的に身につけ、日々の業務に活かすための手段です。試験の範囲に沿って学ぶと、実務で使ってきた技術の理解が深まり、これまで触れてこなかった分野にも目を向けられます。SREの仕事と関わりの深い資格は、次のとおりです。
| 分野 | 主な資格 | 関係するSREの仕事 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| Linux | LinuC、LPIC | 負荷の原因を探り、OSの設定を整える | サーバー運用の知識を整理したい人 |
| ネットワーク自動化 | CCNA Automation(※) | 機器の設定変更をコードやAPIで自動化する | ネットワークの設定作業を自動化したい人 |
| クラウド | AWS Certified DevOps Engineer - Professional | CI/CDやインフラのコード化、監視、障害対応 | AWSでの運用経験がある人 |
| クラウド | Google Cloud Professional Cloud DevOps Engineer | SLOの運用など、SREの手法の適用 | SREの考え方を体系的に学びたい人 |
| コンテナ | CKA、CKAD | Kubernetesの構築や運用、障害対応 | Kubernetesを使う予定がある人 |
(※)2026年2月3日に、DevNet Associateから名称が変わりました。試験コード(200-901)は変わっていません。
資格の学習で知った設計や運用の手法は、日々の業務に少しずつ取り入れてみましょう。学んだことを業務で試せば、試験のためだけの知識で終わらせず、業務の改善に結びつけられます。

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SREエンジニアに向いている人の特徴
SREエンジニアには、技術の知識に加えて、仕事への向き合い方の面でも求められる特徴があります。主な特徴は、次の5つです。
-
探究心を持って原因と向き合える人
-
業務の効率化に前向きに取り組める人
-
数値をもとに判断して説明できる人
-
新しい技術を学び続けられる人
-
開発チームと議論しながら進められる人
現職での場面に置き換えながら、当てはまるかを確かめてみましょう。
探究心を持って原因と向き合える人
探究心を持ち、障害が復旧したあとも、なぜ起きたのかを調べ続けられる人は、SREに向いています。SREでは、復旧だけで終わらせず、ポストモーテムで原因を掘り下げ、再発を防ぐ仕組みに変えるところまでが仕事だからです。
原因を探るときは、目の前のエラーだけでなく、その裏にある設定や手順、システムの構成までさかのぼります。たとえば、同じ障害がくり返し起きているなら、その場の対応で終わらせません。監視の設定や作業の手順のどこに抜けがあったのかまで確かめるのが、SREの進め方です。原因を一段深く掘る習慣は、同じ障害で何度も呼び出される状況を減らすことにつながります。
業務の効率化に前向きに取り組める人
手間のかかる作業を見つけたとき、その場で片づけるだけでなく、次から手間がかからない仕組みを考える人も、SREに向いています。SREでは、先に触れたトイルを減らすこと自体を、仕事の成果として扱うためです。
「この手作業はもっと楽にできないか」と疑問を持ち、作業の流れを整理して自動化の余地を探す癖がついている人は、その改善感覚をそのまま実務で発揮できます。さらに、自動化の仕組みを作る手間と、それで減らせる作業時間を比べ、効果の大きい作業から手をつけられると理想的です。
数値をもとに判断して説明できる人
感覚ではなく数値をもとに判断し、その理由を人に説明できる人は、SREに向いています。SREでは、信頼性の目標値やエラーバジェットの残りを見ながら、リリースを進めるか、安定化を優先するかを決めるためです。
たとえば、システムが不安定だと感じたときも、そう伝えるだけでは、開発チームと対策を決める根拠になりません。エラー率がいつから、どの程度上がっているかを示せれば、対策の優先順位を話し合えます。数値を集めるだけでなく、それを相手が納得できる言葉に置き換える力が、この仕事では活きます。
新しい技術を学び続けられる人
新しい技術に触れることを楽しめる人も、SREに向いています。SREで扱う技術は、クラウドのサービスから監視やコード化の仕組みまで幅広く、変化も速いためです。
すべてに詳しくなくても、新しいツールが出たときに資料を読んで試し、自分の現場に合うかを判断できる姿勢が、SREでは役立ちます。特定の技術を極めるより、インフラからコードまで幅広い分野に関心を持てる人のほうが、SREの仕事を楽しめるでしょう。
開発チームと議論しながら進められる人
開発チームと意見をぶつけ合いながら、よりよい結論を探せる人もSREに向いています。SREエンジニアは、新機能を早く出したい開発チームと、安定を守りたい運用側の間で、リリースや改修の進め方を話し合う機会が多い仕事です。
議論の場では、運用の都合を押しつけるのではなく、開発チームが困っていることにも耳を傾けます。たとえば、リリースのたびに手間がかかると聞けば、本番環境への反映を自動にする仕組みを一緒に整えます。このように、双方にとってよい落としどころを探すのがSREのやり方です。技術職でありながら、人と対話して物事を進めることにも前向きな人は、この仕事で力を発揮できます。
SREエンジニアに向いていない人の特徴
SREの働き方と相性がよくない人の特徴は、次の3つです。ただし、どの特徴も、考え方を少し変えればSREの仕事に活かせる面があります。
- 決められた手順どおりに運用したい人
- コードを書くことに抵抗がある人
- 技術だけに集中したい人
それぞれ、SREの仕事とどこが合わないのかと、あわせて持っておきたい視点を見ていきましょう。
決められた手順どおりに運用したい人
決められた手順どおりに、確実に運用することを大切にしたい人は、SREの働き方とずれが出やすいでしょう。SREのミッションはマニュアル通りに作業をこなすことではなく、そのマニュアル自体をプログラムへ置き換えて手作業をなくしていくことにあるためです。また、障害対応では、手順書にない状況で判断を迫られる場面もあります。
ただし、手順を正確に守ってきた経験は、手順をコードに書き換えるときにそのまま役立ちます。手順を守るだけでなく、手順そのものをよくしていくことに関心が持てるなら、SREを目指す価値はあります。
コードを書くことに抵抗がある人
コードを書くことに強い抵抗がある人は、SREの仕事で苦労する場面が多くなるでしょう。SREでは、運用の改善をコードで進めることが、仕事の中心にあるためです。インフラの設定もコードで書き、レビューを受けてから反映する進め方が一般的です。
ただし、コードといっても、最初から大がかりなものを書くわけではありません。普段入力しているコマンドを、ファイルにまとめて順番に実行できるようにするシェルスクリプトも、立派なコードです。反復的な作業を少しでも減らすために「まずは簡単なスクリプトを書いて試してみよう」と前向きに取り組めるなら、十分にSREとしての適性があります。。
技術だけに集中したい人
技術の作業だけに集中したい人は、SREの進め方に物足りなさを感じるかもしれません。SREの仕事には、開発チームや事業側との話し合いも含まれるためです。信頼性の目標を決めるときや、リリースを止めるかどうかを判断するときには、立場の違う相手と合意をつくる場面があります。障害が起きたあとには、原因や対策を関係者に説明する役割も担います。
とはいえ、こうした話し合いで根拠になるのは、技術的なデータです。技術を使って相手を納得させる場面と捉えられれば、技術への関心をそのまま活かせます。
SREエンジニアの年収
SREエンジニアの平均年収について、現時点では、公的機関からSREエンジニアに特化した統計データは公表されていません。SREは比較的新しい職種で、職業分類として独立して整理されていないためです。
そのため年収の水準を知るには、業務内容や求められるスキルが近い職種のデータが参考になります。厚生労働省の職業情報提供サイトjob tagによると、「システムエンジニア(基盤システム)」と「ITコンサルタント」の平均年収は889万円です。
SREエンジニアは、インフラの設計・運用に加えて、信頼性の設計や自動化も担います。こうした業務は、これらの職種と共通する部分が多い職種です。そのため、SREエンジニアの年収も、同程度の水準がひとつの目安になります。
また、job tagのスキルレベル別のデータでは、レベルが上がるほど年収の範囲も高くなる傾向が示されています。経験や担当範囲を広げることで、さらに高い年収を目指せる職種です。
参考:厚生労働省 job tag「システムエンジニア(基盤システム)」
参考:厚生労働省 job tag「ITコンサルタント」
SREエンジニアの将来性
SREエンジニアは、サービスの信頼性や安定稼働を支える専門職として、今後も高い需要が見込まれています。クラウドやSaaSの普及で、システムの障害や性能の低下が、事業に与える影響は大きくなりました。総務省の調査では、常用雇用者100人以上の企業のクラウドサービス利用率は83.4%でした。そのため、サービスを安定して動かし続け、止まっても素早く復旧させる技術を持つ人材の重要性が増しています。
また、運用の自動化や信頼性を数値で管理するSREの考え方を、取り入れる企業も見られます。需要が高まっている主な理由は、次のとおりです。
- 障害や性能の低下が、事業の損失に直結しやすい
- サービスを小さな機能に分けて動かす構成が広がり、障害の原因を追いにくくなっている
- 人手に頼る運用では、システムが増えるほど担当者も増やす必要がある
- インフラ系の技術者の有効求人倍率が、全国で2.24倍と高い水準にある
- SREの手法を使った運用経験を歓迎する求人がある
こうした背景から、SREエンジニアは運用担当にとどまらず、サービス全体の品質と事業の継続を支える職種として、今後も求められていくでしょう。
参考:総務省「令和7年通信利用動向調査報告書(企業編)」 参考:厚生労働省 job tag「システムエンジニア(基盤システム)」
SREエンジニアのキャリアパス
SREとしての役割は、経験を積むにつれて、日々の運用の改善から、設計や育成、組織の運営へと広がっていきます。ここでは、SREエンジニアになったあと、どのように役割が変わっていくのかを、年数の目安とあわせて紹介します。年数はあくまで目安で、会社の規模やチームの体制によって前後します。
- 1〜3年目に、信頼性設計を一通り経験する
- 3〜5年目に、設計と育成をリードする
- 5年目以降は、特化領域か組織運営かに分かれる
- SREの経験は、ほかの職種でも活かせる
それでは、順に見ていきましょう。
(※)年数は目安です。会社の規模やチームの体制、これまでの経験によって前後します。
1〜3年目|SREとして信頼性設計を一通り経験する
転職して最初の時期は、既存の監視やアラートの対応に加わり、チームのシステムを理解するところから始まります。はじめから仕組みの設計をすべて担当するわけではありません。先輩のSREエンジニアと組んでアラートに対応したり、小さな改善を担当したりしながら、少しずつ範囲を広げていきます。
慣れてきたら、SLOの達成状況を確かめる仕事や、繰り返しの作業を洗い出して自動化する仕事にも関わります。こうした仕事を重ねるなかで、信頼性の目標づくりから改善までを一通り経験していきます。
入社直後からすべての領域を求めるチームばかりではなく、本人のスキルに合わせて段階的に仕事を覚えてもらう進め方をとるチームもあります。障害対応や監視の運用に慣れていることは、チームの仕事に早く加わるうえでの強みになります。
3〜5年目|シニアSRE・リードSREとして設計と育成をリードする
経験を重ねると、シニアSREやリードSREとして、チームの中心で改善を進めるようになります。信頼性の目標をどう設計するかを主導し、規模の大きなシステムの改善をまとめる役割です。
あわせて、チームの仕組みづくりも担当します。新しく入ったメンバーが早く仕事に慣れるための育成の流れを整えたり、障害が起きたときの対応手順や連絡の流れを決めたりする仕事です。
年数を重ねるほど、作業をこなす役割から、チームの進め方を決める役割へと移っていきます。
5年目以降|特化領域を深めるか、組織をまとめるかに分かれる
経験をさらに積むと、技術を深める道と、マネジメントに進む道に分かれていきます。主な進み先は、次のとおりです。
| 方向性 | 代表的な職種 | 主な仕事 |
|---|---|---|
| 技術を深める | プラットフォームエンジニア | 開発者が共通で使う基盤を整え、開発を進めやすくする |
| 技術を深める | セキュリティSRE | 脆弱性への対応や、安全な構成づくりを担う |
| マネジメント | SREマネージャー | チームの目標づくりや育成、当番の体制づくり、他部署との調整を担う |
2つの道では、成果の出し方が変わります。技術を深める道では、自分で設計や実装を続けながら、より大きく難しい課題に取り組みます。マネジメントの道は、手を動かす時間が減る代わりに、チームの目標や体制を整え、メンバーを通じて成果を出す働き方です。
どちらが合うかは、自分の手で課題を解くことと、チームを動かすことのどちらにやりがいを感じるかで判断するとよいでしょう。さらにその先で、CTOなどの経営層に進む人もいます。
SREの経験を活かせる他職種
SREの仕事は、システムの設計から運用、開発チームとの調整までと幅広いため、身につけた経験はほかの職種でも通用するでしょう。SREを選んだら、その後の道が狭まるということはありません。代表的な職種は、次のとおりです。
| 職種 | 仕事内容×SRE経験の活かし方 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ITアーキテクト | システム全体の構成を決める仕事で、運用の経験をもとに、障害に強く運用しやすい設計を考える | システム全体の構成を考えることに関心がある人 |
| ITコンサルタント | 企業のIT戦略やシステムの方針を提案する仕事で、運用の経験をもとに技術的なリスクを見極める | 技術を経営や事業の課題と結びつけて提案したい人 |
| クラウドエンジニア | クラウド上でシステムを設計・構築・運用する仕事で、自動化や費用を抑える工夫をそのまま活かせる | クラウドの技術をさらに深めたい人 |
目指す職種によって、SREのうちに積んでおきたい経験も違います。ITアーキテクトやITコンサルタントは、システムの方針を決める上流工程の職種です。この道を選ぶなら、設計の段階から関わった経験や、技術的な判断を関係者に説明してきた経験が評価につながります。一方のクラウドエンジニアは、SREで身につけた技術をそのまま磨いていく職種です。こちらを選ぶなら、ひとつの技術を深く使いこなしてきた経験が役立ちます。
どの道に進む場合も、信頼性を数値で捉え、手作業を仕組みに変えてきた経験は共通の強みになるでしょう。

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SREエンジニアになるには
SREを目指すときは、今の仕事で経験を積みながら足りないスキルを補い、その経験を伝わる形に整えて転職活動に臨みます。進め方は、次の4つのステップです。
- 現職でインフラ・開発の実務経験を積む
- クラウドと自動化のスキルを身につける
- 実務の経験をSREの成果として整理する
- 転職エージェントを活用する
順に見ていきましょう。
現職でインフラ・開発の実務経験を積む
SREの求人では、インフラや開発の実務経験を条件にするものが多いため、まずは今の職場で経験を積みましょう。そのうえで、SREの仕事に近い作業に自分から関わると、転職のときに話せる経験が増えます。現職で取り組みやすい例は、次のとおりです。
- 定型作業をスクリプトにし、作業時間を目に見えて減らす
- アラートを見直し、夜間の呼び出し回数を減らす
- 障害の原因を断ち、同じ障害の発生件数を減らす
大がかりな改善でなくても、自分で課題を見つけて手を動かした経験は、SREに近い経験として話せます。
クラウドと自動化のスキルを身につける
現職でクラウドや自動化に触れる機会が少ない場合は、個人の環境で試しながら身につけましょう。AWSなどの主要なクラウドには、新規の利用者が一定の範囲で無料で試せる仕組みがあります。
まずはクラウド上にサーバーやネットワークを組み立て、次にその構成をTerraformなどのコードで書き直してみると、手作業との違いを実感できます。さらに、監視の仕組みやCI/CDまでつなげると、SREの仕事に近い形で一通り試せるのが利点です。
試した内容は、つまずいた点や工夫した点も含めて記録しておくと、面接で具体的に話せる経験になります。
実務の経験をSREの成果として整理する
これまでの経験を、SREで評価される形に整理してみましょう。日々の業務がSREエンジニアとして活かせる強みになるかもしれません。
SREでは、障害を起こさなかったことよりも、手作業をどれだけ減らし、どの数値を改善したかが成果として見られます。伝え方の例は、次のとおりです。
| 経験 | SREの成果としての伝え方 |
|---|---|
| 障害なく運用を続けた | 監視を見直し、障害に気づくまでの時間を短くした |
| 定型作業を担当した | 毎週の手作業をスクリプトにし、作業時間を半分に減らした |
| 障害に対応した | 原因と対策を文書にまとめ、同じ障害の再発を防いだ |
数値で示せる成果がない場合も、作業にかかっている時間や回数を今から記録しておくと、あとで伝えやすくなります。
転職エージェントを活用する
SREへの転職では、求人の中身を見極めるのが難しいため、転職エージェントを活用しましょう。SREの求人は、同じ職種名でも、運用寄りのものから開発寄りのものまで中身に差があります。求められる経験も求人ごとに違い、Webサービスの開発経験やIaCの実務経験を必須とするものもあります。
自分の経験がどの求人で通用するのかを、求人票だけで判断するのは簡単ではありません。エージェントに経験を棚卸ししてもらえば、自分に合う求人を紹介してもらえるほか、気になる点を応募前に企業へ確かめてもらうことも可能です。
さらに、職務経歴書の添削や面接対策、年収などの条件交渉も代行してもらえます。求人選びから条件交渉まで、頼れるところはエージェントに頼り、転職活動をスムーズに進めましょう。
SREエンジニアへの転職ならテックゴー
インフラ運用や社内SEの経験を、SREとして評価される形で伝えるには、技術の中身を理解した相談相手が役立ちます。テックゴーは、エンジニアに特化した転職エージェントです。元エンジニアのアドバイザーが、これまでの運用や開発の経験を一緒に整理し、設計や改善に関われるポジションへの転職を支援します。
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(※1)2026年3月に内定承諾をし、年収アップを実現された方の平均実績 (※2)同期間に内定を承諾された方のうち、年収アップを実現された方の割合
まとめ
この記事では、SREエンジニアの仕事内容から、求められるスキル、目指すための進め方までを解説しました。SREエンジニアは、サービスの信頼性を数値で管理し、手作業の運用を仕組みに変えていくエンジニアです。インフラ運用や開発で積んできた経験は、SREの仕事でも活きる場面が多くあります。
まずは今の業務で、繰り返している作業の自動化や、障害の振り返りに取り組んでみましょう。小さな改善でも、数字で示せる成果を重ねていくことが、SREへの転職につながるでしょう。
SREへの転職を考えているなら、テックゴーへの相談がおすすめです。エンジニア特化の転職エージェントとして上流案件に強く、元エンジニアのアドバイザーが、これまでの経験をSREの仕事にどう活かせるかを一緒に整理します。
よくある質問
未経験からSREエンジニアになれますか?
SREの経験がなくても、インフラや開発の実務経験があれば目指せます。SREの仕事は、今ある運用を改善して、システムの信頼性を高めることです。障害の原因を探ったり、手作業を自動化したりするには、システムの構築や運用の知識が欠かせません。 一方で、IT業界での実務経験がまったくない状態から、直接SREエンジニアになる難易度は高いと言えます。その場合は、インフラエンジニアや開発エンジニアとして経験を積んだ先のキャリアとして、検討してみましょう。
SREエンジニアの仕事はきついですか?
SREエンジニアの仕事には、きついと感じる場面もあります。主な場面は、次のとおりです。 ・ 障害時は、限られた時間で原因を突き止める ・当番制のオンコールで、夜間に呼び出されることがある ・扱う技術の幅が広く、学び続けることが求められる ・信頼性と開発の速さをめぐり、開発チームと意見が分かれる場面がある ただし、SREにとっては、こうした負担を減らす仕組みづくりも仕事のひとつです。不要なアラートや手作業を減らすほど、障害対応や呼び出しの負担は軽くなっていくと言えます。
SREエンジニアはやめとけと言われるのはなぜですか?
SREエンジニアが、「やめとけ」と言われる背景には、職種そのものの特徴と、職場ごとの違いの両方があります。職種の特徴としては、開発チームと運用の間に立ち、意見の対立を調整する役割を避けられないことが挙げられます。また、本番環境の信頼性に責任を持つため、障害時の責任が重い職種です。 一方で、職場ごとの違いも大きく、次のような職場ではSREとしての経験を積みにくくなります。 ・運用の作業が中心で、改善に時間を使えない ・幅広い依頼が集まり、なんでも屋のようになる ・改善の取り組みが、ほかのチームの理解を得にくい 職種の特徴は避けられないものの、職場の違いは選び方で変えられます。応募前に、仕事の実態を確かめておきましょう。
