大手SES企業一覧|転職するならどこ?安定性・成長性・働きやすさを比較
2025年10月29日更新
近年注目を集めている「SES」の中でも、安定性と成長環境を兼ね備えるのが「大手SES企業」です。
一方で、「SESはやめたほうがいい」「スキルが身につきにくい」といった声もあり、転職を考える際に迷ってしまう人も少なくありません。
本記事では、大手SES企業の定義や特徴をはじめ、代表的な企業一覧、年収・待遇データ、そして働くうえでのメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
さらに、大手SES企業に向いている人の特徴や、転職を成功させるためのポイントも紹介するので、安定した環境でキャリアを築きたい方も、スキルアップを目指したい方も、自分に合ったSES企業を見極めるヒントとしてぜひ参考にしてください。
著者

蓬田 和己
Yomogita Kazuki
早稲田大学卒業後、レバレジーズ株式会社に入社。キャリアアドバイザーとして開発、データ職種のエンジニアの方の支援に従事。歴代最速で事業部内単月支援者数、売上1位を獲得し、組織目標の達成に大きく貢献。社内での異動、キャリアアップ、転職もどれが良いのか単純には決められないので、お客様にとって最善の選択肢を一緒に考えていきたいという思いから、MyVisionに参画。
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監修者

大河内 瞳子
Okochi Toko
株式会社MyVision執行役員
名古屋大学卒業後、トヨタ自動車での海外事業部、ファーストリテイリング/EYでのHRBP経験を経てMyVisionに参画。HRBPとして習得した組織設計、採用、評価などの豊富な人事領域経験を生かした支援に強みを持つ。
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目次
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大手SES企業とは?定義と特徴
SES企業と一口に言っても、その規模や体制によって働き方や得られる経験は大きく異なります。ここでは、そもそも「SES」とはどのような仕組みなのかを整理しながら、大手SES企業と呼ばれる基準や中小企業との違いについてわかりやすく解説します。
SES(システムエンジニアリングサービス)の仕組み
SESとは、企業が自社所属のエンジニアをクライアント先に常駐させ、システム開発や運用・保守などを支援する契約形態のことです。
エンジニアはクライアント企業の一員としてチームに参加し、成果物ではなく「作業時間」に応じて報酬が支払われます。
請負契約のように納期や成果物が明確に定められ、企業が完成責任を負うケースとは異なり、SESではクライアントの指示に従って業務を遂行します。自社開発のように自社プロダクトを手掛けるわけではないものの、多様な業界・プロジェクトに関われる柔軟性が大きな魅力です。反面、配属先や案件によって業務内容が大きく変わる点が特徴といえるでしょう。
「大手SES企業」と呼ばれる基準
SES業界において、明確に「大手」と定義されているわけではありませんが、一般的には次のような条件を満たす企業が「大手SES企業」と呼ばれます。
大手SES企業と呼ばれる基準
| 特徴 | |
|---|---|
| 売上規模が大きい | 年間売上高が数百億円〜1,000億円を超えている |
| 社員数が多い | エンジニアを中心に1,000名以上が在籍している |
| 取引先が大手・上場企業中心 | 金融・通信・製造など、安定性の高い業界との取引が多い |
| 案件数・領域の幅が広い | 多様な業界や技術分野のプロジェクトを保有している |
| 教育制度・キャリア支援が充実している | 研修や資格支援、評価制度などが整備されている |
これらの条件を備えた企業は、案件の安定性や待遇の良さ、働きやすさでも高い評価を得ています。
中小SES企業との違い
大手と中小のSES企業では、案件の安定性やサポート体制、待遇面において、次のような違いがあります。
| 大手SES企業 | 中小SES企業 | |
|---|---|---|
| 案件の安定性 | 取引先が多く、案件数も豊富。長期的に安定して稼働できる傾向がある。 | 取引先が限られるケースが多く、案件の波が発生しやすい。常駐先の変更も多い。 |
| 教育制度 | 研修制度・資格取得支援・キャリア面談などの体制が整備されている。 | 現場での実務経験が中心で、体系的な研修は整っていない企業が多い。教育制度にばらつきがある。 |
| 待遇面 | 給与水準・福利厚生・昇給制度が比較的安定している。長期的に安心して働ける。 | 企業によって差が大きい。賞与や福利厚生が限定的な場合もある。 |
大手SES企業は安定性とサポート体制が魅力で、腰を据えて長期的にキャリアを築きたい方に向いています。
一方で中小SES企業は、裁量の大きさやスピード感が魅力で、若いうちから実践経験を積みたい方や、自主的に成長したい方に向いている傾向があります。
大手SES企業一覧・ランキング
ここでは、SES業界のなかでも規模・実績・知名度の高い主要企業をご紹介します。
売上高や従業員数といった定量データに加え、各社の特徴や強み、現場で働くエンジニアからの評判もあわせてまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
売上・規模で見る大手SES企業
大手SES企業を選ぶ際には、売上規模・従業員数・平均年収 といった経営基盤の安定性を示すデータが重要です。ここでは、有価証券報告書などの公開情報をもとに、国内でも特に規模の大きい代表的なSES企業をまとめました。
| 企業名 | 売上収益 | 従業員数 | 平均給与 |
|---|---|---|---|
| 富士ソフト株式会社 | 3,174億8,200万円 | 1万9,689人 | 640万円 |
| 株式会社ワールドインテック | 2,422億2,600万円 | 5万4,931人 | 603万5,000円 |
| テクノプロ・ホールディングス株式会社 | 2389億6,600万円 | 3万649人 | 638万5,000円 |
| 株式会社オープンアップグループ | 1,879億5,400万円 | 2万6,978人 | 750万5,414円 |
| 株式会社DTS | 1,259億800万円 | 6,188人 | 643万6,000円 |
参照:富士ソフト株式会社「有価証券報告書 第55期(2024年12月期)」 参照:株式会社ワールドホールディングス「有価証券報告書 第32期 有価証券報告書」 参照:テクノプロ・ホールディングス株式会社「2025年6月期有価証券報告書」 参照:株式会社オープンアップグループ「2025年6月期 有価証券報告書」 参照:株式会社DTS「有価証券報告書-第53期(2024/04/01-2025/03/31)」
どの企業も業界内で確かな信頼と実績を誇りますが、事業領域や案件内容、給与体系、キャリア支援体制にはそれぞれ個性があります。
たとえば、メーカー系の案件を中心に安定した環境で働ける企業もあれば、ITコンサルや上流工程に強みを持ち、スキルの幅を広げられる企業、若手の育成やキャリア支援に注力する企業もあります。
単に「大手だから安心」と考えるのではなく、自分がどのような環境で成長したいのか、どのようなスキルを磨きたいのかを軸に比較・検討することが大切です。
各企業の特徴と強み
ここでは、SES企業として知名度の高い5社の特徴と強みを詳しくみていきましょう。
| 主な取引・案件 | 特徴・強み | |
|---|---|---|
| 富士ソフト株式会社 | 大手メーカー・金融・公共・流通 | 独立系SIerとして国内最大級の規模を誇る。・組込み・業務系・ネット系など多彩な領域に対応。・直請け案件が多く、上流工程から携われる。・研修・資格支援が充実している。 |
| 株式会社ワールドインテック | 製造業・研究開発・物流 | ワールドホールディングスの中核企業。・製造・研究・IT分野の人材派遣に強く、メーカー系案件が中心。・未経験者向け研修・キャリアアップ支援制度が手厚い。 |
| テクノプロ・ホールディングス株式会社 | 大手メーカー・金融・通信・建設業 | 国内最大級の技術系人材サービス企業。・IT・機械・電気・建設など多分野に対応し、案件の幅が広い。年間延べ10万人以上が受講する研修制度を運用している。 |
| 株式会社オープンアップグループ | インフラ構築・Web開発・運用保守 | IT・建設・製造・教育など多角的に展開している。・IT未経験者の採用・育成に強く、キャリアチェンジ支援が特徴。・eラーニング・OJTを組み合わせた教育プログラムでスキルアップ支援に力を入れている。 |
| 株式会社DTS | 大手金融機関・通信キャリア・官公庁 | 創業50年以上の独立系IT企業。・金融・通信・公共分野の大規模案件に強みを持つ。・自社内開発センター保有。・リモート導入や残業削減など働きやすさ向上を推進している。 |
どの企業もSES業界をリードする実績と独自の強みを持ち、それぞれに異なる魅力があります。取引先の業界や案件内容、教育制度、キャリア支援の方針は多様であるため、自分がどのような環境で成長したいのかを明確にすることが重要です。
自らのスキルや志向とマッチする企業を選ぶことで、安定した働き方だけでなく、長期的なキャリアアップにつながるでしょう。
エンジニアからの評判・口コミ傾向
大手SES企業の口コミをみると「教育制度が充実していて安心」「幅広い案件に携われて成長できる」といった肯定的な評価が多くみられます。
一方で、「希望と異なる現場に配属された」「評価基準がわかりにくい」といった不満の声も少なくありません。
ここでは、実際の口コミをもとに、大手SES企業の良い点と注意すべき点をそれぞれ整理してみていきましょう。
良い評判・口コミ
大手SES企業には、エンジニアからのポジティブな評価が多く寄せられています。主な声としては次のようなものが挙げられます。
良い評判・口コミ
- 幅広い業界・技術領域の案件に関われ、スキルの幅を広げやすい
- 研修制度や資格取得支援などの教育体制が整っている
- 大手企業の案件が多く、安定した環境で働ける
- キャリア支援担当者や営業のフォローが丁寧で相談しやすい
- 残業が少なく、ワークライフバランスを保ちやすい現場が多い
このように、大手SES企業は「安定」と「成長」の両方を実現できる環境として評価されており、未経験からの挑戦や初めての転職先としても人気があります。
悪い評判・口コミ
一方で、大手SES企業には改善を求める声も少なくありません。代表的な意見としては、次のようなものが挙げられます。
悪い評判・口コミ
- 希望していない現場に配属されることがある
- 商流が深い案件では上流工程に関わりづらい
- 常駐先によって職場環境や評価基準が大きく異なる
- 昇給や昇進の基準が不明確で、モチベーションが維持しにくい
- 待機期間中の給与やキャリア支援が十分ではないと感じるケースもある
このように、大手SES企業は安定していますが、配属先により仕事内容や環境に差が出ることもあります。
入社前に自分の働き方やキャリアの優先順位を明確にすることが、ミスマッチを防ぐポイントといえるでしょう。
大手SES企業のメリット
大手SES企業には、規模の大きさを活かした安定した経営基盤やエンジニアの成長を支える制度が整っているという特徴があります。
代表的なメリットは、次のとおりです。
大手SES企業のメリット
- 案件の豊富さと安定性
- 福利厚生・教育体制の充実
- キャリアの幅を広げやすい
それぞれの内容を詳しくみていきましょう。
案件の豊富さと安定性
大手SES企業の大きな魅力は、安定した経営基盤と豊富な案件数にあります。
金融や通信、製造、官公庁など、取引先は国内を代表する大手企業が中心で、長期的なプロジェクトに参画できる機会も多いため、景気変動の影響を受けにくいのが特徴です。
さらに、複数の企業と継続的に取引しているため、常に一定数の案件が確保されており、エンジニア一人ひとりのスキルや希望に合わせて配属先が決まる点も大きなメリットです。
「安定した環境で経験を積みながら、さまざまな業界や技術に触れたい」という方にとって、大手SES企業は理想的な環境といえるでしょう。
福利厚生・教育体制の充実
大手SES企業では、エンジニアの定着と成長を支えるための教育・サポート体制が整っています。
入社時の技術研修や階層別研修をはじめ、資格取得支援や外部セミナーの受講補助など、スキルアップを継続的に支援する制度が充実しています。
さらに、専任のキャリアアドバイザーによる定期面談や配属後のフォロー体制があり、現場での課題や将来のキャリアについて相談しやすいのも魅力です。
さらに、住宅手当や健康サポート、リモートワーク制度など福利厚生の充実度も高く、ワークライフバランスを重視しながらキャリアを築ける点も大手SES企業の大きなメリットといえるでしょう。
キャリアの幅を広げやすい
大手SES企業では、多彩な業界・技術領域の案件を扱っているため、エンジニアとしての経験値を着実に広げられるのが大きな魅力です。
システム開発やインフラ構築、クラウド運用、PM支援など、多様なプロジェクトに携われるため、技術的スキルだけでなく、業界知識やマネジメント力も磨けます。
また、経験を積んだ後は自社開発企業やITコンサル、マネジメント職などへのキャリアチェンジも可能で、柔軟なキャリアパスを描きやすいのも特徴です。
長期的にスキルを磨きながら、自分らしいキャリアを築きたい方にとって、大手SES企業は理想的な環境といえるでしょう。
大手SES企業のデメリット・注意点
大手SES企業は、安定した環境と充実したサポート体制が魅力である一方、すべてのエンジニアにとって理想的な環境とは限りません。
大手SES企業で考えられるデメリット・注意点は、次のとおりです。
大手SES企業のデメリット・注意点
- 案件選択の自由度が低い
- 評価制度が画一的になりやすい
- スキルアップが停滞しやすい
それぞれのポイントを詳しくみていきましょう。
案件選択の自由度が低い
大手SES企業は案件数が豊富で安定している一方で、エンジニア自身が希望する案件を自由に選べないケースも少なくありません。
配属はスキルや経験、タイミング、契約先の要望などによって決定されるため、希望していない業務内容や常駐先にアサインされる恐れもあります。
また、常駐先ごとに開発環境やチーム文化が異なるため、スキルアップの方向性が定まりにくいと感じる方も存在します。
案件の選択権を重視する場合は、事前に「直請け案件の比率」や「希望案件への調整制度」があるかを確認しておきましょう。
評価制度が画一的になりやすい
大手SES企業では、社員数が多く組織も階層的であるため、評価基準が画一化しやすい傾向があります。エンジニア一人ひとりの成果や貢献度が細かく把握されにくく、年功序列や在籍年数に基づく評価が中心となっている企業も少なくありません。
また、常駐先の現場で成果を上げても、評価を行うのは派遣元の上司であるため、現場での実績が正当に反映されにくいという声もあります。そのため、現場での成果が十分に反映されず、「努力が報われにくい」と感じるケースもあるでしょう。
こうしたミスマッチを避けるためにも、転職前に評価面談やフィードバックの頻度・仕組みを確認しておくことが大切です。
スキルアップが停滞しやすい
大手SES企業では、稼働安定を重視するあまり、同じ業務内容の案件が長期化する傾向があります。特に運用・保守系の業務では新しい技術に触れる機会が少なく、「成長できていない」と感じるエンジニアも少なくありません。
さらに、常駐先によっては自社の開発環境やナレッジ共有にアクセスできない場合もあり、最新技術やツールのキャッチアップが難しくなるケースもあるでしょう。
こうしたリスクを避けるためには、社内での技術勉強会や資格支援制度、キャリア面談などを積極的に活用し、自発的に成長機会を確保する姿勢が大切です。
大手SES企業の年収・待遇データ
SES企業を選ぶうえで、多くの人が気になるのが「年収」や「待遇面」でしょう。
大手SES企業は案件の安定性や経営基盤の強さから、給与水準や福利厚生の面でも比較的恵まれているケースが多くみられます。
ここでは、大手SES企業の平均年収の目安や職種・年代別レンジ、中小企業との給与差、そして業界ごとの傾向について詳しく解説します。
平均年収とレンジ
大手SES企業の年収水準を把握することは、転職を検討するうえで重要な指標となります。SES業界全体の平均年収は、460万円が目安といわれています。経験年数別にみた大手SESの年収レンジは、次のとおりです。
| 経験年数 | 年収レンジ |
|---|---|
| 20代 | 350万〜700万円 |
| 30代 | 430万〜900万円 |
| 40代 | 500万〜900万円 |
| 50代 | 600万〜950万円 |
ただし、この数値はあくまで目安であり、企業規模や取引先、スキルなどによって大きく変動します。そのため、転職先を検討する際は、年収データだけでなく「どのような案件に参画できるか」「昇給・賞与制度はどうか」「残業・手当制度はどうか」といったポイントもあわせて確認しましょう。
中小SESとの給与差
大手SES企業と中小SES企業の間には、案件単価や待遇面の違いから生じる年収格差がみられるケースがあります。
大手SES企業の平均年収が450万〜650万円前後であるのに対し、中小SES企業では350万〜450万円程度にとどまるケースが多く、特に20〜30代前半の若年層では年収の差が顕著に現れています。
中小企業では、受託構造が多重化している場合が多く、エンジニアへの還元率が低くなりがちです。さらに、昇給や賞与の基準が曖昧な企業もあり、長期的な収入アップを実感しにくいという声も少なくありません。
一方、大手SES企業では評価制度や福利厚生が整備され、スキル・成果に応じた昇給・賞与が期待できるため、安定した収入を得やすい環境といえます。
転職を検討する際は、年収額だけでなく、還元率や昇給スピード、評価の透明性といった要素もあわせて確認しましょう。
業界別・企業別の年収傾向
SES企業の年収は、所属する業界や取引先の業種、プロジェクト規模によって大きく異なります。
たとえばメーカー系SES企業では、製造・自動車・電機など大手メーカーとの取引が多く、インフラ構築や組み込み開発など安定した案件が中心です。給与レンジは年収300万〜600万円程度が一般的で、30代以降は年功序列的に昇給し、上流工程を担当することで600万円以上を目指せるケースもあります。
一方、金融・通信系SES企業では、セキュリティ性や信頼性が重視される大規模案件が多く、平均年収は500万〜700万円前後と比較的高めなのが特徴です。専門知識や開発規模に応じた報酬体系が整っている企業が多くみられます。
さらに、外資系SES企業やグローバル展開を行う企業では、英語力やクラウド・AIなどの最新技術を活かせる環境が整っており、成果主義の評価制度のもとで高年収を実現しやすい傾向にあります。
若手でも成果を出せば年収1,000万円を超えることもあり、マネージャー層では800万〜1,200万円超に達するケースも少なくありません。
このように、SES業界では「どのような業界の案件に携わるか」によって年収レンジが大きく変動します。自分の得意分野や志向に合った業界を選ぶことが、収入アップへの近道といえるでしょう。
大手SES企業に向いている人・向いていない人
ここでは、大手SES企業への転職を検討している方に向けて、大手SES企業に向いている方とそうでない方の特徴をまとめて紹介します。
向いている人の特徴
大手SES企業では、次のような特徴を持つ人が活躍しやすい傾向があります。
大手SES企業に向いている人の特徴
- 安定志向が強い
- チームワークや調整力を重視する
- 柔軟に環境へ適応できる
大手SES企業は、安定した経営基盤のもとで、着実にスキルを積みながらキャリアアップを目指せる環境が整っています。また、チームやクライアントと連携して業務を進める場面が多いため、協調性やコミュニケーション能力、柔軟な対応力を発揮できる方に適しています。
安定した環境やサポート体制のもとで、「腰を据えて経験を積みたい」「長く安心して働きたい」という方にぴったりの環境といえるでしょう。
向いていない人の特徴
大手SES企業は、安定した経営基盤や充実したサポート体制が整っている一方で、組織規模が大きく、業務フローや評価制度が体系化されています。そのため、スピード感を重視したい方や、自分の判断でプロジェクトを進めたい方にとっては、制約を感じてしまうシーンもあるはずです。
特に、次のような特徴に当てはまる方は、大手SES企業には向いていないかもしれません。
大手SES企業に向いていない人の特徴
- スピード感や裁量を求める
- 新技術への挑戦を続けたい
- 評価や成果を個人で出したい
こうしたタイプの方は、自由度が高く、スピード感を持って挑戦できる環境のほうが力を発揮しやすい傾向にあります。中小SES企業や自社開発企業、スタートアップなどでは、企画から開発、運用まで幅広く関わるチャンスがあり、自分のアイデアをすぐに形にできる点が魅力です。
また、最新技術の導入や新規プロジェクトへの参画機会も多いため、スキルを磨きながら市場価値を高めたい方にとって理想的な環境といえるでしょう。
大手SES企業の選び方・見極めポイント
SES企業は数多く存在しますが、大手だから安心とは限りません。企業ごとに案件構造やキャリア支援の内容、社内制度の手厚さには大きな差があります。
大手SES企業を選ぶ際に注目すべきポイントは、次の3つです。
大手SES企業の選び方・見極めポイント
- 直請け案件・常駐比率の確認
- キャリア支援・教育体制の確認
- 口コミ・評判・離職率の確認
それぞれの内容を詳しくみていきましょう。
直請け案件・常駐比率の確認
大手SES企業を選ぶうえで重視したいのが、案件の受注経路と常駐比率です。
特に、発注元企業から直接受注する「一次請け(プライム案件)」の割合が高い企業は、中間マージンが少なく、エンジニアへの還元率が高い傾向にあります。
一方で、「下請け・孫請け」といった多重下請け構造が多い企業では、プロジェクトの選択肢が限られたり、上流工程に関わりづらかったりするケースもあります。
そのため、応募前には「直請け率」や「元請け比率」、さらに「常駐案件と自社内案件の割合」などを確認しておくことが大切です。面接や転職エージェントを通じて、具体的な案件構造や働き方の実態を把握しておきましょう。
キャリア支援・教育体制の確認
大手SES企業を選ぶうえで、キャリア支援や教育体制の充実度は確認しておきたいポイントです。
優良企業では、入社後すぐに受けられるオンボーディング研修や、eラーニング、OJT、専門技術研修などの教育プログラムが整っており、エンジニアとしてのスキルを段階的に高められる環境が用意されています。
さらに、資格取得支援や外部セミナーの補助など、自己学習を後押しする制度も充実しているのも特徴です。
また、定期的なキャリア面談や配属調整、将来的なキャリアパスの設計をサポートする仕組みがある企業は、安心して長く働ける傾向があります。一方で、研修がほとんどなくOJTに依存している企業やキャリア面談が形式的な企業では、成長の機会をつかみにくい恐れもあるでしょう。
転職を検討する際は、研修内容をはじめ、面談の頻度やキャリアチェンジ支援などを事前に確認することをおすすめします。
口コミ・評判・離職率の確認
転職を検討する際は、企業の公式サイトだけでなく、実際に働く人の声や離職傾向を確認することが欠かせません。SES業界全体では、離職率が10〜30%程度といわれており、この数値が高い場合は労働環境やサポート体制に課題があるかもしれません。
情報収集の際は、転職サイトや口コミサイト、SNSなどで「在籍期間」「配属環境」「評価制度」「教育体制」といったキーワードをもとに社員・元社員の声をチェックしてみましょう。特に、新卒3年以内離職率が20%以下であれば、比較的安定した職場と判断できます。
また、口コミ内で「案件の質」「常駐先でのサポート」「評価の透明性」などに関するマイナス評価が繰り返されている企業は注意が必要です。自分のキャリア目標や希望する働き方と照らし合わせ、ギャップがないかを慎重に見極めていきましょう。
大手SES企業への転職を成功させる方法
大手SES企業への転職を目指す際は、単にスキルや経験をアピールするだけでなく、「どのように成長していきたいか」「どのような環境で力を発揮できるか」を明確に伝えることが重要です。
大手SES企業への転職を成功させるためには、次のポイントを意識しましょう。
大手SES企業への転職を成功させる方法
- 面接で評価されるポイント
- 転職エージェントを活用する
それぞれのポイントを詳しく解説します。
面接で評価されるポイント
大手SES企業の面接では、経験やスキルがあるかだけでなく、現場で活躍できる人物かどうかが重視されます。
特に、次の3つは評価されやすいポイントです。
大手SES企業の面接で評価されるポイント
- 自分の技術スキルやプロジェクト経験を、具体的な事例を交えて説明できるか
- クライアント先での常駐業務など、異なる環境でも柔軟に対応できるコミュニケーション力・適応力があるか
- 「安定志向」ではなく、自身が成長し続けたいという前向きな姿勢を示せているか
志望動機では、「なぜSESを選んだか」「転職後にどのように成長したいか」を具体的に語ることが大切です。
また、逆質問として「配属先の案件数」「研修制度」「キャリアパス」などの内容を準備しておくと、仕事への理解と意欲をアピールできるでしょう。
転職エージェントを活用する
大手SES企業への転職を目指すなら、転職エージェントを活用することが成功への近道となるでしょう。
エージェントは求人紹介だけでなく、公開情報では分からない企業の内部データを持っているため、入社後のミスマッチを防ぐのに役立ちます。
実際、IT業界に特化したエージェントを利用した転職者からは、「求人の紹介数が多い」「選考対策が丁寧」「年収交渉までしっかりサポートしてもらえた」といった高評価の声も数多く聞かれます。
ただし、すべてのエージェントがSES分野に精通しているわけではありません。利用する際は、ITやエンジニア専門のエージェントであるか、SES業界の特徴を理解しているかを確認しましょう。
テックゴーが選ばれる理由
大手SES企業への転職を目指すなら、IT・エンジニア転職に特化した転職サービス「テックゴー」を活用しましょう。
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まとめ
大手SES企業は、安定した経営基盤と豊富な案件数、充実した教育体制を兼ね備え、長期的にキャリアを築きたいエンジニアにとって理想的な環境です。一方で、配属先の自由度や評価制度など、企業によって特徴が異なるため、自分の志向やキャリアプランに合った環境を見極めることが重要です。
転職を考える際は、次のポイントを確認しておくと、転職後のミスマッチを最小限に抑えられるでしょう。
- 直請け案件や自社内開発の比率
- 教育・研修制度の内容
- 社員の口コミや離職率
また、業界に詳しい転職エージェントを活用すれば、非公開求人や内部情報をもとに、あなたに最適な企業を紹介してもらえます。安定と成長を両立させたい方は、まず専門アドバイザーへ相談しましょう。
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