SESからの転職ロードマップ|おすすめのキャリアと失敗しないための対策
2025年10月15日更新
SESとして働いているけれど、
「キャリアの方向性が見えない」「スキルが正当に評価されない」と感じていませんか?
SESは多様な現場で経験を積める一方で、転職市場では“実力が見えにくい職種”とも言われます。
しかし、ポイントを押さえて準備すれば、自社開発・社内SE・ITコンサルなど、より裁量と年収のあるキャリアへステップアップすることは十分可能です。
この記事では、SESからの転職が難しいと言われる理由から、成功するための対策、キャリアの選択肢、年代別の戦略までをわかりやすく解説します。
「SESからキャリアアップしたい」「次こそ納得のいく職場を選びたい」そんなあなたに向けて、転職を成功へ導く実践的なヒントをお届けします。
著者

蓬田 和己
Yomogita Kazuki
早稲田大学卒業後、レバレジーズ株式会社に入社。キャリアアドバイザーとして開発、データ職種のエンジニアの方の支援に従事。歴代最速で事業部内単月支援者数、売上1位を獲得し、組織目標の達成に大きく貢献。社内での異動、キャリアアップ、転職もどれが良いのか単純には決められないので、お客様にとって最善の選択肢を一緒に考えていきたいという思いから、MyVisionに参画。
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監修者

大河内 瞳子
Okochi Toko
株式会社MyVision執行役員
名古屋大学卒業後、トヨタ自動車での海外事業部、ファーストリテイリング/EYでのHRBP経験を経てMyVisionに参画。HRBPとして習得した組織設計、採用、評価などの豊富な人事領域経験を生かした支援に強みを持つ。
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目次
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SESからの転職が難しいと言われる理由とは?
「SESからの転職は難しい」とよく言われますが、それはスキルが足りないからではありません。
実際のところ、多くのSESエンジニアが苦戦する理由は“実力が外から見えにくい構造”にあります。
常駐という働き方の特性上、自分の成果を見える形で残しにくく、どんな役割を担い、どこまで主体的に判断していたのかが採用担当者に伝わりづらいのです。
この「見えにくさ」が、転職を難しく感じる最大の要因です。
ここでは、SESからの転職が難しいとされる主な理由を順に整理していきましょう。
成果が伝わりづらい|実績を客観的に示しにくい
SESでは、社外秘のコードや設計資料を扱うことが多く、ポートフォリオとして提示できる成果物が限られます。
また、運用改善の効果やシステム安定化などの実績を示すデータも社内ツールに閉じていることが多く、外部に持ち出せないケースもあります。
そのため「成果を出しているのに証明できない」という状況になりがちです。 面接では口頭で説明するしかなく、説得力が弱まってしまうことがあります。
こうした背景から、同じスキルレベルでも“見せ方”の差で評価が分かれる傾向があります。
経験の一貫性が見えにくい|配属先によるばらつき
SESでは、現場や契約内容によって担当範囲が大きく異なります。 ある案件では設計から運用まで幅広く携われても、次の案件ではテスト工程が中心ということも珍しくありません。
このように、担当業務の幅が現場ごとに異なるため「どこまで主体的に関わったのか」が面接で伝わりにくいのです。
さらに、短期間で案件が変わると成果の積み上げが断片的になり、キャリア全体のストーリーを描きづらくなります。 これが「現場ガチャ」と呼ばれるSES特有の悩みにつながっています。
事業貢献の説明が難しい|技術成果とビジネスをつなげにくい
SESの業務は、システムの安定稼働や障害対応など“技術面”の成果が中心です。 しかし採用企業が重視するのは、その技術が事業成果にどんな影響を与えたかという点です。
たとえば「レスポンス改善により離脱率が下がった」「運用効率化で顧客満足度が上がった」といった、事業視点での説明が求められます。
この橋渡しができないと、努力の価値が正確に伝わりません。
技術的な改善を“ビジネスへの貢献”に翻訳できるかが、評価を大きく左右します。
最新技術とのギャップ|モダン開発の経験が不足しやすい
SESの現場では、顧客の事情によりレガシー環境を維持することも多く、 クラウド活用(AWS・GCPなど)やCI/CDパイプライン構築といったモダン開発に携わる機会が限られる場合があります。
その結果、最新の開発スタイルや自動化ツールに触れる経験が少なくなり、 選考で「実務レベルでの理解があるか」を問われた際に苦戦するケースが見られます。
特にクラウドネイティブな企業ではこの経験差が評価に直結しやすいため、転職前に学習や検証環境で補うことが大切です。
選考での伝え方が難しい|設計意図や判断軸を説明しにくい
自社開発企業やプロダクト志向の会社では、「なぜその設計を選んだのか」「他にどんな選択肢があったのか」といった“設計意図”を重視します。
SESの環境では設計フェーズに関わる機会が限られるため、こうした質問に具体的に答えにくい傾向があります。
また、GitHubやQiitaなどでの発信が少ないと、技術的な思考過程を外部に示せず、即戦力の証明が難しくなります。
選考を突破するには、関わった業務の中から「自分なりに考えた工夫」や「課題に対する判断基準」を具体的に言語化することが重要です。
市場構造の壁|人気企業への志望集中と即戦力志向
転職市場では、Web系自社開発やSaaS企業などに志望者が集中しています。 一方で企業側は、限られた採用枠で“即戦力として成果を出せる人材”を求める傾向が強く、
SES出身者のように可視化された実績が少ない候補者は、選考で不利になることがあります。
特に、育成リソースが限られている企業ほど“明日から任せられる人”を重視するため、 ポートフォリオや数値での成果整理など、アピール材料をしっかり用意しておくことが欠かせません。
SES転職の難しさは、ひとことで言えば、“実力不足”ではなく“見えにくさ”です。 守秘に配慮した外向きの証跡を整え、案件を一貫したストーリーで語り、技術KPIを事業KPIへつなぐ説明力を備えれば、「難しい」は着実に乗り越えられます。
SESからの転職を成功させるには?市場価値と現状を解説
SESからの転職を成功させるためのカギは、「経験の伝え方」にあります。
SESは客先常駐が基本の働き方のため、成果や役割が分散して見えやすく、採用担当者には実力が伝わりにくい傾向があります。
企業(特に自社開発や事業会社)が知りたいのは、「別の環境でも同じ成果を再現できるか」という点です。
そのため、自分の経験を「何を・なぜ・どうやって・どう成果につなげたか」という流れで整理し、自分の言葉で説明できるようにすることが重要です。
以下では、評価されやすい経験と、転職成功の難易度を左右する要素、そして伝え方のコツを解説します。
評価されやすい経験
評価されやすい経験は、要件定義から運用まで一貫して関われたプロジェクトや、技術選定・アーキテクチャ設計を主体的に行った実績です。
また、CI/CD環境の整備やテスト自動化、SRE的な改善活動、スクラム導入による開発効率の向上なども高く評価されます。
特に「問題発見から改善まで自ら推進した経験」や「チーム全体の生産性を底上げした取り組み」は、職種を問わず好印象を与えるポイントです。
単なる開発作業の一員ではなく、“課題を解決するエンジニア”として行動したエピソードを語れると、面接での説得力が大きく高まります。
難易度を左右する要素
転職難易度を左右するのは、これまでの経験の「一貫性」と「技術の鮮度」です。
複数案件で一貫したテーマ(例:可用性改善・パフォーマンス向上など)を持っていると、キャリアの軸が伝わりやすくなります。
また、AWS・GCPなど主要クラウド、React・Springなどモダンフレームワークの実務経験があると評価は上がりやすいです。
さらに、チーム内での立ち位置(設計者・レビュアー・リーダーなど)や、GitHub・Qiitaなどでの技術発信も評価対象になります。
特に面接では、「なぜその設計を選んだのか」「他にどんな選択肢があったのか」といった意思決定の根拠を説明できることが重要です。
こうした判断力・再現性が、採用企業が最も重視するポイントになります。
伝え方のコツ
SES出身者が転職で成果を出すには、「どう語るか」が結果を大きく左右します。
各プロジェクトの経験を「背景 → 課題 → 自分の役割 → 打ち手 → 成果(数値)」の流れで整理しましょう。
たとえば「MTTRを45分から18分に短縮」「手戻り件数を月8件から3件に削減」「リリース頻度を週1回から週2回に改善」など、数字で語ることが大切です。
また、工数削減やエラー率改善といった“技術KPI”だけでなく、「CVR向上」「顧客満足度アップ」などの“事業成果”にも言及できると、評価はさらに上がります。
こうしたストーリーを自分の言葉で語れるように準備しておくことで、SES出身でも自信を持って選考に臨むことができます。
SESの経歴そのものが壁になるわけではありません。 大切なのは、あなたの経験を採用側が判断しやすい形に言い換えられるかどうか。 その“見せ方”を磨くことで、SESからでもキャリアアップ転職を十分に実現できます。
SESからの転職を考えるなら|主なキャリアパス4選
SESから次のキャリアを考えるときは、「何を作って価値を出したいか」「誰の課題を解くのが得意か」「どの程度の裁量を持ちたいか」という3つの視点で整理すると分かりやすくなります。
ここでは、SES経験を活かしやすく、かつニーズの高い4つのキャリアパスを紹介します。
自社開発エンジニア(Web系企業)
自社プロダクトを継続的に改善・成長させるポジションです。
ユーザー価値やKPI(例:CVR・継続率・エラー率)を軸に、短いサイクルで機能追加や改善を行います。
成果は「仕様の理解 → 仮説 → 実装 → 効果測定」という一連の流れで語れると評価が上がります。
向いている人
ユーザー視点で課題を発見し、数値を見ながら改善を積み重ねるのが得意な人に向いています。
活かせるSES経験
運用改善、パフォーマンスや可用性向上、障害対応の再発防止、CI/CD導入、テスト自動化などの経験が活かせます。
準備しておくとよいもの
GitHubの個人開発プロジェクト、A/BテストやSLO改善の記録、設計レビューの観点リストなどが有効です。
選考で見られるポイント
技術力だけでなく、意思決定の根拠や「次にどう改善するか」といった思考プロセスを言語化できるかが重視されます。
社内SE(情報システム部門)
社内SEは、全社のIT基盤や業務システムを最適化する役割を担います。 SaaS選定・ID管理(IDaaS)・ゼロトラスト・業務自動化(Power Automateなど)・セキュリティ対策など、守備範囲が広いのが特徴です。
ポイントは「安定運用」と「効率化による効果」を両立することです。
向いている人
社内の利用者と対話し、業務フローを整理して仕組みで解決するのが得意なタイプに適しています。
活かせるSES経験
監視運用、インシデント対応、権限設計、ITILベースの改善などの経験が評価されます。
準備しておくとよいもの
As-Is/To-Be業務フロー、SaaS統合の構成図、運用KPI(MTTR・問い合わせ削減率・自動化件数)などを整理しておくと良いでしょう。
選考で見られるポイント
セキュリティと利便性のバランスをどう取るか、またコスト削減や工数削減などの成果を具体的に示せるかが評価の分かれ目です。
SIer(システムインテグレーター)
SIerは、官公庁・金融・製造などの大規模案件で要件定義からリリースまでを一貫して担います。
クラウド移行、認証基盤構築、非機能要件(性能・可用性・セキュリティ)対応などの“土台づくり”に強みがある人に向いたキャリアです。
向いている人
複数の関係者と調整しながら、計画通りにプロジェクトを進めるのが得意な人に適しています。
活かせるSES経験
テスト計画、移行リハーサル、性能チューニング、監視設計、運用設計などの経験が活かせます。
準備しておくとよいもの
WBS(作業分解構成図)、リスク管理表、見積もりの根拠資料、レビュー観点メモなどが役立ちます。
選考で見られるポイント
非機能要件の定義力、構成管理・変更管理の実務経験、合意形成の進め方といった“プロジェクト推進力”が重視されます。
ITコンサルタント
ITコンサルタントは、上流工程で課題を定義し、解決策を設計する職種です。
DX構想、業務改革(BPR)、クラウド/データ戦略、PMO支援、RFP作成・評価などが主な業務領域です。
技術理解に加えて、経営・業務の言葉で説明できる力が求められます。
向いている人
論点を整理して仮説を立て、ファシリテーションで意思決定を前に進めるのが得意な人に向いています。
活かせるSES経験
要件定義、PoC(概念実証)、障害再発防止策の立案、SLA/SLO設計、改善提案などの経験が強みになります。
準備しておくとよいもの
提案書サンプル(構想→施策→ロードマップ→効果)、課題分解(Issue Tree)、ケース面接対策メモなどを用意しておくと良いでしょう。
選考で見られるポイント
「技術をわかる人向けの説明」だけでなく、ビジネスサイドにも伝わる形で効果を定量化して語れるかどうかがカギです。
年代別:SESからの転職を成功させる戦略
転職で評価される要素は年代によって異なります。
20代では「伸びしろ」「学習意欲」が重視される傾向が強く、30代では「再現性ある成果」「チームを動かす力」が軸になりやすいでしょう。
以下、それぞれの年代に合った準備と見せ方を具体的に解説します。
20代の転職戦略 ~ポテンシャルと学びのスピードを武器にする~
20代は経験の厚さよりも、短期間で成長できるかどうかが見られます。以下の3点を意識して準備を進めましょう。
技術・経験の棚卸しと強化テーマの設定
自身のスキルを「得意/苦手/強化テーマ」に分類し、DB設計・テスト・ネットワークなど弱点を洗い出して、計画的に補強しておくことが効果的です。
実装作品・成果物を残す
小さなプロダクトや自動化スクリプトなど、設計意図が伝わるものをGitHubに残し、READMEで技術選定理由や仮説・改善の流れを説明できるようにしておきましょう。
数値で改善効果を語る
実務改善の数値を用いて可視化できる事例を準備します。例として
- 深夜アラート月45件 → 18件
- 一次対応時間 35分 → 18分
- 手戻り月8件 → 3件
- デプロイ頻度 週1回 → 週2回
面接では、ツール名をただ列挙するのではなく、「なぜその技術を選んだか」「他の選択肢と何を比べたか」を言い切ることが強みになります。
また、失敗事例とそこから学んだ改善策も語れると、学習速度と吸収力が伝わります。
30代の転職戦略 ~即戦力としての実績を示す~
30代になると、企業からは「すぐに戦力として機能できる人材」が求められる傾向が強いです。
単なる実装だけでなく、設計・品質・運用・コスト改善などを“成果としてひとつの流れで語る”ことが重要です。たとえば、認証基盤の刷新を例にするなら、
「要件定義 → アーキテクチャ設計 → 移行計画 → 監視・アラート設計 → ロールバック基準設計 → SLO運用」
までを一つのストーリーにして示し、最終的な数値成果(例:応答時間改善・障害削減・運用工数削減など)で締めると伝わりやすくなります。
資料準備のポイント
資料は量よりも質が大切。以下の3点が特に効果的です。
- アーキテクチャ図+選定理由(代替案比較含む)
- リリース計画とロールバック条件(RACI明示)
- 効果測定ダッシュボード(Before/Afterの主要KPIを一画面に)
面接では次の点を重点的に説明できるようにしておきましょう。
- 関係者をどう巻き込んだか
- どのリスクを許容して、どのコストを優先的に削ったか
- メンバー育成やレビュー基準整備の実績
などを数値とともに語れると、マネジメント力・安定貢献力を印象づけやすくなります。
SESでの経験を強みに変える職務経歴書の書き方
SESの実務は現場によって役割や責任範囲が異なるため、成果が伝わりにくくなりがちです。
そのため、職務経歴書では「どんな課題に対して」「何を判断し」「どう改善し」「どんな成果を出したか」という流れを一本のストーリーとして示すことが大切です。
単なる作業の羅列ではなく、意思決定の背景と効果を採用担当者が追える形で構成しましょう。
プロジェクトは「背景・課題・役割・成果」で一貫した流れにする
プロジェクトを説明する際は、点ではなく流れで伝えるのが基本です。
まず、案件名・期間・チーム体制を1行で書き、その後に「背景 → 課題 → 自分の役割 → 打ち手 → 成果」という構成で簡潔にまとめます。
記載例
監視とアラート設計の見直し(6名/半年)
背景:夜間の誤検知が多くオンコール負荷が高かった。
課題:固定閾値と依存先遅延の拾い過ぎにより、不要アラートが頻発。
役割:SLO定義とアラート設計を主導。
打ち手:p95基準の多段アラートとRunbook整備を実施。
成果:深夜アラート45件→18件、一次対応35分→18分に改善。
このように「原因と打ち手を明確に分ける」ことで、採用担当者はあなたの判断力と問題解決力をスムーズに理解できます。
使用技術と業務内容をセットで伝える
技術名だけでは実力が伝わりにくいため、**「業務内容 → 使用技術 → 規模 → 責務」**の順で記述するのが効果的です。
これにより、担当した範囲や技術力の深さを具体的に示すことができます。
記載例
- API開発: Go/Cloud Run+Cloud SQL(1日20万リクエスト)
スキーマ設計~実装~負荷試験を担当し、p95応答時間を320ms→170msに改善。 - インフラ構築: TerraformでVPC〜ALBをコード化し、Blue-Greenデプロイにより無停止リリースを実現。
※機密保持のため、クライアント名は「国内EC大手(年商100億円規模)」のように一般化して問題ありません。
実績は数字で語る
最も説得力を持つのは数値による成果の可視化です。
案件の目的に沿ったKPIを選び、Before→Afterを一行で示すようにしましょう。
指標の例
- 技術KPI: p95/p99応答時間、エラー率、スループット
- 運用KPI: MTTR、アラート件数、変更失敗率、デプロイ頻度
- ビジネスKPI: CVR、問い合わせ件数、解約率
記載例
- サーキットブレーカ導入でエラー率 2.8%→0.6% に改善
- E2Eテスト導入でリリース後バグ 月8件→3件、リードタイム 14日→6日 に短縮
- ログ基盤刷新で問い合わせ 月120件→78件、対応時間を 35%削減 このように、数値の“変化”を簡潔に示すことで、採用担当者が成果の大きさを直感的に理解できます。
SES出身者が職務経歴書で差をつけるポイントは、 「実務をストーリーで伝える」+「数字で成果を示す」ことです。
現場ごとにバラバラに見えやすい経験を、一貫した課題解決ストーリーとして整理することで、
“作業者”ではなく“再現性あるエンジニア”として評価される可能性が高まります。
SESからの転職で失敗しないための注意点
SESからの転職でつまずく原因の多くは、スキル不足ではなく「伝え方」と「準備不足」にあります。
ここでは、面接で評価を下げやすいポイントと、それを防ぐための具体的な対策を整理します。
転職理由は「不満」ではなく「目的」で語る
現職への不満が転職理由であっても、そのまま伝えると「環境が変わらないと動けない人」という印象を与えかねません。
面接では、不満を出発点にせず、「次の職場で何を実現したいか」を前向きに言い換えることが大切です。
NGな伝え方
- 単価が上がらない
- テストばかりでつまらない
OKな伝え方
- 「可観測性と自動化で運用コストを下げ、リリース頻度を上げたい」
- 「ユーザー指標を見ながら機能改善を重ね、再現可能な改善プロセスを築きたい」 このように「やりたいこと」「実現したい成果」を明確にすることで、ポジティブな印象を与えられます。
自己分析が浅いと「何ができる人か」が伝わらない
SES経験者の職務経歴書でよくある失敗が、「技術名の羅列」や「作業内容の列挙」に終始しているケースです。
これでは採用担当があなたの強みを判断できません。
対策:3ステップで整理する
- 強みを一言で言い切る
例:「性能改善に強い」「運用最適化に長けている」 - その根拠となる事例を数値つきで示す
例:「API最適化により平均応答速度を320ms→170msに改善」 - 今後伸ばしたい領域を明示する
例:「SLO運用の設計力を高めるため、次期プロジェクトで可観測性の改善を担当予定」
このように整理することで、採用側は「どのように成長していく人か」まで具体的にイメージできます。
企業研究を怠ると、志望動機が抽象的になる
応募先企業の情報を十分に調べないまま面接に臨むと、志望動機や逆質問が表面的になり、ミスマッチにつながります。
応募前に、「事業」「組織」「技術」の3つの観点でリサーチしておきましょう。
調べるべき3つの軸
- 事業面: 誰のどんな課題を解決しているのか、収益モデルや主要KPIは?
- 組織面: 開発体制(スクラム・レビュー体制・オンコール)や他部署との連携方法は?
- 技術面: 主要スタックやクラウド基盤、SLOやモニタリングの考え方は?
面接で効果的な質問例
- 「直近6か月で最も重視されたKPIと、その改善施策は何でしたか?」
- 「SLOやエラーバジェットはどのように運用されていますか?」
- 「技術負債と新機能開発のバランスは、どのように意思決定されていますか?」
こうした質問は、「企業理解が深い候補者」という印象を与えるうえ、入社後のミスマッチ防止にもつながります。 SESからの転職を成功させる鍵は、「不満の言い換え」「強みの明確化」「企業理解」の3点です。
スキルや実績よりも、“どう伝えるか・どう準備するか”で印象は大きく変わります。
前向きな姿勢と具体的な言語化力を磨くことで、SES経験を確実に“強み”として評価してもらえるようになります。
SESに転職するならテックゴー
SES(システムエンジニアリングサービス)からの転職を成功させるには、経験の見せ方とキャリア設計の方向性が非常に重要です。
テックゴー(TechGo)は、ITエンジニアやコンサルタントに特化したキャリア支援サービスとして、SES出身者のキャリアアップを数多くサポートしてきました。
テックゴーでは、エンジニア一人ひとりのスキル・経験・志向を丁寧にヒアリングした上で、自社開発・ITコンサル・SaaS企業・社内SEなど多様な選択肢から最適な転職先を提案します。
さらに、履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、技術面でのアピール方法まで徹底的にサポート。SES特有の「成果が見えづらい」「実績が伝わりにくい」といった課題を、一緒に“伝わる形”に変えていきます。
SESでの経験を土台に、より裁量を持って働きたい方、年収アップを実現したい方、上流工程へステップアップしたい方は、ぜひ一度テックゴーの無料キャリア相談を活用してみてください。
あなたのキャリアに最適な次の一歩を、専門のキャリアアドバイザーが全力で支援します。
まとめ
SESの転職は「実力不足」ではなく「実力が伝わりにくい」ことが壁になるケースが多いです。
大切なのは、
- 成果を数字で見せる
- 経験をストーリーとして語る
- 事業貢献につながる視点を持つ
という3点です。また、転職理由を前向きに整理し、強み・弱み・目指す方向を明確にしておくことで、面接官に「この人と働きたい」と思わせる説得力が生まれます。
テックゴーを活用すれば、あなたのSES経験を正しく評価してもらえるよう、職務経歴書のブラッシュアップから企業とのマッチングまでを一貫してサポートします。
今の環境にモヤモヤを感じている方は、“SESからの次のキャリア”を一緒にデザインしていきましょう。
あなたもコンサルタントとして
働きませんか?
コンサルタントへの転職をお考えの方は、
是非MyVisionにご相談ください。
ファームとのコネクションを活かし、
あなたの理想の転職が実現するよう転職先の紹介から面接対策に至るまで、
徹底的にサポートいたします。