SES面談とは?採用面接との違い・流れ・質問内容・対策を徹底解説
2026年01月30日更新
SESは、エンジニアがSES企業に所属し、クライアント先の開発現場に参画して業務をおこなう働き方です。
SES面談では、案件参画前にクライアントと顔合わせを行い、スキルや役割、条件のすり合わせをする場です。採用面接と同じ準備をすると、話すべき論点がずれてしまい、面談の手応えが出にくくなります。
とくに「何を質問されるのか」「逆質問で何を確認すべきか」が分からないままだと、不安だけが増えがちです。本記事ではまず、SES面談の目的、採用面接との違い、自社面談とクライアント面談の違いを整理します。
著者

串田 聡太
Kushida Sota
明治大学卒業後、富士通株式会社にて、自社製品に加えSAPやSalesforce導入、DX提案などを経験。その後、パーソルキャリア株式会社にて、ITエンジニアの転職支援を担当。業界トップクラスの実績を有する。
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監修者

大河内 瞳子
Okochi Toko
株式会社MyVision執行役員
名古屋大学卒業後、トヨタ自動車での海外事業部、ファーストリテイリング/EYでのHRBP経験を経てMyVisionに参画。HRBPとして習得した組織設計、採用、評価などの豊富な人事領域経験を生かした支援に強みを持つ。
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目次
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SES面談とは?
SES面談は、SESで案件に参画する前に実施される、クライアント(または関係者)との面談プロセスです。一般的に「客先面談」「顔合わせ」として、案件単位で行われる点が特徴です。
なお、一般にSES(準委任・請負)では面談自体が直ちに違法と整理されるケースは多くありませんが、派遣契約の運用に近い形で事前面接や個人特定の選考をおこなうと問題になりうるため、契約形態と面談の位置づけは事前に確認しておくことが大切です。
SES面談の目的
SES面談の目的は、案件参画にあたって関係者間の認識をそろえ、参画後のミスマッチを減らすことです。
具体的には、クライアント側は「担当工程として任せられる範囲」と「現場の進め方に合うか」を確認し、参画の判断材料にします。
このとき技術要件だけでなく、報連相の取り方や認識合わせの進め方など、チームで業務を進めるうえでのコミュニケーション面も見られます。 同時にエンジニア側も、役割の期待値や開発体制、働き方の前提を把握し、納得して参画できる状態を作ります。
そのため、面談ではスキルの適合と協働のしやすさが合わせて確認される前提で、自己紹介の要点整理と、経歴を具体的に説明する準備が重要です。
採用面接との違い
採用面接は雇用を前提に、入社後の長期的な活躍可能性まで含めて判断します。これに対してSES面談は、当該案件への参画を前提に「いま必要な役割を任せられるか」を確認する色合いが強くなります。
そのため質問は、志望動機や将来像よりも、スキルシートに基づく担当工程・使用技術・成果の再現性に寄りやすくなります。
また結果の解釈も異なり、見送りの場合でも入社可否ではなく、案件との要件不一致として整理されるケースがあります。
| 観点 | SES面談(客先面談) | 採用面接 |
|---|---|---|
| 前提 | プロジェクト参画 | 雇用 |
| 判断軸 | 当該案件の即時適合(役割・進め方) | 長期的適合(人物像・将来性) |
| 質問の中心 | 工程・技術・成果の具体、現場での進め方 | 経歴の全体、志望動機、キャリア観 |
| 結果の意味 | 参画・不参画(案件単位) | 内定・不採用 |
自社面談とクライアント面談の違い
自社面談は、案件提案に向けてスキルと希望条件を整理し、面談で伝える内容を整える工程です。スキルシートの記載と口頭説明の整合を取り、案件ごとに強調点を調整できる状態を作ります。
一方でクライアント面談は、現場側が参画後の運用を想定し、役割や進め方まで含めて適合するかどうかを判断する工程です。このため、同じ経歴でも「どの工程で何を担当し、どこまで自走できるか」を具体的に問われやすくなります。
両者の役割を押さえると、自社面談は準備の精度を上げる場、クライアント面談は案件への適合を確認する場として切り替えて臨みやすくなります。
SES面談が複数回行われる理由
SES面談が複数回になるのは、クライアント側が「技術面」と「人物面」を短時間で見極め、参画後のミスマッチをできるだけ減らしたいからです。
1回の面談では、スキルシートに書かれた経験が現場で再現できるか、チームの進め方に合うかといった要素を十分に確認しきれない場合があります。そのため、現場責任者やリーダーなど立場の異なる関係者が、段階的に確認する運用だと面談が複数回になります。
加えて、参画時期や役割の切り分け、稼働条件の前提など、実務上のすり合わせ事項が多い案件では、確認と調整を分けておこなうため回数が増えることがあります。
案件ごとに面談が必要になる背景
案件ごとに、任せたい工程や役割、使用技術、チーム体制、コミュニケーションの取り方が異なるためです。たとえば、設計比率が高い案件なら設計の進め方やレビュー経験が問われやすく、運用寄りの案件なら障害対応や手順化の経験が重視されやすくなります。
また、技術が合っていても、報連相の頻度や意思決定の進め方が現場のスタイルと合わないと、早期離脱のリスクが高まります。このためクライアント側は、スキルの一致だけでなく、チームの雰囲気やルールに馴染めるかも含めて確認します。
結果として、同じ人でも案件が変われば確認したい点が変わり、面談が案件単位で発生しやすくなります。
SES面談の流れと全体像
SES(客先常駐)における面談は、一般的な採用面接とは前提が異なり、スキルや稼働条件が現場のニーズに合うかを確認する場として行われます。
全体の流れは「SES企業との事前面談」「クライアント(常駐先)との面談」「結果通知と次の動き」の3ステップで進みます。
SES企業との事前面談
SES企業との事前面談は、クライアントに紹介する前に、営業担当や技術担当とおこなう社内のすり合わせです。 ここでは、スキルシートの内容確認に加え、面談での説明の練習や、案件選定の前提を固めることが中心です。
扱うテーマは大きく3つです。
- スキルシートの整合:自己紹介と経歴説明が、記載内容と矛盾しない形になっているかを確認します。
- 希望条件の再確認:職種、技術スタック、参画時期、働き方など、提案の前提になる条件を整理します。
- 見せ方の調整:案件に関係する経験を先に出すなど、アピールポイントの順番を決めます。
注意点は、できることだけでなく、現時点で難しいことも含めて整理しておくことです。 この部分が曖昧だと、クライアント面談で期待値のずれが出やすくなるため、事前面談で前提をそろえておく価値があります。
クライアント(常駐先)との面談
クライアント面談は、案件参画前に、クライアント側の現場担当者と直接すり合わせる工程です。当日は、クライアント側に加えてSES企業の営業担当が同席し、3者で進む形になるケースも見られます。
流れは、次のように進むことが多いです。
- 挨拶・導入:短い自己紹介で、直近の担当領域を提示し、質問の入口を作ります。
- 経歴説明:スキルシートに沿って、担当工程・役割・使用技術・成果を簡潔に説明します。
- 質疑応答:案件に即した技術の深掘りに加えて、チームでの動き方やコミュニケーションの取り方も確認できます。
- 案件説明:クライアントから業務内容や体制、進め方の説明が入ります。
- 逆質問:懸念点やチーム体制を確認し、参画後のギャップを減らします。
通過の観点では、技術的に任せられる範囲が明確であることに加えて、報連相や認識合わせを含む協働のしやすさが見られます。また、分からない点を放置せず確認する姿勢や、学習して補う前提を言語化できると、現場での進め方が想像されやすくなります。
なお、面談の扱いは契約形態によって論点が異なるため、派遣に近い運用になっていないかは、SES企業側に位置づけを確認しておくことが重要です。
面談後の結果通知と次の動き
面談後の結果は、SES企業の営業担当を経由して共有される流れが一般的です。通知までの目安は案件によって異なり、数日から1週間程度で返る場合もあれば、調整により長引く場合もあります。
結果ごとの動きは次のとおりです。
- 参画決定の場合:参画日、契約条件、稼働の前提を確認し、常駐先での初動(挨拶・セキュリティ・環境準備)に備えます。
- 見送りの場合:営業担当からフィードバックを回収し、説明の焦点や逆質問を更新して次案件に反映します。
- 連絡が長引く場合:クライアント側の比較検討や社内処理の都合もあり得るため、目安の時期を確認しておくと不安を減らせます。
SES面談でよく聞かれる質問
SES面談の質問は、スキルシートの記載内容を起点に「任せられる工程」と「現場での進め方」を確認する形になりやすいです。そのため、質問は大きく「経験・工程」「技術・スキルレベル」「役割・コミュニケーション」「稼働条件」に分かれます。
開発経験・担当工程に関する質問
ここでは、経歴の事実確認に加えて、どの工程をどこまで担当できるかが確認されます。スキルシートに書いた案件は深掘りされる前提で準備します。
- 直近の案件で担当した工程と役割を教えてください
- 要件定義・基本設計・詳細設計はどこまで経験がありますか
- 実装とテストの担当範囲、品質面で工夫した点はありますか
- 案件規模(体制・期間)と、あなたの担当範囲を教えてください
- 短期終了になった案件がある場合、背景を説明してください
使用技術・スキルレベルに関する質問
技術は「触ったことがある」ではなく、*現場で再現できるレベル感**を確認されます。技術名だけでなく、どの場面で使い、何を担当したかまで言える状態にします。
- 使用言語・フレームワーク・DB・クラウドの経験を教えてください
- その技術は、実務でどの程度の期間使いましたか
- 設計・実装で意識していること、得意な領域は何ですか
- パフォーマンス改善や障害対応の経験はありますか
- 分からない技術が出たとき、どのようにキャッチアップしますか
現場での役割・コミュニケーションに関する質問
現場では協働が前提になるため、報連相や認識合わせの進め方が確認されます。受け答えそのものも、現場でのやり取りを想定した材料です。
- チーム体制の中で、どの立ち位置で動いていましたか
- 仕様の不明点が出たとき、誰に・どう確認しますか
- レビューはどのように受け、指摘をどう反映しましたか
- 進捗が遅れそうな場合、どのタイミングで共有しますか
- リーダー/サブリーダー経験、後輩フォロー経験はありますか
稼働条件・働き方に関する質問
条件面は参画後のトラブルを避けるために確認されます。ここは「希望」だけでなく「制約」を整理して伝える方が、後工程がスムーズです。
- 参画可能な時期はいつですか
- 出社/リモートの希望、出社頻度の上限はありますか
- 稼働時間帯や残業対応の可否を教えてください
- 通勤時間の許容範囲はありますか
- 長期参画は可能ですか(期間の希望・制約はありますか)
SES面談で評価されるポイント
SES面談では、現場で任せたい役割に対して「具体的に何ができるか」と「安心して一緒に進められるか」が確認されます。 多くの場合、スキルシートの時点で技術要件の大枠は確認されています。 そのため面談では、実務でどこまで任せられるかと、現場で協働しやすいかがより重視されます。
そのため、技術面・人物面・信頼性の3点を、それぞれ具体で示すことが評価に直結します。
技術スキルと実務レベルの一致
面談では、技術名や経験年数よりも「どの工程をどこまで担当できるか」が見られます。面談の序盤で、担当できる工程と役割が整理されて伝わると、判断が進みやすくなります。
確認されやすい点は次の3つです。
- どんな機能を、どの工程で扱ったか(設計・実装・テスト・運用のどこを主に担当したか)
- 主担当として任せられる範囲はどこか(一人称で説明できる作業と、支援が必要な作業の切り分け)
- 調査や改善など、自分の判断で動いた経験があるか(原因切り分け、仕様確認、提案、改善の実績)
説明では「できる/支援があればできる/未経験」の3段階で整理すると、期待値のずれが起きにくくなります。 未経験の項目は、学習状況やキャッチアップ方法をひと言添えると、判断材料が増えます。
コミュニケーション力・現場適応力
面談では、現場で仕事を前に進められるコミュニケーションかが見られます。ここは会話の上手さではなく、認識合わせと情報共有ができるかがポイントです。
確認されやすい点は次の3つです。
- 質問に対して結論から答えられるか(Yes/No、できる/できないを先に置く)
- 不明点や遅れを早めに共有できるか(抱え込まず、相談のタイミングを持てる)
- レビューや認識合わせを進められるか(前提をそろえ、論点を分けて確認できる)
受け答えは、結論→理由→補足の順にそろえると短い時間でも伝わります。また、報告の頻度や相談のタイミングを「日次で共有」「詰まったら30分で相談」のように具体的にいうと、現場での動きが想像されやすくなります。
スキルシートと受け答えの一貫性
面談では、スキルシートの内容を矛盾なく説明できるかが見られます。 面談は記載内容から深掘りされるため、整合が取れているほど信頼を得やすくなります。
確認されやすい点は次の3つです。
- 深掘りに対して具体で答えられるか(なぜそうしたか、どう解決したかを説明できる)
- 「触った」と「できる」を切り分けて話せるか(再現できる範囲を正確に示す)
- 体制・担当範囲・成果を筋道立てて話せるか(自分の責任範囲が曖昧にならない)
深掘りでは、判断の根拠を1行で添えると説明が短くなります。成果は前後比較で示すと誇張されにくく、内容の信頼性も保てます。
SES面談で落ちる原因と注意点
SES面談の不採用は、技術不足や参画後のミスマッチが主な要因です。とくに「スキル盛り」「条件優先」「SESへの理解不足」は、クライアントからの信頼を損なう致命的な要因だといえます。スキルシートの整合性、自身の役割、案件への貢献意欲を具体的に回答することが重要です。
スキルを盛りすぎてしまうケース
スキルを強く見せようとして、スキルシートの記載と口頭説明の整合が崩れると、信頼性の評価が落ちやすくなります。深掘り質問で具体が出てこない場合、任せられる範囲を判断できず、見送りにつながることがあります。
起きやすいパターンは次のとおりです。
- 「経験あり」というが、担当範囲が曖昧で主担当かどうかが分からない
- 技術名は出るが、使った場面や成果が説明できない
- 設計経験を示すが、設計書・レビューでの関与が説明できない
対策は、経験を「できる/条件付きでできる/未経験」に切り分けて伝えることです。 この切り分けを先に示すと、任せられる範囲が明確になり、深掘りでも整合が崩れにくくなります。
- できる:主担当として説明できる(自分の判断・作業範囲を言える)
- 条件付きでできる:レビュー前提、既存踏襲なら対応できるなど前提がある
- 未経験:経験はないが、学習状況やキャッチアップ方法をひと言添える
これに差し替えると、「なぜこの型が必要か」→「どう使うか」が繋がって意味がとおります。
条件面を優先しすぎるケース
条件の確認は必要ですが、序盤から条件の話が中心になると、業務理解や参画意欲が伝わりにくくなります。現場側はまず「任せたい役割が成立するか」を確認したいことが多いため、話す順番が逆になると判断が進みにくくなります。
起きやすいパターンは次のとおりです。
- 業務内容の確認より先に、単価や残業可否の話を強く出す
- できる範囲の説明が薄く、条件の主張だけが残る
- 例外条件が多く、参画後の運用が想像しづらい
対策は、話す順番を固定することです。まず「担当できる工程と役割」を提示し、そのうえで条件を確認します。 条件は「希望」と「制約」に分け、制約には理由を短く添えると、調整の余地が判断されやすくなります。
SESという働き方への理解不足
SESは案件単位で参画が決まるため、求められるのは「案件の役割に合わせて成果を出す姿勢」と「現場の進め方に合わせる柔軟性」です。この前提が共有できない場合、参画後の運用が不安視され、見送りにつながることがあります。
懸念を持たれやすい点は次のとおりです。
- 現場のルールや進め方に合わせる意識が見えない
- 不明点が出たときの相談・報告の動きが説明できない
- 役割や担当範囲の確認が浅く、参画後の期待値が揃わない
対策は、現場での動き方を具体的に示すことです。たとえば「詰まったら早めに相談する」「進捗は日次で共有する」のように、報連相の頻度や判断基準を短く言語化すると、協働のイメージが伝わりやすくなります。
SES面談対策|事前準備でやるべきこと
SES面談は限られた時間の中で、担当できる範囲や進め方が確認されます。そのため、準備の差が説明の分かりやすさに出やすくなります。 この章では、職務経歴の整理、案件に合わせた説明の調整、経験が浅い場合の伝え方を、順に整理します。
職務経歴・スキルの整理方法
職務経歴は、技術名の羅列ではなく「担当工程」と「役割」が伝わる形に整えます。面談の質問はスキルシート起点で深掘りされるため、記載内容がそのまま説明の台本になります。
整理の手順は次のとおりです。
- 案件を時系列で並べる:直近から、期間と体制(人数)をセットで書き出す
- 工程を分解する:要件定義、基本設計、詳細設計、実装、テスト、運用のうち担当した範囲を切り分ける
- 役割を明確にする:主担当か、レビュー前提か、支援が必要かを区別する
- 成果を前後比較でまとめる:手戻りが減った、調査時間が短くなったなど、誇張に見えにくい形にする
- 技術は使った場面と紐づける:どの機能で使い、どこを担当したかまで言える状態にする
面談では、結論(担当範囲)→根拠(具体例)→補足(工夫・学び)の順で話すと、深掘りされても説明が崩れにくくなります。
案件ごとに説明内容を調整するコツ
同じ経歴でも、案件が変わると評価ポイントが変わります。 調整は事実を作り替えるのではなく、案件に合わせて「先に出す情報」と「説明の粒度」を変える作業です。
押さえるコツは次のとおりです。
- 案件要件を3点に要約する:担当工程/技術スタック/求める役割を短くまとめる
- 一致点を先に置く:要件と近い案件経験から話し、面談の序盤で判断材料を渡す
- 不足点は条件付きで示す:未経験は未経験とし、学習状況や既存踏襲での対応可否を添える
- 逆質問を差し替える:工程、体制、レビュー文化など、案件ごとに確認したい論点を変える
この調整が入ると、面談官は任せられる範囲を判断しやすくなり、会話が散らかりにくくなります。
未経験・経験が浅いエンジニアの対策
経験が浅い場合は、できないことを隠すより、できる範囲を明確にして伸び方を示すほうが評価が安定します。 ポイントは「任せられる作業」と「支援が必要な作業」を先に切り分けることです。
準備で押さえる点は次のとおりです。
- 担当範囲を狭くても具体でいう:担当機能、改修、テスト、調査など、実務でやったことを言語化する
- 学習の進め方を説明できるようにする:何を、どの順で、どの頻度で学んでいるか
- 成果物を用意する:小さくても、作ったものや学習のアウトプットを示せる形にする
- 詰まったときの動きを言語化する:相談のタイミング、進捗共有の頻度を具体で示す
未経験・浅い場合ほど、受け答えの整合と報連相のイメージが伝わるかが重要です。
SES面談で必ず確認すべき案件・条件【逆質問例付き】
逆質問は、案件の前提を面談の場で確認し、参画後の認識違いを減らすために行います。担当工程・技術スタック、常駐先の体制と進め方、案件で得られる経験の3点を押さえると、参画前に前提が揃いやすくなり、会話の印象も良くなります。
ここでは、聞き方の例と、回答から見極めるポイントを整理します。
担当工程・技術スタックを確認する逆質問
担当工程と技術スタックは、参画後に任されるタスクや立ち上がり方に関わります。ここが曖昧なままだと、担当範囲や参画直後の動き方を読み違えやすくなります。 逆質問では、工程・役割・参画直後の期待値をまとめて確認します。
逆質問例①:担当する工程と役割を確認する
- 【担当工程・役割範囲の確認】今回の案件で主に担当する工程はどこですか(設計・実装・テスト・運用など)
- 【初動タスクの確認】参画後は、どのようなタスクから入る想定でしょうか。
- 【成果物・アウトプットの確認】参画後、まず求められるアウトプットは何ですか(設計書、実装、調査結果など)
- 【情報収集の進め方の確認】仕様やドメイン理解をしておきたいのですが、事前にご共有いただける資料や確認しておくべき情報はありますでしょうか。
- 【期待される品質の確認】実装前に確認すべき観点(仕様、影響範囲、品質基準など)は、どのように整理されていますか。
- 【変更対応の確認】仕様変更や追加要望が出た場合、どのような手順で合意形成して進めていますか。
逆質問例②:使用技術・言語・フレームワークを確認する
- 【中核技術の確認】今回の案件で主に使用する言語・フレームワーク・DBは何ですか。
- 【バージョン・周辺ツールの確認】各技術のバージョンや、利用している周辺ツール(CI/CD、チケット管理、監視など)は何でしょうか。【開発方針の確認】設計や実装で重視している方針はありますか(例:レイヤ分割、DDD、コーディング規約など)。
- 【品質担保の確認】テストやレビューはどのように進めていますか(自動テストの有無、レビューの粒度など)。
- 【技術選定の確認】技術選定は現状の方針が固定でしょうか。改善提案や刷新の余地はありますか。
- 【参画前の準備の確認】参画前に把握しておくと良い技術要素や、事前に確認しておくべき資料があれば教えてください。
この質問で見極めるべきポイント
この逆質問で見極めたいのは、技術名の一覧ではなく、参画後にどのように手を動かす前提になっているかです。 とくに次の3点が確認できると、参画後の業務内容のミスマッチを防ぎやすくなります。
- 担当範囲が具体か:工程と役割が明確で、任される作業が想像できるか。
- 期待値と進め方が言語化されているか:参画直後のタスク、必要な資料、確認手順が整理されているか。
- 技術の前提が現実的か:使用技術や品質基準が明確で、経験との差がある場合でも立ち上がりの筋道が見えるか。
常駐先の体制・開発環境を確認する逆質問
常駐先の体制と開発環境は、日々の進め方やコミュニケーションの前提に関わります。相談先や意思決定、レビューの進み方が分からないと、作業が滞りやすくなります。
逆質問では、体制・判断ルート・開発プロセスをまとめて確認します。
逆質問例③:チーム体制と関わり方を確認する
- 【チーム構成の確認】チームの人数と職種構成を教えてください(PM、リード、開発、QAなど)
- 【カウンターパートの確認】参画後、主にやり取りする相手はどなたですか(PM、リード、現場担当など)
- 【意思決定の確認】仕様や優先順位は、どのようなメンバーで、どのように決めていますか
- 【コミュニケーションの場の確認】定例や日々の連絡は、どのような形でおこなっていますか(朝会、定例、チャットなど)
- 【進捗共有の確認】進捗や課題は、どのタイミングで、どの形式で共有する運用でしょうか
- 【相談の進め方の確認】判断に迷った場合や詰まった場合、まずどなたに、どの粒度で相談するのが望ましいでしょうか
逆質問例④:開発プロセス・レビュー文化を確認する
- 【進め方の確認】開発はどのような形で進めていますか(チケット運用、スプリント、リリース頻度など)
- 【タスクの切り方の確認】タスクはどのように切り分け、誰が優先順位を調整していますか
- 【レビューの流れの確認】コードレビューはありますか。依頼から承認までの流れを教えてください
- 【レビュー観点の確認】レビューでは、とくに重視している観点はありますか(設計、可読性、性能など)
- 【仕様変更時の進め方の確認】仕様変更が発生した場合、どのように情報共有し、タスクに反映していますか
- 【ドキュメント運用の確認】設計や運用のドキュメントは、どのように管理し、更新していますか
この質問で見極めるべきポイント
この逆質問で見極めたいのは、体制の良し悪しではなく、参画後にどのように業務を進める前提になっているかです。 とくに次の3点が確認できると、参画後の働き方や進め方のミスマッチを防ぎやすくなります。
- 相談先と判断ルートが明確か:誰に何を確認すれば良いかが言語化されているか。
- 進め方が具体か:タスクの作り方、優先順位の付け方、進捗共有の運用が想像できるか。
- レビューの進み方がわかるか:レビューの流れと観点が整理されていて、手戻りの原因が把握できるか。
キャリア形成につながる案件かを見極める逆質問
キャリア観点では、「この案件で得られる経験」と「次にどうつながるか」を確認します。 逆質問では、任される範囲の広がり方と、案件終了後の見通しまで言語化しておくと判断がしやすくなります。
逆質問例⑤:この案件で得られる経験を確認する
- 【伸ばせる工程の確認】この案件で、とくに経験として伸ばせる工程はどこですか(設計・実装・テスト・運用など)
- 【任され方の確認】参画後に任される範囲は、段階的に広がる想定でしょうか。広がる場合、どのような順序ですか
- 【得られる経験の確認】この案件で積み上がりやすい経験は何でしょうか(例:設計比率、性能、運用改善など)
- 【難所の確認】技術面・業務面で、難易度が高いポイントはどこでしょうか
- 【評価されやすい動きの確認】この案件で評価されやすいアウトプットや動き方はありますか(例:品質、速度、改善提案など)
- 【準備の確認】参画前に把握しておくと良い観点や、確認しておくべき情報はありますでしょうか
逆質問例⑥:案件終了後のキャリアパスを確認する
- 【参画期間の確認】この案件の参画期間は、一般的にどの程度になることが多いでしょうか
- 【終了条件の確認】案件終了の判断は、どのような観点で行われることが多いでしょうか
- 【次案件の方向性の確認】案件終了後は、同系統の案件が多いですか。それとも領域が変わることが多いですか
- 【役割拡張の確認】次のステップとして想定される役割はありますか(例:設計比率を上げる、リードを担うなど)
- 【活かし先の確認】この案件の経験は、どのような案件やポジションに活かしやすいでしょうか
- 【振り返りの確認】参画中の評価や振り返りは、どのような形で行われていますか
この質問で見極めるべきポイント
この逆質問で見極めたいのは、参画後に「経験として何が残るか」と「次にどうつながるか」です。 とくに次の3点が確認できると、案件選びの軸がぶれにくくなります。
- 積み上がる経験が具体か:伸ばせる工程や得られる経験が言語化されているか
- 任され方の見通しがあるか:参画直後と、その後の範囲拡張の想定があるか
- 次の方向性が説明できるか:案件終了後の選択肢や、活かし先が見えているか
エンジニアの転職ならテックゴーへ
SES面談では、案件要件との一致に加えて、現場での進め方や働き方も確認されます。 そのため、スキルシートの整備だけでなく、案件ごとの説明の組み立てや逆質問の準備までおこなうと、会話が噛み合いやすくなります。
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また、働き方やキャリアの方向性を踏まえて、転職先の選択肢を整理したい場合にも向きます。 直近の参画可否だけで判断せず、積み上がる経験を軸に選びたい場合は、早い段階で論点を整理しておくと進めやすくなります。
まとめ
SES面談は、案件参画に向けて「任せたい役割」と「現場の進め方」をすり合わせる場として行われます。 準備では、スキルシートの整備に加えて、担当工程・役割・成果物を具体で説明できる状態にしておくことが重要です。
逆質問は、印象を残すためだけでなく、参画後の動き方をそろえる役割があります。 担当工程・技術スタック、常駐先の体制と開発の進め方、キャリアにつながる経験の3観点で前提を確認すると、参画後の認識違いを減らしやすくなります。
面談後は、深掘りされた点と詰まった点をメモし、スキルシートと話す順番を更新します。 この改善を重ねるほど、面談での受け答えが安定し、納得感のある案件選びにつながります。
