エンジニア転職理由の伝え方|面接で好印象を与える答え方と例文集
2025年10月23日更新
エンジニアの転職活動において、面接では、ほぼ必ず「転職理由」を聞かれます。「どう答えれば印象が良くなるのか」「本音をどこまで話していいのか」と悩む方も多いかもしれません。
採用担当は、この質問を通して応募者の価値観やキャリアの方向性を理解し、自社の環境で長期的に活躍できそうかを見極めています。
そのため、単に「なぜ辞めたのか」を説明するだけでなく、「これからどのようなキャリアを築いていきたいのか」を伝えることがとても重要です。
この記事では、エンジニアが面接で転職理由を効果的に伝えるための考え方と答え方のコツを、実例を交えてわかりやすく解説します。
著者

蓬田 和己
Yomogita Kazuki
早稲田大学卒業後、レバレジーズ株式会社に入社。キャリアアドバイザーとして開発、データ職種のエンジニアの方の支援に従事。歴代最速で事業部内単月支援者数、売上1位を獲得し、組織目標の達成に大きく貢献。社内での異動、キャリアアップ、転職もどれが良いのか単純には決められないので、お客様にとって最善の選択肢を一緒に考えていきたいという思いから、MyVisionに参画。
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監修者

北野 雄大
Kitano Yudai
株式会社MyVision取締役
名古屋大学を卒業後、トヨタ自動車、デロイトトーマツコンサルティング、エクサウィザーズを経てコンサルティング業界特化のエージェントに入社。その後、株式会社MyVisionを設立。 大企業~コンサル、スタートアップまでの幅広い経験を活かしたキャリア支援に強みを持つ。
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目次
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面接で転職理由を聞かれる目的とは?
面接では、多くの場合「転職理由」を質問されます。
この質問は、応募者の仕事への向き合い方や人となり、現在のスキル、そして今後どのようなキャリアを考えているかを理解するために行われます。
採用担当は、それらの情報をもとに、自社の環境でどのように活躍できるかをイメージしています。
スキルが十分でも、会社の文化や働き方の方向性が合わない場合や、応募者が描くキャリアを実現しにくい場合には、入社後にギャップが生じてしまうことがあります。
そうしたミスマッチを防ぐために、面接では転職理由を確認することがほとんどです。
採用担当が確認している3つのポイント
採用担当は、エンジニアの転職理由から「自社で活躍できる人材か」「入社後も長く働いてくれそうか」といった点を確認しています。
特に重視されるのは、次の3つの視点です。
1. 転職の背景
転職を考えるに至った背景や課題、そしてそれにどのように向き合っているかを確認します。
たとえば、仕事の価値観や働き方、待遇面や労働条件への不満などが転職の背景にある場合、転職後に同じ問題が繰り返されないような考え方を持っているかを見極めています。
また、課題への向き合い方やストレス耐性なども重要なチェックポイントです。
さらに、採用担当はその課題をどのように整理し、どんな言葉で伝えているかにも注目しています。
不満をただ述べるのではなく、「どんな状況が課題だったのか」「そこから何を学んだのか」を整理して話せていると、課題に対する理解の深さや自己分析力が伝わります。
感情的にならず、落ち着いて客観的に説明できているかどうかも、信頼感を左右する要素です。
2. キャリアプランと募集内容の方向性が合っているか
転職理由とキャリアプランが、募集内容や企業の方向性と合っているかを確認します。
「新しい技術に挑戦したい」といった理由はよくありますが、採用担当は「なぜこの会社で、その挑戦をしたいのか」という具体的な動機を知りたいと考えています。
応募先の事業内容やプロジェクトと、自分のキャリアの方向性が重なっているほど、入社後のミスマッチを防ぐことができます。
そのため、面接では「自分が何をしたいか」だけでなく、「その会社のどんな特徴に共感し、どう貢献できると考えているか」を伝えることが重要です。
また、採用担当は話の一貫性や具体性にも注目しています。
たとえば、「挑戦したい分野」や「磨きたいスキル」といったキーワードが、これまでの経験や今後の目標と自然につながっているかなどには注意が必要です。
話の流れが整っていると、キャリアの方向性に軸があると感じてもらいやすくなります。
3. 長期的に成長しながら活躍できそうか
これまでの経験をどう活かし、入社後にどのように貢献できるかという点も大切な確認ポイントです。
採用担当は「何を実現したいか」だけでなく、「その目標をどのように実現できるか」という具体的なプロセスを見ています。
そのため、これまでに取り組んだプロジェクトや成果をもとに、「自分の強みがどのように成果につながったのか」を具体的に説明できるかがポイントになります。
また、自分の成長や課題をどう言語化しているかもチェックされています。
たとえば、「前職ではチームの品質改善を担当し、効率化を図る中で課題発見力が身についた」など、自分の成長を客観的に語れると、再現性の高さが伝わります。
さらに、話す際の姿勢やトーンも重要です。
前向きな言葉選びや、落ち着いた説明ができているかなど、伝え方そのものからも誠実さや仕事への姿勢が判断されています。
「辞めた理由」よりも「次に何をしたいか」が重要な理由
面接で転職理由を伝える際、退職の経緯や現職で感じた課題を中心に説明してしまうケースがあります。
しかし、採用担当者が重視しているのは、課題を通じて得た経験を踏まえ、「今後どのようなキャリアを描き、何を実現したいのか」という点です。
「次に何をしたいか」を明確に伝えることは、求職者にとって重要なポイントです。
主な理由は3つあります。
まず、前向きな印象を与えられることです。
転職理由を「過去の不満」ではなく「今後の挑戦」として説明できると、目的意識を持って行動している印象を与えられます。
次に、キャリアの一貫性を示せる点です。
「辞めた理由」と「次に目指したいこと」が論理的につながっていると、自身の成長方向が明確に整理されており、再現性のあるキャリアを築ける人材として評価されやすくなります。
さらに、企業とのマッチング精度が高まる点も挙げられます。
自分が実現したいことを具体的に伝えることで、採用担当者は「自社の環境でその目標を叶えられるか」を判断しやすくなり、結果としてミスマッチの少ない選考につながります。
「辞めた理由」は過去の出来事に焦点が当たりやすい一方で、「次に何をしたいか」を中心に据えると、経験を前向きに活かし、次の環境でどのように貢献していきたいのかをより効果的に伝えられます。
本音と建前のバランスを取るコツ
転職理由を伝える際は、「正直さ」と「伝え方の工夫」を両立させることが重要です。
本音をそのまま伝えるだけでは、ネガティブな印象を与える可能性があります。
本音と建前のバランスを取るためのポイントは、「ネガティブな経験を、次の成長につなげる姿勢として語る」ことです。
たとえば「上司と合わなかった」「残業が多かった」といった理由は、事実であってもそのまま話すと他責的に受け取られることがあります。
そのような場合は、事実を否定せず、転職を前向きな選択として説明することが有効です。
「より円滑なチームコミュニケーションを大切にしながら開発に取り組みたい」「業務効率を改善できる環境で力を発揮したい」といったように、今後の働き方や挑戦したい方向に焦点を移すと、ポジティブな印象を与えられます。
一方で、建前だけの言葉に終始しないことも大切です。
採用担当は多くの面接を通じて、表面的な受け答えかどうかを見極めています。
「どのような経験からそう考えるようになったのか」を一言添えるだけでも、言葉に真実味と説得力が生まれます。
過去を責めるのではなく、そこから得た学びを今後どのように活かしたいのかを具体的に示すことで、誠実さと前向きさの両方を印象づけることができます。
転職理由を伝える際の基本構成
転職理由を伝える際には、面接官が理解しやすい順序で整理することで、考え方や経験がより明確に伝わり、説得力のある印象を与えられます。
思いついたままに話してしまうと、論点が散らかりやすく、意図が伝わりにくくなります。
【現状→課題→転職理由→今後の目標】で整理する
転職理由を伝える際は、「現状→課題→転職理由→今後の目標」という流れで整理すると、内容に一貫性を持たせやすくなります。
- 現状:現在どのような業務に携わっているか、どのような経験を積んできたかを簡潔に説明する。
- 課題:その中でどのような課題を感じたのか、あるいはどんな壁に直面したのかを述べる。
- 転職理由:課題を踏まえて、なぜ転職という選択を考えたのかを説明する。
- 今後の目標:転職によって何を実現したいのか、どのように成長・貢献していきたいのかを具体的に伝える。
この流れで話すことで、過去と未来が一貫したストーリーとして伝わり、面接官に「考えを整理できる人」「目的意識が明確な人」という印象を与えられます。
話す順番と時間配分の目安
転職理由は、面接の中でも限られた時間で伝える必要があります。
1分半から2分程度を目安に、要点を簡潔にまとめることが望ましいです。
最初の30秒程度で現職の業務概要を説明し、次の30〜40秒で課題と転職理由を、最後の30秒で今後の目標を述べる構成が理想的です。
冗長な説明を避け、事実と意図を整理して伝えることが重要です。
長く話すよりも、「何を伝えたいのか」が明確であることの方が印象に残ります。
話す前に要点をメモにまとめ、順序と時間を意識して練習しておくと、面接当日も落ち着いて話せます。
面接官に伝わりやすいストーリー構成の作り方
面接官が理解しやすい話し方のポイントは、「エピソードを抽象と具体の両面で構成する」ことです。
まず結論を先に述べ、次に具体的な事例を交えて説明します。
たとえば、「より上流工程に携わり、課題解決力を高めたいと考えています」という結論のあとに、「現職では詳細設計以降のフェーズを担当してきましたが、顧客要件の理解から関わる機会が少なく、改善提案を行う場面に限界を感じていました」と補足すると、意図が明確に伝わります。
このように、抽象的な目標と具体的な背景を組み合わせることで、説得力が生まれます。
また、課題から学んだことを交え、「次はどのように活かしたいか」まで話すと、成長意欲や主体性を示すことができます。
面接官の印象を左右する話し方・表情・姿勢
転職理由の内容が整理されていても、伝え方によって印象が大きく変わります。
特に、姿勢や表情、声のトーンは、信頼感や誠実さを伝えるうえで重要な要素です。
姿勢は背筋を伸ばし、相手の目を適度に見るようにします。
声のトーンは落ち着きがあり、ゆっくりと明瞭に話すことを意識します。
表情は、明るく自然な微笑みを保つことで、前向きな印象を与えられます。
また、転職理由を話す際は、感情的にならず、事実を整理して淡々と伝えることが大切です。
落ち着いた話し方は、自分の考えを冷静に整理できる人という印象を与えます。
「なぜ当社なのか」を答えるための事前準備
「なぜ当社なのか」という質問は、転職理由と並んでほぼ確実に聞かれる内容です。
この質問に対する答えは、応募企業への理解度と志向の一致を測る基準となります。
事前に企業の事業内容・技術領域・組織文化などを調べ、「自分の目指すキャリアや価値観と、どの部分が一致しているのか」を整理しておくことが重要です。
たとえば、「自社プロダクトの開発に携われる点に魅力を感じました」「アジャイルな開発体制の中で技術的挑戦を重ねたいと考えています」など、具体的な要素を挙げることで、理解の深さと志向の一貫性を伝えられます。
企業研究の結果をもとに、自分のキャリア目標との接点を明確に言語化しておくと、「なぜこの会社で働きたいのか」に説得力を持たせることができます。
ネガティブな転職理由をポジティブに変換する方法
転職理由には、どうしてもネガティブな背景が含まれる場合があります。
たとえば、人間関係や労働環境、評価制度など、前職で感じた不満や課題をきっかけに転職を考える人も少なくありません。
しかし、面接ではそのまま伝えると「他責的」「感情的」と受け取られるおそれがあります。
大切なのは、事実を隠すことではなく、課題をどう捉え、次にどう活かそうとしているかを言葉にすることです。
ネガティブな理由をポジティブな方向に変換することで、成長意欲や前向きな姿勢を伝えることができます。
よくある転職理由とポジティブな言い換え例
ネガティブな理由は、原因や不満の「対象」ではなく、自分の「意志」と「方向性」に焦点を当てて言い換えることで、前向きで主体的な印象を与えることができます。
| ネガティブな理由 | ポジティブな言い換え例 |
|---|---|
| 上司・同僚との人間関係が合わなかった | チームでの協働を重視し、より円滑なコミュニケーションを大切にできる環境で働きたい |
| 残業や休日出勤が多かった | パフォーマンスを最大化できる働き方を実現し、継続的に成果を出せる環境を求めている |
| 評価制度に不満があった | 実績や成果が正当に評価される環境で、自身のスキルをより高めたい |
| 仕事内容が単調だった | より幅広い業務に携わり、スキルの幅を広げたい |
| 成長の機会が少なかった | 新しい技術領域やプロジェクトに挑戦し、自分の能力を高めたい |
| 給与が低かった | 成果を正当に評価される環境で、スキルと成果を両立して伸ばしていきたい |
NGな伝え方(他責・愚痴・抽象的な表現)を避けよう
ネガティブな転職理由を話す際に注意したいのは、「他責的・感情的・抽象的」な表現を避けることです。
面接では、課題や不満を事実として簡潔に触れたうえで、「それをどのように受け止め、今後どのような環境で力を発揮したいと考えているか」を軸に話すと、建設的かつ誠実な印象を与えることができます。
他責的な表現の例 下記のような言い方は、環境のせいにしている印象を与えるおそれがあります。
「上司のマネジメントが悪かった」 「会社の制度が整っていなかった」
感情的な表現の例 感情が前面に出た言い方は、冷静さや客観性に欠ける印象になります。 「もう我慢できなかった」 「会社に失望した」
抽象的な表現の例 下記のような発言は一見前向きに聞こえますが、「なぜそう思ったのか」「何を通じて成長したいのか」が具体的に語られていないと、説得力が弱くなります。
「成長したいと思った」 「スキルアップしたい」
採用担当に好印象を与える転職理由の例文集
転職理由を伝える際は、過去の課題よりも「今後どのように成長・貢献していきたいか」を軸に言葉を選ぶことが大切です。
採用担当は、前向きな動機とキャリアの一貫性を重視しており、「なぜ辞めたのか」よりも「なぜ次のステージで働きたいのか」を明確に語れるかどうかを見ています。
ここでは、エンジニアが実際に使える転職理由の例文を目的別に紹介します。
いずれも、「過去の経験 → 現状の課題 → 今後の方向性」が自然につながる形を意識していますので是非参考にしてみてください。
キャリアアップ・スキルアップが目的の場合
上流工程へのステップアップ、新技術の習得、マネジメント経験の獲得など、成長意欲を具体的に伝えることがポイントです。
「何を学びたいか」「どのような環境で力を発揮したいか」を明確に示すと、主体的な印象を与えられます。
例文①:上流工程に挑戦したい場合 現職では詳細設計や実装を中心に担当してきましたが、要件定義や設計段階からプロジェクトに関わることで、より高い視点で課題解決に携わりたいと考えるようになりました。今後は、顧客折衝やプロジェクト全体の設計を経験し、上流工程から価値を生み出せるエンジニアを目指しています。
例文②:マネジメントスキルを伸ばしたい場合 チームリーダーとしてメンバー育成や進行管理を行う中で、組織全体の生産性向上に興味を持つようになりました。より大きなチームを率い、プロジェクトの品質や組織運営に貢献できるマネジメント力を磨きたいと考えています。
例文③:新技術へのキャッチアップを目指す場合 現職ではレガシーなシステムの保守開発が中心であり、新しい技術を実務で活かす機会が限られていました。今後はクラウドやAIなどの先端技術に携わりながら、より高い技術力と提案力を身につけていきたいと考えています。
働き方・ワークライフバランスを見直したい場合
「環境を変えたい」だけでは他責的に聞こえやすいため、パフォーマンスを発揮できる働き方を求めているという前向きな意図を明確にすることが大切です。
例文①:長期的に成長できる働き方を重視する場合 現職ではプロジェクトの納期が短く、長期的なスキルアップに時間を割くことが難しい状況でした。今後は、安定した開発体制の中で学びを継続し、持続的に成果を出せる働き方を実現したいと考えています。
例文②:ワークライフバランスを改善したい場合 長時間労働が続き、パフォーマンスの維持が難しいと感じることがありました。今後は、効率的な開発プロセスを重視する環境で働くことで、業務の質と生活のバランスを両立しながら、より安定して成果を上げたいと考えています。
例文③:柔軟な働き方を求める場合 チームとしての生産性を高めるためにも、リモートワークやフレックスタイムなど、柔軟な働き方を取り入れている環境に魅力を感じています。働く時間や場所の自由度を活かしながら、アウトプットの質で貢献できるエンジニアを目指しています。
技術志向・プロダクト志向に転換したい場合
「自社開発に携わりたい」「ユーザー視点でプロダクトを育てたい」といった志向転換も、エンジニアの転職理由として多く見られます。
この場合は、「なぜその方向に関心を持ったのか」「何を通じて実現したいのか」を具体的に伝えることが重要です。
例文①:受託開発から自社開発へ移りたい場合 これまで受託開発でさまざまな業界の案件に携わってきましたが、プロジェクト完了後の改善や運用に関わる機会が少なく、長期的な価値提供を行いたいと感じるようになりました。今後は、自社プロダクトの開発を通じて、ユーザー視点で継続的に改善を重ねられる環境で力を発揮したいと考えています。
例文②:技術探究型のキャリアを志向する場合 幅広い技術に触れる中で、特定分野を深く極めたいという思いが強くなりました。今後は、専門技術を磨きながら、チーム全体の技術力向上にも貢献できるエンジニアを目指しています。
例文③:プロダクト志向の組織文化に惹かれた場合 顧客要件に応える開発から、ユーザー価値を自ら設計していくプロダクト志向の開発に挑戦したいと考えています。課題の本質を見極めながら、長期的に成長するサービスに関わりたいと思っています。
組織文化・価値観のミスマッチを前向きに伝える場合
組織の方針や価値観の違いを転職理由とする場合は、「環境のせい」ではなく、「自分の志向性と今後の目標」を軸に説明することが大切です。
例文①:意思決定のスピードや文化が合わなかった場合 現職では意思決定のプロセスが複雑で、スピード感を持った改善提案が難しい場面がありました。より主体的に提案や実行ができる環境で、チーム全体の成果向上に貢献したいと考えています。
例文②:挑戦や改善を重視する文化に身を置きたい場合 現職では安定した運用が求められる一方で、新しい挑戦や改善の提案を行う機会が限られていました。今後は、積極的に変化を歓迎する文化の中で、自ら課題を発見し解決できるエンジニアとして成長したいと考えています。
例文③:価値観の違いを前向きに説明する場合 現職では効率重視の開発体制が多く、自身としてはユーザー体験を重視した丁寧な開発を行いたいと感じるようになりました。 価値観の異なる環境で得た経験を活かし、ユーザーに長く支持されるサービスづくりに貢献したいと考えています。
履歴書・職務経歴書での転職理由の書き方
面接と同様に、履歴書や職務経歴書に記載する「転職理由」も採用担当の印象を左右する重要な要素です。
書類上では、限られたスペースの中で「退職の背景」と「今後の方向性」を簡潔にまとめる必要があります。
「退職理由」と「転職理由」は分けて書く
まず意識したいのは、「退職理由」と「転職理由」を明確に分けることです。
退職理由は「現職を離れる理由」、転職理由は「次に何を実現したいか」を示します。
退職理由を記載する際は、事実を述べつつもネガティブな印象を与えないようにすることが重要です。
採用担当は「どのような課題を感じ、次にどう行動したいのか」という前向きな姿勢を重視しているため、不満ではなく“課題からの学び”として整理すると伝わりやすくなります。
たとえば以下のように「現職の課題 → 次の挑戦」という構成にすることで、前向きな理由としてまとめられます。
例) 現職では受託開発を中心に経験を積んできましたが、クライアントの要望に応える開発が中心であり、ユーザー視点でプロダクトを改善する経験が限られていました。今後は、自社プロダクトの開発に携わり、ユーザー体験を継続的に高める開発に挑戦したいと考えています。
ネガティブに見せない文末表現履歴書や職務経歴書では、文末表現が印象を左右します。
ネガティブに感じられる表現を避け、前向きな意欲を示す言葉で締めくくるのが効果的です。
| NG表現 | 改善例 |
|---|---|
| ~が合わなかったため | ~をより活かせる環境を求めて |
| ~が不満だったため | ~をさらに成長させたいと考えたため |
| ~に課題を感じたため | ~を改善・実現できる環境に挑戦したいと考えたため |
転職理由で失敗しやすいNGパターンと改善例
転職理由は、わずかな言葉の選び方で印象が大きく変わります。
ここでは、面接や書類でよくあるNGパターンと、その改善例を紹介します。
他責的な発言を避ける
「上司が悪い」「会社の制度が整っていない」といった表現は、責任を他人や環境に押し付けているように聞こえます。
採用担当は、課題を自分ごととして捉え、今後どう改善・成長していくかを語れる人に信頼を感じます。
NG例: 上司のマネジメントが悪く、仕事が思うように進まなかった。
改善例: チームの進行体制に課題を感じ、自分自身もより効率的に成果を出すための改善提案を行いました。今後は、組織全体でスピード感を持って改善に取り組める環境で力を発揮したいと考えています。
「なんとなく変えたい」では伝わらない
「環境を変えたい」「新しいことに挑戦したい」といった理由だけでは、目的が曖昧に聞こえてしまいます。
採用担当は、「何を」「なぜ変えたいのか」を明確に語れる人を評価します。
NG例: 今の仕事に慣れてきたので、新しい環境に挑戦したいと思った。
改善例: 現職では特定の技術領域に特化しており、幅広い開発工程に関わる機会が限られていました。今後は、新しい技術を取り入れながら、設計から運用まで一貫して携われる環境で経験を積みたいと考えています。
目的とキャリアの一貫性を意識する改善例
転職理由が「これまでの経験」と「今後の目標」につながっていると、キャリアの一貫性が感じられます。
採用担当は、短期的な動機よりも「今後の成長ビジョン」に説得力を求めています。
NG例: フロントエンドの経験を積んできたが、バックエンドにも興味があるため。
改善例: フロントエンドの開発を通じて、ユーザー体験を支えるバックエンドの仕組みにも関心を持つようになりました。今後は、UI/UXの改善と合わせて、サービス全体の最適化に貢献できるエンジニアを目指しています。
転職エージェントで面接対策
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まとめ:転職理由を前向きに伝え、理想のキャリアを実現しよう
転職理由は、単に「なぜ辞めたのか」を説明するためのものではありません。
「どのように成長し、どんな環境で力を発揮していきたいのか」を伝える大切な機会です。
面接や書類での伝え方を工夫することで、採用担当に「目的意識が明確で、長期的に活躍できる人材」という印象を与えることができます。
前向きな姿勢と一貫したキャリアの軸を持ち、自分らしい言葉で伝えていきましょう。
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